「日本の屋根」とも呼ばれる日本アルプスなど、雄大な自然に囲まれた長野県。軽井沢をはじめとする高原リゾートは避暑地としてもおなじみです。国宝・松本城や、日本最古の仏像を本尊とする善光寺など、史跡巡りも魅力。そんな長野県の人気ご当地グルメを、飲食店情報サイト「楽天ぐるなび」の会員にアンケート調査しました。郷土の味から注目のグルメまで、長野の旅めしトップ10をご紹介します。
※「旅行・観光の際に食べたことがある/食べたい料理」「おすすめしたい郷土料理」の結果を合わせたランキング(楽天ぐるなび調べ)
※アンケート調査期間:2024年5月16日~23日
信州そば
気候が冷涼で昼夜の寒暖差がある長野県は、古くからそばの栽培が盛ん。現代では主流となった、包丁で細く麺状に切る「そば切り」発祥の地とも言われます。県内各地に名産地が点在し、中でも「戸隠(とがくし)そば」は、「日本三大そば」の一つに数えられるほど有名。また、毎年10月には松本城公園を中心に「信州・松本そば祭り」が開催されます。
野沢菜漬
郷土野菜である野沢菜を漬け込み、乳酸発酵させて作る長野を代表する漬物です。大きなもので1mにもなる野沢菜は、もともと江戸中期に京都から持ち込まれた天王寺かぶがルーツ。高冷地の気候風土に適応し、葉と茎が長い今の形に変異しました。漬物としてそのまま楽しむほかに、「チャーハンの具にぴったり」との声も。
おやき
小麦粉やそば粉を練った生地で、野菜などを包んで焼いた郷土料理。包む具材は野沢菜やナス、カボチャ、切干大根などが定番で、あんこやクリームチーズが入ったスイーツ系も人気です。日常食として県内全域で親しまれ、地域によって蒸す、焼く、蒸してから焼くなど調理法はいろいろ。道の駅やサービスエリアでも手軽に味わえます。
五平餅
粒が残る程度の半つきにしたご飯を串に刺し、タレを付けて香ばしく焼いた五平餅(ごへいもち)。県南部の木曽・伊那地域を中心に古くから食されています。タレは味噌や醤油がベースで、「甘辛い味が店ごとに違い、食べ比べを楽しめた」との声も。地元の特産品であるクルミをすりつぶした「クルミ味噌」の五平餅も、長野ならではの味わい。
信州牛
「りんごで育った信州牛」のキャッチフレーズで知られる通り、長野県産のりんごを飼料の一部に与えて育った黒毛和牛のブランドです。りんごの酸味が牛の食欲増進に効果を発揮し、健康で病気になりにくく、肉質はきめ細かで色味も鮮やかな霜降りに。とろけるような柔らかさや、良質な脂のまろやかな甘みと香りに定評があります。
山賊焼
鶏もも肉をニンニクのきいた醤油タレに漬け込み、片栗粉をまぶして揚げた料理です。ユニークな名前の由来は、一枚肉の豪快な料理を山賊のイメージに重ねた説や、「山賊はものを“とりあげる”」=「鶏揚げる」にかけたという説も。揚げたてをほお張れば、外はカリカリ、中はジューシーな鶏の旨みを堪能でき、ご飯にもお酒にも合う一品です。
馬肉料理
南信州には明治の頃から馬肉の食文化が根付き、今も馬肉を使った郷土料理が親しまれています。その一つ、馬のモツを煮込んだ「おたぐり」は、飯田市や伊那市などに伝わるローカルフード。馬肉料理の専門店も県内各地にあり、馬刺しや馬肉を使ったすき焼き「さくら鍋」などを楽しめます。馬刺しはショウガ醤油で味わうのがご当地流。
信州サーモン
信州サーモンは、長野県水産試験場が約10年の歳月をかけて開発した養殖魚。県内で広く養殖されていたニジマスと、病気に強いブラウントラウトをかけあわせて誕生しました。卵をもたない一代限りの魚のため、栄養がたっぷり身に蓄えられ、旨みが豊か。くさみがないのでどんな料理にも合い、刺身やムニエル、マリネなどメニューは多彩です。
松茸
山林が豊かな長野県は松茸の生産量が日本一。国内総生産量の6割以上を占め、シェアは圧倒的です。そんな一大産地ならではの注目スポットが、松茸が採れる9月から11月頃にかけて上田市の塩田平(しおだだいら)を中心にオープンする「松茸小屋」。採れたての松茸を使った松茸ごはんや土瓶蒸しは、特有のかぐわしい香りと歯応えが格別です。
栗おこわ
県北部にある小布施町(おぶせまち)は栗の名産地として有名。歴史は古く、室町時代に栽培が始まり、江戸時代には将軍への献上品にもなったと伝わります。そんな大粒の生栗をたっぷり加えて炊き上げる栗おこわは、栗そのものの風味やホクホク感をじっくり楽しめる一品。栗かのこや栗羊羹(ようかん)など、栗を使ったお菓子も小布施の名物です。
爽やかなスイーツも評判!「安曇野わさび」
長野県の特産品の一つが、生産量全国1位を誇るわさびです。わさびの生育に欠かせない冷涼できれいな水が豊富にあることがその理由で、中でも北アルプスの雪解け水の湧水に恵まれた安曇野市が産地として有名。
安曇野産の本わさびは、豊かな辛味や風味に加えて、粘り気が少ないさらりとした口当たりにも特徴があります。市内にある「大王わさび農場」は東京ドーム10個分もの広大な敷地を持つわさび園で、観光スポットとしても大人気。園内ではわさびを使ったソフトクリームやかき氷などのスイーツも味わえ、わさびの魅力を再発見できますよ。