東京のシンボルとしてそびえ立つ、東京都墨田区の「東京スカイツリー®」。高さ634mという世界一の高さを誇る自立式電波塔を、一部の客室やレストランから望める絶景ホテルが「東武ホテルレバント東京」です。
東京スカイツリーが目の前に見える客室なら日中は青空に映える東京スカイツリーを、そして夜はライティングがきらめく東京スカイツリーを独り占め。東京スカイツリーオフィシャルホテルの「東武ホテルレバント東京」で過ごす、1泊2日滞在記をお届けします。
【アクセス】羽田・成田空港からリムジンバスも運行
「東武ホテルレバント東京」は東京スカイツリーや浅草エリアなど、東京観光に便利なシティホテル。最寄りの「錦糸町」駅からは徒歩約3分という抜群の立地で、羽田空港・成田空港発着のリムジンバスも運行しています。
さらに東京ディズニーリゾート(R)までは、宿泊者限定の無料送迎バスに乗ることも可能です(完全予約制・片道40~50分)。
ホテルに到着し、最初に宿泊者を出迎えてくれるのはロビーラウンジ「クリスタルムーブメント」。隅田川をイメージした青いガラス彫刻が印象的で、2階まで吹き抜けとなっているためとても開放的です。
柱にあしらわれたバーティカルシャンデリアは、隅田川の打ち上げ花火がモチーフ。実は「東武ホテルレバント東京」の東京スカイツリー側客室や最上階のレストラン「簾(れん)」からは、例年7月の最終土曜日に開催される「隅田川花火大会」の打ち上げ花火を鑑賞することもできます。
【客室】東京の街並みを一望するさまざまな客室
東京スカイツリーが目の前の「スタンダードツイン(スカイツリービュー)」
全383室ある客室は定員1名のシングルから定員6名のスイートまで、旅のスタイルに合わせて選択可能です。
今回は「スタンダードツイン(スカイツリービュー)」に宿泊。モダンの中に江戸情緒を感じる和柄の壁紙が映える空間で、景色を眺めながらゆったりと快適に過ごせます。
広さは約28.5平米、定員3名。ベッドは120cm×195cmの広々としたセミダブルが2台設置されており、3名で宿泊する場合はソファベッドが利用できます。
スタンダードツインの眺望は2つから選択ができ、イチオシは「スカイツリービュー」。客室の窓から遮るものなく、東京スカイツリーを中心とした東京の街並みを見ることができます。北側に面しているため、よく晴れた日には茨城県の筑波山などの山々も見渡せます!
窓辺の椅子に腰掛け、ただ外を眺めるだけで極上の時間です。ちなみにもう一方の「シティビュー」は東京湾や東京タワーが見える眺望。都心方面なので、きらびやかな夜景が見たい人におすすめです。
バスルームはユニットバスタイプ。「東武ホテルレバント東京」は全室バスタブ付きのため、東京観光をたっぷり楽しんだ後も湯船に浸かって身体を癒やせます。
シャンプー、コンディショナー、バス&シャワージェルはペリカン石鹸「GreenTea」ブランド。国産の有機・無農薬の緑茶葉入りで、爽やかな香りとともに全身をリフレッシュできます。
室内着はワンピースタイプ。吸水性がよいワッフル生地が特徴です。
最上階・レバントフロアの「デラックスツイン」
7〜23階に位置する客室フロアのうち、最上階の23階は特別なレバントフロア。地上約100mという、高層からの景色が確約されています。そしてレバントフロアにある6室限定の客室が「デラックスツイン」です。
眺望はシティビューもしくはスカイツリービューが選択可能。約37平米のゆとりある広さで、壁一面の窓から東京の街並みを見下ろせます。
アメニティも上質なものがそろい、冷蔵庫に入っているソフトドリンクをはじめとするミニバーのウェルカムドリンクはレバントフロア限定。エスプレッソマシンでコーヒーを淹れたり、木目込み細工を施した桐箱に入っているお茶とお茶菓子を楽しんだり。木目込み細工とは箪笥や桐箱に着物地をあしらう、東京の伝統工芸品です。
ウェルカムベビーのお宿認定の「ファミリールーム」
