旅に出るとき、何を目的に出かけますか? 行ってみたい観光地があるから、その土地ならではのグルメを楽しみたいから、会いたい人がいるから…。そこに、ぜひ加えてほしいのが、「憧れのホテルで、非日常の体験をしたい」というきっかけです。今回は、極上のおもてなし体験を求めて、「ザ・リッツ・カールトン大阪」へ向かいました。
世界中に多くのファンを持つ「ザ・リッツ・カールトン」たらしめる「クレド」
歴史上に名を残すホテリエ、セザール・リッツによって確立されたサービスを継承し、質の高いホスピタリティが世界中で評価されているホテルブランド「ザ・リッツ・カールトン」。
リッツ・カールトンの進むべき方向やお客様へ提供するサービスなどについての「クレド」(信条)が書かれたカードを世界中の従業員が常に携帯し、心に刻み、徹底しているのです。
「ザ・リッツ・カールトン大阪」は、そのリッツ・カールトンの日本第一号。
大阪・梅田にあり、新大阪駅からはJRで1駅、関西国際空港からはリムジンバスで約60分、伊丹空港からならリムジンバスで約30分という、新幹線でも飛行機でもアクセスしやすい立地にあります。JR大阪駅からは徒歩7分程度なので、大阪の街並みを楽しみながらのんびりと歩いて向かうことに。
一歩足を踏み入れれば、そこはまるで別世界
到着すると、ドアマンがお出迎え。今日宿泊する旨を伝えると、「○○○○様ですね、お待ちしておりました」と名前を呼んで、あたたかく迎えてもらいました。
ザ・リッツ・カールトン大阪が大切にしている「お客様への心のこもったおもてなし」がさっそく感じられた瞬間です。そして大きく左右に開かれたドアの向こうに、いよいよ憧れのホテル体験が待っています。
ホテルに一歩足を踏み入れると、そこはまるで別世界! ヨーロッパの古城のような空間が広がります。
館内は、“18世紀のイギリス貴族の邸宅”をコンセプトに、至るところに「ミルワーク」と呼ばれる特別な装飾が。米国から輸入したマホガニー材の壁、約400個もの華やかなチェコ製のクリスタルシャンデリア、イタリア産の大理石、開業時にヨーロッパから買い集めたという18~19世紀の絵画や陶芸など、すべてがこだわり抜いた本物ばかり。
単なるラグジュアリーな空間ではなく、不思議と”第二の我が家”のように落ち着いてくつろげる雰囲気です。
今回の滞在では、リッツ・カールトンならではの特別な体験を味わうため、「ホテルの中のホテル」ともいわれる「クラブレベル」のお部屋をチョイス。
クラブレベルに宿泊すると、さまざまな極上のサービスが受けられ、そのひとつが、クラブラウンジでのパーソナルチェックインです。ベルスタッフに案内され、34階の「クラブラウンジ」へ直行します。
アフタヌーンティーをいただきながら優雅にチェックイン
34階にある「クラブラウンジ」は、クラブレベルに宿泊する人だけが利用可能で、クラブレベル宿泊者はここでチェックインします。
さっそくアフタヌーンティーのサービスが。大阪の街並みを一望しながら、アフタヌーンティーをいただきつつ優雅にチェックイン。さっきまでの都会の喧騒を忘れてしまうほど、チェックインですら極上の時間に変えてくれます。
セイボリー、デザート、スコーン、9種から選べる紅茶のポットサービスという伝統的な英国式アフタヌーンティーセット。内容は季節ごとに変わります。
クラブラウンジではドリンク・軽食をビュッフェスタイルで
クラブラウンジは、低めのテーブルやソファが並び、ゆっくり読書やティータイムを楽しむのに適した「リビング・エリア」、貴族が自宅に構えるバーをイメージした「バー・エリア」、食事をとるのに適した「ダイニング・エリア」にわかれています。
そして、クラブラウンジでは1日5回、軽食とドリンクが用意され、ビュッフェスタイルで自由に楽しめます。ドリンクを片手に歓談したり、読書に没頭したり、窓の外に広がる大阪の街を眺めたり、好きなときに、好きなエリアに座って、思い思いの時間が過ごせます。
クラブラウンジ フードプレゼンテーション
- アフタヌーンティー
- 14:30~16:30
- 夕食前の前菜
- 17:00~19:30
- ナイトキャップ(スイーツ)
- 20:00~22:00
- 朝食
- 7:00~10:00
- 軽食
- 11:00~14:00
