茨城・月待の滝で「滝行」体験！初心者＆日帰りにおすすめ

りんごやお茶の産地、茨城県久慈郡大子町の「子育て・安産・開運」にご利益のある月待の滝（つきまちのたき）をご存知ですか。緑に囲まれ、優しく流れ落ちる滝。そばで滝の音に耳をすまし、一息つくとそれだけで心が落ち着きます。
今回は滝を見るだけではなく、ご利益を願い滝行にも挑戦！もちろん、旅の醍醐味であるおいしいお食事処もご紹介します。

月待の滝は東京駅から特急を利用し約2時間半、水戸駅からですと約1時間半で到着します。そのため、東京からの日帰り旅行、水戸観光や茨城観光の立ち寄るにもおすすめです。

月待の滝の最寄り駅はマップで見ると「下野宮（しものみや）駅」なのですが、無人駅でタクシー常駐もありません。下野宮駅からは車で約5分、徒歩で約30分かかるので、到着前にタクシー予約をしておきましょう。

一番のおすすめは、一駅手前の「常陸大子（ひたちだいご）駅」で下車してタクシーで向かうコース。駅にはコンビニやタクシー常駐、待合室もあって安心です。常陸大子駅からは、タクシーの乗車時間は10分ほど。タクシーの運転手さんとの会話を楽しんでいたら、あっという間に月待ちの滝の入り口に到着しました。

月待の滝での滝行体験の申し込みは「月待の滝もみじ苑」で行うことができます。お店は、この看板の脇の道を下っていくとすぐ現れます。

坂を下って行くと早速滝の音が聞こえてきます。

まず目に入ったのは開運の水。この水を飲んで宝くじに当選したり、幸運な出来事が起こったりした方も多くいらっしゃるそうです。また開運の水は「月待の滝もみじ苑」のお蕎麦やコーヒーにも使用されているため、滝を訪れてお昼ご飯を食べることでも開運効果が期待できそうです。
 

更に進むと久慈川の支流「大生瀬川」がつくり出す、 高さ約15ｍ幅約10ｍの三筋に流れ落ちる月待の滝が現れました。 小さなお子様連れや、体調に不安があり滝行はちょっと…という方でもご安心ください。月待ちの滝は「日本一優しい裏見の滝」と呼ばれ、全国でも珍しい「濡れずに裏側に行くことのできる滝」なのです。

ちなみに「日本一優しい裏見の滝」の由来は、「月待の滝もみじ苑」の店主の方が全国各地の滝を訪れ独自の基準で採点した結果なのだとか。

滝裏を歩く「くぐり滝」で大量のマイナスイオンを浴びながら開運を祈願してみるのもおすすめです。月待の滝は普段は二筋の夫婦滝ですが、水量が増えると子滝が現れて三筋の親子滝となります。
水量は天候や、季節によっても異なります。

滝裏のマイナスイオンをたっぷり浴びるべく早速滝の裏側へ。一眼レフを持って滝裏に行ったのですが、全く濡れることなく裏側に到達でき、くぐり滝に成功しました。水量にもよるかもしれませんが、滝を裏側から撮ってみたいという方でも安心です。濡れている箇所は滑りやすいため、足元に十分ご注意くださいね。

マイナスイオンが多く発生している月待ちの滝ですが、一番大量のマイナスイオンが発生しているのは滝の裏側。裏側のマイナスイオンの量は有名な袋田の滝の倍近くになる日もあるのだとか。

月待の滝での滝行は以下の３プラン。
・初回　手ぶらで楽々体験コース5,000円
・2回目以降　道着レンタル付き2,500円
・2回目以降　道着レンタルなし1,500円

全てのプランで、ヘアドライヤー付きの更衣室を利用することができます。
手ぶらで楽々体験コースには、道着・サンダル・バスタオル・コーヒー・修了証・フェイスタオルもしくは開運願い札がセットになっています。そのため下着の替えか、水着のみの持参で滝行が可能です。
なおバスタオルはレンタルではなく、いただくことができるので記念になります。

月待の滝は滝の胎内に胎内観音、苑内には七福神、滝をくぐった一番奥には夢をかなえる夢地蔵が祀られています。開運を求めて祈願に訪れる方に人気なのがこちらの開運願い札です。初回の滝行を申し込めばこちらの開運願い札かフェイスタオルをいただくことができます。

今回はフェイスタオルではなく開運願い札を選択。願い札に日付とお願いごとを記入し、くぐり滝を行い、滝の横に札をかけました。こちらの願い札は一定期間経過後きちんとお炊き上げを行っていただけるのだとか。ご利益が期待できそうです。

今回は滝行を目的として月待の滝を訪れましたが、滝行と聞くとどんなイメージを思い浮かべますか？

滝行とは古来より滝の中に入ることで穢れを清め、自らと向き合い強い精神力を磨くものとして行われてきたそうです。修行僧の方が行う本格的な鍛錬としても知られているため、冷たくて痛い過酷な修行というイメージの方もいらっしゃるでしょう。しかし最近は「ストレスを解消したい、癒されたい、特別な体験をしたい」という目的で滝行に挑戦する一般の方が増えているのだとか。

