新潟県佐渡市に古民家を改修した4棟7室の分散型ホテル「NIPPONIA 佐渡相川 金山町(ニッポニア さどあいかわ きんざんまち)」が2024年7月18日オープン。地域住人を中心とした会社「相川車座」のメンバーをはじめ、商店や施設など、町ぐるみで宿泊客をもてなします。
鉱山町の面影と文化が息づく佐渡の町に誕生する古民家ホテル
同施設は、新潟県佐渡市の佐渡相川エリアにある古民家4棟をリノベーションして利活用する分散型ホテルです。ホテルをつくり、運営するのは地域の人たちが中心となって設立した「相川車座」。鉱夫でにぎわった金山町の魅力を伝え、交流を生む宿泊体験を町ぐるみで提供します。
分散型ホテルを構成する棟は4軒。ロビーと4室のゲストルームを備えるメイン棟の「清水家」は、もともと窯元と瀬戸物店だった施設です。この場所で実際に焼かれていたレンガを土間に用い、箪笥などもロビーカウンターに再利用。電気窯をインテリアにしたり、蔵のスペースを活用したりと、古民家の特徴が映えるリノベーションをほどこしています。
京町通りと呼ばれる歴史あるストリートにある3棟の古民家も改装されました。江戸時代から時を知らせてきた時鐘楼(じしょうろう)の前に建つのが「鐘楼庵」です。また「山師 新五郎」と「左門町」は、ともに鉱夫が住んでいた鉱山住宅を改修した一棟貸しの客室棟で、オープンエアのウッドデッキ付き。キッチンや洗濯機も完備し、長期滞在も可能です。
客室はすべて古民家ながら、水回りと睡眠環境は快適にリノベーション済み。バスルームはヒノキなどの木の香りが心地よく、ベッドルームには原則120cm以上の「SIMMONS」社製マットが置かれています。
地域ぐるみで宿泊者を歓迎!ふれあいで佐渡金山の理解と愛着が深まる
「相川車座」は「佐渡観光交流機構」とタッグを組み、より深く佐渡相川エリアを楽しむ提案やサービス、体験プログラムを展開します。
例えば、「NIPPONIA 佐渡相川 金山町」へのチェックインは、佐渡金山への玄関口となる観光拠点「きらりうむ佐渡」で行います。ここで施設内のプロジェクションマッピングを鑑賞して町の歴史など事前知識を仕入れてから、宿泊棟へ向かう流れです。
客室で荷解きを終えたら、近くにある「OKESA BAR BUNZO」でウエルカムドリンクを。町の代表でもある店主が出迎え、周辺のおいしい飲食店やスポーツバー「SUSHIKA」やスナック「J1」といった地元の人たちと触れあえるスポットを紹介してくれます。
翌日は地元住民による「ふれあいガイド」を予約しておくのがおすすめです。宿泊棟まで迎えにきてくれて、歴史ある町並みや「京町通り」などを案内してくれます。近隣には史跡「佐渡奉行所跡」や金山の神様「大山祗神社」といった名所があるほか、「達者海岸」ではカヤックを体験することもできます。
分散型古民家ホテルで佐渡金山の歴史や自然、そして町の人たちのぬくもりを実感するツーリズムへ出かけてみましょう。
NIPPONIA 佐渡相川 金山町
- 住所
- 新潟県佐渡市相川2‐23
- 総客室
- 7室
- アクセス
- 佐渡汽船「両津港」より車で約45分