最近、疲れがたまっていませんか? 遠くへ旅に出てパワーチャージをしたいけれど、忙しくて時間がとれない……と旅行計画に二の足を踏んでいたら、都心のラグジュアリーブティックホテルで心と体を癒すおこもりステイに出かけましょう。仲の良い友人やパートナーと都心の隠れ家でとことん疲れを癒し、元気な自分を取り戻す「ザ・キタノホテル東京」で叶える1泊2日ウェルネスの旅をご紹介します。
ニューヨークで愛される老舗ホテルの品格とおもてなしの心を受け継ぐ
東京メトロ「永田町」駅4番出口を上がってすぐ、246号線沿いにひっそりと佇む「ザ・キタノホテル東京」。ビジネスマンが急ぎ足で通りすぎる中、上を見上げれば2階部分の武田菱の文様が周りのビルとは異なる重厚感を醸し出しています。
このホテルの前身は、1964年、同地に創業した日本初の長期滞在型アパートメントホテル「北野アームス」。創業者である故・北野次登氏はニューヨークに日系初のホテル「ザ・キタノホテル ニューヨーク」を開業した人物であり、今もなおニューヨーク唯一の日系ホテルとして愛されています。そんな輝かしい歴史を持つホテルと対をなすホテルとして、2019年に誕生したのが「ザ・キタノホテル 東京」です。
- アクセス
- 東京メトロ 有楽町線・半蔵門線・南北線 永田町駅4番出口より徒歩約1分
東京メトロ 銀座線・丸ノ内線 赤坂見附駅より徒歩約7分
高い天井と開放感のある空間で和の美術品を楽しむ
訪問したのはちょうどクリスマス前。高い天井と広々とした開放感のあるロビーに大きなクリスマスツリーが出迎えてくれました。目を奪われるほど迫力がある階段の踊り場の壁画は、フロントの絵と一対になっているそうです。
春夏秋冬の客室のイメージ合わせて、キーケースにはそれぞれの部屋に合わせた4種類が用意されています。
フロントでチェックイン後は、客室へ向かう前にウエルカムドリンク券を持ち2階の「ティーラウンジ佳風」へ。
2階の中心には、天然の孟宗竹のアトリウムがあり、吹き抜けの建物の上のほうまでいきいきと伸びています。ここが都会の真ん中であることを忘れさせるような静かな空間です。
立礼式の茶室に見立てたという「ティーラウンジ佳風」は、和のおもてなしにこだわった空間。日本の伝統色をふんだんに使い、日本人のDNAに訴える空間を目指したといいます。
調度品・美術品はすべて美術や茶道に造詣の深いオーナーがセレクトしたこだわりのものばかり。お抹茶をいただきながら、日々の疲れを忘れてゆったりとした時間を過ごしました。喫茶だけでなく、11:00~14:30にはランチセットの提供も。
一服ずつ丁寧にたてられたお抹茶を和三盆のお茶菓子とともに。
ティーラウンジ佳風
- 営業時間
- 10:00~17:00
ぬくもり、寝心地、静けさ…「暮らすような滞在」にこだわった客室
客室は日本の春夏秋冬の四季をイメージし、それぞれの季節に合った色や調度品で統一されています。今回、宿泊したのは秋をテーマにしたデラックスツインルーム。紅葉を彷彿とさせる温かみのあるオレンジ色のインテリアが配置された47平米の居心地のよい空間です。
ホテルには珍しいミニバーとシンクが一体化したカウンターを発見! これは前身の「北野アームス」から受け継ぐ、「暮らすように滞在する」というコンセプトが息づいたファシリティ。ホテルの地下1階には長期滞在に便利なコインランドリーも設置されています。ネスプレッソコーヒーやミニバーはすべて無料で利用可能。
女子旅には嬉しい洗面用のツインシンク。待ち時間なく自宅のように自分のペースでメイクも美肌ケアも思いのまま。その上、広いウォークインクローゼットもあり、荷物が多くなりがちな2人旅でも気を遣うことなく思い思いにくつろげます。
こちらはコーナーデラックスキング。夏をテーマにした客室のカーペットは波をイメージしています。木漏れ日が降り注ぎ、とても静かな部屋。実は南側にはすぐそばに首都高速が走っているというから驚きです。南側の窓はすべて二重窓になっているため、外の音は聞こえてきません。
客室のベッドはすべて寝心地のよさにこだわった「エアウィーヴ」社の特注マットレスと枕の老舗ブランド「ロフテー」社の枕を採用。ここにも「健康になってチェックアウトをしてほしい」というウェルネスへのこだわりが感じられます。
