西伊豆観光のモデルコース!海と夕陽と富士山に癒される、のんびりやすらぎ旅へ

【静岡】海と夕陽と富士山に癒され、大自然の中で深呼吸!「西伊豆」のんびりやすらぎ旅

伊豆半島の西側、駿河湾(するがわん)に面する西伊豆エリア。ここは、景勝地に恵まれている自然豊かな場所で、駿河湾越しの富士山と水平線に沈む夕陽が多くの場所で眺められます。

 

古き良き街並みが残るこの地域では、独自の文化が根付いており、特産品から生まれたグルメも豊富です。また、観光スポットの多くは国道136号沿いにあるため、ドライブにもぴったり。
そんな西伊豆の中から、今回は「土肥(とい)」、「黄金崎(こがねざき)・田子(たご)」、「堂ヶ島」、「松崎」の4エリアを中心にご紹介します。

 

 

西伊豆へのアクセス

車の場合:東名高速「沼津IC」もしくは新東名高速「長泉沼津IC」より、伊豆縦貫道・伊豆中央道・修善寺道路・国道136号線経由で土肥まで約1時間、松崎まで約1時間30分。
電車の場合:JR東海道線・東海道新幹線「三島駅」で乗り換え、伊豆箱根鉄道「修善寺駅」まで約30分。東海バスに乗り換え、「土肥」まで約1時間、「松崎」まで約1時間40分。三島駅から直通の特急バスで土肥まで約2時間、松崎まで約2時間30分です。

 

または、JR「熱海駅」で伊東線乗り換え、伊豆急行線経由「伊豆急下田駅」まで「特急踊り子号」で約1時間30分。東海バスに乗り換え、「松崎」まで約1時間。
西伊豆は電車が通っていないため、現地ではバスか車での移動となります。土肥~松崎間は車で約30分です。

 

 

歴史ある史跡と絶景の岬がある温泉街「土肥」エリア

「土肥(とい)」は、江戸時代から続く西伊豆最古の温泉地。小説の舞台になった絶景スポット「旅人岬」や、ギネスにも掲載された「世界最大の花時計」、海の釣り堀など、自然豊かなスポットが多くあります。歴史ある温泉街なだけあって旅館や日帰り湯が多く、のんびりとした滞在が楽しめるエリアです。

 

室町時代からの坑道が残る金(きん)のテーマパーク「土肥金山」

室町時代からの坑道が残る金(きん)のテーマパーク「土肥金山」

「土肥金山(といきんざん)」は、室町時代より開山し、江戸幕府直轄の金鉱として栄えた金山 。1965(昭和40)年に閉山するまで稼働していました。

 

室町時代からの坑道が残る金(きん)のテーマパーク「土肥金山」
室町時代からの坑道が残る金(きん)のテーマパーク「土肥金山」

掘削坑道(くっさくこうどう)の総延長はおよそ100キロメートル、地下190メートルにもおよび、その一部の350メートルほどを観光坑道として開放しています。

 

室町時代からの坑道が残る金(きん)のテーマパーク「土肥金山」
土肥金山

坑道内では、金色の鳥居が立つ「山(さん)神社」、岩盤から湧出する「黄金の泉・銭洗い場」、坑内作業を再現した人形展示など、当時の雰囲気そのままに楽しめます。

 

室町時代からの坑道が残る金(きん)のテーマパーク「土肥金山」

敷地内にある「黄金の館」では、当時の資料や金山の産出品が見られるほか、ギネス認定された世界最大の巨大金塊(250キログラム)に触れられるコーナーも。

 

室町時代からの坑道が残る金(きん)のテーマパーク「土肥金山」
室町時代からの坑道が残る金(きん)のテーマパーク「土肥金山」

また「砂金館」では「砂金の30分間採り放題」(大人750円、小人650円)ができ、中にはなんと24Kの純金粒もあるのだとか。採れた金は持ち帰ることができるので、ぜひ体験してみましょう。

 

室町時代からの坑道が残る金(きん)のテーマパーク「土肥金山」

金を使用したグルメやお土産も豊富。贅沢に金箔シートを1枚貼りつけた「純金モリモリソフト」(1,000円)で、金を食べることまでできてしまいます。

 

