世界中の子どもだけでなく、大人からも愛されているレゴ®ブロック。その体験型テーマパークである「レゴランド®・ジャパン」の目の前に立っているのが「レゴランド・ジャパン・ホテル」です。ホテルの中では、子どもたちが楽しめるサービスやアクティビティが満載!1泊2日を通して、ホテル中を遊びつくした宿泊体験記をご紹介します。
子どもが喜ぶ仕掛けが満載!
赤・黄・青とカラフルな外観が目を引く「レゴランド・ジャパン・ホテル」。まるでレゴ ブロックで組み立てられたかのようなデザインに、子どもは早くも大興奮です。しかし、本当の楽しみはこれから…。
ロビーに着いた途端、無数のレゴ ブロックが入ったレゴプールに釘付けになり、夕食時はレストランのプレイエリアで大はしゃぎ、そしてお部屋に設けられた子ども部屋に意気揚々と、終始ご機嫌な様子。おもちゃメーカーならではのサービスやアクティビティが存在感を発揮し、ホテルというより小さなテーマパークのようです。
関西と関東の真ん中というロケーション
「レゴランド・ジャパン・ホテル」は、最寄り駅のあおなみ線「金城ふ頭」駅から徒歩8分ほど。「名古屋」駅から直行なので、関東・関西方面からも新幹線利用でスムーズにアクセスできます。運が良ければレゴランドが描かれたデザイントレインに遭遇することも。
自家用車の場合、ホテルの駐車場はなく、「金城ふ頭立体駐車場」を利用します。ホテルには障がいのあるお客様専用の駐車場が備わっているほか、停車スペースもあるので、ベビーカーや荷物はここで積み下ろすことも可能です。
天井・壁・床に広がるレゴで彩られたロビー
遊び心満載なロビーは子どもだけでなく、大人もわくわくするはず。上を見上げればレゴ ブロックで作られた帆船や飛行機がぷかぷかと飛び回り、壁に敷かれた巨大なレゴ ブロックが空間を色付かせます。
そして、奥では自転車をこぎながらチェックインを見守るドラゴンのオーリーや7,000体以上の「ミニフィグ」こと、レゴ®ミニフィギュアの姿も。
チェックインは16時ですが、もし早めに到着しても手続きやホテル案内をしてもらえます。スーツケースなども預けることができ、そのままお部屋に運んでもらえるのもうれしいポイント。お部屋のカードキーは16時以降にチェックインカウンター隣のコンシェルジュデスクで受け取ります。
ゆったり気分でチェックイン
実はファミリーにとって、ホテルのチェックインは緊張の連続だと感じる人も少なくありません。ロビーに並ぶ長蛇の列、待ちくたびれて不機嫌になる子ども、身動きがとれない大荷物。しかし、そんな不安を打ち消すかのように、こちらのロビーにはレゴ®プールが設けられています。
色鮮やかなレゴ ブロックの海には、珍しい色や形のブロックがあふれ、身を乗り出してかき集めたくなるほど。
チェックインをするまでの時間、子どもはここで楽しくレゴ遊びに没頭できるのです。隣で遊ぶ子どもの作品を見て、普段とは違うものを作ってみるなど、子ども同士の化学反応が起きるのも、ここの醍醐味。
夢中になって遊んでいる様子に大人も一安心。ロビーの真ん中に設置されているので、カウンターの列に並びながらも子どもの様子を見ることができます。
お部屋に到着する前から始まる、レゴ流のおもてなし
お部屋へ向かう道中、エレベーターにはダンサーやシンガーのミニフィグが出迎えてくれます。カードキーをかざして、お部屋のあるフロアを選択。扉が閉まった途端にミラーボールが輝き始め、ノリノリな音楽も。空間が一気に華やかなクラブへと変貌し、これには子どもだけでなく大人も身体が動いてしまうはず。
「楽しむ準備はOK?」とDJがダンスフロアを盛り上げたところで、宿泊フロアに到着します。廊下もお部屋のテーマに合わせた装飾が施され、雰囲気はさながらアトラクションに向かう通路のようです。
お部屋の前で「あっ!」と言う、子どもの声。どうやら自分の目線に合ったのぞき窓を発見したみたい。大人なら気付かない箇所にも遊び心が感じられ、ここでの主役は自分たちだということに子どもも大喜びです。
