提供:沖縄テレビ
那覇市泊の崇元寺近くで隠れ家的沖縄そばの店として人気を博した「沖縄そば すぅ〜ぎぃ〜じぃ〜」が移転のため閉店したのは、2024年2月末のこと。
2024年4月にリニューアルオープンしたと聞きつけ、早速向かったのは、なんと恩納村山田の住宅街。
「崎濱製麺」として新たに看板を掲げ、新天地で沖縄そば店を営む店主崎濱さんのこだわりの沖縄そばをいただいてきましたよ。
恩納村山田での再出発!店名は自身の名を冠した「崎濱製麺」
「沖縄そば すぅ〜ぎぃ〜じぃ〜」は恩納村に店舗を移転するにあたり店名を一新。
沖縄そば店を那覇市で8年営業し続けてきたことへの自信と、店主の崎濱さんこだわりの自家製麺を提供するお店にちなみ「崎濱製麺」と名付けました。
店名に製麺とついていますが、他店へ麺の提供や麺の持ち帰り購入は行っていません。
移転前と同じく自家製麺を提供するスタイルですが、「崎濱製麺」になり、新たな麺の楽しみ方ができるお店として、リニューアルしています。
リニューアルしても変わらない「崎濱製麺」の営業スタイル
民家を改装した店舗内は座敷席で、大広間には座卓が5卓、小部屋に2卓、およそ30名のお客さんを収容できる広さです。
大広間の座敷席にはお仏壇のスペースもあり、なんだかおばあちゃんの家に来たような落ち着く雰囲気。小部屋には、絵本がならび子連れ客にうれしい配慮がされています。
テーブル近くにさりげなく置かれた三線は沖縄の風情を感じる装飾品かと思いきや、どうやら違うよう。
「注文内容が決まりましたらこちらの三線を鳴らしてお呼びくださいね」とスタッフさんから案内され、メニューと一緒に座卓近くに三線がセッティングされました。
「崎濱製麺」では、呼び鈴がわりに三線を鳴らすスタイル!
生まれも育ちも沖縄県民の筆者ですが、実は三線に触れたことがありません。恐る恐る三線の弦に触れ、思い切って「じゃら〜ん」と鳴らしスタッフさんを呼ぶことに成功!
店主の崎濱さんご自身が三線奏者として昔から三線に慣れ親しんでおり、お客さんにも三線をもっと身近に感じてほしいと、三線の呼び鈴スタイルをはじめたのだとか。
店内の三線は気軽に手に取ってもOKで、お客さんが三線を弾くことも大歓迎なんだそうです。
以前の店舗では、沖縄そば店の営業後に店内で三線教室も行っており、「崎濱製麺」でも崎濱さんの三線の音色と歌声が響く日も近いかもしれません。
生麺へのこだわり「崎濱製麺」のクファ麺、やふぁ麺
「崎濱製麺」で提供される沖縄そばは、店主自ら仕上げる自家製麺を使用しています。仕込みと熟成に3日以上かけて作る生麺は茹で方にもこだわりがあります。
「崎濱製麺」として新たにはじめた提供スタイルは、麺の硬さを選べる「クファ麺」「普通麺」「やふぁ麺」。
より沖縄そばを楽しめるようにと、お客さんが麺の硬さを選べるスタイルになったそうです。
硬めの「クファ麺」は、茹で時間なんと1分半!麺の張りが残っていて、お箸ですくいとる麺も自立しています。
弾力のある麺はしっかりしていて、麺が主張してくる食感です。
対して、しんなりとしてお箸にクタッと絡みつくような柔らかい「やふぁ麺」は、もちもち食感でツルツルと口に入ってきます。
沖縄そばに限ったことではないのですが、温かいスープの麺をいただく際、食べるのが遅い筆者は、どうしても麺が伸びてしまいます。
クファ麺をいただいて、この麺の硬さなら最後までおいしく麺を食べきれそうだと実感しました。好みの硬さの麺を発見でき、沖縄そば好きが加速しそうです。
同じ生麺を茹で時間の調整で3種類の麺の硬さに仕上げる「崎濱製麺」の沖縄そば。
「崎濱製麺」で好みの麺の硬さを発見してみてください。
定番の「崎濱すば」か、さっぱり塩味の「骨なしてびちすば」か
いよいよ「崎濱製麺」のお食事の、沖縄そばと小鉢や麩じゅーしー(じゅーしー:沖縄の炊き込みご飯のこと)のセットメニューをご紹介します!
Aセット 1,250円(税込)
「崎濱製麺」で提供される「麩じゅーしー」は、その名のとおりじゅーしーにお麩が入っています。
沖縄でお麩を使った料理といえば「ふーちゃんぷるー」ですが、ダシのしみたじゅーしーに、ふにっとした食感のお麩がよく合い、新たなお麩のいただき方を知りました。
Aセットのおそばは、「崎濱製麺」定番の「崎濱すば」。
甘じょっぱく煮付けられた豚の角煮が贅沢に盛り付けられ、ネギや生姜のトッピングが映えます。
「崎濱製麺」のそばダシは、豚の骨を使わず豚肉とカツオ、昆布など数種類の素材をじっくり煮込み、仕上げに塩で味を付けているので、コクがあるのにさっぱりとした味わいです。
塩ベースのそばダシに、濃厚で甘じょっぱいお肉の味が溶けこみ、ほんのり甘味も感じられます。
そばダシの味変として、食事の後半にわさびを少し。爽やかな刺激が加わり、最後までおいしくいただけました。
Bセット 1,350円(税込)
Bセットの「骨なしてびちすば」は、しっかりとした弾力のあるコラーゲン質の皮とお肉がいただけます。
塩ベースのそばダシと骨なしてびちの相性がよく、またトッピングの生姜のピリッとした刺激がアクセントとなり、お肉と薬味を一緒に食べるとよりおいしくいただけますよ。
恩納村でも人気まちがいなしの「崎濱製麺」
那覇市泊から恩納村山田の住宅街へと移転し、店名も新たに2024年4月1日オープンした「崎濱製麺」。
カーナビ頼りでないと、なかなかお店を探せない住宅地にある店舗ですが、4月半ばの取材時点で、開店前からお客さんが並ぶくらい、平日にもかかわらず客足が途絶えない様子でした。
ていねいな仕込みの自家製麺とそばダシのおいしさはもちろん、麺の食べ方の提案でさらに沖縄そばを楽しめるお店に進化しています。
そして店員さんとの斬新なコミュニケーション法(三線が呼び鈴)など、「崎濱製麺」で楽しく過ごしてほしいという店主の想いが詰まったお店作りは、新天地でも変わることなく、人気の秘訣を垣間見ることができました。
最後に、店主に代わって駐車場のご案内です。「崎濱製麺」の駐車スペースは、店舗横の空き地ですので、お間違いのないようお気をつけてお越しください。
恩納村山田にある「崎濱製麺」でドライブがてら沖縄そばを楽しんでみてはいかがでしょうか?
崎濱製麺
- 住所
- 沖縄県国頭郡恩納村山田847
- 営業時間
- 11:00〜16:00(L.O.16:00)※売り切れ次第終了
- 定休日
- 日曜日
- 駐車場
- あり(店舗横の空き地)
※この記事は、2024年5月30日に沖縄テレビ「OKITIVE」で公開された記事を転載したものです。
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