南アルプスがそびえ、盆地に町並みが広がるといったコントラストのある景色が望める「石和温泉 ホテル花いさわ」。山梨県を代表する温泉郷にあり、姉妹館を含む3カ所で湯めぐりが楽しめます。
キッズルームと家族風呂も備わり、ファミリー向けプランも充実。地元のワインや日本酒が食事を引き立たせ、朝食バイキングのだし巻き卵は匠の一品。独立した離れでは、ワンちゃんネコちゃんも宿泊でき、くつろぎの時間を過ごせます。
電車と車の両方からもアクセス抜群
山梨県の中央に位置する「石和温泉 ホテル花いさわ」。JR特急列車「かいじ」を利用すれば新宿駅から石和温泉駅まで90分ほどで、そこから歩いて約5分。駅からもすぐに見つけられる8階建ての建物が目印です。
自動車の場合は、都内から中央自動車道を経て約90分。人気スポットの河口湖や富士急ハイランドからも1時間以内という近さで、昼はレジャー、夜は温泉を楽しむ人たちも多いと聞きます。敷地内には100台分の駐車スペースが備わっているので、遅い到着でも安心です。
入口には、穏やかな寝顔を浮かべる一休さんの姿。口ぐせの「ひと休み、ひと休み」が頭によぎり、こちらの気持ちも朗らかに。今から休暇が始まるんだと自分もお休みモードのスイッチが入りました。
フロント、キッズスペース、ラウンジが集まる1階エリア
奥まで見通しがきくロビーは広々として、開放感があります。チェックインは14時と早く、チェックアウトは11時と遅めですが、これは少しでもお客さまにゆっくりとくつろいでいただきたいという想いから。
フロントスタッフの水上さんは、施設内に留まらず、周辺の観光情報を調べるなどしてお客さまに山梨での滞在を満喫してもらえるよう心を配ります。「周りが山に囲まれた場所なので、山に守られているような安心感も味わえるかと思います。富士山からも近いので、山頂が見れた日は喜ばれる方も多く、私もうれしいです」。
フロントに隣接したキッズスペース「花ころり」には、ボールプールやすべり台といった大きな遊具から、ぬいぐるみに積み木、絵本などのおもちゃが溢れんばかりに置かれ、子どもにとっては夢のような空間。チェックイン中も楽しく過ごせて、雨天でも外に出ることなく遊べる場所があるのは心強いです。
ラウンジ「花ひろば」もフロントに面していて、朝7時から夜22時まで営業。コーヒー、紅茶などのドリンク、そしてソフトクリームに巨峰と白桃もあるのは山梨ならでは。湯上がり後のリフレッシュや食事後の一服にと、ふらっと立ち寄りやすいです。
パノラマ風景が望めるお部屋
い草の香りが漂うお部屋は、10畳の和室に広縁が設けられています。壁一面の窓からは陽光が注ぎ、明るい印象。1~5名分の布団が敷けるので、グループやファミリー旅行にもぴったりです。ベッドをご希望ならツインベッド付きの和洋室も2室あるので、早めの予約がおすすめです。
窓からは石和温泉の町が見渡せ、その奥には雄大な南アルプスが広がります。視界の端ではJR中央本線の列車が行き来する様子も見られ、鉄道が見えるトレインビュールームは鉄道ファンや子どもに人気なのだとか。
お茶菓子は、巨峰が1粒まるまる入ったゼリーが登場。つるっとした食感のゼリーはさっぱりしている分、巨峰の甘さが濃厚。山梨はぶどうの生産量が日本一で、8月上旬から11月下旬まではぶどう狩りで石和温泉も大にぎわい。巨峰やシャインマスカットに加え、ピオーネやベリーAなど、あまり馴染みのないぶどうも味わえます。
ベビーグッズ貸出や子ども料金無料でファミリーを応援
家族でも宿泊しやすいように「石和温泉 ホテル花いさわ」では、ファミリー向けの特別プランも用意。例えば赤ちゃんが安心して温泉デビューできるようにベビーソープセット、ベビーバス、湯温度計、オムツ専用ごみ箱などを準備しています。当日に先着順で予約する家族風呂も確約されるため、ゆっくりと家族そろって温泉を満喫できるのです。