土肥金山

住所
静岡県伊豆市土肥2726
営業時間
9:00~17:00(最終入場16:30)※夏季延長あり
定休日
不定休
料金
大人(中学生以上)1,000円、小人(小学生)500円、幼児無料
アクセス
「土肥」港から徒歩約15分またはバス「土肥金山」下車、徒歩約3分
公式サイト
土肥金山

 

 

富士山を見ながら、鐘を鳴らして幸せ祈願「恋人岬」

富士山を見ながら、鐘を鳴らして幸せ祈願「恋人岬」

「土肥金山」から南西に車を約10分走らせた先には「恋人岬」があります。ここは名前にちなんで恋人たちのラバーズスポットとして人気ですが、絶景スポットでもあるので、友人同士や家族でも気兼ねなく楽しめます。
森林浴を楽しみながら500メートルほどの遊歩道を進むと、視界が開け、見渡す限りの青々と輝く駿河湾が。

 

富士山を見ながら、鐘を鳴らして幸せ祈願「恋人岬」

岬には鐘が2カ所あり、見晴し台の「金の鐘」は鳴らすと幸せが訪れるとか。隣にある輪のような円形のオブジェは、晴天時にはこの穴を通して富士山を見ることができます。

 

富士山を見ながら、鐘を鳴らして幸せ祈願「恋人岬」

最先端の展望台にある「ラブコールベル」は、この地に残る恋愛伝説 の鐘をモチーフにしたもので、恋愛成就のパワースポット。ここでゆっくり夕陽を眺めるのもロマンチックなひとときを過ごせそう。

  

富士山を見ながら、鐘を鳴らして幸せ祈願「恋人岬」
富士山を見ながら、鐘を鳴らして幸せ祈願「恋人岬」

岬のアップダウンで歩き疲れたら、駐車場にあるお土産店「恋人岬ステラハウス」でひと休み。伊豆産の卵に土肥産の牛乳を使用した、とろりと濃厚な「君だけプリン」(450円)がおすすめです。

 

富士山を見ながら、鐘を鳴らして幸せ祈願「恋人岬」

また、このお店にはハート形の「ラブ絵馬」や、「恋人宣言証明書」などここにしかない記念品もあります。

 

恋人岬

住所
静岡県伊豆市小下田242-1
定休日
無休
営業時間
9:00~17:00
アクセス
「伊豆箱根鉄道修善寺」駅からバス「恋人岬」下車徒歩約1分
公式サイト
恋人岬

 

 

夕陽の名所とカツオの加工品で知られる「黄金崎・田子」エリア

「恋人岬」から南へ車で約10分進むと「黄金崎(こがねざき)」エリア、さらに10分ほどで「田子(たご)」エリアへ到着します。
このエリア間は小さな漁港が点在し、複雑な海岸線やコンパクトなビーチ、海辺のキャンプ場など、海をメインとした観光が楽しめます。また、夕陽の名所が多いエリアでもあるため、夕暮れ時には海岸で過ごすのがおすすめです。

 

夕陽を浴びて輝く岩肌が美しい「黄金崎公園」

夕陽を浴びて輝く岩肌が美しい「黄金崎公園」
画像提供:西伊豆町

夕景の美しさで知られる 断崖絶壁の景勝地「黄金崎」。火山岩の一種である「安山岩(あんざんがん)」が、高温の温泉水や地熱による変質作用で黄褐色に染められて風化し、夕陽を浴びると黄金色に輝くことからこの名前がつけられました。静岡県天然記念物 に指定されており、日本の奇岩百景 にも認定されているスポットです。

 

夕陽を浴びて輝く岩肌が美しい「黄金崎公園」
画像提供:西伊豆町

中でも馬の頭にそっくりな奇岩は「馬ロック」の愛称で親しまれています。

 

夕陽を浴びて輝く岩肌が美しい「黄金崎公園」
夕陽を浴びて輝く岩肌が美しい「黄金崎公園」
画像提供:西伊豆町

岬全体が公園になっており、遊歩道や富士山ビュースポット「富士見の丘」、芝生広場など自然を楽しむスポットが満載。そのほか、園内のコレクションガーデン ではキョウチクトウ、アセビなどの植物の緑とかわいらしい花も見られます。

