誕生日や結婚記念日の旅行など、人生のワンシーンを彩ってくれる港町・神戸。そのハーバービューの絶景が広がるメリケンパークに佇み、ホテルオークラの伝統とおもてなしの心を受け継ぐ「ホテルオークラ神戸」なら、レストランやショップ、プールなど館内施設が充実していて、伝統と格式に包まれたおこもりステイを体験できます。
神戸のランドマークホテルとして親しまれている「ホテルオークラ神戸」の客室から食事、館内施設やサービスまで詳しくご紹介します。
ハーバービューが自慢! 神戸を象徴するメリケンパークにある「ホテルオークラ神戸」
現在、国内外で24のホテルを展開するオークラ ホテルズ&リゾーツ。その歴史は東京・虎ノ門の「ホテルオークラ東京(現:The Okura Tokyo)」の誕生とともに始まります。創業者・大倉喜七郎氏の「海外の模倣ではなく、世界に通じる日本独自のホテルを創造する」という想いを原点に1962年に開業し、世界の一流ホテルに並ぶ格式と心地よさを伝えるホテルとして世界各国の賓客をもてなしてきました。
「ホテルオークラ神戸」は、その伝統とおもてなしの心を受け継ぎ、1989年に開業。神戸ポートタワーや神戸海洋博物館、モザイク大観覧車など、神戸の代表的な景色が広がるメリケンパークに立地。異国情緒溢れる旧居留地や南京町からもほど近い、観光拠点としても便利なロケーションにあります。
電車を利用する場合は、JR・阪神の元町駅から徒歩約10分、市営地下鉄・みなと元町駅からは徒歩約5分。このほか、三宮駅前から無料シャトルバスが毎日運行しています。土日祝日は新神戸駅発着のシャトルバスも運行しているので、新幹線を利用する場合もスムーズにアクセスできます。
元町駅方面から国道2号線を渡り、緩やかな坂道を登ると「ホテルオークラ神戸」が見えてきます。外壁にあしらった亀甲文は延寿・瑞祥を意味する吉祥文様。華やかさと気品を備えた佇まいが光ります。
また、「ホテルオークラ神戸」のシンボルとなっているのが神戸市の花・紫陽花。ホテル内の装飾でたびたび見かけますが、なかでも紫陽花のシンボルマークとホテル名を掲げたエントランスは、記念撮影スポットとして人気だそう。
「オークラ」の気品を感じる梅林に見立てたロビーがお出迎え
正面玄関を入ると、季節のお花のアレンジメントのお迎え。凛とした空間に藤の花をモチーフにした優美なデザインのシャンデリアが灯り、ホテルの品格が伝わってきます。
メインロビーには、かつての東京「ホテルオークラ」の本館ロビーを再現した空間が広がります。3階の渡り廊下からロビーを見下ろすと、輪花をかたどる丸テーブルから花びらが開くように椅子が並べられており、まるで梅の花が咲いているかのよう。この風景は、夢のかけはしから梅林を望む景色を表現しているとのこと。ゲストが利用した後は椅子の位置をさっと整えて、梅の花に見立てたこの風景を美しくキープすることを心がけているそうです。
ロビーの窓の向こうには約650坪の日本庭園。神戸海洋博物館や神戸ポートタワーを借景にした池泉回遊式庭園を梅、桜、紫陽花、紅葉などの花や植物が季節ごとに彩り、ゲストの目を楽しませています。
滝が流れる池には錦鯉の姿も。花やゆったり泳ぐ鯉を眺めながら庭園を散歩するのもおすすめです。
チェックインを済ませたら客室へ。エレベーターの扉が開くと、ここにもシンボルの紫陽花が。平安時代に宮中の有識文様として生まれた菱紋と紫陽花のモチーフが天井や壁を彩る雅な空間に胸が躍ります。
このエレベーターをはじめ、羊歯文を取り入れた手摺り、正面玄関の鱗文など、館内随所で和の伝統美を感じる日本古来の文様を取り入れた装飾を見ることができます。ロビーや客室フロアに敷かれたカーペットも場所によってデザインが異なり、とても華やか。
また、メインロビーと宴会ロビーには、瀬戸内海の津田の松原を描いた平山郁夫画伯の『豁然開朗(かつぜんかいろう)』、陶板作品の『瀬戸内海曼荼羅』の大作も展示されています。その一つひとつを鑑賞しながら過ごすのも、このホテルならではの楽しみです。
記念日に泊まりたい「スイート」の客室
「ホテルオークラ神戸」は35階建てのタワーホテルで、5~33階に474室のゲストルームがあります。記念日などの特別な日に宿泊したいのが、74~77平米の「スイート」。