全制覇したくなる客室デザイン
お部屋は、レゴランドの世界がそのまま再現され、まるで自分がミニフィグになったよう。
魔法使いや騎士が登場する「キングダム」、海賊が大暴れの「パイレーツ」、探検家気分を味わえる「アドベンチャー」、ポップでかわいいデザインの「レゴフレンズ」、忍者が修行を行う「レゴニンジャゴー」の5種類があります。
子どもと大人の空間に分かれたお部屋
スイートルームは45平米、それ以外は30平米の広さで、すべてのお部屋に2段ベッドの子ども部屋が備わっているのが特徴です。
レゴ ブロックで作られたインテリアが雰囲気を盛り上げます。
さらにベッド前には大型テレビがあり、自分専用のテレビに目を輝かす子ども。レゴ🄬ムービーやレゴ🄬アニメの最新話が見られるので、子どもがテレビを見ている間に大人はお部屋でひと休みという過ごし方もできます。
子ども部屋には、赤ちゃんも遊べる大きなブロック「レゴ🄬デュプロ」も用意。
クイーンベッド(幅180cm x 縦200cm)が置かれた寝室は大人2人に十分な広さですが、ベッドガードも完備。同じベッドで大人と子どもも一緒に寝たいファミリーへの配慮も抜かりがありません。
レゴのパッケージが光るアメニティ
さらにボディーソープ、シャンプー、コンディショナーに加え、アメニティの石鹸、ハミガキセット、カミソリ、シャワーキャップ、ヘアブラシもオリジナルデザインになっています。
大人用と子ども用の浴衣とスリッパは、どちらもワンサイズの提供。クローゼットにはハンガーも大人用と子ども用の両方があり、特に子ども用のハンガーは便利だと好評です。
お部屋には冷蔵庫と湯沸かしポットが備えられ、日本茶、紅茶、コーヒー、さらにココアも。ミネラルウォーターも常備されています。
お部屋が宝探しと化す「トレジャーボックス」
子ども部屋の隅にひっそりと置かれた正方形の箱「トレジャーボックス」。実はこれも子どもが部屋の中でも楽しめるようにと準備されたホテル側の仕掛けなのです。
机の上に置かれた用紙には、開錠するためのヒントが記されていて、そのカギは部屋中に隠されています。
魔法の杖を探すためベッドの上によじ登ったり、床をくまなく歩きながら金貨を数えたりと、宝物を獲得するために子どもは一心不乱。
トレジャーボックスは一発で開かないこともあり、その度に子どもは部屋を行き来しながら、再トライの繰り返し。大人も一緒に探すことで、子どもにとっても忘れられない思い出になります。
宝物の内容は時期によって異なるので、何度でもわくわく感を味わえます。この「トレジャーボックス」がホテル滞在中の一番の楽しみだと言う子どもも多く、これを目的にリピートするファミリーも多いのだとか。
ホテルステイがさらに充実するアクティビティ
せっかく「レゴランド・ジャパン・ホテル」に宿泊するのなら、宿泊者限定のアクティビティはぜひ参加したいところ。2023年4月から新たに始まった「レゴ・クリエイティブ・ワークショップ」は、以前のレゴ ブロックを組み立てて終了だった内容がパワーアップし、完成した作品を持ち帰れるようになりました。
初めての人も楽しめるように、レベルごとに作品が分かれています。子どもは上級者用、お母さんは初心者用で一緒にレゴを体験してみることで、親子そろってレゴを堪能できます。
ふたつのセットを合体させて、ひとつの大作を生み出すのが「レゴ・クリエイティブ・ワークショップ」の面白さ。例えば、枝にとまったオウムは、もともとレースカーとカタツムリを作る用のレゴ セットのブロックを組み合わせたもの。
セットにはレースカーとカタツムリの作り方が同梱されているので、オウムが完成したら、ばらして作り直すのも良し、もしくは自宅のレゴ ブロックを加えて超大作に挑むのも良しと、これをきっかけに創作意欲がかき立てられそう。
