北海道・帯広市は、広い牧場、豊かな森林、美しい庭園などの牧歌的な風景が広がり、「まさに北海道」ともいうべき雄大な景観が楽しめる場所。2019年にはドラマの舞台にもなり、ますます注目を集めています。
帯広で絶景が楽しめる人気観光地を訪れるには、多くの場合に市街地から車で1時間前後の移動が伴いますが、実は帯広駅周辺にも見逃せないスポットが満載。有名な北海道のお菓子メーカー「柳月」の工場を中心とした複合施設、言わずと知れた「六花亭」の本店、十勝チーズでおなじみ「明治」の工場見学といった、帯広駅からすべて車で30分圏内の限定グルメ・スイーツにまつわる3つのスポットをご紹介します!
大迫力の切れ端スイーツ!柳月「スイートピア・ガーデン」
まずご紹介するのが、帯広駅から車で約20分のところにある「スイートピア・ガーデン」。北海道民なら誰もが知っている老舗お菓子メーカー「柳月(りゅうげつ)」の工場を中心とした複合施設です。
敷地内の売店では、北海道をモチーフにしたバラエティ豊かなお菓子のお土産が手に入ります。
柳月といえば、バウムクーヘンの「三六方(さんぽうろく)」(プレーン1本680円)。北海道にやってくる厳しい冬の寒さを温めてきた、薪。そんな道民にとっての必需品をモチーフに細長い形状へカットし、さらに食べやすく10等分して販売されています。表面には白樺の木肌を意識した「ミルクチョコレート」と「ホワイトチョコレート」もコーティング。
100パーセント十勝産の小麦粉に加え、バター、砂糖、卵もすべて北海道産。しっとり系バウムクーヘンの最高峰とも呼ばれています。なめらかな舌触りとしっとりとした食感が、甘すぎない上品な味を更に引き立てます。
三方六の本品ももちろん人気なのですが、ここに来たら必ず手に入れたいのは、三方六の両端を切り落とした、その名も「三方六のお買い得品」。三方六は長い筒状のバウムクーヘンの両端を切り落としてから、薪の形に切り出されます。その切り落とされた両端を「お買い得品」として販売、それも1キログラムも入ってプレーン550円というまさにお買い得価格! こだわりのバウムクーヘンを心行くまで楽しめます。
商品の性質上、入荷個数も販売される種類も、季節やその日の生産量次第。道内外に展開する柳月の販売店の中でも、唯一スイートピア・ガーデンでのみ手に入れることができるレアアイテムです。
人気商品のため、購入は1人1個まで。開店の約30分前には購入のための整理券が配布されるので、訪れるなら朝いちがおすすめです。
お買い得品の他にも、三方六の「はちみつレモン味」(1本780円)や、ほわほわとやわらかいお餅に十勝産大豆を煎り上げた香ばしいきな粉をまぶした、地元のロングセラー「きなごろも」を使用した「きなごろもソフト」(イートイン397円、持ち帰り390円)など、ここでしかいただけないスイーツが豊富にラインナップ。
春・夏シーズンには、ガーデンエリアの洋風庭園に色とりどりの花々が咲き誇ります。外のベンチで、手に入れた限定グルメや、2019年にドラマで話題となったやみつき必至のサブレサンド「あんバタサン」などお気に入りのスイーツをいただけば、一層帯広の大自然を堪能できるはず。記念撮影もこちらでお忘れなく!