ホテル内に11室あり、今回は30階の南向きのお部屋に宿泊しました。扉を開くとまず目に入るのがこのリビングルーム。ゆったりとした空間に、海を思わせるブルーのソファやダイニングテーブルが。(お部屋によって家具の色や配置が異なる場合があります。)
窓からは神戸ポートタワーや神戸ハーバーランドのモザイク大観覧車など、港町・神戸を代表する景色が広がっています。眼下には大海原を駆ける帆船の帆と波をイメージした白いスペースフレームが特徴的な神戸海洋博物館も。神戸を旅したら訪れてみたいと思っていた名所を一度に見渡せるプレミアムな眺望は、記念日ステイの最高のギフトになります。
※神戸ポートタワーはリニューアル工事のため、2021年9月26日をもって営業を終了し、営業再開は2023年夏頃の予定です。工事期間中はご覧になれません。
日が暮れると迎えてくれるのが宝石をちりばめたような美しい夜景。
リビングルームの隣にはベッドルームが。シーンに合わせて空間を使い分ける寛ぎを重視した客室づくりが行われています。
「スイート」のベッドには、復元性の高いマットレス素材で熟睡をサポートしてくれる「エアウィーヴ」を導入。また、ベッドルームにはウォークインクローゼットを完備。旅の荷物をまとめて収納できるので、生活感を感じることなくリラックスした時間を過ごせます。
ベッドルームにも部屋のコーナーを活かした窓が設けられ、こちらからは大阪方面の景色を楽しめます。
バスルームは、洗面台や床に大理石を使用したシックな雰囲気のユニットバスタイプ。大きな浴槽に浸かって手足を伸ばし、旅の疲れを癒せます。バスルームはベッドルームの横にあるので、朝の身支度もスムーズ。
スイートタイプの客室ではバスアメニティも特別仕様。洗面台に並ぶシャンプー、コンディショナー、シャワージェルはタイのナチュラルスキンケアブランド「THANN(タン)」。
「スイート」を含めた16階以上の客室で女性ゲストに用意されているのが、酒処で知られる神戸・灘五郷の酒造メーカー「白鶴酒造」のスキンケアセット。これは、地元ならではのものでもてなしたいという想いから、白鶴酒造の「ドラマティックリペア」シリーズをホテルオリジナルパッケージで提供するようになったそう。
酒粕由来のうるおい成分を配合したメイク落とし、洗顔フォーム、化粧水、保湿クリームがしっとりうるおい肌に導いてくれます。気に入ったらホテル内のギフトショップで購入することもできます。
また、「スイート」を含めた28階以上の客室には、「ルシード」のヘアトニック、ヘアリキッド、シェービングローションの男性用コスメセットが用意されています。
ナイトウェアはシンボルの紫陽花をデザインしたオリジナルの浴衣。このほか「スイート」にはバスローブも揃っています。
部屋でのティータイム用にドリップコーヒー、ティーバッグのほか、「スイート」のゲストルームには淹れたての味と香りを楽しめる「ネスカフェ ドルチェ グスト」も特別に用意されています。ソファやダイニングテーブルで、神戸の景色を眺めながら、コーヒーでほっとひと息つきましょう。
また、「スイート」はミニバーもすべて無料。(プランによって異なる場合があります。)ビールやチューハイ、おつまみのほか、オレンジジュースやお茶などのソフトドリンクも揃っているので、夜中に喉が乾いても安心です。夜、お部屋でお酒を飲みながらおしゃべりを楽しんでは。
東西南北でまったく異なる眺望を楽しめる「オーセンティックフロア」
「ホテルオークラ」に一度は泊まってみたいと憧れを抱く人も多いはず。「スイート」よりもう少し気軽に泊まりたいという人におすすめなのが、16~27階の「オーセンティックフロア」。フロア内の南北側に37平米以上の「デラックス」、東西側に27~29平米の「スタンダード」のゲストルームがレイアウトされ、東西南北それぞれに異なる景色を楽しめます。
北側に位置する「オーセンティックフロアデラックス」からは、神戸市街地の背後にそびえる六甲山系の景色を見渡せます。そして、この風景は夜になるとさらなるお楽しみが!
北向きの客室では日没とともに六甲山系に浮かぶ電飾に注目!