シンク横には重箱のような箱が。ふたを開けるとアメニティが入っていました。指先の洗浄剤やリラックシートなど珍しいグッズも。リラックスした滞在を後押しする細かな配慮がうかがえます。
バスアメニティはイギリス「ミラー・ハリス」のTea Toniqueを採用。お茶のいい香りに癒されます。
基礎化粧品が必要な場合はフロントに電話を。そのほか「枕はそば殻がいい」など、できる限りゲストのさまざまなリクエストにこたえられるようにと、準備しているそうです。
ホテル内のウェルネススポットで日々の疲れを癒す
「ホテルとはお客様の心身を回復する場所」というコンセプトのもとに、館内には、体を癒すスポットが充実。今回向かったのは地下1階にある著名人やアスリートもお忍びで通うという「ウチイケ鍼灸整体院」です。
鍼灸界のゴッドハンド、内池正弘院長のもとには政治家や芸能人など多くの著名人が不調を癒しに訪れるといいます。中国医学と西洋医学の長所を取り入れた「中・西医総合医療」を実践。脈診で不調の原因を診察後、鍼治療を行います。終わった後は体がポカポカ。荷物を背負ったように重かった肩が軽くなりました。
※通常の鍼灸治療は5年以上同院で修業した鍼灸師が担当します。
鍼治療が苦手な人には、フィジカルストレッチ療法があるから安心。猫背姿勢で固まった体が気持ちよく伸ばされるたびに疲れが緩んでいくようです。
そのほかにも美容、健康のコースがたくさん用意されているので、自分の体調に合わせて相談しながらコースを選んで、滞在中に健康&キレイに!
ウチイケ鍼灸整体院
- 営業時間
- 月~金9:00~18:00、土9:00~17:00、日10:00~15:00
- 定休日
- 不定休
- 電話番号
- 03-3234-5255
- 料金
- 鍼灸治療:基本治療 15,000円、フィジカルストレッチ:15,000円(60分)、フィジカルエステ:25,000円(60分)
※施術時間、内容によって値段が異なります。+5,000円で部屋への往診サービスも(事前に要予約)
女性におすすめのウェルネスプラン(1)
ウチイケ鍼灸整体院 選べる施術【24時間ステイケーション・朝食付き】プラン
ウチイケ鍼灸整体院の施術を特別価格で、しかもホテルの客室で受けられるステイケーションプラン。施術は6種類のメニューからお好みの2つを選ぶことができます。さらに12:00チェックイン・翌12:00チェックアウトの24時間滞在と朝食付き。
ゆっくりと髪のケアをしたいという人は、創業100年を越える老舗美容室「髪匠Anteena(アンティーナ)」へ。選ばれ続けてきた年月は高い技術力の確かな裏付けです。ぜひ体験してみて。
髪匠Anteena
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 火曜日、月1日
- 電話番号
- 03-6261-7175
女性におすすめのウェルネスプラン(2)
「髪匠 Anteena」のヘッドマッサージ付きプラン
髪本来の美しさを最大限に引き出す「髪匠 Anteena」のヘッドマッサージ、炭酸シャンプー、カクテルトリートメント、ブロー(所要時間:約45分)がセットになった宿泊プランです。
運動不足の体を動かすために、いつもより少し早起きをして地下1階にある「ボディ ディレクター」へ。ここは普段、会員制ジムとして運営しているフィットネスジム。21:00~9:00の間は宿泊者のみ無料で利用できるという特典が! 「ランニングマシン」や「エアロバイク」などで体を動かせば、朝からすっきり体が軽くなります。
ボディ ディレクター
- 宿泊者利用時間
- 21:00~9:00
- 電話番号
- 03-3288-0015(ホテルフロント)
五感で味わい、唯一無二の料理で心を癒す
ディナーは2階のモダンスパニッシュレストラン「サン パウ」へ。ここは食通たちも憧れる、ミシュラン三つ星の女性シェフ、カルメ・ルスカイェーダが手掛ける美食の地・カタルーニャと和を融合したスペイン料理のグランメゾンです。
まるでアートのような美しい前菜にため息。どこかで見た風景を食べられるという、ここだけでしかいただくことのできない目と舌、五感すべてで楽しむ唯一無二の料理は感動的。
例えば、かぼちゃと砂糖で焼き上げたチョウチョ(写真右)をカモミールのソースにつけると、まるで蜜を吸いに来ているかのよう。目で驚き、口に入れてまた驚愕!