さらに3歳未満の添い寝は無料。大人2名以上で宿泊する場合、8歳以下の子ども1名分は宿泊料(布団・食事含め)が無料になるプランも好評です。子ども用浴衣は140cm前後の大、120cm前後の中、そして100cm前後の小の3サイズ。小サイズだと浴衣に紐がくっついているデザインになっています。
お部屋には湯沸かしポット、1階には電子レンジが常備されているので粉ミルクや離乳食を温めたい時に便利。座敷になっている「花小路」は半個室なので周りを気にせずに食事ができるのも魅力。通常の朝食はレストランでのビュッフェになりますが、赤ちゃんがいる場合は「花小路」でセットメニューも選べます。
1日1組限定の離れ「花れい」
本館とは別にある離れ「花れい」は、特別感がいっそう味わえる空間になっています。緑の自然に囲まれ、静寂に包まれた小道はお部屋に入る前から非日常な雰囲気。
テレビ番組の企画で誕生した和風建築は、大工10名による技術の結晶。20畳ほどのお部屋はさえぎる柱が一切なく、山並みに平行して走る梁からは木のたくましさが感じられます。
ペットと一緒に泊まれる離れというコンセプトを踏まえて、壁には遊び心が感じられるキャットウォークを設置。宿泊できるのは小型サイズ(10kg、1匹目は無料で2匹目から有料)までで、サークル、トイレシーツ、フードボウルが備わっています。
チェックインが15時で、チェックアウトが10時。内風呂と露天風呂を完備した贅沢な間取りで、両方のお風呂は隣接しているため好きなように行き来できるのもうれしいポイントです。
宿泊人数は2~3名ですが、露天風呂は3人でも悠々とくつろげる広さ。大浴場が本館にあるものの、ここでワンちゃんと一緒にゆっくり過ごすお客さまが多いと聞いても納得してしまう居心地の良さです。
開放感が漂う、自慢のアルカリ性単純温泉
ぶどう畑から温泉が湧き出たことで温泉街としての歴史が始まった石和温泉。「石和温泉 ホテル花いさわ」は敷地内に源泉を持ち、良質な温泉を堪能できます。無色無臭のアルカリ性単純温泉は、とろっとした化粧水のような肌ざわりで刺激も少ないことから世代を問わずに入浴できるのが特徴。余分な角質も取り除いてくれるので美肌効果も期待できます。
大浴場は男女入れ替え制で、どちらも内風呂と露天風呂、それに打たせ湯が1カ所ずつあります。大浴場「あふれいでの湯」は天井が高く、奥まで続く大きな浴槽が特徴です。
露天風呂「星屑の湯」は落ち着いた雰囲気が感じられ、打たせ湯が発する一律の水音がリラックス効果を促進。湯加減も熱すぎず、ぬるすぎずと絶妙な温度で、いつまでも浸かっていられる心地です。
脱衣所には麦飯石とトルマリンによるマイナスイオン水が常備。ミネラルが豊富で、口あたりもやわらか。砂漠に水が染み込むように火照った身体に潤いを与えてくれます。
メイク落とし、化粧水、乳液に加え、ドライヤー前のヘアートリートメントや美肌ゲルなどアメニティが豊富。男性用のカミソリセット、ヘアトニック、ヘアリキッドも用意されています。
大浴場と同じエリアに貸切家族風呂「ほのぼの湯」があります。無料で利用でき、1回あたり50分間。2人分が入れる浴槽の大きさで、バリアフリー仕様になっています。チェックイン時に先着順で予約していくので、希望する際は早めに到着するか、家族風呂が確約された宿泊プランをお申込みください。
3カ所の温泉を堪能できる、湯めぐり
「石和温泉 ホテル花いさわ」に泊まる醍醐味のひとつが、無料で姉妹館にある温泉を巡れることです。送迎車が頻繁に走っていて、事前予約やチケットも一切不要。車で5分圏内の場所に3施設がそろっているので、意匠が異なるお風呂を満喫できるのです。
レンガ造りの「春日居びゅーほてる」は、重厚感が漂う外観とは裏腹に館内に一歩入ると吹き抜けから光があふれ、まばゆいほどの明るさに包まれます。
