車VS電車 子連れ旅行ならどっち?パパ&ママ本音座談会

家族の思い出をたくさん作れる子連れ旅行。しかし、移動手段を考えると、子連れならではの問題も……。そこで、首都圏在住のパパ&ママによる座談会を開催! 電車旅と車旅、それぞれのメリット・デメリットについて、思う存分語っていただきました。

 

子連れ旅行 座談会

 

プロフィール 

Aさん:3歳男の子のパパ。1年前に車を購入し、旅行も車移動が中心になった。千葉県や実家のある埼玉県など、近場に出かけることが多い。

Kさん:5歳男の子、3歳女の子のママ。 もともと旅行好きで、電車旅と車旅の比率は半々ぐらい。電車+現地からレンタカー利用という組み合わせを楽しむことも。

Sさん:6歳男の子のママ。以前は電車かレンタカーを利用していたが、昨年車を購入。近場の公園や関東近郊の温泉地などは、車を使うようになった。

Oさん:15歳女の子、7歳男の子のママ。日帰りを含めると、旅行はほぼ毎月。遠方以外は車で出かけることが多い。カーフェリーを活用するなど、移動手段のアレンジも得意。

 

男子が喜ぶ電車旅! キッズ・スペースのある観光列車が人気

――子どもと一緒の電車旅と車旅。どちらも経験してみると、それぞれの楽しいところ、不便なところが見えてくると思います。まずは、電車旅で印象に残ったエピソードから、教えていただけますか?

 

子連れ旅行 座談会

電車大好きな子供は鉄道旅にワクワク(イメージ)

 

Aさん
 うちは3歳の男の子で、電車が大好きなんですよ。去年の秋、仙台に旅行したのですが、新幹線の「はやぶさ」と「こまち」の連結が見たいというので、わざわざチケットを取ったんです。ところが、息子は“見る鉄”で、電車に乗ってしまうと10分くらいで飽きちゃう(笑)。座席で暴れまわって、たいへんでした。仙台まで1時間ちょっとだからなんとか耐えられましたが、それ以上だと、電車移動はキツイなって痛感しましたね。

Oさん
 私は実家が静岡なので、「スーパービュー踊り子」を使うときがあります。ダブルデッカー(2階建て)車両の1階部分がキッズ・スペースになっていて、体を動かして遊べるから、子どもたちはそこに入りびたり。全席指定なのに、ちっとも席にいないという(笑)。

Sさん
 うちも男の子だから、電車が大好きで喜びます。九州の特急「あそぼーい!」も、「踊り子」と似たような感じですよ。ボールプールや図書室があって、楽しいみたい。
うちの息子もほとんど席にいなくて、そこで遊んでいました。やっぱり小さい子ども連れだと、騒いで周りに迷惑をかけないように気を遣うので、子ども用のスペースがあると助かりますね。

 

「騒いじゃダメ!」。他の乗客への気遣いで、ぐったりすることも


Aさん
 旅行だと長距離列車を利用することが多いから、途中下車もできないし。子どもが騒ぎ出すと周りの目も気になるし、乗っている間の2~3時間は、覚悟が必要かも。

Kさん
 私は電車の中で、「そのベビーカー、ジャマです」って言われたことがあるんですよ。お盆やお正月は子連れも多いけれど、そのシーズンを外れると、電車もビジネスマンが中心。子連れには居づらい雰囲気を感じます。

Sさん
 ベビーカーを使っていたときは、駅でエレベーターを探して、ちょっとした旅になることもありました。都内でもエレベーターのない駅があるし、あってもホームの一番端っことか、すごく遠いところにあるので。

Aさん
 しかも狭い! ベビーカーが並んじゃうと、なかなか乗れないんです。

Kさん
 うちは下の子がいまトイレトレーニング中だから、駅や電車ではトイレの場所も調べておきます。失敗したら、たいへん(笑)。以前は授乳室の場所もチェックしていました。新幹線だと、授乳やオムツ替えに使える個室(多目的室)がありますよね。子どもが大泣きしたときに、すごくうるさかったみたいで、乗務員さんから「こちらにどうぞ」と、隔離されたことがあります(笑)

 


 

――子連れでの電車旅は、やはりみなさん、周囲の目を気にされているようですね。では、お子さんが車内で騒いでしまったときに、どんな対応をされているのか教えてください。

 

子連れ旅行 座談会

子供を退屈させない工夫は必須…(イメージ)

 

Sさん
 やっぱりお菓子かな。カバンにいつもお菓子と小さい本を入れておいて、子どもが騒ぎ出したら与えています(笑)。

Oさん
 長距離移動のときは、新しいおもちゃや付録がたくさんついている雑誌を買っておきました。最近は、ニンテンドースイッチになったけど。

Kさん
 
iPadも味方。電子書籍アプリに絵本をたくさん入れておいて、それを見せています。

Aさん
 本当はあまり頼りたくないけれど、YouTubeを見せると、とたんに静かになるので悩ましいですね。みなさんはYouTube問題、どうされていますか?

Kさん
 うちもあまりたくさんは見せたくないので、「この番組が終わるまでね」って、あらかじめ約束させます。

Sさん
 うちの子は、まだYouTubeの存在に気づいてないんですよ。私たちも、そんなものはないかのようにふるまっているので(笑)。小学生になったから、そのうち周りのお友だちから情報が入っちゃいますね。


 

――子連れだと、着替えだけでなくオムツやおもちゃなどの子どもグッズも必要になるため、荷物が増えてしまいがちですね。荷物を少なくする工夫はされていますか?