特に月待ちの滝は、滝行初心者の方でも安心して挑戦することのできる滝として知られています。

滝の裏側に行った時は優しい雰囲気だったのですが、いざ側まで行ってみると滝の勢いと水しぶきにびっくり。気持ちを落ち着かせて、滝に一礼し滝行を開始。滝に打たれる時間は1～5分程度、パワーが満ちたと感じるまでとのことでした。
滝に打たれた後はとても清々しく、体が軽くなったような気がしました。

滝壺にも入って滝行を行いました。腰ぐらいまで水に浸かりましたが水温も冷たすぎず気持ちよかったです。また、落ちてくる滝も痛さを感じず、特に夏の時期はとても気持ちがよさそうです。

滝行が終了した後は、証明書をいただきました。名前や日付が入っていてうれしくなってしまいました。
ミニサイズではなく卒業証書と同じくらいのサイズなので、折らずに持って帰りたい方はぜひ大きめのトートバッグをご持参ください。

滝行を終えた後は、「月待の滝もみじ苑」で念願のランチタイム。ログハウス風の建物がとってもおしゃれです。
こちらでは最高級常陸秋そば粉を使用した自家製粉蕎麦をいただくことができます。

日本全国で修行を積んだ店主が打つこだわりの蕎麦は全国的にも有名で、それ目当てで月待の滝を訪れるお客様もいらっしゃるのだとか。また蕎麦つゆに使う醤油なども一般的なものより6倍ほど高いものを使用しているそうで、食後の蕎麦湯も楽しみです。

もみじ苑の蕎麦はすべて八割以上。口に運ぶとしっかり素材の味を感じることができ、コシのある細切り麺は、ツルツルっといただけます。

こちらの蕎麦は江戸前風と言われ、粋を好む江戸っ子が、水気の切れないうちにさらりと食べきれる量を1人前としているそうです。大盛りを提供していないのは、粋に対して大盛にした蕎麦は野暮と言われるため。

お腹に余裕がある方は「開運そばだんご」もぜひオーダーしてみてください。こちらのそばだんごも絶品！　蕎麦の風味が感じられるモチモチのお団子は食べ応え十分。たっぷりと乗せられたくるみタレが蕎麦の風味にぴったり。香ばしいくるみの食感と共に、お団子のもっちり感を楽しんでみてくださいね。

なお、できる限り丁寧な仕事をしたいという店主の想いから、混雑時は待ち時間が長くなってしまうこともあるのだとか。そんな時は、先に天然かき氷をいただきながらのんびり待つのもいいかもしれません。

天然かき氷は深度120ｍの地下水「開運の水」を冬の寒さで凍らせた熟成蔵出し天然氷を使用したかき氷です。一口で違いがわかるふわふわの食感と生フルーツを使った自家製のシロップが魅力です。

あまりのおいしさに口の中にかき込んだのですが頭がキーンとしないのは天然氷ならでは！？生フルーツのシロップは優しい甘みで、ツブツブした果汁の食感も感じられました。かなりボリュームのあるかき氷なので、複数人でシェアして食べるのもおすすめです。

月待の滝で滝行やランチを楽しんだ後、立ち寄るのにおすすめの観光スポットをご紹介します。時間に余裕があれば、立ち寄ってみてください。

月待の滝から車で約15分、袋田駅からは徒歩約20分の場所にある「袋田温泉 思い出浪漫館」の源泉かけ流しの温泉は、美人の湯ともいわれ女性に大人気。宿泊だけでなく、日帰り入浴ができるので友人同士やグループの日帰りツアーにもおすすめ。滝行前後に立ち寄ってみてくださいね。

袋田駅からタクシーで約5分、月待の滝からはタクシーで約15分の場所にある「袋田の滝」は日本三名瀑のひとつに数えられており、高さ約120m、幅約73mの大きさを誇ります。優しい月待の滝で癒された後は、ダイナミックな滝の迫力に圧倒されてみてましょう。

常陸大子駅から旧上岡小学校前停留所下車後、徒歩約2分の場所にある「旧上岡小学校」。こちらはNHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」のロケ地となった廃校です。明治時代に建てられた木造校舎はレトロな雰囲気。フィルムカメラや写ルンですと相性が良いと密に話題のスポットです。お友達やご家族と写真を撮りあってみてはいかがでしょうか。

今回、滝行初心者さんにおすすめのスポットとして「月待の滝」についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。安産祈願で夫婦旅、開運祈願で女子旅、子育てを祈願してご家族でぜひお出かけしてみてくださいね。これから暑くなるシーズンに涼を求めるもよし、秋の行楽シーズンに紅葉と滝を楽しむのもおすすめ。

月待の滝のエネルギーを浴びてパワーチャージしてみませんか？

※掲載内容は公開時点のものです。ご利用時と異なることがありますのでご了承ください。
※表示金額はすべて税込み価格です。

取材・写真・文／瀬戸波音