内風呂ふたつと露天風呂ひとつの大浴場は広さもさることながら、落ち着いた色あいのタイルがセンス良く配され、優美な雰囲気が漂います。
和の趣が感じられる「石和びゅーほてる」は、ラウンジの目の前で豪快に流れ落ちる滝が見もの。中庭に設けられた橋から近づくことができ、足元の池では錦鯉が優雅に泳ぐ様子も見られます。
中庭と同じ流れをくむ大浴場には、内風呂ひとつと露天風呂がひとつ。迫力ある巨岩が並び、まるで洞窟風呂に入っているようです。
湯めぐりは14~18時、20~22時までで、両方とも巡るなら2時間以上は確保しておきたいところ。専用車が巡回し、ホテルに置いてある浴衣とスリッパのままでも利用できますが、タオルは脱衣所に置いてないのでご注意ください。
見た目も華やかな会席料理の夕食
温泉を満喫したら、いよいよ夕食をいただきに「花小路」へ。18時と19時30分からの2部制になっていて、献立は季節ごとに厳選されたものが並びます。最近はお酒を飲まない方も多いことから食前ドリンクは巨峰のジュースを提供。しっかりした甘さなのにさっぱりとした後味がお口の中をリフレッシュ。万全の態勢で料理をいただけます。
山梨県内でも、とりわけワインで有名な勝沼に近い石和温泉に訪れたなら、ワインが気になる人も多いはず。「石和温泉 ホテル花いさわ」では、和食との相性を考慮して選ばれた赤・ロゼ・白3種の飲み比べセットがあり、すべてがここでしか飲めないオリジナル。ワインの紹介文も一緒に出してくれるので、より深く味わえます。
鴨スモークや蟹松風がのった前菜5点盛りはお酒の肴にぴったりで、本日の刺身盛合わせは鮪(まぐろ)、サーモン、鰆(さわら)の3種。海なし県にも関わらず新鮮な食感を味わえ、鰆は炙ったことで香ばしさが余韻に残ります。酢の物は子持若芽(わかめ)のぷちぷち、海月のこりこりと異なる食感が楽しい一品。焼物には赤魚の北海焼きが登場し、赤魚の甘みをマッシュポテトがまろやかに包みます。
ふかひれの茶わん蒸しと牛鍋はご褒美感がより身に染みるメニュー。特に牛鍋はお肉も多く入っていて、満足感もばっちりです。鍋物は山梨県の郷土料理であるほうとう鍋に変更することもできます(事前予約)。三杯酢ジュレがかかった山海サラダはさっぱりしていて、箸休めにもちょうど良いです。
鱚(きす)、ヤングコーン、しし唐の天ぷらは揚げ立てにこだわり、夕食会場がレストラン「桃源郷」の際は目の前で実演している様子も見られます。調味料として添えられた「けんきょな塩®」は、近所の和食屋さんによる手作り。名前の通り、塩分は控えめな分コクがあり、まるでひとつの料理を味わっているような繊細な味を楽しめます。
夕食を締めくくる野沢菜とじゃこの混ぜご飯も人気メニューです。こちらも控えめな味付けで、野沢菜の風味とじゃこの香ばしさが食欲をそそり、もう一口、もう一口とお箸が進みます。混ぜご飯を白米に代えたり、白米と混ぜご飯を半分ずつでいただいたりと自分好みに調整も可能です。
デザートのきな粉プリンは、もっちりとした食感でやわらかな甘さが満腹な胃を落ち着かせてくれます。濃厚な黒蜜ジュレと一緒にいただくことで、きな粉の風味が引き締まり、ぺろっと完食。パステルカラーの器が食卓を彩り、充実感でいっぱいです。
「お客さまには食後もゆっくりと過ごしていただきたいので、お済みの食器を片付けてから食後のお茶とデザートをお出しするように心がけています。山梨はワインが有名ですが、地酒も実は評判が良いんですよ。こちらも利き酒セットがありますので、ぜひ飲み比べてみてください」と、レストランサービスの埴原(はにはら)さんの言葉を聞いて、次回の楽しみが増えました。
にぎやか派、静か派も満足な食後のひととき
夕食を終えても、「石和温泉 ホテル花いさわ」の夜はまだまだ終わりません。グループやファミリーに人気のカラオケルーム「花ひびき」は12名まで入れるお部屋が2室あり、14時~24時まで営業。昔ながらのミラーボールの輝きがさらなる盛り上げに一役買いそうです。