 

Sさん
 私はまず、自分の物を減らしちゃいます。着替えも最悪ジーンズ1本あれば、毎日同じでいいや、みたいな(笑)。

Aさん
 旅行のときは、できるだけ現地調達できるようにして、宿泊先で借りられるものがあるか事前にチェックしています。私じゃなくて妻が(笑)。

Sさん
 ホテルのアメニティは調べておきますね。子ども用の浴衣や、おもちゃが借りられると便利

 

プライベート感を満喫できる車旅。家族のコミュニケーションも増える!

――電車旅よりも荷物をたくさん詰め込めるという点から、車での旅行を選択するファミリーも多いようですね。次に、車旅で感じるメリットについて教えてください。

 

Aさん
 一年ほど前に車を買ったのですが、すでに荷物置き場と化しています(笑)。

Sさん
 うちも同じです。子どもの着替えとおもちゃ、ボール、靴、傘まで入っています(笑)。荷物も載せられるし、あとは自由度の高さも車移動のメリットかな。途中でコンビニに寄って買い物もできるし。ただし、高速道路のトイレ問題はありますね。子どもには、「いまこのパーキングエリアで行っておかないと、次はないよ!」と言い聞かせて、とにかくトイレに座らせています。

Oさん
 一応、大人も使える携帯用トイレを車に積んでいるんですが、いざ子どもに使わせようとしたら「こんなの使えない!」って(笑)。やっぱり恥ずかしくて緊張するみたい。

Kさん
 うちはレンタカーを利用するので、おもらし対策の防水シートは必ず持っていきます。キャンプに行くときなどによく車を使うのですが、キャンプ場って、だいたい駅から遠いので、車移動がラクですね。

Sさん
 わが家は車の中で音楽を聴いて、みんなで歌っています。電車は人目もあるから、子どもにもすぐに「シーッ」って言っちゃうけれど、車の中なら気を遣わずにしゃべったり歌ったりできるのがいいかな。

Aさん
 たしかに、車だとコミュニケーションが増えますよね。奥さんや子どもとも、常に会話をしている気がします。

 

道路とパーキングの渋滞は、ドライバーにとって最大のストレス

――逆にどんなときに車旅のデメリットを感じますか?

 

Oさん
 やっぱり渋滞ですね~。

全員
 そうですね~。

Aさん
 車で伊豆に行ったとき、なんと8時間かかったんですよ! うちは家が神奈川県なので、たいした距離じゃないのに。その時間でハワイに行けちゃいますよ。
連休で高速が事故渋滞を起こしていたのに加えて、山の中の道が路面凍結していたせいで……。あれは本当にきつかった。妻が運転しないので、僕ひとりで途中休憩をしながら進んだのですが、さすがにぐったり。

電車なら着く時間がはっきりしているけど、車は読めないですからね。それこそ「スーパービュー踊り子」で行けばよかった!

 

子連れ旅行 座談会

車旅行には、やはり渋滞がつきもの(イメージ)

 

Sさん
 高速だけでなく、都内の道路も渋滞しますからね。たしかに電車だと時間は確実だし、安心

Oさん
 うちは渋滞を避けて、いつも早朝4時とか5時出発です。

全員
 えら~い!

Kさん
 車で出かけると、駐車場を探すのもたいへん。海とか観光スポットは、休日になると駐車場もいっぱいになるから。

Aさん
 たしかに! それに観光地だと駐車料金も高かったりしますよね。

Oさん
 うちはネットでパーキング検索をしますよ。空車状況だけでなく、値段も調べられるから、安いところを探すのに便利です。

Sさん
 ナビ問題もありませんか? 古いナビだと新しい道を認知してくれなくて、迷ったことがあります。

Oさん
 うちのナビは「オレ、道知ってんだぜ~」って感じで、すぐに高速を降りようとするので、困る(笑)。

Aさん
 どこまで車のナビを信じていいか、迷いますよね。グーグルのナビのほうが正しい気がして、助手席の妻に「どうする、どうする?」ってジャッジを仰ぎながら運転することもあります。

 


 

――長時間の運転や道路渋滞など、ドライバーの負担が大きいシーンは多いと思います。Aさんはお一人で運転するということでしたが、他の方はいかがですか?

 

Sさん
 うちも夫が担当です。

Kさん
 私は簡単な道だけ(笑)。長時間は運転しないかな。

Aさん
 ドライバーは、飲めない問題もありますよね(笑)。旅行に出ると、飲みたくなるじゃないですか。地ビールやご当地ワインも、運転していると飲めないのがツライ!

Oさん
 うちは夫婦で運転しますが、夫は飲むけれど、私はあまり飲まないので、必然的に私が夜の運転担当になっちゃうんですよね。夜中の山の峠道で、タヌキと遭遇したことも(笑)。

Sさん
 自分が運転しないので、運転している夫の口におにぎりを入れてあげるとか、そういう気遣いはしますね。「ほら、いま食べて!」って。

Aさん
 それはうちもあります。ハンバーガーやポテトを「はいっ」って口に入れてくれたり。ある意味これも、夫婦のコミュニケーションですね(笑)。



――どちらの旅にも一長一短あれど、電車には電車ならではの、車には車だから経験できるおもしろさがあるようです。参加者のみなさんも、行く先や目的に応じて、電車と車をうまく使い分けたり、ネットなどからお役立ち情報を手に入れたりして、旅を快適にする工夫をしていました。これからも、家族の心に残るすてきな旅を楽しんでください!

 

取材・文/田所 佐月

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