また、クラブラウンジには専属のコンシェルジュがおり、滞在中のあらゆる要望に応えてくれます。ホテル内のサービスについてはもちろん、「記念日だから何かサプライズをしたいんだけど…」といった相談にも、「おすすめの観光スポットは?」「大阪名物を食べるならどこがおすすめ?」といった質問にも応じてもらえるというから、この旅をまるごと託しても安心。まさにパーソナルで特別なおもてなしを受けられます。
クラシカルなインテリアと窓の外に広がる景色が印象的な客室
アフタヌーンティーを堪能しつつ、チェックインを済ませたらお部屋へ。今回宿泊するのは、クラブレベルのデラックスタイプの客室。
2017年、開業20周年を機に改装された室内は、ラグジュアリーなインテリアとシックでモダンな色彩、そして、アメリカのホワイトハウスでも使われている老舗ブランド「Baker(ベーカー)」のアンティーク調の家具など、一つひとつが体も心もほぐれるリラックス空間を生み出しています。
特徴的なのは、角の2面を贅沢に使った大きな窓。視界を遮るものがなく、大阪駅周辺の高層ビル群から、「大阪城」や日本一高いビル「あべのハルカス」、南北に伸びる「御堂筋」など、大阪のシンボルも望むことができます。
33~35階に位置するクラブレベルには、クラブスーペリア、クラブデラックス、クラブジュニアスイート、クラブスイート、4タイプの客室があり、クラブスーペリアを除く3タイプでこの広い2面の窓を採用しています。
クラブレベル限定イベントでさらに夜を満喫
少し日が傾いてくると、こんな美しい夜景を見ることができます。これからはじまる夜に期待を寄せて、クラブラウンジで開催される体験プログラムに参加することに。
毎週水曜日の16:00から約30分間開催される、クラブレベル宿泊者限定の体験プログラム「ウィークリー・ワンダー」。今回開催されていたのは「酒テイスティング」。知識豊富なバーテンダーによる日本酒の起源や豆知識などの楽しいお話に、知的好奇心が刺激されます。
お話を聞きながら、3種類の純米酒をテイスティングさせてもらいました。
大阪の「秋鹿」、奈良の「春鹿」、奈良の生酒「風の森」と、それぞれ違った風味でとってもおいしい!
さらには、日本酒にクランベリーとほうじ茶、グレナデン(ザクロのシロップ)をあわせたカクテル「The Tower of The Sun ~太陽の塔~」もいただきました。アルコールや日本酒が得意でない人でも虜になりそうな味わいです。
もう1杯、大阪を象徴するカクテル「GARI-34」を。その名の通り、自家製のガリにラム、ミント、ハニー、ジンジャーエールを使ったカクテルで、さっぱりした甘さが特に女性に受けそう。
「ウィークリー・ワンダー」がない水曜日以外も、クラブラウンジでは17:00~22:00の間、カクテルを自由にオーダーできます。ノンアルコールのカクテルもあるので、お酒を飲む人も飲まない人も、ラグジュアリーな空間でパーソナルなおもてなしを受ける特別な夜が味わえます。
ウィークリー・ワンダー
内容は季節ごとに変わり、今回参加したバーテンダーによるカクテルセミナーのほか、スパセラピストによるシュガースクラブ作りなど、ザ・リッツ・カールトン大阪のエキスパートたちによるプログラムが体験できます。
- 開催日・時間
- 毎週水曜日 16:00~16:30
- 料金
- 参加無料(クラブレベル宿泊者限定、予約不要)
英国の高級ブランドのアメニティで極上バスタイム
クラブラウンジでの夜を満喫したら、お部屋に戻ってバスタイム。アメニティは、イギリス王室御用達のラグジュアリーブランド「Asprey(アスプレイ)」。シャンプー、コンディショナー、シャワージェル、ボディローションの4点がそろえられています。
バスタブとシャワーブース、2面の洗面台を備える広々としたバスルームには、なんとテレビまであり、バスピローも準備されています。さらに、フロントもしくはクラブラウンジでお願いすれば、オリジナルのバスソルトを用意してもらうことも可能。バスタイムものんびり優雅に過ごせます。
ぐっすり眠ってパワーチャージしたら、クラブラウンジで朝食を
すべてがラグジュアリーでありながら生活スタイルに寄り添った心地よい客室でぐっすり眠って、目覚めたら、さらに素敵な1日のはじまり。
さっそくクラブラウンジに向かい、朝食をいただきましょう。
サラダはドレッシングやチーズ、ハム類も種類が豊富。朝からしっかり野菜をいただけるのはうれしい限り。