日没を迎えると錨山(いかりやま)、市章山、堂徳山の電飾が灯り、錨、神戸市の市章、北前船が浮かび上がります。
北前船の電飾は20分おきに、「KOBE」→北前船・正面→側面と表示が変わり、23:00まで点灯。毎年1月10~17日(1月16日のみ翌17日の日の出まで点灯)は、阪神大震災の記憶の風化防止と震災の経験や教訓の継承・発信のため、「KOBE」の下に「1.17」の文字が点灯されます。
また、錨は神戸まつりやヴィッセル神戸が勝った日など、神戸市民の特別な日にはブルーの電飾に変わるそう。北側のお部屋に泊まったらぜひチェックしてみてください!
西向きの客室は神戸ポートタワーが間近に!
西側に位置する「オーセンティックフロアスタンダード」の客室からは、手を伸ばすとつかめそうなほど神戸ポートタワーが近くに。その後ろには、神戸ハーバーランドや、天気がいいと淡路島まで見渡せます。
※神戸ポートタワーはリニューアル工事のため、2021年9月26日をもって営業を終了し、営業再開は2023年夏頃の予定です。工事期間中はご覧になれません。
夜になると、ポートタワーが昼間とはまた違った迫力ある表情を見せてくれます。
東向きの客室ではアーバンな夜景が
東側の客室からの眺望は、東西に走る阪神高速3号神戸線がアーバンな雰囲気。ポートアイランドの向こうには大阪湾の景色が広がっています。
オーセンティックフロアのバスアメニティは「ペリカン石鹸」の「トリプルCシリーズ」。国産の有機・無農薬の緑茶葉を配合したシャンプー、コンディショナー、バス&シャワージェルを用意。緑茶のさわやかな香りとやさしい洗い上がりに癒されます。
「鉄板焼 さざんか」で神戸ビーフの極上ディナータイム
お楽しみのディナーはホテル最上階にある「鉄板焼 さざんか」へ。シェフが目の前の鉄板で調理するコース仕立てのお料理を、神戸の夜景とともに味わえます。最上階35階にあるため、神戸ポートタワーを眼下に眺めるという少し珍しい体験ができるのもこのレストランならでは。
コースの内容は、A4~A5ランクの上質な神戸ビーフをメインに、シェフがフレンチ出身のため、トリュフソースでいただくフランス産鴨のフォアグラ、アメリケーヌソースで味わうオマール海老や真鯛といったフレンチの要素を取り入れた料理を味わえるのも魅力。鉄板をステージに繰り広げられる炎の演出に驚いたり、夜景に感動したり、思い出に残るディナータイムを過ごすことができます。
また、ステーキ弁当(3,240円~)をテイクアウトできるので、部屋でゆっくり過ごしたい場合に利用してみては。
鉄板焼 さざんか
- 営業時間
- ランチ 11:30~14:30(土日祝は11:00~)
ディナー 17:00~20:00(L.O. 19:00)※2021年6月現在、時短営業中の営業時間
翌朝は少し贅沢にルームサービスの朝食でスタート
現在、「ホテルオークラ神戸」では新型コロナウイルス感染症まん延防止のため、朝食はルームサービスで洋食か和食のセットメニューを提供しています。ホテルのルームサービスというと敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、追加料金なしでルームサービスを体験できる貴重な機会に。
ダイニングテーブルやソファテーブルなど希望の場所に用意してくれますが、「せっかくなら!」と窓際にセッティングしていただき、神戸港の爽やかな朝の景色を眺めながらのんびりと楽しみました。
洋食のアメリカンブレックファーストは、卵料理(プレーンオムレツ、目玉焼き、スクランブルエッグ、ポーチドエッグ、ゆで卵)とパン(クロワッサン、トースト、シナモンロール、ブリオッシュ)を一品ずつ選べるスタイル。前日21:00までにオーダーしておくと、翌朝6:00~11:00の希望の時間に届けてくれるので、できたての美味しさを楽しめます。
通常の朝食は、3階にある「ブッフェレストラン Ariake-有明-」にてブッフェで提供しています。野菜たっぷりのサラダやホテルメイドのパンをはじめ、洋・和バラエティに富んだメニューが並び、好みの具材で目の前でオムレツを作ってくれるライブクッキングコーナーやフレッシュジュースも。ホテル伝統のフレンチトーストも朝食ブッフェの名物メニューとして人気を呼んでいます。
グルメもショッピングも満喫できる充実の館内施設
館内で美食を楽しめる8つのレストラン
ホテルステイの楽しみのひとつが「食」。ホテル内には本格広東料理を味わえる「中国料理 桃花林(とうかりん)」、日本庭園に臨むお座敷席を備えた「和食堂 山里」、オークラ伝統の正統派フランス料理と夜景を堪能できる最上階の「フランス料理 レストラン エメラルド」をはじめ、寿司、天ぷらなど8つのレストランがあり、その日の気分やシーンに合わせて食事を楽しめます。
また、就寝前のひとときを「メインバー エメラルド」でグラスを傾けながら過ごすのもロマンチックです。
「ヘルスクラブ」で心身をリフレッシュ!
