大阪といえば、言わずと知れた「食いだおれの街」。味と値打ちにこだわる大阪気質に育まれてきた、名物グルメの数々が思い浮かびます。 たこ焼きやお好み焼きといった「粉モン」に、うどんに串カツ、最近人気のスパイスカレーなども気になるところ。せっかく大阪に行くなら、あれもこれも全部味わいたいですよね?
そこで今回は、食の都・大阪を観光しながら、10種類の代表グルメを食べられるモデルプランをご紹介。大阪2泊3日、大満足&まんぷくの旅へ!
【グルメ1】
創業60年以上。梅田を代表する人気「お好み焼き」店へGO!
食べ尽くしの旅は、大阪の北の玄関口・梅田からスタート。大阪のグルメといえば、まず思い浮かぶのは「お好み焼き」。梅田にも人気店が多数揃いますが、その中でもまず訪れたいのは、「きじ 本店」です。
梅田駅構内「新梅田食道街」にあるこちらは、下町食堂といった雰囲気ながら、有名グルメガイドの京都・大阪版にも掲載されたほどの実力店。地元民に観光客にと常に行列の人気ぶりです。
名物は「もだん焼」(770円)。モダン焼とは、一般的にお好み焼きの生地と焼きそば麺とを重ねて焼いたものを指しますが、「きじ 本店」の「もだん焼」は生地を用いず、溶き卵を焼きそばに絡めて焼き上げる独特なスタイル。絶妙な味わいの濃厚ソースにふんわりトロリとした卵、そしてコシの強い焼きそばとのコンビネーションが抜群です。もちろん、豚玉やすじ玉といった、定番のお好み焼き類もおすすめ。
きじ 本店
- 住所
- 大阪府大阪市北区角田町9-20 新梅田食道街 1F
- 営業時間
- 11:30~21:30
- 定休日
- 日曜日
- アクセス
- JR「大阪」駅より徒歩約3分
大阪メトロ御堂筋線「梅田」駅より徒歩約3分
梅田の観光スポット1
グランフロント大阪
一日に約250万人が利用する大阪駅・梅田駅北側の再開発エリアで、大阪最後の一等地といわれる「うめきた」の総面積約24haのうち約7haのエリアに立地。大阪駅のある南側から順に南館(タワーA)、北館(タワーB・タワーC)と分かれており、ショッピングモールやレストラン・カフェ、オフィス、ホテル、コンベンション・センター、劇場、超高層マンションから構成されています。
【グルメ2】
懐かしの純喫茶スイーツ「ミルクセーキ」でひとやすみ
庶民の息吹を感じる繁華街・新世界は、大阪への旅で是非訪れたい場所。レトロな味わいの純喫茶に立ち寄り、「昭和の大阪」を味わってみるのはいかがでしょうか。
通天閣すぐそばの「喫茶ドレミ」の創業は昭和42年。外観・内装・メニューすべてにおいて、当時のノスタルジックな雰囲気を守り続けているお店です。
こちらでは、懐かしの喫茶店メニュー「ミルクセーキ」(550円)をいただきましょう。喫茶ドレミのミルクセーキは、口当たりまろやかで優しい甘味が特徴。卵と牛乳を用いたシンプルなレシピだからこそ、店ならではのこだわりや思いがしっかりと垣間見えます。
他にも、自家製プリンにふんだんにフルーツを盛った人気の一品「プリンローヤル」にホットケーキ、大阪発祥のミックスジュース…と、名物メニューが多く目移りしてしまいそう。
喫茶ドレミ
- 住所
- 大阪府大阪市浪速区恵美須東1-18-8
- 営業時間
- 8:00~22:00
- 定休日
- 火曜日
- アクセス
- 大阪メトロ堺筋線「恵美須町」駅より徒歩約3分
大阪メトロ御堂筋線「動物園前」駅より徒歩約5分
【グルメ3】
新世界の夜は、やはりビールと共に「串カツ」を!