クロワッサンにバゲット、デニッシュにマフィン、グルテンフリーブレッドまで、パン・ペストリーも種類豊富にそろっていて、どれにしようか迷ってしまいます。
シェフが目の前で卵料理を作ってくれるライブキッチンも。オムレツ、スクランブルエッグ、目玉焼きから好きなものをオーダーできます。
また、朝は和食派という人には、かまどで炊いたご飯やおかゆ、お味噌汁に、サバの味噌漬け、梅干し、納豆、味のりなども。
日中や夜とはまた違った、朝の大阪の景色を眺めながら、のんびりとブレックファーストタイム。昨日からクラブラウンジを度々訪れていますが、時間ごとに違った雰囲気とおもてなしが用意されていて、毎回新しい発見と感動があります。
朝食を終えて、チェックアウトの11:00がせまってくると、このラグジュアリーで居心地のいい空間と、常にあたたかくもてなしてくれたスタッフの皆さんとの別れがとても寂しく感じます。
ホテルをあとにするのが名残惜しくて、1Fのロビーでしばし余韻に…。暖炉や美術品、心地よく流れる音楽やふんわりと香るフレグランスなど、五感すべてをやわらかく包み込む演出にうっとり。
ちなみに、このほんのり甘く上品な香りは、「ミスティーク(神秘性)」という名前のザ・リッツ・カールトン大阪のオリジナルフレグランス。1階の「ザ・リッツ・カールトン・ブティック」で、同じ香りのアロマオイルやアロマディフューザーを販売しているので、自宅でも余韻に浸れます。
フィットネス施設は無料で利用可能! 極上スパも見逃せない
ザ・リッツ・カールトン大阪には、ほかにもラグジュアリーな体験ができる施設がそろっています。
6階の「スパ&フィットネス」には、マシンやプール、屋外ジャグジーなどを備えたフィットネス施設と、スパトリートメントが受けられるスパ施設が。フィットネス施設は宿泊者は無料で利用できます。
スパでは、英国発祥のナチュラルスキンケアブランド「ESPA(エスパ)」のオリジナルトリートメントや、スイス発の「la prairie(ラ・プレリー)」のフェイシャルエステが人気です。
ホテル内にはミシュラン一つ星レストランが2軒も
レストランも、『ミシュランガイド京都・大阪』に一つ星として掲載された「フランス料理 ラ・ベ」や「天ぷら 花筐(はながたみ)」をはじめ、この上なく贅沢な味と時間が楽しめるラインナップ。
レストランは宿泊者以外も利用できるので、リッツ・カールトンの空間やおもてなしが恋しくなったら、気軽に食事にだけ訪れるのもおすすめです。
レストランにつながる廊下も、イギリスの邸宅のコリドーのよう。どこを撮っても絵になり、日本にいることを忘れてしまいそうです。
唯一無二のホスピタリティを体験できる「ザ・リッツ・カールトン大阪」。今回滞在して感動したのは、どのフロアに行ってもスタッフの方が、名前を呼んであいさつしてくださり、大切なゲストとして接してくれていることを実感できた点。まさに、最上級のおもてなし体験は「ザ・リッツ・カールトン」ならでは。世界中で高い評価を受け、たくさんの人たちに愛され続ける理由が、今回の滞在で存分にわかった気がします。
がんばった自分へのご褒美に、気のおけない友人との女子旅に、誕生日などの記念日に、この一生の思い出に残る滞在を味わってみてはいかがでしょうか。
ザ・リッツ・カールトン大阪
- 住所
- 大阪府大阪市北区梅田2-5-25
- アクセス
- JR大阪駅 桜橋出口より徒歩7分
- クラブレベル 客室タイプ
- ・ クラブスーペリア(ダブル、ツイン)
・ クラブデラックス(ダブル、ツイン)
・ クラブジュニアスイート(ダブルのみ)
・ クラブスイート(ダブル、ツイン) - クラブレベル宿泊者限定サービス
- ・クラブラウンジでのチェックイン/チェックアウトサービス
・ウェルカムドリンク
・クラブラウンジでの1日5回の軽食・ドリンクサービス
・クラブラウンジでのイベント「ウィークリー・ワンダー」(毎週水曜日16:00~16:30)
・無料Wi-Fiインターネット接続
・専属コンシェルジュによる滞在のお手伝い
・記念日や誕生日、プロポーズなど、特別な日のお祝いの演出や手配
・JR大阪駅への片道お車サービス(9:00~22:00、空き状況に応じて)
・靴磨きサービス
・プレスサービス(1日5枚まで)
・ウェイクアップコールとともにコーヒーか紅茶のサービス
・チェックアウト時のギフト
撮影:福羅広幸、舟田知史(アフタヌーンティー、ウィークリー・ワンダー、アメニティ)
取材・文:水谷映美