提供:日本海テレビ
島根県大田市にあるお寺「高野寺」。約200年前からあるという、色鮮やかな天井絵を見ることができます。さらに境内には、お遍路参りをしたことにできる「四国八十八ヶ所参りお砂踏み」というものも。山の中にある静かなお寺で心を落ち着けてみませんか?
高野寺(たかのじ)
島根県大田市の山道を進んでいくと、ポツンと現れる木造の立派な門が見えるのが高野寺(たかのじ)。814年に開基された長い歴史を持つ真言宗のお寺です。
境内には約1000本のつつじが植えられており、5月頃にはピンクや白の花が色鮮やかに咲き誇ります。
気になる!阿吽の金剛力士像
さっそくお寺へ進んでいくと、仁王門で待ち構えるのは。
木造の鮮やかな真っ赤な身体が特徴的な金剛力士像!目がギョロっと大きく強い目力を感じます!
自分の体感的におそらく3~5メートルくらいの高さがありそうです。今にも動き出しそうな躍動感があり、まだ門なのに気になって気になって。ずっと眺めていました。
待っていたのは…200段の階段
早速本堂へ向かおうと仁王門をくぐり、中へと進んでいきます。まだまだ暑い季節だったこともあり草がのびのびと元気に茂っていました!山の中にあるのであたりはとっても静か。虫の音や森を駆け抜ける風の音だけが聞こえて穏やかな気持ちになります。
ずら~っと続く階段
さてさて、本堂へ…と目をやると、約200段続く石の階段がっ!!ちょっとだけ心がざわつきました。
200段もあるんだとか…
ちなみに、5月ごろになるとこの階段の両サイドに植えられたつつじが花を咲かせ、寺を訪れた人々を夢中にさせます!
200年の歴史を持つ天井絵
200段の階段を上っていくとたどり着いた本堂。(ちなみに仁王門から本堂までは境内の外に道路が通じており、車でも移動可能ですのでご安心を。)
立派な本堂は釘を使わずに木と木を組み合わせた日本建築。ちなみに上の写真、基礎となる石の上に柱が置かれていますが固定されていません。屋根の重みで安定を保っているんだそうです。
お詣りに訪れた人は自由に本堂を見学することができます。中に入ってみると…
目を引くのは立派な天井絵!曼荼羅や荒波の中で力強く舞う龍などが天井一面に描かれており、目を奪われます。
高野寺の長い歴史のなかで、幕府の政策や火災などにも見舞われ幾度も危機が訪れましたが、再建され現代の姿が守り続けられています。
柱までしっかり染色され、美しい光景に感動。
この天井絵は200年前からあるそうで青や赤、緑、黒といった鮮やかな色は貝や木、草花など自然のモノを使って楮(こうぞ)和紙に描いたもの。これを天井に貼り付けています。
200年前に生きていた人もこんなに立派な天井を眺めていたのかなぁ…と思うとなんだかロマンを感じますね。
ココだけでお遍路巡り完了?四国八十八ヶ所参りお砂踏み
人には88個の煩悩があると言われており、四国八十八か所のお寺をお遍路参りすることで煩悩が消えて願いが叶うと言われています。ただ88か所のお寺を巡るのは時間もお金も体力も必要でスゴイ労力がいるそうです。なかなか難しいですよね。
高野寺にはこのお遍路参りをしたことにできる「四国八十八ヶ所参りお砂踏み」という画期的なものがあるんです!!
四国八十八か所の砂がここにある88体のお地蔵さんの下に埋められており、一体一体にお参りすることで四国の八十八ヶ所のお寺を巡ったことになるんだそう。
おわりに
行ってみると次から次から次へと驚きの光景が広がる高野寺!大田市周辺には温泉街なども多数点在しているので、この行楽シーズン、温泉に合わせて高野寺に訪れてみてはいかがでしょうか?
高野寺
- 住所
- 大田市温泉津町井田ハ480
- 問い合わせ
- 0855-66-0043
※この記事は、2023年10月4日に日本海テレビ「na-na」で公開された記事を転載したものです。