常に新しいものが生まれ、最新トレンドを捉える東京・渋谷。日本人のみならず世界中の観光客が刺激を受ける流行の発信地です。そんな渋谷カルチャーを上空からダイブするように楽しめるのが「ホテルインディゴ東京渋谷」。
渋谷にまつわるデザインであふれた館内に身を置き、レコードを流しながら街を見下ろした瞬間に、非日常が始まります。エキサイティングな街を俯瞰し、渋谷の新たな魅力に引き込まれる、ホテルインディゴ東京渋谷1泊2日滞在記をレポートします。
渋谷駅近くの好立地
2023年8月、「ホテルインディゴ」の日本で4軒目となる施設として誕生した「ホテルインディゴ東京渋谷」。ホテルインディゴはその街にある「ネイバーフッドストーリー」を大切にするライフスタイルブティックホテルブランドです。
ネイバーフッドとは、いわば「ご近所さん」。ホテルインディゴ東京渋谷では「個性と色が混在し変化するジャングルシティ」をネイバーフッドストーリーとして掲げ、渋谷ならではの「音楽」「ファッション」「アート」を軸に館内がデザインされています。
アクセスは東京メトロ「半蔵門線」「副都心線」「銀座線」、東急「田園都市線」「東横線」の「渋谷駅」A2番出口より徒歩約3分。JR「渋谷駅」ハチ公口からも徒歩約6分と抜群の立地です。
駅から歩いて行く場合は渋谷文化村通りから大型複合施設「道玄坂通」の中へ。
「ホテルインディゴ東京渋谷」専用のエレベーターに乗り、1階から12階のレセプションに向かいます。ホテルエリアに入ると、躍動感のある渋谷スクランブル交差点をイメージしたメタル彫刻を発見。入り口から渋谷らしいアートがあしらわれています。
車やタクシーで来る場合は、3階のメインエントランスからエレベーターに乗り、12階のレセプションへ。
メインエントランスで最初にゲストを迎えるのは、ポルトガル出身のアーティスト、ヴァスコ・ムラオさんの作品です。よく見ると「ハチ公」や「モヤイ像」が隠れており、渋谷の「昔」と「今」を感じられるコラージュアートとなっています。
渋谷らしいアートを満喫しながらチェックイン
12階のレセプションは「ファッション」がテーマ。パンツやジャケットなど、生地のパターンが組み合わされたスタイリッシュなデザインとなっています。
また、12階は渋谷らしさを感じられるアートの宝庫。100年に1度と言われる再開発が進む渋谷の風景を並べたウォールアートや、ゆったりとした奥渋の雰囲気を表現した上品なアートが飾られています。
上を見上げると、8ビットアート(ドット絵)のハチ公も!これはIT系のスタートアップ企業が集まる渋谷が「ビットバレー」と呼ばれていることから、インスピレーションを得ているそうですよ。
チェックイン手続きを案内してくれるフロントスタッフのユニフォームにも注目。渋谷キャットストリート発「COTÉ MER」の佐藤紀夫さんによるハンドメイドで、黒留袖をアップサイクルしています。ネイバーフッドの文化が感じられるのも、ホテルインディゴ東京渋谷の特徴です。
ルームキーを受け取ってエレベーターホールに向かうと、見えてきたのはEnlightenmentによるアート。Enlightenmentは国内外で活躍するヒロ杉山さんを中心としたクリエイティブユニットで、ポップなアートは「部屋に向かうワクワク感」を表現しています。
好みに合わせて選べる客室
プレミアムルーム キングベッド スクランブルビュー バスタブ付き
総客室数は272室で、13階〜28階が客室フロア。そのうち23階〜28階は「高層階」として指定予約が可能です。エレベーターホールのカーペットは渋谷スクランブル交差点と渋谷川のデザイン。渋谷を交差する感覚で、客室へと向かいます。
客室は広さ、ベッド、眺望、バスタブ付きなどさまざまなタイプから選ぶことができ、人気No.1の客室が「プレミアムルーム キングベッド スクランブルビュー バスタブ付き」。定員2名で、広さは約25平米。各階に1室のみの特別な角部屋です。
プレミアムルーム キングベッド スクランブルビュー バスタブ付きが人気の理由は、その眺望。渋谷の名所「渋谷スクランブル交差点」を、高い位置から望むことができます。行き交う人々を、鳥と同じ目線で上空から眺める……そんな特別な体験をかなえてくれる客室です。
客室のテーマは「音楽」。すべての客室に8枚のレコードジャケットが飾られ、照明や棚はレコードをモチーフにしたデザインとなっています。8枚のレコードジャケットは、総支配人のレベッカ・ソーンさんが開業のためにセレクトした2,100枚以上からピックアップされたもの。洋楽から邦楽まで、幅広いラインナップです。
