都心からのアクセスも良く、気軽に温泉リゾートを満喫できる熱海温泉。はじめて訪れるのにどこか懐かしい、レトロな風情を楽しめるのも魅力のひとつ。ロケ地になったり人気の映えスイーツがあったり……若者を中心に再ブレイクしている熱海の、まだ知られていない女子旅におすすめのグルメスポットをご紹介します。
熱海温泉へのアクセス
熱海温泉の玄関口となる熱海駅には、東京駅から東海道新幹線ひかりで約35分、こだまで約50分、特急「踊り子」/サフィール「踊り子」に乗車すると、約1時間20分で到着します。
熱海は観光スポットがさまざまな場所に点在しているため、周遊バス「湯~遊~バス」の利用がおすすめです。「湯~遊~バス」と東海バスの路線バスが1日乗り放題のフリーきっぷ「熱海1日券」は、中学生以上800円、小学生以下400円。熱海駅から熱海城、アカオフォレストなどの主要観光地を楽に巡ることができます。
温泉のイメージが強い熱海ですが、相模湾と箱根の山々に囲まれているため地元食材も豊富。地産地消にこだわった飲食店も多いんですよ! 熱海駅前周辺の商店街から、駅から少し離れたところまで飲食店や土産店が軒を連ねます。
写真映えが狙える主役グルメ
近郊漁港から仕入れた新鮮な海鮮を食べられる「熱海駅前・おさかな丼屋」
熱海を訪れたらやっぱり食べたいのが海鮮! 熱海駅周辺でのランチにおすすめなのが、熱海平和通り商店街にある海鮮丼専門店「熱海駅前・おさかな丼屋」です。
海鮮丼の種類は、全部で15種類。その中でも「好きなものを少しずつ食べたい!」という、女子のぜいたくな悩みを叶えてくれるのが、トロ、カニ、金目鯛、いくら、うにの中から好きな丼を3つ選べる「選べるミニ丼セット」です。
手の平サイズの丼に白米とネタが乗っていて、ビジュアルも美しい! ひと口頬張ると、新鮮なネタが舌の上でとろけます。
少し食べた後はお好みで濃厚魚介出汁を入れて、だし茶漬けのように楽しめるのもうれしいところ。魚介エキスがぎゅっと詰まった出汁が、身体に染み渡ります。この出汁だけを販売してほしい……とのリクエストも多い、必食の味変です。
店内が混雑しているときは、海鮮丼のテイクアウトもおすすめ。最新食べ歩きグルメとして注目されているのが、ソフトクリームのような見た目の「ソフとろクリーム」です。
コーンの中にシャリが入っていて、その上にネギトロ・刻みたくあん・マスコ・ネギが乗っています。ネタがきれいに盛りつけられており、その横に魚型のしょうゆ入れが刺さっているので、上からかけたり、中に注入したりと好きなように味の調整も可能。食べ歩きしていると、道行く人に注目されちゃうかもしれません。
意外かもしれませんが、シャリと少し香ばしいコーンの相性が抜群に良く、最後までおいしくいただけます。
営業時間は10時〜17時。土日祝日になると100組待ちになることもあるのだそう。比較的空いている時間は、オープン直後か14時〜15時ごろ。熱海到着直後や観光を楽しんだあとのおやつタイムに訪れると、待ち時間が少なく済みそうですよ。
熱海駅前・おさかな丼屋
- 住所
- 静岡県熱海市田原本町3-7
- アクセス
- 熱海駅より徒歩約5分
- 営業時間
- イートイン 10:00~17:00
テイクアウト 10:00~17:00 - 定休日
- なし
熱海屈指の絶景を眺めながら味わう「花の妖精」
広大な相模灘と錦ヶ浦の断崖を窓越しに眺めながら、優雅なランチやティータイムを楽しめる絶景カフェ「Restaurant&Sweets 花の妖精」。
ランチのおすすめは、ライスの上にイセエビの半身がドンと乗ったインパクト大のシーフードカレー。さらに、グリルしたホタテとナス、ナッツフレークがトッピングされており、ボリューム満点です。
カレーは、にんじん、玉ねぎ、セロリ、生姜、にんにく、マンゴーと、スパイスを入れてじっくりと炒め、隠し味に赤ワインをキャラメリゼしているんだそう。ていねいに作られたルーは、素材のコクと甘みを感じ、深みのある味わいを楽しめます。
ティータイムにおすすめなのは、SNSで人気に火がついた「プリンパフェ」。喫茶店のプリンアラモードをモチーフに、新たなエッセンスを加えたパフェです。
プリン、フルーツ、チョコレートやチーズテリーヌ、アーモンドミルクソルベなどが層になっていて食べごたえ抜群。提供されるタイミングで、スタッフの方がプリンにベリーの香りをまとった泡を乗せてくれるのでエンタメ要素もたっぷり。乗せる瞬間にカメラを構えるのをお忘れなく。
旬のフルーツを使用した季節限定のフルーツパフェもあるので、2人以上で訪れた場合は、食べ比べを楽しむのも良いですね。
断崖高所に迫りだすパノラマオーシャンビューと、昭和レトロな内観を目当てに多くの人が訪れます。混雑する時間帯は、14:30〜16:30のティータイム。待ち時間を短縮したい方は、オンラインでの予約か午前中から13時ごろまでの来店がおすすめです。
花の妖精
- 住所
- 静岡県熱海市熱海1993-65
- アクセス
- 熱海駅より「湯〜遊〜バス」で「錦ヶ浦入り口」 下車徒歩約3分、東海バス「錦ヶ浦」下車すぐ
熱海駅よりホテルニューアカオ行きの無料送迎バス利用可 ホテルから徒歩約2分 - 営業時間
- ティータイム:10:00~17:00(最終入店 16:00)
ランチタイム:11:00~15:00(最終入店 15:00) - 定休日