スイーツやお土産販売の他にも、三方六が薪の形に切り分けられる工程を間近に見られる工場見学や、クッキーデザイン、デコレーションの体験工房なども楽しむことができます。滞在時間に合わせて過ごしてみてください。
柳月 スイートピア・ガーデン
- 住所
- 北海道河東郡音更町下音更北9線西18-2
- 営業時間
- 冬季(~2020年4月19日):店舗 9:00~17:00、喫茶9:00~16:30
夏季(2020年4月20日~):店舗 9:00~18:00、喫茶9:00~17:00
- 定休日
- 年中無休(喫茶は1月1日定休)
- 電話
- 0155-32-3366
- その他詳細
- 柳月 スイートピア・ガーデン 公式Webページ
充実の限定イートインスイーツを堪能「六花亭 帯広本店」
続いてご紹介するのは、「六花亭 帯広本店」。「マルセイバターサンド」や、「ストロベリーチョコ」などで全国的にも有名な北海道のお菓子メーカーの本店は、帯広駅から徒歩約10分の立地にあります。 1階のお土産売り場では、お馴染みのお菓子がずらりと並び、週末は開店と同時に銘菓を求め行列ができることも。まずは、今回の目的である2階の喫茶室へと進みます。
広々として清潔感のある店内。クッションには六花亭の包装紙と同じ花柄があしらわれています。
ここで必ず食べるべき限定メニューが、「リコッタパンケーキ」(650円)。道内に十数店舗を構える喫茶室の中でも、帯広本店のみで提供されているオリジナルメニューです。
ふんわりスフレ状のパンケーキに、別添えの生クリームとメープルシロップをたっぷりと。焼き上がりが一番おいしいタイミングなので、さっそくいただきます。
パンケーキには、低脂肪でさっぱりとしながらも牛乳のコクが楽しめるリコッタチーズを使用。口に入れた途端に溶けだすふわふわの食感に、甘すぎない生クリームとメープルシロップが絡む絶品! 帯広で80年以上の歴史を持つ六花亭が作るからこそなせる、抜群のコンビネーションです。
そしてもう一品、まるで絵に描いたような「ホットケーキ」(560円)も、喫茶室のある店舗のみの限定品です。どこか懐かしい、しっかりとした厚みあるホットケーキを引き立てるのが、北海道産バター。クセのない牛乳の旨味で、ぺろりと食べられます。
喫茶室を出て、1階のお土産コーナーにも限定スイーツが。「マルセイアイスサンド」(230円)、「サクサクパイ」(200円)は、六花亭の中でも限られた数店舗でしか出会えない限定商品です。
注文を受けてから食感豊かなビスケットでサンドするマルセイアイスサンドは、定番のバターサンドよりも軽やかな風味が楽しめます。サクサクパイは、おいしくいただける賞味期限がなんと約3時間というこだわりの口当たり。濃厚なカスタードと絡めていただきます。イートインコーナーには無料のコーヒーも用意されているので、買ったその場でぜひ味わいましょう!
※「マルセイアイスサンド」「サクサクパイ」は2020年3月からの価格。2月まではそれぞれ224円、204円。
六花亭 帯広本店
- 住所
- 北海道帯広市西2条南9-6
- 時間
- 1階店舗:9:00~18:30
2階喫茶室:11:00~17:00(LO16:30)
- 定休日
- 1階店舗:年中無休
2階喫茶室:毎週水曜日
- 電話
- 0155-24-6666
- その他詳細
- 六花亭 公式Webページ
酪農の大地・十勝のチーズ工場「明治なるほどファクトリー十勝」
最後にご紹介するのが、帯広駅から車で約30分のところにある「明治なるほどファクトリー十勝」。全国に7つある見学可能な明治工場の中でも、十勝の風土を活かして作られるチーズに特化した工場です。見学はもちろん、最後にチーズの試食やお菓子のお土産もいただける、楽しみがいっぱいのスポット!
今回ご紹介してきたスイーツのみならず、日々の食生活にも欠かせない乳製品。生乳の生産量が国内1位の北海道の中でも、最大のシェアを誇っている十勝での酪農について、明治のチーズについて、工場での安全・安心な製造工程など、映像や立体展示も交えながら楽しく学ぶことができます。
1階には明治の見学施設のキャラクターや定番商品に囲まれた、素敵なフォトスポットも用意されています。旅の思い出に記念撮影を。
※写真は2名分
工場見学の最後は、お待ちかねの試食です。ここ十勝工場の原料チーズを基に作られた、「明治北海道十勝ボーノ切り出し生チーズ」の3種類を食べ比べ! すっきりさわやかな飲み口が特長の「明治アクアブルガリアプレーン」ドリンクとともにいただきます。
生乳の甘味をさっぱりと味わえるモッツァレラチーズ、濃厚でまろやかなコクがあるゴーダチーズ、マイルドな酸味のあるチェダーチーズ。展示や工場見学で学んだこだわりを噛みしめて食べ比べれば、それぞれのチーズの個性に改めて気づかされるはず。
試食を楽しんだら最後にお土産を。世代を超えた明治のロングセラー「ハイレモン」をいただきました。イベントやキャンペーンによって、さらに別のお菓子をいただけることもあるのだとか。訪れる際には、ぜひ公式Webページをチェックしてみてくださいね。
明治なるほどファクトリー十勝
- 住所
- 北海道河西郡芽室町東芽室北1線15-2
- 時間
- 8:30~17:00
- 見学開催時間
- 1日3回(10:00~/13:30〜/15:00~)
- 所要時間
- 約70分
- 料金
- 無料
- 定休日
- 日曜
- 電話
- 0155-61-3710
(受付時間:月〜金曜日 8:30〜17:00)
- 見学申し込みなどその他詳細
- 明治なるほどファクトリー十勝 公式Webページ
帯広駅周辺には、アクセスが便利なグルメ・スイーツにまつわるスポットが点在しています。観光の合間の時間をうまく使って、より充実した旅をお過ごしください。
▼帯広・十勝周辺の観光情報
取材・文/太田知奈美
撮影/土井悠史