【台湾】客家文化の息づく、東方美人茶のふるさとへ

女子旅でも定番人気の旅先、台湾・台北。 (女子旅の人気都市はここ!海外エリアランキング
今回は台湾リピーターの方におすすめしたい、台北からも日帰り可能な新しいディスティネーションをご紹介したいと思います。

台北から台湾新幹線とバスを乗り継いで日帰りでも訪れることのできる街、「新竹(シンチク)」「竹東(チクトウ)」「北埔(ベイプ)」は、客家(はっか)人と呼ばれる、17世紀頃に中国大陸から海を超えて移り住んだ民族が多く住む街。ここは客家の人々の暮らしに根付いた伝統の朝市やフォトジェニックな路地裏、台湾レトロなお茶屋さんなど客家文化が色濃く残ります。また、このエリアは、台湾茶の中でも人気の高い東方美人茶の産地でもあるんです。 そんな東方美人茶のふるさとで客家文化を巡る旅をご案内いたします。

ローカルの活気あふれる、客家伝統の朝市「竹東市場」へ

まず紹介するのは、60年近くに渡り地元の人々に愛されている「竹東市場」。
毎朝8:00~14:00ごろまでに開かれる朝市で、台湾にある150近くの市場の中でも最大規模を誇り、およそ500軒もの店が立ち並びます。客家の人々の熱気や情熱、さらに伝統の食文化に触れ、味わうことができます。そんな竹東市場は、台湾の人々にも人気で台湾国内旅行でも人気のスポットなのだそう。

竹東市場

市場には客家の人々の主食である、お米をつかった惣菜もたくさん売られています。お米をすりつぶして糊状にし、蒸す・煮る・揚げるなどしていただく独特の米文化をぜひ体験してみてください。お米で作った麺料理をいただきましたが、うどんとは少し食感が違い、お米のモチモチ感がありとても美味しかったです。

竹東市場
竹東市場

たくさんの人懐こい笑顔にも出会えます。

竹東市場
竹東市場
竹東市場
竹東市場

台北でも人気の夜市などは楽しめますが、ここは観光地化があまりされていないため、よりローカルの人々の暮らしを体験できるスポットなのでぜひ訪れてみてほしいおすすめスポットです。
 

フォトジェニックな路地裏も魅力の「北埔」散策へ

次に訪れたのは、北埔(ベイプ)という小さな街。「北埔老街」と呼ばれる、清代・日本統治時代の古い街並みが広がり、客家料理レストランや屋台、お茶屋さんなど客家の人々の暮らしに密着した商店がたくさん集まっているため、散策を楽しむことができます。

北埔慈天宮 北埔慈天宮

北埔老街の中心には、住民たちの信仰の拠り所となっている「北埔慈天宮」が。北埔の入り組んだ細い路地を進んでいくと必ず最後はこの北埔慈天宮にたどり着くのだとか。

レンガ作りの古い建物が入り組む路地裏はカメラ片手に散策をするのが楽しくなるような場所。このような細く入り組んだ路地は、台湾原住民との争いを避けるための客家の人たちの工夫で、客家移民の街の特色だそう。赤い提灯を下げた可愛らしいお店があったり、野良猫がお昼寝をしていたりどこかノスタルジックな雰囲気が漂います。

北埔老街
北埔老街

 

客家伝統のお茶文化を体験

小道を進み、台湾各地から人が集まるという人気の茶芸館「水井茶堂」を訪れました。北埔は台湾を代表するお茶・東方美人茶の名産地で、ここではアンティークな家具に囲まれながら極上の東方美人茶をいただくことができます。

水井茶堂
水井茶堂
水井茶堂
東方美人茶

名産の東方美人茶はもちろんお土産に購入することもできます。茶葉のグレードや収穫した年代ごとに値段は違っていて、新しい茶葉ほど高価だそう。
そしてここで東方美人茶とともにぜひとも味わっていただきたいのが、「擂茶(れいちゃ)」と呼ばれる”食べるお茶”。かぼちゃの種、ピーナッツ、ゴマ、茶葉をすりつぶして熱湯を注いでいただく客家人独特の飲食スタイル。「水井茶堂」ではそんな擂茶作りを体験することができます。

擂茶
擂茶

ペースト状になるまで約5~10分かけて摺っていきます。そうしてできあがったのがこちら。

擂茶

ほんのり甘く素朴な味わいは、お茶というよりはおしるこやお茶漬けに似たような感覚で、客家の人々もおやつとしていただいているのだそう。
北埔を訪れたら、名産の東方美人茶とともに客家伝統のお茶文化に触れてみるのはいかがでしょう。

 

味わい深い客家伝統料理

台湾の郷土料理の1つ「客家料理」。客家の人たちには先住民との衝突を避けるために山間部へ逃れていった長い流浪の歴史があるため、充分な食物の確保が難しかったそう。そのため保存に適した塩分や油分を多用した料理が発達し重用されてきました。
そんな客家料理の、ごはんに合う比較的濃い味付け、野菜中心のつつましい料理は、日本人の口にも合うと人気が高まっています。

客家料理

現在の客家料理は伝統は継承しつつ、少油・少塩のヘルシーな味付けになっているそうで、実際に食べてみると、実に素朴な味わいな料理の数々。現地スタイルに則って、小皿は使わず、直接ごはんの上におかずをのせていただきます。
北埔慈天宮のすぐ目の前にある「北埔食堂」では客家料理をいただくことができるので、北埔散策の際に立ち寄ってみてはいかがでしょう。

 

いままであまり馴染みのなかった、台湾の客家文化に触れられる街。これまでと違った台湾の奥深い魅力に出会う旅にでてみませんか。

アクセス
台北から新竹へは台湾高速鉄道(台湾新幹線)で約1時間
新竹から竹東・北埔へはバスやタクシーで約30~40分
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