赤ちゃんや小さな子ども連れの旅行にぴったりの客室が「ファミリールーム」。ミキハウス子育て総研のウェルカムベビーのお宿に認定された部屋で、靴を脱いでから入るため気兼ねなくくつろげます。
ファミリールームは2室限定で、スカイツリービューが確約。広さ約36.2平米、定員2名。「東武ホテルレバント東京」は小学生未満の子どもの添い寝、1歳未満のベビーベッド利用の赤ちゃんは宿泊料金が無料です。
青い空と白い雲をイメージした客室の奥には、子どもが遊べるプレイマットやおもちゃも。さらに電子レンジ、保温ポット、電子レンジ用哺乳瓶除菌ケース、子ども用食器、おむつ捨て専用ポット、おしりナップなど、パパママの負担を少なくするアメニティも大充実です。
【ナイトタイム】幻想的な東京夜景と竹あかりを楽しむ「BAR 竹あかり」
客室でくつろいでいると、いつのまにか暗くなり黄昏時に。毎週火・水・木曜日の18:00~22:00限定でオープンしている6階「BAR 竹あかり」で食前酒を楽しみました。幻想的な竹あかりと東京スカイツリーを同時に望める特別な空間で、全国各地で竹あかりの演出を手がけてきた「CHIKAKEN」の三城賢士さんがプロデュースしています。
使用している竹は、東武鉄道が運行する「SL大樹」沿線の新高徳駅から鬼怒川の急斜面で放置されていた竹林の間伐材をアップサイクルしたもの。三城さんの指導のもと、「東武ホテルレバント東京」のスタッフが竹に穴を開けて手作りしています。
さまざまな想いが詰まったサステナブルな竹あかりは、見ているだけでほっこりする温かさ。今後もデザインを変えながら進化を続け、役目を終えた竹材は竹炭に変えて消臭・防草へと活用する予定です。
「BAR 竹あかり」のメニューは「ワンドリンク+おつまみ」(2,000円)で、ドリンクはビール・ワイン・ソフトドリンクなどから選べます。イチオシはオリジナルカクテル「粋」と「雅」。東京スカイツリーのライティングにかけたカクテルで、ブルーが「粋」、パープルが「雅」です。ともに爽やかな柑橘の香りが広がり、東京スカイツリーを眺めながら味わうと格別です。
【ディナー】中国料理「竹園」で本格中華に舌鼓
夕食は2023年9月にリニューアルした2階「竹園」で中国料理に舌鼓。日本人の舌にも合う上海料理をベースに手がける料理長・増井 久さんが生み出す本格中華を、四季折々のコースやアラカルトで楽しむことができます。
「中国オードブル盛り合わせ」からスタートする「ディナーコース 長江」(8,000円)は全7品。この日は春のコースで、2品目「フカヒレと国産紅ズワイ蟹の煮込み」はコリコリとろとろなフカヒレと紅ズワイ蟹を堪能できる贅沢な一品です。フカヒレを煮込んだ煮汁と自家製の葱油を混ぜた餡が絶品でした。「竹園」は葱油やXO醤など、味の決め手となる調味料を自家製で作るのがこだわりです。
3品目「黄金帆立と殻付き海老の黒胡椒炒め」は、強火で熱したふんだんな油で貝ひも付きの黄金帆立と海老を豪快にザッと炒め、黒胡椒でパンチを効かせた炒め物。4品目「国産牛サーロインの鎮江黒酢仕立て」も衣をまとわせたサーロインを強火でカリッと揚げており、本格中華ならではの食感と温度を楽しむことができました。鎮江黒酢とは、「中国三大名酢」の一つです。
5品目「白身魚と蛤の香味蒸し おこげ添え」は金華ハム・干しエビ・干し貝柱・ニンニクとエシャロット・エビの卵などを自家製の葱油でじっくり炒めて香り高く仕上げた自家製の「XO醤」で味付けした魚料理。中国のお酒・老酒(ラオチュウ)で臭みを消した白身魚と蛤を、ピリリ旨辛な味わいに仕上げています。
お酒とも相性が良く、紹興酒を炭酸で割った「ドラゴンハイボール」(800円)もおすすめです。
最後は「豚肉と茄子の旨辛あんかけ炒飯」と「デザート盛り合わせ」で締め。この日のデザートは春らしい桜餡の胡麻団子と、なめらかな杏仁豆腐でした。杏仁豆腐はゼラチンではなく寒天を使い、絶妙な柔らかさになるように寒天の量を調整しているそう。
前菜からデザートまで、本格中華ならではの技術が詰まった料理を心ゆくまで満喫しました。