 

黄金崎公園

住所
静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須3566-7
営業時間
24時間
駐車場
8:00~17:00 ※ゴールデンウイーク、夏季期間は有料(普通車1台1,000円)。
アクセス
「黄金崎クリスタルパーク」バス停下車、徒歩約10分

 

 

空と海に島影が映える「大田子の夕陽」

空と海に島影が映える「大田子の夕陽」

夕日を見るなら「日本の夕陽百選 」に選ばれている「大田子(おおたご)海水浴場」もおすすめ。
全長約50メートルの海岸の沖には、「メガネッチョ(またはゴジラ岩)」とよばれる珍しい形の岩や、沖にある「田子島」(男島(おじま)・女島(めじま)の2つの島の総称)などの島影が、夕陽に映えるコントラストを見せてくれます。

 

空と海に島影が映える「大田子の夕陽」
画像提供:西伊豆町

男島・女島の間に沈む夕陽を見られることから、毎年春分・秋分の日には、特に多くの見物客が訪れるスポットです。

 

空と海に島影が映える「大田子の夕陽」
画像提供:西伊豆町

海水浴場には展望デッキやトイレも設置されているので、心行くまでゆっくり眺めましょう。刻一刻と変わる美しい夕景にきっと心が癒やされるはず。

 

大田子海岸

住所
静岡県賀茂郡西伊豆町田子
営業時間
遊泳時間 9:00~17:00
アクセス
伊豆箱根鉄道駿豆線「修善寺」駅からバス「田子上」下車徒歩約9分

 

 

田子の伝統食品・鰹節と潮かつお「カネサ鰹節商店」

田子の伝統食品・鰹節と潮かつお「カネサ鰹節商店」

田子は古来より鰹(かつお)一本釣りの漁港として発展してきた歴史があり、鰹の加工製造が盛んに行われてきました。職人が鰹の熱を手ではかりながら、火力を調整する製法「手火山式焙乾(てびやましきばいかん)」 で作る、本枯れ鰹節や鰹の塩辛、そして今では田子でしか作られていない  「潮かつお」という独自の食品があります。

 

田子の伝統食品・鰹節と潮かつお「カネサ鰹節商店」
田子の伝統食品・鰹節と潮かつお「カネサ鰹節商店」

「大田子海岸」から車で約2分の場所にある「カネサ鰹節商店」は、その伝統を今でも大切に守り続けている商店。伝統を風化させないよう製品を作るだけでなく、製造方法や鰹加工の歴史などを話しながら工場案内をするガイドツアー(500円)、鰹節削り体験(1,500円)も行っています(各お土産つき、電話要予約)。

 

田子の伝統食品・鰹節と潮かつお「カネサ鰹節商店」
鰹節(ひと節)グラム売り 1本1,800円~3,000円程度、削り節・特選田子節 540円
潮かつお切り身パック 550円、なまり節 950円、鰹の塩辛 660円

鰹節は手軽に使えるパック入りも販売されているので、お土産にもおすすめ。なお店舗は平日のみの営業ですが、主要商品は近隣の道の駅などでも購入することができます。

 

カネサ鰹節商店

住所
静岡県賀茂郡西伊豆町田子600-1
営業時間
10:00~16:00
定休日
日曜(祝祭日は不定休  ※電話で要確認)
電話番号
0558-53-0016
アクセス
伊豆箱根鉄道駿豆線「修善寺」駅からバス「田子上」下車徒歩4分
公式サイト
カネサ鰹節商店

 

 

自然が生んだ造形美に心洗われる「堂ヶ島」エリア

田子から南へ車で約5分進んだ先にあるのは「堂ヶ島」エリア。リアス式海岸の小島の多い海岸地形から「伊豆の松島」とも呼ばれています。国の天然記念物 に指定された「天窓洞(てんそうどう)」で知られている地域です。

 

息を呑む美しさを見せる、青の洞窟「天窓洞」

息を呑む美しさを見せる、青の洞窟「天窓洞」

「堂ヶ島」といえば、「天窓洞」は必ず見ておきたいスポットのひとつ。波に浸食されてできた洞窟の天井の一部に穴があいており、洞内からそれを見上げると天窓のようにみえることから、この名が付けられたといわれています。

