奈良・西大寺、喜光寺、唐招提寺、薬師寺でまもなく蓮が見頃に!4寺の蓮の見頃と見どころ

奈良・薬師寺 蓮

仏の教えを説いた絵画でモチーフとして描かれるなど、仏教と深い関わりを持つ神秘の花「蓮」。奈良市内では、かつての平城京のメインストリート「朱雀大路」の西側に位置する西大寺(さいだいじ)、喜光寺(きこうじ)、唐招提寺(とうしょうだいじ)、薬師寺(やくしじ)の4つのお寺が、特に蓮が見事に咲き誇る名刹として知られ、この4寺院をつなぐ道は「ロータスロード」の愛称でも親しまれています。

4寺の蓮の見頃は、6月中旬頃~8月下旬頃。歴史ある寺院群が蓮の花に包まれる初夏ならではの神秘的な光景を楽しめます。

 

蓮が美しい奈良の4つの寺院、その歴史と見どころ

西大寺

奈良 西大寺

奈良時代に創建され、約1250年の歴史を持つ「西大寺(さいだいじ)」。度重なる災害や戦火に見舞われながらも再興を果たしてきた寺院で、現在の境内には江戸時代に再建された堂舎が立ち並びます。

なかでも、土壁を用いない独特の建築技法で建てられた巨大な本堂をはじめ、寺院創建のきっかけとなった四天王像が祀られた四王堂、公家邸宅の建築様式が用いられたユニークな愛染堂などが有名です。

奈良・西大寺 蓮

境内におよそ100鉢の蓮が並び、6月中旬~8月上旬にかけて、ピンクや白の花を咲かせます。

住所
奈良県奈良市西大寺芝町1-1-5
拝観時間
8:30~16:30(最終受付16:00)
拝観料
一般 800円、中高生 600円、小学生 400円
アクセス
近鉄奈良線「大和西大寺」駅より徒歩約3分
詳細
「西大寺」公式サイト

 

喜光寺

奈良・喜光寺 蓮

「喜光寺(きこうじ)」は養老5(721)年、仏教界の異端児とされながらも後に日本で初めて大僧正の位に就いた僧侶・行基が建てた寺院のひとつとされ、行基が建立した寺院で唯一、当時の平城京内にあったお寺です。

天平20(748)年に聖武天皇が訪れた際、本尊から不思議な光が放たれたという逸話が残されていて、「歓喜の光の寺である」と喜んだ聖武天皇が「喜光寺」の名を授けたと伝えられています。

境内には約80種250鉢の蓮の花が、6月中旬〜8月上旬に見頃を迎えます。

住所
奈良県奈良市菅原町508
拝観時間
9:00~16:30(最終受付16:00)
※7月中の土日祝は7:00~
拝観料
大人 500円、小中学生 300円
アクセス
近鉄橿原線「尼ヶ辻」駅より徒歩約10分
詳細
「喜光寺」公式サイト

 

唐招提寺

奈良・唐招提寺

「唐招提寺(とうしょうだいじ)」は、天平宝字3(759)年に開設された戒律を学ぶ修行道場がルーツ。その道場を建てた人こそが、唐から日本に渡り、仏教を広めた盲目の僧・鑑真(がんじん)でした。

鑑真の私寺として始まった唐招提寺。当初は戒律を伝える講堂などがあるだけでしたが、その後弟子の一人である如宝(にょほう)により、この寺の象徴である金堂が完成。

有名な「盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)」や、現存する中で日本最古の肖像彫刻である「鑑真和上坐像(がんじんわじょうざぞう)」(6月5~7日のみ公開)など数多くの国宝が収められているほか、寺自体も世界遺産「古都奈良の文化財」として登録されています。

奈良・唐招提寺 蓮

6月下旬~8月中旬頃、鑑真和上が来日時に持ち込んだとされる唐招提寺蓮など、美しい蓮の花を、境内に並ぶ約130鉢と2カ所の池で見ることができます。

住所
奈良県奈良市五条町13-46
拝観時間
8:30~17:00(最終受付16:30)
拝観料
大人 1,000円、中高生 400円、小学生 200円
※新宝蔵は別途料金必要
アクセス
近鉄橿原線「西ノ京」駅より徒歩約11分
詳細
「唐招提寺」公式サイト

 

薬師寺

奈良・薬師寺

唐招提寺とともに世界遺産「古都奈良の文化財」の一角をなす「薬師寺」は、天武天皇が皇后・鵜野讃良皇女(うののさららのひめみこ)の病の治癒を祈って建てられました。

境内の主要なお堂では各層に「裳階(もこし)」と呼ばれる小さな飾り屋根が設けられ、龍宮造りの壮麗な伽藍が特徴です。

境内の中心にある金堂には、国宝に指定されている697年開眼の本尊「薬師三尊像(やくしさんぞんぞう)」を安置。また、約1300年前の創建当初から唯一現存する平城京最古の建造物、東塔(国宝)も見どころです。

奈良・薬師寺 蓮

6月下旬~8月中旬頃に蓮が見頃を迎え、壮麗なお堂をバックに、ピンクや白の美しい花を咲かせます。

住所
奈良県奈良市西ノ京町457
拝観時間
9:00~17:00(最終受付16:30)
拝観料
大人 1,000円、中高生 600円、小学生 200円
※拝観場所は金堂・大講堂・東院堂
アクセス
近鉄橿原線「西ノ京」駅より徒歩約1分
詳細
「薬師寺」公式サイト

 

また、蓮が見頃を迎える6月14日〜8月12日には、「奈良・西ノ京ロータスロード~蓮と歴史を楽しむ旅~」と銘打った4寺院共通の拝観券が販売されます。

共通券で訪れた参拝客には本企画限定の特別な御朱印が授与される(別途納経料必要)ほか、各寺院の僧侶による「読経とお話」にも参加できます。

4ヶ寺共通拝観券

販売期間
2024年6月14日~8月12日
拝観場所
西大寺、喜光寺、唐招提寺、薬師寺
価格
4,000円(4ヶ寺拝観料、オリジナルグッズ含む)
※紙、電子チケット合わせて1,500枚限定販売
販売場所
奈良市総合観光案内所、近鉄奈良駅総合観光案内所、各寺拝観受付 など

 

阿弥陀経では「極楽浄土に咲く花」とされる蓮。早朝に花開き、午後には閉じてしまうというはかなさもその魅力のひとつで、観賞には午前の時間帯がおすすめです。

涼しい朝の古刹で、仏教のシンボル・蓮の花と、平城京の時代から脈々と受け継がれてきた歴史文化に触れるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

※記事中の画像は過去のものです 

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