滞在中もいつものルーティンを変えたくない、心身をリフレッシュさせたいという人はホテル1階にある会員制フィットネスクラブ「ヘルスクラブ」へ。天窓から光が差し込む25mの屋内温水プール、サウナバス、ウェイトトレーニングマシンなどを揃えたジムナジアムを完備。スタジオではエアロビクスやストレッチなどの多彩なプログラムも用意されています。
夏期は屋外プールがオープン。また、屋外テニスコートも2面あり、神戸の街なかにいながらリゾート気分を楽しめます。
- ジムナジアム・プール・サウナバス
- 4,400円
- ジムナジアム・サウナバス
- 3,850円
- プール・サウナバス
- 2,200円
- サウナバス
- 1,100円
- テニス(1時間)
- 1,650円
※上記は宿泊者料金
ショッピングギャラリーで神戸のおみやげ探し
ロビー階のショッピングギャラリーには、ホテルのオリジナルグッズや焼き菓子などが揃う「オークラブティック スーリール」をはじめ、インポート雑貨や服飾雑貨を扱うショップ、神戸のスーツ文化を世界に発信する完全予約制のオーダーメイドスーツ専門店などさまざまなショップが集結。ホテルにいながら神戸のおみやげ選びやショッピングを楽しめます。
伝統のフレンチトーストが人気のアフタヌーンティーでひと息
もうひとつ「ホテルオークラ神戸」で訪れたいのが、ロビー階にある「カフェレストラン カメリア」。”食のオークラ”といわれる自慢のコース料理やアラカルト、カフェメニューなどが揃い、1日を通してカフェやランチ、ディナーなどに気軽に利用できます。
おすすめは「プレミアム アフタヌーンティーセット」。シェフおすすめの5種のアミューズ、フレンチトースト、スイーツ6種を3皿のコース仕立てで味わえます。内容は季節ごとに変わり、いずれもひと口サイズでいろいろな味を楽しめるのが魅力です。
プレミアム アフタヌーンティーセット
- 時間
- 13:00~16:00
※前日17:00までに要予約
(「カメリア」の営業時間は10:00~20:00、L.O. 19:30)※2021年6月現在、時短営業中の営業時間
- 料金
- 4,200円/人
また、ホテル伝統の味として人気なのが「フレンチトースト」(コーヒーor紅茶付き2,200円、11:00~販売、限定30食)。自家製ホテルブレッドを卵液に1日漬け込んで作る自慢の一品です。ハチミツまたはメープルシロップをかけてひと口ほお張ると、しっとりとした食感が伝わり、いくらでも食べられてしまう美味しさです。
フレンチトーストが付いた宿泊プランもあり、ルームサービスでゆっくり味わうのもおすすめ!
「カフェレストラン カメリア」のテイクアウトコーナーでは、ベーカリーシェフが焼き上げるパン「イングリッシュブレッド」(378円、11:00~販売)や、人気の「フレンチトースト」、灘「菊正宗酒造」の大吟醸酒粕を使用したケーキ「菊香 KIKUHONOKA」(1,620円)、パティシエのスイーツからお弁当まで販売しているので、お気に入りの味を客室や自宅に持ち帰って味わうのもおすすめです。
神戸を代表する老舗ホテルとして愛されている「ホテルオークラ神戸」。館内を彩る美しいしつらい、親しみやすく丁寧なおもてなし、舌に記憶をとどめる食など、ホテル内で出会うたくさんの魅力を通して、ホテルの品格とホスピタリティの高さを感じることができます。一度訪れたら、思い出を刻むにふさわしい特別な場所になるはず。大切な人と迎える記念日にぜひ訪れてみませんか?
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区波止場町2-1 メリケンパーク内
- アクセス
- JR・阪神「元町」駅より徒歩約10分、新幹線「新神戸」駅より車で約15分
「三宮」駅より無料シャトルバスあり - チェックイン
- 15:00(最終チェックイン24:00)
- チェックアウト
- 12:00
- 駐車場
- 1泊1,000円(予約不要)
- 宿泊予約
- 楽天トラベル「ホテルオークラ神戸」宿泊プラン一覧
「楽天トラベル」では、毎月5と0のつく日に「ホテルオークラ神戸」を予約すると、宿泊料金が5%OFFになるキャンペーンを実施中です。お得に泊まれるこの機会をお見逃しなく!
撮影:福羅広幸 取材・文:室田美々