新世界で味わいたいグルメといえば、なんといっても「串カツ」! ソース二度漬け禁止にお通しのキャベツ…といったイメージは、すっかり全国的なものとなりました。
大小問わず無数の串カツ店が集まる激戦地・新世界で今回訪れるのは、串カツ居酒屋「味の関所 大よし」です。
創業80年以上の伝統を持つ同店の「串カツ」(盛り合わせ10本盛り/1,317円)は、厳選した素材を、ラードなどを独自に配合した油でカラリと揚げて供されます。トロリとした秘伝ソースに漬け、アツアツをいただきましょう。ビールとの相性も抜群!
他にも、お造りやちりとり鍋などの居酒屋メニューも充実。掘りごたつ席の座敷もあり、ゆったりと大阪のソウルフードが楽しめるうれしいお店です。
味の関所 大よし
- 住所
- 大阪府大阪市西成区太子1-1-2
- 営業時間
- 11:00~23:00(L.O.22:30)
- 定休日
- 無休
- アクセス
- 大阪メトロ御堂筋線「動物園前」駅より徒歩約1分
天王寺・阿倍野・新世界エリアの観光スポット
あべのハルカス
日本一高いビルである「あべのハルカス」。地上60階、高さ300mの超高層ビルの中に、百貨店、オフィス、美術館、宿泊施設などが入った複合施設です。各線天王寺駅や大阪阿部野橋駅に直結していることもあり、とても利便性が良いビルです。60階にある展望台「ハルカス300」は、大阪の街を一望できる絶景スポットとして人気。
【グルメ4】
だし×油かすの相乗効果!うまみたっぷり朝「うどん」
大阪の食文化といえば、薄味の「だし」の存在も忘れるわけにはいけません。関西だしの繊細な味わいが活かされるのは、やはり蕎麦よりも「うどん」。
うどんのお店も多い大阪ですが、2日目の朝食には、「油かす」をトッピングした「かすうどん」はいかがでしょう。油かすとは、大阪・南河内地方を中心に古くから食されてきたもので、牛ホルモンをじっくり揚げて作られます。その名とは裏腹に余計な油分が抜け、外側カリカリ内側プルプルのヘルシーな食材です。
新世界・ジャンジャン横丁近くの「あぶらや」でのおすすめは「肉かすうどん」(600円)。だし香るうどんつゆに油かすのうまみが溶け込み、さらにお肉もたっぷりで満足度大!
あぶらや
- 住所
- 大阪府大阪市浪速区恵美須東3-1-15
- 営業時間
- 8:00~20:00
- 定休日
- 無休
- アクセス
- 大阪メトロ堺筋線「恵美須町」駅より徒歩約6分
【グルメ5】
日本でここだけ!隠れた大阪名物「黄色いシュウマイ」をつまむ
大阪で食べたい中華メニューといえば、お土産としても人気の豚まんや餃子が思い浮かびます。一方で、多くの大阪人から支持を集める隠れた逸品の存在をご存知ですか?