 

息を呑む美しさを見せる、青の洞窟「天窓洞」

「天窓洞」を満喫するなら、遊覧船がおすすめです。「堂ヶ島マリン」が運営する「洞くつめぐり」では、46人乗りの小型船で湾内のスポットを20分間巡ります。

 

息を呑む美しさを見せる、青の洞窟「天窓洞」

象の姿に似た象島などを観光しながら、狭い岩の間を抜けて洞窟の中へ入っていくと、明るい空間が。

 

息を呑む美しさを見せる、青の洞窟「天窓洞」
息を呑む美しさを見せる、青の洞窟「天窓洞」

天窓から光が差し込んだ海水はエメラルドグリーンに輝き、岩肌にはゆらめく水面が反射して光っています。その神秘的な光景は、息を飲む美しさです。

 

息を呑む美しさを見せる、青の洞窟「天窓洞」
画像提供:西伊豆町

天窓洞の上は遊歩道が整備された公園になっているので、そこから洞内をのぞき見ることもできます。場所を変えて観賞したり、写真を撮ったりするのもおすすめです。

 

天窓洞

住所
静岡県賀茂郡西伊豆町仁科
アクセス
伊豆箱根鉄道駿豆線「修善寺」駅から車で約1時間またはバス「堂ヶ島」下車徒歩約4分

 

遊覧船・堂ヶ島マリン

住所
静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2060
運行時間
8:15~16:30 
※季節により変更あり 10~15分間隔で随時運行
※海況、天候などにより運休
料金
洞窟めぐりコース大人1,300円、子供650円
アクセス
「堂ヶ島」バス停下車すぐ
公式サイト
遊覧船・堂ヶ島マリン

 

 

海が割れて現れる道!三四郎島の「トンボロ現象」

海が割れて現れる道!三四郎島(さんしろうじま)の「トンボロ現象」

堂ヶ島の景観は「三四郎島のトンボロ現象」も欠かせません。「天窓洞」から南の方角へ車で約1分進んだ場所から見ることができます。堂ヶ島海岸の沖合いに浮かぶ「三四郎島」は、「伝兵衛島」「中ノ島」「沖ノ瀬島」「高島」の4つの島の総称のこと。見る角度によって島の数が3つにも、4つにも見えることからこの名前がつきました。

 

普段は陸と島が海で隔てられていますが、干潮時には一番手前の「伝兵衛島」まで歩いて渡れる道が出現。まるで海が割れたように道ができるこの不思議な現象は「トンボロ」(イタリア語で陸繋砂州(りくけいさす)の意味)と呼ばれ、3月~9月だけに起こります。

 

海が割れて現れる道!三四郎島(さんしろうじま)の「トンボロ現象」
海が割れて現れる道!三四郎島(さんしろうじま)の「トンボロ現象」

道は大小の石が積み重なっているので、足元に気をつけてゆっくりと海風を感じながら渡りましょう。干潟にはヤドカリなどの生き物も豊富で、磯遊びも楽しめます。

 

三四郎島のトンボロ

住所
静岡県賀茂郡西伊豆町仁科
時間
24時間 ※干潮の時刻は観光協会サイト などで確認できます。
アクセス
伊豆急行線「伊豆急下田」駅から車で約44分またはバス「瀬浜」下車徒歩約1分

 

 

断崖の上から海を見下ろす温泉「沢田公園露天風呂」

断崖の上から海を見下ろす温泉「沢田公園露天風呂」
画像提供:西伊豆町

三四郎島を眺めたあとは、温泉でひとやすみ。トンボロ現象の確認地点から約4分車を走らせた先に「沢田公園」があります。ここの駐車場から階段を上がった断崖にある公衆浴場「沢田公園露天風呂」で、景色と温泉を一度に堪能しましょう。

 

断崖の上から海を見下ろす温泉「沢田公園露天風呂」
画像提供:西伊豆町

浴室・脱衣室は男女別に分かれており、浴槽は4~5人が入れる広さの岩風呂。それぞれの浴室の正面から駿河湾を見渡すことができ、まるで海とひとつになったような気分に。温泉のある崖の下を遊覧船や漁船が行き来する様子も眺められます。