地下1階のゲームコーナー「花ゆうぎ」も22時まで遊べます。UFOキャッチャーやシューティングゲームなどレトロな機種を含む約20台のゲーム機が置かれていて、探索するだけでも楽しい一角になっています。
お部屋に戻ってみると、自然と町が調和したパノラマ景色から一転、街の明かりが灯り、幻想的な夜景が広がっています。昼の主役が山並みだとすれば夜の主役は町並みです。時おり列車の走行音をのせながら、爽やかな夜風が吹き抜けます。どこまでも宝石が散りばめられたような光景は盆地ならでは。月との対峙を面白がりながら夜が更けていきます。
昨日とは異なる大浴場で一日をスタート
翌朝、起床して眺める石和温泉の景色は、すでに見慣れているはずなのに朝もやに包まれた様子は空気も清らかで、凛とした美しさをまとっています。
昨日とは異なる、大浴場「わきいでの湯」へ。ゆっくりと目覚めるのにちょうど良い湯加減で、浴槽に面した窓からは陽の光が差し込み、爽やかな一日の始まりを告げています。
露天風呂「月宵の湯」は大浴場より大きいサイズなので、ぜひストレッチしたり、身体を伸ばしたりして、朝風呂の醍醐味を味わいましょう。
和洋食と名物グルメが並ぶ、よりどりみどりな朝食
朝食は7時からレストラン「桃源郷」にて。卵サンドや焼きそばパンなど色々なサンドウィッチが勢ぞろいし、筑前煮やひじきなどの和食や、とろろに鮪などご飯のおかずも豊富です。
カウンターで調理されるだし巻き卵は、ボリューム感がある見た目に反して、だしのやさしい味わいが絶品と評判。一心にフライパンを握り、卵の形を丁寧に整える料理人の姿は、そこだけ世界が切り離されたみたいに静けさと熱気が漂います。
卵をふんだんに使っただし巻き卵は、お箸にも負けないほど弾力があり、スイーツと呼んでも遜色なさそう。食事中はもちろん、食事の締めにも再度食べたくなるおいしさです。
同じくカウンターで出来立てをいただける「ラーほー」も隠れた名品です。笛吹市の新たなソウルフードは、ラーメンのスープにほうとうの麺を組み合わせたもの。お店によって味つけも様々ですが、「石和温泉 ホテル花いさわ」のラーほーは、さっぱりしたお醤油味なので、お味噌汁代わりにいただけます。
チェックアウト前におみやげを吟味
「石和温泉 ホテル花いさわ」で出会ったお気に入りの味を、自宅でも味わえたらうれしいはず。夕食のワインとけんきょな塩®、朝食のラーほーはおみやげ処「花かご」で購入できます。
フルーツ王国として認識されている土地柄ゆえ、シャインマスカットに関するおみやげも豊富。ゼリー、キャンディー、キャラメル、サイダーといった定番のものから、味が想像できないシャインマスカットカレーまであります。
日本全国の温泉をモチーフにしたキャラクターたちが登場する「温泉むすめ」には、石和温泉も登場。ワイン、わさび漬け、戦国時代を愛する石和紅(いさわ こう)ちゃんの等身大パネルがこちらには置かれています。限定のアクリルキーホルダ-と御泉印も販売し、ファンが度々訪れるのだとか。
山に囲まれ、温泉とグルメ三昧な滞在を
「東京から90分とアクセスが良いため、お客さまの中には2カ月に一度いらっしゃる方もいます。堅苦しくなく身近な存在でありたいと思っているので、ぜひお気楽にお越しいただければうれしいです」と、総支配人の秋山さん。「石和温泉 ホテル花いさわ」には月見草が描かれていますが、花言葉は「無言の愛」。静かに、されどあたたかく迎えてくれる。それは石和温泉を見守る山々をも彷彿とさせるおもてなしです。
石和温泉 ホテル花いさわ
- 住所
- 山梨県笛吹市石和町松本1409
- アクセス
- 石和温泉駅より徒歩約5分
- 客室数
- 72室
- 駐車場
- あり(100台・無料)