それは、なんば駅近くの華風料理専門店「一芳亭(いっぽうてい)」の名物「シュウマイ」(5個入り320円)。 手製の薄焼き卵で作られた皮で丁寧に包まれているのが最大の特徴です。
戦後の食糧難時代、小麦粉を薄焼き卵で代用したのが始まりのこのシュウマイは、食通で知られる文豪・池波正太郎にも愛されたという一品。あっさりフワフワとしながらも、玉ねぎと豚肉のうま味がじんわりと広がり、いくらでも食べられそう。一日7~8,000個ほど作られ完売するという人気ぶり。持ち帰りや通販も可能なので是非お試しを。
一芳亭 本店
- 住所
- 大阪府大阪市浪速区難波中2-6-22
- 営業時間
- 11:30~20:00
- 定休日
- 日曜日、祝日
- アクセス
- 南海電車「なんば」駅より徒歩約1分
大阪メトロ千日前線「日本橋」駅より徒歩約8分
ミナミ(なんば)エリアの観光スポット1
なんばグランド花月
大阪といえばお笑い、そして「よしもと」。そのよしもとの漫才・落語・吉本新喜劇などを年中無休で公演している劇場です。楽しみは昼・夜行われる公演に留まらず、館内にはエンタメショップや資料館、フォトスポットや飲食店も充実。食べて・笑って、一日楽しめるスポットとなっています。
【グルメ6】
クセになる刺激。ランチは実力派「大阪スパイスカレー」
ここ数年、大阪発祥のグルメとして人気を博しているのが「スパイスカレー」。複数のスパイスを組み合わせた刺激的な味わいが多くの人を虜にし、数多くの専門店がオープンしています。
そんな激戦区・大阪の中でも押さえておきたいのは、「cafe黒岩伽哩(くろいわかりー)」です。こちらのウリは、コクとうま味が特徴のマイルドな「黒」と、辛味と酸味が効いたスパイシーな「赤」、タイプの異なる二種類のルーが味わえること。
おすすめは、ふたつのルーを一緒にいただける「黒赤の合いがけ伽哩」(950円)。このメニューには、「黒」にトロトロの豚角煮が、「赤」にじっくり煮込んだ鶏手羽元が盛り込まれ、ボリュームも満点。個性際立つふたつのルーを合わせ、自分ならではのバランスを見つけつつ食べるのも楽しい体験です。
cafe黒岩伽哩
- 住所
- 大阪府大阪市中央区日本橋1-20-9 ジョートウビル2F
- 営業時間
- 12:00~23:00
- 定休日
- 火曜日
- アクセス
- 大阪メトロ千日前線「日本橋」駅より徒歩約2分
ミナミ(なんば)エリアの観光スポット2
道頓堀
大阪・ミナミの代表的な繁華街。グリコをはじめとするネオンサインはフォトスポットとしても人気。川の名前は慶長17(1612)年に水路工事を始めた安井道頓に由来。道頓堀川沿いを約2kmにわたりゆったり歩ける遊歩道「とんぼりリバーウォーク」もおすすめ。
【グルメ7】
ミナミ散策の合間に、手間隙かかった「たこ焼き」をパクリ
大阪の街を歩けば、本当に驚くほどあちこちに見かけるたこ焼き店。観光の合間に小腹を満たすにはピッタリの存在です。今回は、東心斎橋の裏路地で人気を誇る「くう」の「たこ焼き」(7個入り324円/14個入り540円)をご紹介。
こちらの味の決め手は、高級なあごだしを惜しみなく用いた生地。だしの多さゆえ焼きあがりには時間がかかりますが、手間隙と技術を惜しまないのがおいしさの理由。外はカリッと、中はトロトロ。明石産タコのプリっとした食感とのハーモニーも絶妙。バーのような落ち着いた雰囲気の店内で、お酒と共にいただくことも可能です。
くう 心斎橋本店
- 住所
- 大阪府大阪市中央区東心斎橋2-3-20 日宝メトロセンター1F
- 営業時間
- 18:00~6:00
- 定休日
- 日曜日(月曜日が祝日の場合は日曜日営業し、月曜日が休日となります)
その他、年末年始、お盆
- アクセス
- 大阪メトロ「心斎橋」「なんば」「日本橋」各駅より 徒歩約5分
【グルメ8】
煙立ちこめるコリアタウン・鶴橋で「焼肉」ディナー
続いては、国内有数規模の「生野コリアタウン」を擁する鶴橋へ移動しましょう。
つけダレを使う日本式の焼肉は戦後の鶴橋発祥と言われ、現在も百以上もの焼肉店が集まりしのぎを削っています。その密集ぶりに「鶴橋の駅のホームには焼肉の匂いが漂う」と言われるほど。