もし途中で行き詰まっても、数名のファシリテーターが全体の様子を見つつ、すかさずフォローしてくれるので頼もしいです。
「レゴ・クリエイティブ・ワークショップ」は、1回につき約30分。1階で開催されているので、ワークショップを終えてから、そのまま「ウォーター・プレイ・エリア」に向かうこともできます。
巨大なレゴ ブロックが浮かぶ「ウォーター・プレイ・エリア」
「ウォーター・プレイ・エリア」は、水深25cm~60cmと1歳の子どもが立っても安心な深さの室内水遊び場になっています。
年齢制限は設けておらず、赤ちゃんも水遊び用おむつと水着を着用すれば保護者と一緒に利用できます。
水に浮かぶレゴ ブロックは通常より大きく、柔らかな素材。子どもたちの中には泳ぐのを忘れて、浮き輪や巨大なオブジェ作りに没頭する姿も。
すべり台などの遊具があるほか、ウォーターサイドにはリゾート感たっぷりのビーチチェアが設置されていて、大人もリラックス気分を味わえます。
「ウォーター・プレイ・エリア」の利用は、1セッションにつき30分まで。2023年5月11日からは宿泊者なら無料で利用できるのがうれしいところ。事前予約制で、お部屋で水着に着替えてから向かいます。
水着がない場合も、子ども用水着はホテル内のショップで購入可能です。(※販売されている水着のサイズに限りがあるため、ショップで要確認)
「ホテルショップ」でおみやげや限定品をチェック
1階に併設された「ホテルショップ」は、9:00~11:30と15:00~20:00に営業。レゴ ブロック商品をはじめ、レゴランド・ジャパンのオリジナルグッズやおみやげにぴったりなお菓子などを取りそろえています。
特にここでしか購入できないのが、マスコットキャラクター「ホテルベア」のグッズ。ベルボーイやコックの格好をしたぬいぐるみや、愛くるしい表情のハンドタオルなど、かわいらしいデザインです。
ショップで常ににぎわっているのが、頭や体などのパーツをひとつひとつ選びながらオリジナルのミニフィグを作れるコーナー。レゴランドではスタッフとミニフィグを交換する「ミニフィギュア・トレード」ができるので、もし手元になければここで調達できます。
大人がうれしい夕食レストラン
時刻はそろそろ夕飯時。ホテル2階にはブッフェ形式の「ブリックス・ファミリー・レストラン」と、アラカルトとコース料理がある「スカイライン・バー」の2カ所があります。また17:00~21:00ならルームサービスも可能です。
「スカイライン・バー」は、愛知県産の食材にこだわったレストランで、スープ・魚料理・メイン・デザートの4品による「スカイラインコース」(5,800円)が人気。メインは、オマール海老のソテー、愛知県産あいポークのグリル、アンガスステーキの3種類から選べます。
オマール海老のぷりっとした感触とエシレバターが効いたポテトとの組み合わせは絶品。あいぽーくは噛むほどに脂の甘味が広がり、食べ応えもあります。スモークの香ばしさが食欲をそそるサーロインステーキは柔らかく、ご褒美感もある一品です。
子どもには「キッズディナーコース」(1,850円)がおすすめ。スープ・メイン・デザートに加え、ドリンク付き。ハンバーグやケチャップライス、特大エビフライといった好物に加え、レゴ ブロックを模ったレゴ ポテトはおかわり自由という特典付きです。
コース以外に、ボロネーゼやミニレゴバーガーの「キッズプレート」(1,500円)といったアラカルトもあり、チョコフォンデュのデザートとドリンクもそろっているお得な内容です。
春には限定スイーツの「ホワイトチョコと蒲郡(がまごおり)みかんのムース 彩フルーツと苺のスープと共に」が登場。あどけないミニフィグの表情は、食べてしまうのが惜しいほど。
就寝ギリギリまで遊べる「キッズ・プレイ・エリア」
ジャングルジムやレゴプールが設けられた「キッズ・プレイ・エリア」がレストランに併設されているので、食事を待つ時間が子どもの遊び時間に。テーブルからも様子をうかがえるので、大人もゆっくりと食事をいただけると好評です。