 

断崖の上から海を見下ろす温泉「沢田公園露天風呂」
画像提供:西伊豆町

夕暮れには水平線に沈む夕陽も望めます。波音と風をダイレクトに感じながらの入浴は心身ゆるむひとときです。

 

沢田公園露天風呂

住所
静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2817-1
営業時間
3~5月・9月9:00~19:00、6~8月9:00~20:00、10~2月9:00~18:00
※最終受付は終了の30分前
定休日
火曜(祝日の場合は翌日)
料金
大人(12歳以上)600円、小人(6歳以上)200円
備考
環境保全のため、石鹸シャンプーなどは使えないのでご注意ください
アクセス
伊豆急行線「伊豆急下田」駅から車で約45分またはバス「乗浜」下車徒歩約4分

 

 

「沖あがり食堂」で新鮮なイカと魚介類のランチ

「沖あがり食堂」で新鮮なイカと魚介類のランチ

駿河湾に面する西伊豆は、海鮮メニューに富んだお店が軒を連ねています。中でもおすすめは「沢田公園」から車で約2分の距離にある「仁科漁協」に併設された「沖あがり食堂」。名物のスルメイカを使うメニューにこだわった、産直のおいしさを味わえる漁師めし食堂です。

 

「沖あがり食堂」で新鮮なイカと魚介類のランチ

おすすめしたいのは、地海苔をまぶした酢飯に、刺身と漬けイカを乗せた「いか様丼」(1,000円)、漬けイカと卵の黄身で夕陽をかたどった「夕陽丼」(1,000円)。そのほか、タイミングが良ければヤリイカ、活きイカ、季節の地魚の丼や定食も食べることができます。

 

「沖あがり食堂」で新鮮なイカと魚介類のランチ

隣接する直売所で買ったイセエビやサザエを、食堂で刺身に調理してもらえるサービス(調理代600円~、ライスセット200円)もあるので、買ったばかりの食材をすぐに食べられるのもうれしいポイントです。

 

沖あがり食堂

住所
静岡県賀茂郡西伊豆町仁科980−6 伊豆漁港仁科支所直売所 1F
営業時間
11:00~15:00
定休日
火曜
アクセス
伊豆急行線「伊豆急下田」駅から車で約42分またはバス「沢田」下車徒歩約4分

 

 

鮮度抜群、地域密着型のマーケット「はんばた市場」

鮮度抜群、地域密着型のマーケット「はんばた市場」

「沖あがり食堂」の隣には、「はんばた市場」も建っています。「はんばた」とは方言で「浜辺」という意味。その名の通り目の前に海が広がる、浜辺の市場です。

 

鮮度抜群、地域密着型のマーケット「はんばた市場」

目玉はなんといっても、漁師が直接持ち込む魚介類。調理場があるので、切り身やお刺身、なめろうなどのお惣菜も鮮度抜群!いけすで泳ぐ魚をさばいてもらうこともできます。

 

鮮度抜群、地域密着型のマーケット「はんばた市場」

近隣の農家から届く朝採れの野菜や、地元で作られる干物、わさび漬けといった加工品も人気です。冷凍品も独自の冷凍技術「凍眠(R)」で驚きの鮮度を保っているので、地のものを自宅配送してお土産にするのもおすすめ。釣り人には、釣った魚を買い取ってくれる「ツッテ西伊豆」という珍しいサービスも実施しています。
※詳細は公式サイトよりご確認ください

 

はんばた市場

住所
静岡県賀茂郡西伊豆町仁科980-4
営業時間
8:30~15:00
定休日
第4火曜
アクセス
伊豆急行線「伊豆急下田」駅から車で約42分またはバス「仁科」下車徒歩約4分
公式サイト
はんばた市場

 

 

情緒あふれる風景の中で散策が楽しい「松崎」エリア

「堂ヶ島」からさらに南下し、車で約10分進むと、西伊豆の中でも最南部に位置する「松崎」エリアに到着します。ここは江戸時代末期から明治に建設された家屋が多く並ぶ、情緒ある街並みが特長的なエリア。
現在も街中には往時の民家や土蔵が100軒以上残されており、タイムスリップしたような気分が味わえます。どこか郷愁を感じる街並みは、個性豊かで散策にぴったり。閑期の田んぼ約3万平米に6種類の花が咲き乱れる「田んぼの花畑」や、川沿いの桜、アジサイなど四季折々の花も名物となっています。