- 水曜日
熱海に新しい風を吹き込む古民家カフェ
地元食材にこだわる「CAFE KICHI」
熱海駅前平和通り商店街と仲見世商店街を結ぶ路地裏にある「CAFÉ KICHI(カフェ キチ)」。築80年以上の木造一軒家だった建物を改装した古民家カフェです。名前の由来は「基地」。「人が集まる場所、子どもの頃遊んだ秘密基地のようなワクワクする場所に」というオーナーの想いからスタートしました。
珈琲はオリジナルブレンドの豆を、1杯ずつハンドドリップで淹れています。ブレンドは、まろやかなコクとフローラルな香りの中煎り「KICHI 01」と、スイーツとの相性の良い深煎りの「KICHI 02」の2種類。
今回は、生チョコのようなしっとりとしたチョコレートケーキ「ショコラ」に合わせて、「KICHI 02」をいただきました。濃厚だけど甘すぎない「ショコラ」と「KICHI 02」の相性は抜群。口の中に風味が広がり、余韻を楽しめます。
自家製スコーンも人気で、全粒粉を使用した香ばしい味わいが特徴の「全粒粉スコーン」と、外側はビスケットのようなサクサク感、内側はふんわり甘い「イングリッシュスコーン」の2種類から選べます。
季節のジャムがセットになっていて、今回は小田原市のあきさわ農園さんの梅を使い作ったさわやかな梅ジャムでした。スタッフの方は毎年梅の収穫にも行っているそうで、熱海周辺の食材を積極的にメニューに取り入れています。
自家製梅ジャムやオリジナルブレンドの珈琲豆、手土産に重宝する焼き菓子などの販売もあります。
1階と2階に客席があり、スタッフの方との距離が近いのも特徴です。スタッフの方が気軽に話しかけてくれるので、近隣の熱海情報も教えてもらえるかも。近隣のお店は17時ごろで閉店してしまいますが、CAFÉ KICHIは19時まで営業しているのがうれしい。熱海旅行の締めに一息ついてみてはいかがでしょうか。
CAFÉ KICHI
- 住所
- 静岡県熱海市田原本町5-9
- アクセス
- 熱海駅より徒歩約2分
- 営業時間
- 11:00〜19:00(LO18:30)
- 定休日
- 水曜日
お着き菓子にもなっている熱海スイーツをお土産に
温泉宿にチェックインすると、客室のテーブルの上にお茶とお菓子のセットが置いてあることがありますよね。そのお菓子のことを「お着き菓子」と呼び、その土地の銘菓を用意している宿もあります。
温泉の入浴前に血糖値を上げるためや、旅の疲れを癒やすためなど、お着き菓子の由来は諸説あるそうですが……楽しみにしていたり、お土産選びの参考にしている人も多いようです。実際にお着き菓子として宿で提供されている、人気の熱海スイーツを見ていきましょう。
福こがし
麦こがし、バター、砂糖、アーモンドのみというシンプルな材料で作られる「福こがし」。スペイン・アンダルシア地方発祥の伝統菓子「ポルボロン」から着想を得たお菓子で、来宮神社の御祭神が喜んだという「麦こがし」を使用し、熱海風に仕上げています。
一口食べると口の中でほろほろと溶け、麦こがしの香ばしい風味が一気に広がります。1袋3個入りで1袋ずつ購入できるので、ばらまき土産にもぴったりです。
「福こがし」は以下の宿泊施設でお着き菓子として提供されています。
熱海レモンティーサンド
熱海で採れた熱海レモンを使用したお菓子が「熱海レモンティーサンド」です。レモンティー風味のチョコとホワイトチョコをウェハースでサンドし、サクサクの食感を楽しめます。
サクっとした食感がクセになるラングドシャも人気です。「はちみつクッキーとバター風味のチョコレートのラングドシャ」(10枚880円~)や「茶都利お濃茶ラングドシャ」(10枚860円~)があり熱海の定番のお土産です。
「熱海レモンティーサンド」は以下の宿泊施設でお着き菓子として提供されています。販売している店舗が少ないので見かけたら買っておくのがおすすめです。
イートインもできる!新定番熱海スイーツ
熱海ミルチーズ「風呂まーじゅケーキ ミルクチーズ」
かわいらしいパッケージと、風呂とフロマージュをかけたユニークなネーミングが手に取りたくなる「風呂まーじゅケーキ」。
レモンと塩で味を整えた丸いレアチーズケーキの中に、ミルク感たっぷりのソースが入っています。スプーンを入れたときのやわらかさ、口の中に入れたときのとろけ具合と、2度驚く新感覚のスイーツです。さわやかな味わいがお風呂上がりのスイーツにぴったり!
店舗1階は焼き菓子や生菓子などの販売スペース、2階にはフォトスポットを兼ね備えたイートインスペースがあります。どこを切り取ってもかわいい店内に癒やされること間違いなし。お土産はもちろん、イートインもおすすめです。
熱海ミルチーズ
- 住所
- 静岡県熱海市田原本町3-18
- アクセス
- 熱海駅より徒歩約3分
- 営業時間
- 10:00~18:00(通常)
- 定休日
- 不定休
熱海のおすすめグルメMAP
温泉あり、絶景あり、おいしいグルメありと、魅力がたっぷりの熱海温泉。首都圏から日帰りでふらっと訪れることも可能ですが、存分に巡るなら1〜2泊はしたいところ。
年間を通して10回以上開催される「熱海海上花火」や、四季を通して咲き誇る花々などを楽しみながら、心もお腹も大満足の熱海旅行を満喫してはいかがでしょうか。
取材・撮影・文/加藤あやな