国の補助を受けて、お得に国内旅行を楽しめる「GoToトラベル」キャンペーン。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年12月から停止しています。再開が待たれる「新たなGoToトラベル事業」は従来とどのような違いがあるのか？ いつから再開されるのか？ 制度変更の内容を観光庁の情報をもとに解説します。
観光需要喚起策は「県民割拡大」と「新たなGoToトラベル」の2本柱
2020年7月にスタートした「GoToトラベル」キャンペーンといえば、新型コロナウイルス感染拡大によってダメージを受けた旅行業界の活性化のために、国が打ち出した観光需要喚起策。変異株の出現などにより再び感染が拡大したことを受けて、2020年12月より全国で一時停止になっています。
2021年11月に観光庁から公表された新たな観光需要喚起策では、従来の「GoToトラベル」停止中に実施されてきた都道府県内での旅行割引、いわゆる「県民割」の範囲拡大と、全国規模で実施される「新たなGoToトラベル事業」の2本柱で支援が展開されることが示されました。
「新たなGoToトラベル」は「県民割拡大」後に再開の方針
「県民割」は、居住地と同一都道府県内での旅行を割引支援する制度。宿泊旅行だけでなく日帰り旅行も対象で、1人泊あたり5,000円もしくは商品代金の50％を上限に割引が受けられるほか、2,000円を上限に旅先での買い物などに使えるクーポンが受け取れます。
3月21日にすべての「まん延防止等重点措置」が解除されたことを受けて、観光庁は県民割支援の運用を変更。2022年4月1日から都道府県間の同意を前提に、「県民割」の対象に同一の地域ブロック（図参照）にある隣県が追加されました。支援期間は、4月28日宿泊分（4月29日チェックアウト分）まで延長。さらにその後の4月20日の発表で、5月9日から5月31日宿泊分（6月1日チェックアウト分）まで延長することを決定しました。
また、県民割支援の利用条件についてもワクチンを3回接種済であること、または検査結果が陰性であることとしています。ただし、県内旅行は知事の判断でこれまでの運用（ワクチン2回接種または陰性の検査結果）とすることも可能としています。
「新たなGoToトラベル」は従来とどう違う？
「新たなGoToトラベル事業」は、従来のものとは少し違う内容で再開される方針です。交通費を含む旅行では宿泊のみに比べて割引上限額が引き上げられるほか、地域共通クーポンが平日で上乗せされる点に注目。遠隔地への旅行や平日の旅行が、よりお得になる仕組みとなっています。
従来、14,000円を上限に旅行費用の35％とされていた割引は、交通付きの旅行で10,000円、宿泊のみは7,000円を上限に30%と設定が変更されます。
一方、旅行費用の15%とされていた地域共通クーポンについては、平日3,000円、休日1,000円と額を固定して支給。低価格帯での旅行のメリットがより大きくなる設定となっています。
さらに、「新たなGoToトラベル」ではワクチン接種証明またはPCR検査の陰性証明の提示、旅行後2週間以内に陽性となった場合の報告や、旅行時行動記録の利用などが制度利用条件とされ、GoTo事務局により旅行2週間後の健康状態に関する抽出調査が実施されるなど、感染予防対策が強化されています。
※キャンペーンの概要は変更になる場合があります。最新の情報は、GoToトラベル事務局公式サイトをご確認ください。
GoToトラベルの再開時期はいつから？
再開時期について政府は、新型コロナウイルスの感染状況を見極めて検討するとしています。斉藤鉄夫国土交通大臣は3月15日の記者会見で、GoToトラベルについて、県民割をブロックに拡大した後に全国で再開していく方針を明らかにしています。
4月1日からの県民割支援の運用変更で、期間が4月28日宿泊分（4月29日チェックアウト分）まで延長されたことから、「新たなGoToトラベル」キャンペーンの再開はそれ以降になることが予想されます。
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楽天トラベルでは「GoToトラベル」の再開に備えて、キャンペーン前の予約でも対象者が取り直し不要で再開後に割引を適用できる「あとからクーポン適用」の準備を進めています。割引適用の可否・条件などは2022年3月現在で未定のため、詳細が分かり次第、特設ページでお知らせします。
また、楽天トラベルにおける「GoToトラベル」キャンペーン（現在停止中）のクーポン、対象商品などの情報は再開が正式決定され次第、特設キャンペーンページでご案内します。
