提供:ことりっぷ
青森県の西側にある弘前市は、明治から大正に建てられたレトロな洋館が多く残る街。藤田記念庭園内にある「大正浪漫喫茶室」では、古き良き大正時代を彷彿とさせる空間でノスタルジックな気分に浸れます。日差しがたっぷり差し込むサンルームで庭園を眺めながら、青森県産のりんごを使ったアップルパイやガレットなどをほお張ってみませんか。
弘前市内でも有名な趣のある雰囲気の洋館
中央弘前駅から車で6分、弘前駅から車で10分の場所にある
桜で有名な弘前公園に隣接する藤田記念庭園は、弘前市出身の実業家・藤田謙一氏が1921年に別邸を構える際に、東京から庭師を招いて作らせた庭園です。その敷地内にある洋館が「大正浪漫喫茶室」。瓦屋根とレンガで作られた建物に、赤いとんがり屋根が目印です。
大正浪漫を感じられる大広間とサンルーム
暖炉やステンドグラス、シャンデリアなど、建築当時からの物が多く残っている
店に入ってすぐの大広間は、格調高い調度品やインテリアが趣たっぷりの落ち着いた空間。白いフリルのエプロンが可愛らしい女給さんが出迎えてくれて、まるで大正時代にタイムスリップしたかのような気分になります。
席の利用は60分制、サンルームにある席が人気
大広間の先には、光が降り注ぐ開放的なサンルームがあります。ミントグリーンと白を基調にした空間に、床のタイル張りのモザイク柄がレトロ感でいっぱい。窓から見える庭園の自然を感じながらゆったりと流れる時間に身を委ね、デザートや食事をいただいてみましょう。
青森りんごを使ったデザートと食事に舌鼓
「アップルパイ スペシャルプレート」単品880円、ドリンクセット1,210円
りんごの生産量日本一を誇る青森のなかでも、弘前はアップルパイが特に有名。弘前市内だけでも40種類近くあるそうですが、同店では厳選したアップルパイを常時6種類以上提供しています。
添えられたベリーのジャムがアクセント
好きなアップルパイを選べる「アップルパイ スペシャルプレート」は、バニラアイスとクッキーがトッピングされて特別感たっぷり。なかでも「タムラファーム」のアップルパイは一番人気で、ほんのり赤く染まった紅玉がきれいな網目模様から顔を覗かせます。サクッとしたパイにりんごのやさしい甘味と酸味が相性良く、シナモンを使ってないのでりんごそのものの美味しさを味わえますよ。
「りんごのガレット」990円
りんごのような見た目が可愛らしい「りんごのガレット」は、10月後半から2月頃まで販売している期間限定品です。カラメリゼした輪切りのりんごにバニラアイスをのせ、キャラメルソースをトッピング。白神産の香り高いそば粉を使ったガレットのもっちりした食感が、ひと口食べるとやみつきになります。シードルと合わせたら、さらに特別感を味わえますよ。
ガレットの内容は時期によって変わり、青森県産の黒にんにくを使ったものや弘前名物のスモークソーセージを使ったお食事系のメニューもあります。
「弘前産のりんご入りビーフカレー」880円
角切りのふじりんごがトッピングされた「弘前産のりんご入りビーフカレー」。りんごの自然な甘さがスパイスと程よくマッチして、口の中でほろっとほどけるやわらかさの牛肉があとを引くおいしさです。辛さは控えめで子供から大人まで食べやすい味わい。サラダがセットになっていて、青森県深浦町産のブランドにんじん「ふかうら雪人参」のドレッシングをかけていただきます。
喫茶で寛いだあとは庭園を散策しましょう
貴重な遺産として国指定登録有形文化財に指定されている
藤田記念庭園には「大正浪漫喫茶室」以外にも見所があり、庭園内は有料ですがゆっくりと散策するのもおすすめ。津軽富士と呼ばれている岩木山が臨める庭園を中心に、和館や匠館などで構成されています。 四季折々の自然に触れられ、リフレッシュできますよ。
「大正浪漫喫茶室」は昼から15時過ぎ頃まで混み合うことが多く、弘前さくらまつりなどのイベント開催期間以外は席の予約が可能です。弘前めぐりの途中でティータイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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文:磯崎舞 撮影:新井智子
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