 

江戸時代を感じる散策路「なまこ壁通り」

江戸時代を感じる散策路「なまこ壁通り」

松崎の風情を代表する石畳の小径「なまこ壁通り」。「なまこ壁」とは、壁面に並べて貼った瓦の継ぎ目を、漆喰(しっくい)で、かまぼこ型に盛り上げる技法のこと。江戸時代に防火・防風対策として普及しました。見た目がなまこに似ていることから、この呼び名がついています。

 

江戸時代を感じる散策路「なまこ壁通り」
伊豆文邸(画像提供:松崎町)
江戸時代を感じる散策路「なまこ壁通り」
ときわ大橋
江戸時代を感じる散策路「なまこ壁通り」
中瀬邸時計塔(画像提供:松崎町)

100メートルほどの通りに「なまこ壁」が並んでおり、見事な景観です。付近には、足湯も設置された無料休憩所「伊豆文邸」や、漆喰塗りの「ときわ大橋」、モダンな時計塔を併設し、内部を資料館、ビジターセンターとして一般公開している「中瀬邸」などの史跡もあるので、のんびりと散策を楽しめます。

 

なまこ壁通り

住所
静岡県賀茂郡松崎町松崎216
アクセス
伊豆急行線「伊豆急下田」駅から車で約38分またはバス「松崎小学校」下車徒歩約9分

 

 

精巧な左官技術を駆使した、鏝(こて)絵「伊豆の長八美術館」

精巧な左官技術を駆使した、鏝(こて)絵「伊豆の長八美術館」

「なまこ通り」から車で約1分の場所には「伊豆の長八美術館」があります。ここは、幕末に活躍した漆喰鏝絵(しっくいこてえ)の名人・入江長八の作品がおよそ50点展示されている美術館。長八の作品は、ほとんどが震災・戦火で失われてしまったため、現存する作品は極めて貴重なのだとか。

 

精巧な左官技術を駆使した、鏝(こて)絵「伊豆の長八美術館」
精巧な左官技術を駆使した、鏝(こて)絵「伊豆の長八美術館」

西洋のフレスコと並ぶ壁画技術として高く評価されており、美術館で借りられるルーペで細部を鑑賞するとその精密さに驚きます。  

 

精巧な左官技術を駆使した、鏝(こて)絵「伊豆の長八美術館」
精巧な左官技術を駆使した、鏝(こて)絵「伊豆の長八美術館」

また建物自体も、伝統の左官技術を生かしつつも現代的な構造となっており、「建築界の芥川賞」といわれる「吉田五十八賞」の受賞建築となっています。展示品を鑑賞したあとは、建物にも注目してみましょう。

 

伊豆の長八美術館

住所
静岡県賀茂郡松崎町松崎23
営業時間
9:00~17:00(※不定休あり)
料金
大人500円、中学生以下無料
アクセス
伊豆急行線「伊豆急下田」駅から車で37分またはバス「長八美術館」下車徒歩約1分

 

 

明治の風情を遺す、和洋折衷の建築「岩科学校」

明治の風情を遺す、和洋折衷の建築「岩科学校」

美術館から車で約4分の「岩科学校(いわしながっこう)」は、1880(明治13)年9月に完成した小学校。現存する小学校では伊豆地区最古となっています。松崎町らしい「なまこ壁」の建築様式に、バルコニーなど西洋風を取り入れた明治を象徴する和洋折衷の建物で、国指定重要文化財 となっています。1994(平成6)年に改修工事が終了し、完成当時の形に復元されました。

 

明治の風情を遺す、和洋折衷の建築「岩科学校」

建物内では、明治の授業風景を再現した教室や校長室、当時の教科書などの展示をはじめ、昔の農具など当時をしのぶ文化的資料も展示されています。

 

明治の風情を遺す、和洋折衷の建築「岩科学校」

2階にある客室「西の間」には、太陽と松を表現した紅と緑の壁や、入江長八作の千羽鶴が施された欄間(らんま)などもあり、建築物としても見どころの多いスポットです。

 