メインディッシュは「イベリコ ベジョータのプルーマ」。プルーマはスペイン語で翼の意味で、ちょうど翼が生える、その付け根に当たるような部位。こちらはプルーマの料理用に独自に作られる甘口のシェリーを使ったソースを塗って仕上げられたスペシャリテの一品です。
付け合わせは料理仕立てのモンブラン。プルーマのシルクのような柔らかな身質、モンブランの甘味と塩味のコンビネーション。ひと口食べるたびに、心も体も癒される特別な時間。
レストラン サンパウ 東京
- 営業時間
- ランチ 12:00~15:00(L.O.13:00)、ディナー 18:00~22:00(L.O.20:00)
- 定休日
- 不定休
- 料金
- ディナー16,500円~
- 電話番号
- 03-3511-2811(要予約)
和食をゆっくり味わいたいなら、地下1階の「すし おうみ」へ。伝統的な江戸前寿司をいただくことができます。
すし おうみ
- 営業時間
- 昼11:30~14:00(L.O.13:30)、夜17:00~22:00(L.O.21:30)
- 定休日
- 日曜日、祝日の月曜日・不定休
- 電話番号
- 03-6261-5763(要予約)
ルーフトップバーで都会の夜景とお酒をカジュアルに楽しむ
都会の隠れ家だからこそ味わえる東京の夜景を堪能しに、最上階のルーフトップにある「キタノアームス ラウンジ」へ。
テラス席からは丸ノ内や赤坂の夜景が広がる特別な空間です。春にはしだれ桜のお花見ができ、四季折々に咲く花と夜景をいっしょに堪能することも。
「ティーラウンジ佳風」で人気の牛カツサンド(2,783円)やスモークサーモン(2,662円~)などの軽食も充実。お花見、クリスマスなど、季節に合わせたオリジナルカクテルも人気だそうです。酔ってしまったら下の客室へ戻ればいいという気楽さから、夜景を肴に夜遅くまで女子トークが止まりません。
深い睡眠とボリューム満点の朝食でパワーチャージ
宿泊した夜は嵐のような大雨。雨の音さえほとんど聞こえない静かな部屋で、心地よいベッドに包まれて、久しぶりに朝までぐっすりと眠ることができました。
そして朝起きて待っていたのが、豪華なインルームでの朝食。前日の夜までに卵料理の種類をリクエスト。ふわふわのオムレツに、朝から気持ちが上がります。ゴールデンキウイ、ザクロ、紅玉の自家製のジャムとパン&コーヒーにピッタリ!
1泊2日、一歩も外へ出ず「ザ・キタノホテル東京」で、とことん心と体を休めたステイ。いつもの旅と違うのは、旅の疲れを感じるどころか体の内側からパワーチャージされた実感があること。明日から今まで以上に仕事もプライベートもがんばれそうな気がします。この心地よさを一度味わったら、自分を回復できる都会の隠れ家として、誰もがまた訪れようと思うに違いありません。
女性におすすめのウェルネスプラン(3)
限定スイーツなど豪華4大特典付き!レディースプラン
ケーキのようなドーナツで話題の「hocus pocus(ホーカスポーカス)」のホテル限定ドーナツ6種と「ミラー・ハリス」のハンドクリームが付いた宿泊プラン。さらに朝食と12:00~翌18:00まで最大30時間ゆったり滞在できる特典も。
ザ・キタノホテル東京
- 住所
- 東京都千代田区平河町2-16-15
- 総部屋数
- 72室
- チェックイン
- 15:00(最終24:00)
- チェックアウト
- 11:00
- アクセス
- 東京メトロ有楽町線・半蔵門線・南北線「永田町」駅4番出口より徒歩約1分
駐車場 あり(25台・3,000円/泊)
撮影/田辺エリ 取材・文/山本美和