レコードは実際に聴くことも可能。リクエストすると、レコードとレコードプレイヤーを客室に持ってきてもらえます。リクエストは電話のほかスマートフォンでアクセスできるWebフォームから送ることができ、英語にも対応しています。
電話のデザインは、渋谷の街で見つけたアートグラフィティ。全8つのデザインがあり、どのデザインかは当日のお楽しみです。
渋谷の絶景を眺めながら、上質なドリンクを味わうのも極上の時間。客室には南青山にお店を持つイギリス発「Brew Tea Co.」のティー5種類とエスプレッソマシンで入れるコーヒーが用意されています。
水は繰り返し使えるリフィルボトルに詰め込まれ、環境に配慮したプレミアムウォーターブランド「NORDAQ(ノルダック)」。カップのソーサーを見ると「隠れハチ公」がデザインされていて、遊び心を感じられます。
客室の「隠れハチ公」はもう1つ。どこに隠れているか、ぜひ現地で探してみてくださいね。
こちらのお部屋は洗面所が独立したレイアウト。ワッフル生地のバスローブは肌ざわりが気持ちよく、吸水性にも優れています。
バスローブとは別に、ワンピースタイプのルームウェアも。こちらもふわふわのワッフル生地で、快適に過ごせます。
バスルームは広々としたバスタブ付き。シャワーは手持ちシャワーとレインシャワーの2種類があり、自分の好みで選ぶことができます。
心地よい柑橘の香りに癒やされるバスアメニティはオーストラリア製の自然派スキンケアブランド「Biology」。シャンプー、コンディショナー、ハンド&ボディウォッシュが、サステナブルな備え付けのボトルで用意されています。
歯ブラシやコームも環境に配慮された竹製で、プラスチックを削減。アメニティは渋谷スクランブル交差点がイメージされた木のボックスに入っています。
チェックイン後「渋谷周辺を散策したい」という時は、「ネイバーフッドマップ」をチェック。テレビに表示されたQRコードを読み込むと、渋谷周辺のおすすめのお店や、館内のデザインに採用されたアートグラフィティの撮影スポットをマップで見ることができます。
プレミアムルーム キングベッド コーナールーム
プレミアムルーム キングベッド スクランブルビュー バスタブ付きの反対側に位置する「プレミアムルーム キングベッド コーナールーム」も16室限定の客室。西側に向いているため夕陽が美しく見え、晴れた日には神奈川方面の山々や富士山も見渡せます。
広さは約24平米ですがベッドルームと洗面所の境界線が無いため、開放的。ゆったりとした空間でくつろぎたい人にもおすすめです。
プレミアムルーム ツインベッド バスタブ付き 3名様まで
「プレミアムルーム ツインベッド バスタブ付き 3名様まで」は3人で宿泊する時におすすめの客室。約30平米と余裕のある広さで、ツインベッドに加えてエキストラベッドを1台追加できます。
ディナーはツイストを効かせた地中海料理を
ディナーは11階にある「Gallery 11」へ。こちらのレストランは「アート」をテーマにしており、渋谷をテーマにしたアートが16枚飾られたクリエイティビティあふれる空間となっています。
天気の良い日はテラス席で料理を楽しむのも心地よい時間。雰囲気の良いローチェアに座り、渋谷の夜景を眺めながら食事ができます。
「Gallery 11」で提供するのは、イタリア・ナポリ出身のダビデ・ディ・ディオ総料理長が生み出す日本のツイストを効かせた地中海料理。
イギリス・スペイン・フランス・オーストラリアなど世界中で経験を積んだダビデ総料理長ならではの料理を、コースやアラカルトで味わえます。
おすすめは「渋谷カプレーゼ」(2,310円)と「ポークバックリブの蜂蜜マリネ」(3,740円)。ポークバックリブはチャコールグリルで約3時間火入れした1品で、お肉が骨からホロホロとすぐに外れるやわらかさです。
炭火の香り漂うジューシーなお肉には、甜麺醤(テンメンジャン)のソースでアジアの要素もプラス。チャコールグリル料理は、今回いただいたポークのほかにもシーフードやラムを選ぶことができ、「Gallery 11」のシグネチャーメニューです。
渋谷カプレーゼはネイバーフッドである「SHIBUYA CHEESE STAND」自家製のフレッシュなモッツァレラを使用。東京都内の牧場から毎日届く牛乳で作られたモッツァレラはとてもミルキーで絶品です。
ハラペーニョ、コリアンダー、梅干しを加え、ダビデ総料理長風にアレンジされているのも特徴的。1品目としてぴったりのさわやかな前菜となっています。
「Gallery 11」ではおいしいお酒も見逃せません。バーカウンターがあり、ミクソロジスト(バーテンダー)とのコミュニケーションを楽しみながらカクテルやビールなどを味わえます。