岩科学校

住所
静岡県賀茂郡松崎町岩科北側442
営業時間
9:00~17:00(※不定休あり)
料金
大人300円、中学生以下無料
アクセス
伊豆急行線「伊豆急下田」駅から車で約41分またはバス「重文岩科学校」下車徒歩約1分

 

 

特産品の桜葉を使ったスイーツ「梅月園(ばいげつえん)」

特産品の桜葉を使ったスイーツ「梅月園(ばいげつえん)」

松崎町は、大島桜の葉を塩漬けにした「桜葉」の生産地でもあります。その桜葉を使った桜餅は、「桜葉餅」と言われ、松崎の名物になっています。

 

特産品の桜葉を使ったスイーツ「梅月園(ばいげつえん)」

「梅月園」では、桜葉を2枚付けした香り豊かな「さくら葉餅」(170円)、大納言が桜葉にくるまれた「さくらきんつば」(270円)をはじめ、桜葉を使用した商品を多く製造しています。

 

特産品の桜葉を使ったスイーツ「梅月園(ばいげつえん)」

桜田店では「桜ロールケーキ」(310円)や「さくらクッキー(数量限定)」(840円)など、洋菓子の商品も豊富。また、桜田店から車で約4分の距離にある「松崎店」は、和菓子専門で販売しており、お土産購入にはこちらも便利です。

 

梅月園 桜田店

住所
静岡県賀茂郡松崎町櫻田149-1
営業時間
9:00~18:00
定休日
不定休
アクセス
伊豆急行線「伊豆急下田」駅から車で約35分またはバス「松崎高校入口」下車徒歩約1分

 

梅月園 松崎店

住所
静岡県賀茂郡松崎町松崎379-3
電話番号
0558-42-0504
営業時間
10:00~15:00
定休日
火曜、水曜、木曜
アクセス
伊豆急行線「伊豆急下田」駅から車で35分またはバス「松崎小学校」下車徒歩約5分

 

 

日本の原風景を見下ろす「石部棚田(いしぶたなだ)」

日本の原風景を見下ろす「石部棚田(いしぶたなだ)」
画像提供:松崎町

松崎には、海だけではなく山側にも絶景スポットがあります。中心街から南方へ車を約20分走らせた先にある「石部棚田(いしぶたなだ)」の眺めは圧巻です。

 

「石部棚田」とは、南伊豆との境目の山間に広がる標高120~150メートルの傾斜面に、階段状に造られた水田のこと。江戸後期から変わらぬ形を保っており、東日本では珍しい石積みの棚田です。
展望台 には、木造デッキがあり、駿河湾はもちろん、晴天時には富士山を望むこともできます。

 

日本の原風景を見下ろす「石部棚田(いしぶたなだ)」
画像提供:松崎町

展望台からの景色を堪能したあとは、降りて棚田を歩いてみましょう。西へ少し歩いた先の「棚田入口」から遊歩道へ降りていくと、曲線豊かで複雑な形の田んぼが重なり合う、奥行きある風景が眼前に。

 

日本の原風景を見下ろす「石部棚田(いしぶたなだ)」
画像提供:松崎町

思わず深呼吸をしたくなるような、日本の原風景ともいえる清々しい絶景スポットです。
棚田内は農道のため、基本的に一般車両の進入はできません。散策するときは必ず「展望台駐車場」または棚田下部の「旧三浦小学校駐車場」に駐車しましょう。

 

石部棚田

住所
静岡県賀茂郡松崎町石部地先
アクセス
伊豆急行線「伊豆急下田」駅から車で46分
公式サイト
石部棚田

 

 

雄大な自然に心癒やされる風景の多い西伊豆。どのエリアも素朴でのんびりした雰囲気なので、ゆったりと心やすらげる時間を過ごせます。

今回ご紹介した以外にも地域に根ざしたグルメや、絶景スポットなどもまだまだたくさんあるので、急いで観光するのはもったいないエリア。ほとんどの町に温泉宿があるので、1泊してのんびりと西伊豆を満喫してみてはいかがでしょうか。

 

 

掲載スポット一覧MAP

 

 

取材・文/野秋 知子 撮影/窪野 晃子

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