【夜景】客室から刻々と表情を変える東京スカイツリーを眺める
客室に戻ると、窓から見えたのは夜空に輝く「東京スカイツリー」。日中とはまた違った魅力に目を奪われます。
東京スカイツリーのライティングは特別ライティングのほか、通常18:00~19:00は白色をベースにしたシンプルなライティング、そして19:00~24:00は「粋」「雅」「幟(のぼり)」の3色が日替わりで点灯します。
この日は縁起の良い色とされてきた橘色(たちばないろ)を基調とした「幟」。連泊すると翌日は違うライティングを見ることができ、毎日ホテルに帰るのが楽しみになります。
【朝食】名物オムレツがおいしい「ヴェルデュール」で1日をスタート
翌朝も客室から見える東京スカイツリーに感動し、スーパーダイニング「ヴェルデュール」で味わう朝食から1日をスタート。
さつまいもが埼玉県の川越から隅田川の舟運で下流に運ばれたのがルーツと言われている「大学芋」、江戸東京野菜の「小松菜のお浸し」、野菜たっぷりの「ヴェルデュールカレー」、鶏ガラとホタテの出汁の旨味を感じる「中華粥」など、ビュッフェスタイルで洋食・和食・中華と幅広いメニューから選ぶことができます。
イチオシは実演コーナーで注文できる「オムレツ」。チーズやマッシュルームといった好きな具材を選ぶと、シェフが目の前で焼き上げてくれます。何も入れず、ふわふわトロトロの卵のおいしさを味わう正統派のプレーンオムレツもおすすめですよ。
フライドポテトやジュースなど、子どもが喜ぶメニューも豊富。希望者に赤ちゃん用の食事が用意されているのは、ミキハウス子育て総研のウェルカムベビーのお宿に認定された部屋を持つ「東武ホテルレバント東京」ならではです。
食事を楽しんでいると、一角にライトで照らされた野菜たちを発見。これは「ヴェルデュール植物工場」で、最先端の農業技術を用いて店内で野菜を育てています。ヴェルデュール植物工場は2022年からスタートした東武鉄道・東武ホテルマネジメント・スパイスキューブの3社共同事業。クリスピーレタス、スイスチャード、レッドバジルなど市場では珍しい野菜を中心に、年間を通して約15種類の野菜が栽培されています。
種から発芽させ、水耕栽培ですくすく育った野菜は「ヴェルデュール」のランチやディナーで提供。完全無農薬で、新鮮な野菜を輸送コストやCO2排出量をゼロで提供できる、サステナブルな取り組みです。採れたての野菜はみずみずしく、とても新鮮で濃厚な味わい! 今後も安定した供給を目指し、多くのゲストにおいしい野菜を届ける予定です。
【周辺観光】東京スカイツリーへお散歩
チェックアウトの11:00まではホテル周辺を散策。東京スカイツリーまでは徒歩約22分で、錦糸町から東京スカイツリーを結ぶ「タワービュー通り」を歩くのがおすすめです。通りは電線地中化など整備されているため、東京スカイツリーがよりきれいに見える空間。近づくほどに、東京スカイツリーの高さに圧倒されます!
東京スカイツリーへは徒歩のほか、「錦糸町」駅から半蔵門線に乗り、隣駅の「押上(スカイツリー前)」駅で下車して向かう方法も。「東武ホテルレバント東京」では宿泊者限定で東京スカイツリー特別価格入場引換券(日時指定なし)を販売しているので、チケットを事前予約しなくてもお得に入場できます。
東京のシンボル「東京スカイツリー」を望み、ホテルならではのきめ細やかなサービスで快適な滞在をかなえてくれる「東武ホテルレバント東京」。立地の良さや素晴らしい眺望だけではなく、1997年の開業時から積み重ねられたホスピタリティに心が癒やされるホテルでした。家族や友人と思い出に残る絶景を見に、東京旅行へ出かけてみませんか?
東武ホテルレバント東京
- 住所
- 東京都墨田区錦糸1-2-2
- チェックイン
- 15:00(最終24:00)
- チェックアウト
- 11:00
- 駐車場
- あり(129台・2,000円/泊)
- 総部屋数
- 383室
- アクセス
- JR総武線「錦糸町」駅北口(半蔵門線は3番出口)より徒歩約3分
取材・撮影・文/小浜みゆ