焼肉の聖地・鶴橋の中でも訪れておきたいのは「牛一 鶴橋本店」です。おいしさの理由は肉質に対するこだわりの強さ。神戸ビーフをはじめとした上質の牛をセリで一頭買いすることで、最高級の牛肉をリーズナブルに提供しています。
名物は、牛の肩から腕の部分にあたる「ミスジ」(2,361円)。一頭からわずか3kg程度しか取れないという希少な部位で、脂がしっかり乗りながらも、厚みがあって柔らか!クセになる味わいです。
牛一 鶴橋本店
- 住所
- 大阪府大阪市天王寺区下味原町2-7
- 営業時間
- 11:30~23:15(L.O. 22:45)
- 定休日
- 無休
- アクセス
- 大阪メトロ千日前線「鶴橋」駅より徒歩約1分
【グルメ9】
梅田地下街の喫茶店で、創業40年以上変わらぬ「ホットケーキ」を
最終日の朝は再び梅田へ。純喫茶での朝食からスタートしてみましょう。商人の街でもある大阪では、商談などでしばしば喫茶店が用いられたこともあり、現在も多くの店が日常に根付いた存在として利用されています。
「喫茶サンシャイン」は東梅田駅の7番出口すぐそば、「梅田ダンジョン」とも称される梅田地下街の一角にある人気店です。こちらは特に「ホットケーキ」(セット810円)のおいしさが有名。
一枚ずつ丹念に焼き上げられたホットケーキは、あつあつのふわふわ。バターとメープルシロップをたっぷりかけていただきます。数々のメディアでも「ホットケーキの逸品」として取り上げられる、その実力を味わいましょう。
喫茶サンシャイン
- 住所
- 大阪府大阪市北区曽根崎2-11-8
- 営業時間
- 7:00~21:30(月曜日~金曜日)/7:00~18:30(土曜日)/8:00~18:30(日曜日、祝日)
- 定休日
- 第三日曜日
- アクセス
- 大阪メトロ谷町線「東梅田」駅より徒歩約1分
梅田の観光スポット2
梅田スカイビル 空中庭園展望台
梅田のランドマークのひとつといえる梅田スカイビル。「空中庭園」は、タワーイースト、ウエストの2棟を最上部でつなぐ、360度屋上開放型展望台です。地上約170mからは大阪の街並みをはじめ、淡路島まで見渡すことができます。その独特の構造ゆえ、まさに天空に浮かんでいるかのような開放感が味わえるスポットです。
【グルメ10】
旅の締めくくりは注目フードコートへ。定番名物の「いか焼き」は必食!
まさに食いだおれの2泊3日旅の締めくくりには、B級感たっぷりの粉モン、「いか焼き」はいかがでしょう。ご存知のように、大阪の「いか焼き」といえば、いかを丸焼きにしたものではなく、小麦粉とだしの生地にいか下足を混ぜ、プレスして焼き上げたもの。
大阪のいか焼きを代表する存在といえば、阪神梅田本店地下1階のフードコート「スナックパーク」の「阪神名物 いか焼き」。多い日には1日1万枚ほどが売れるというほどの人気ぶりです。常に行列が絶えませんが、テキパキと提供されるので意外とスムーズに入手することができます。もちもちした生地の食感にいかの風味、さらにソースの味わいが合わさり、中毒感たっぷり!
「スナックパーク」では他にも、寿司やラーメン、天丼などのメニューを気軽に立ち食いスタイルで楽しめます。午後3時からはアルコール類の販売もあり、大阪グルメ旅の締めくくりに最適な場所です。
阪神梅田本店 スナックパーク
- 住所
- 大阪府大阪市北区梅田1-13-13
- 営業時間
- 10:00~22:00
- 定休日
- 不定休
- アクセス
- 阪神電車「梅田」駅より徒歩約3分
JR「大阪」駅より徒歩約5分
2泊3日で10種類、あれこれ食べ尽くしてきましたが、大阪で外せないグルメはこれだけに留まりません。粉モンで言えば、青ねぎをたっぷりと使った「ネギ焼き」も有名ですし、てっちりやてっさといった「ふぐ料理」がお値打ちで食べられるのも魅力的。バッテラなどの「大阪寿司」も、現地の食文化に根付いた存在です。
今回ピックアップしたたこ焼き、お好み焼き、うどん、スパイスカレーなどでも、紹介しきれないほどの名店が大阪中にあります。一度きりではなく、二度三度と、大阪の「うまいもん」を満喫しに旅をしてみませんか。
取材・撮影・文/ジンベエ
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