「キッズ・プレイ・エリア」の利用時間は、6:00~11:00のチェックアウトまでと、チェックインの16:00~22:00まで。
赤ちゃん用にもデュプロが置かれたエリアがあり、ぐずった時に駆け込めるのが心強いです。同じ年ごろの子どもたちが集まれば自然と仲良くなり、一緒に遊び始めることも。保育園や学校での様子が垣間見え、子どもの新たな一面を発見できるかもしれません。
チェックインしてから一歩もホテルの外に出ませんでしたが、お部屋での宝探しに始まり、ワークショップやプール遊びで子どもは大満足。天候に左右されず、充実した一日を過ごせて、大人も安堵。よく遊び、よく食べて、よく眠って、翌日を迎えます。
さまざまなジャンルの料理が並ぶ朝食レストラン
朝食は昨夜行かなかった方の「ブリックス・ファミリー・レストラン」へ。7:00からオープンしていて、前日16:00~23:00の間にスマートフォンから希望の時間を予約します。
野菜のみずみずしさが光るサラダバー、クロワッサンやデニッシュなどのベーカリーコーナーに加え、きんぴらごぼうや、鮭の塩焼きといった和食、そして飲茶など幅広いジャンルのメニューが勢ぞろい。
特に目の前で作られるエッグ・ベネディクトには思わず手が伸びるはず。
子ども用のカトラリーも常備され、からあげやレゴ ポテトなど人気メニューは子どもが取りやすいように低いテーブルに置かれているのも、ちょっとした優しさが感じられます。
さらにカレーライスはカップに入っているので、自分で盛り付ける必要がないのも助かるポイントです。
天気が良ければ、テラス席の開放的な雰囲気と共に朝食を。その奥にはすべり台など遊べるエリアも確保されているので、夕食時と同様に子どもが遊ぶ様子を見ながら、大人は食事を取ることができます。
「『レゴランド・ジャパン・ホテル』では、最初から最後までお子さんに楽しんでいただきたいのはもちろんですが、大人の方も滞在を満喫していただきたいです。そのためロビーにはレゴプール、レストランにはプレイエリアを設けて、お子さんが遊んでいる横で、大人もゆっくり過ごせるような空間となっています。
またレゴの魅力は、ものを作ることへの創作意欲が大きいですが、さまざまなブロックからどの色を選ぶかで色彩感覚も養われます。お子さんの考えが作品に現れているのもレゴの面白さです」と、レゴランド・ジャパンの広報担当さん。
チェックアウト後もレゴの魔法は継続中
チェックアウトは11時ですが、レゴランドが開園する10時前後からフロントは混み合います。精算がなければカードキーを1階エレベーター付近のボックスに入れる「エクスプレス・チェックアウト」が便利。荷物はコンシェルジュデスクやフロントデスク、ホテルの入り口横で預かってくれます。
祝日・週末など混雑する時期には、宿泊者だと開園時に優先レーン(プライオリティーレーン)を利用できるので、ぜひご活用を。ホテルで十分にレゴを満喫した気分ですが、子どもにとってレゴランドはまさに別腹。新たなレゴ尽くしの2日目が始まろうとしています。
子どもたちが主役のホテル
「レゴ」(Lego)という名前で親しまれている世界的なおもちゃは、もともとはデンマーク生まれ。デンマーク語で「よく遊べ」を意味する「leg godt」が由来だと言います。見て、触って、作ってとレゴの遊び方は無限大。その想いは、泊まる以上の楽しさが詰まっている「レゴランド・ジャパン・ホテル」にも宿っていました。
レゴランド・ジャパン・ホテル
- 住所
- 愛知県名古屋市港区金城ふ頭2-7-1
- アクセス
- あおなみ線「金城ふ頭駅」より徒歩約8分
- 駐車場
- なし(最寄りの有料駐車場は「金城ふ頭立体駐車場」になります)
- チェックイン
- 16:00
- チェックアウト
- 11:00
- 総客室数
- 252室
取材・写真・文/浅井みら野