ミクソロジストが被っているのは、ネイバーフッドの「THE FAT HATTER」によるハンドメイドの帽子。キャットストリート沿いにお店を構えており、職人技が光る帽子を求めて世界中から客が集まる人気店です。
いち押しのシグネチャーカクテルは「ハチ香」(1,980円)。桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子の6つの日本らしい香りをまとった ジャパニーズクラフトジン「ROKU(六)」に、アップルビネガーとベルモットの2つの香りを加え、「8」の香りを楽しめるユニークな1杯です。
ひと口飲んだ瞬間に口の中が華やぎ、かつ料理の邪魔をしないスッキリとした味わい。「Gallery 11」に訪れたら、ぜひ試してほしいカクテルです。
夜は客室でレコードをかけ、夜景に浸る
部屋に戻ると、眼下に広がっていたのはきらめく東京の夜景。渋谷スクランブル交差点だけでなく、晴れた日にはライトアップされた「東京タワー」や「東京スカイツリー」も見えます。
地上は日付が変わる頃までにぎわいを見せていますが、渋谷上空は想像以上に静かで、レコードが奏でる音楽に耳を傾けながら非日常感あふれる夜を過ごせました。
最新マシンでワークアウト
翌朝は少し早めに起き、自分の身体を目覚めさせるワークアウトからスタート。宿泊者は12階にある「ジム」を24時間いつでも利用することができます。
フィットネスマシンは世界中のアスリートから選ばれる「テクノジム」製。アーティストの赤池完介さんによる躍動感あふれるステンシルアートが、ゲストを鼓舞してくれます。
朝食は名物の「“渋谷スクランブル”ハニートースト」に舌鼓
ホテルインディゴ東京渋谷は素泊まりも選べますが、「Gallery 11」で味わう朝食付きプランがいち押し。ダビデ総料理長が考案した遊び心あふれる料理を、朝から楽しむことができます。
朝食はメインを選べるセミブッフェスタイルで、サラダ・パン・スープ・冷菜・温菜・デザートなどはブッフェ台から好きなものを選択可能。ビーガンやベジタリアンなど、世界中のゲストの好みに合わせた料理も展開しています。
メインの1番人気は「“渋谷スクランブル”ハニートースト」。小さな四角いトーストにスクランブルエッグが詰め込まれており、トリュフ香るきのこソースとともにいただきます。
ハニーの甘さや芳醇なトリュフ、そしてスクランブルエッグが奏でるハーモニーは、ここでしか食べられない味。カリッと香ばしいトーストもとてもおいしく、これを食べるためにまた泊まりたくなりました。
ドリンクはオーダー制となっており、ネイバーフッドのコーヒーショップ「ONIBUS COFFEE」によるホテルオリジナルブレンドのコーヒーや、「Brew Tea Co.」の紅茶・ハーブティーを注文可能。こだわりのコーヒー・紅茶を、おかわり自由で楽しめるのもうれしいポイントです。
チェックアウト後はお土産も買えるカフェ「Shibrewya」へ
チェックアウトの11:00までのんびりした後は、3階のカフェ「Shibrewya (しぶるや)」で滞在の余韻に浸るのもおすすめ。コーヒーや紅茶のほか、「コーヒーマティーニ」(1,430円)や「ブリューティーモヒート」(1,320円)といったオリジナルカクテルを味わえます。
Shibrewyaではちょっとした軽食も楽しめるので、連泊時のランチにもぴったりです。看板メニューはスイーツ系からしょっぱい系まで幅広いラインナップがそろう「ワッフル」。
特に「ハチ公ワッフル」(888円)は渋谷のシンボル「ハチ公」をモチーフにした、かわいいデザインです。写真はハロウィンバージョンで、季節によってさまざまなバージョンのハチ公が登場します。
お土産にはホテルインディゴ東京渋谷で味わったコーヒーや紅茶を。「HITS(ホテルインディゴ東京渋谷)ブレンド by ONIBUS COFFEE」(1,650円)や「Brew Tea Co. アソートティーボックス」(2,200円)など、ホテルオリジナル商品をShibrewyaで販売しています。
音楽、ファッション、アートを楽しみ、上空から渋谷の街を探索できる「ホテルインディゴ東京渋谷」。クリエイティビティあふれる料理も堪能すれば、滞在自体が旅のハイライトになること間違いありません。感性が刺激されるフォトジェニックなホテルを拠点にする、東京旅行へと旅立ちませんか?
ホテルインディゴ東京渋谷
- 住所
- 東京都渋谷区道玄坂2-25-12
- アクセス
- 渋谷駅より徒歩約5分
- 駐車場
- あり(128台先着順・3,000円/泊)
- チェックイン
- 15:00
- チェックアウト
- 11:00
- 総部屋数
- 272室
取材・撮影・文/小浜みゆ
ホテルインディゴの宿泊体験記