三重県鳥羽市相差(おうさつ)町にある「味の宿 みち潮」。楽天トラベルアワードを4年連続受賞。お客様の大多数は子連れの家族。地元産の海の幸を使ったコスパ抜群の料理、子連れにうれしいきめ細やかなサービス、そして自然体のおもてなしなどが支持されています。家族旅行にうってつけの「味の宿 みち潮」をご紹介します。
鳥羽温泉郷の人気宿ランキング1位に輝いた「味の宿 みち潮」
「【2020年最新】鳥羽温泉郷のおすすめ!人気宿ランキングTOP10」で1位に輝いた「味の宿 みち潮」。
楽天トラベルに投稿されたクチコミでは「田舎へ帰るような気持ちで利用できる」「くつろいで過ごせる素朴さがいい」「食事がボリューミーでコスパがいい。海の幸に子どもたちも大喜び」など、家族連れのお客様から数多くの喜びの声が並びます。伊勢、志摩、そして鳥羽へ子連れで旅行するときに、うってつけなのがこの「味の宿 みち潮」です。
味の宿 みち潮へのアクセス
東京から名古屋まで約1時間40分、名古屋からJRもしくは近鉄線で「鳥羽駅」へ約1時間50分。さらに、鳥羽駅から車で約30分。鳥羽駅から宿へは無料送迎バスの利用が可能です(2名以上。3日前までに要予約)。
鳥羽駅からの道のりは、海がほとんど見えず、「このまま山を進んで海沿いのホテルに着くのだろうか…」と少し不安になる細い山道ですが、きちんと着くのでご安心を。進んでいくと海が見えてきます。
相差地区は海女の町
味の宿 みち潮があるのは三重県鳥羽市相差町。海のそばの町であり、「海女の町」としても広く知られている地区で、特に海女さんが採ったアワビやサザエ、海藻などが有名です。みち潮から徒歩10分ほどの場所には「海女文化資料館」があり、そこでは海女の歴史や文化を知ることができます。
田舎に帰ってきたような安心感につつまれる味の宿 みち潮のおもてなし
玄関を入ると、季節の花が飾られている明るいロビーが。
ロビーには、客室持ち込み可の本が多く揃っている本棚や、海女の衣装の貸し出し&写真撮影コーナーも。
海女の衣装はさまざまなサイズが揃っており、子ども用の衣装もあります。貸し出しは無料で、着たまま外の散策も可能なので、海を背景に記念撮影をするお客様もいらっしゃるのだとか。
「自然体」のきっかけはお客様の言葉
「スタッフさんの心遣いに安心できた」「仲居さんたちが親切で気分良く過ごせた」など、クチコミでコメントされることが多い、みち潮のほっとする接客。特に心がけているのは「自然体」な接客だそう。
「自然体な接客のきっかけはお客様の言葉だったんです」そう話すのは女将の梅本のりみさん。
「相差地区は鳥羽の中でも特に方言がきついといわれているんです。宿で接客をするようになった当初、お客様に失礼にならないようできるだけ丁寧に、標準語に近づけて話していました。ただ、意識し始めると緊張してしまい、堅苦しいような、不自然な話し方になってしまい困ってしまったんです」
「ですが、20年ほど前、お客様から『方言を気にしなくていいよ、そのままがいいよ』とお言葉をかけていただきまして。そこで無理をしなくていいのだと気が付き、丁寧な気持ちはそのまま持ちつつも、方言を無理に抑えることはやめました」
その気持ちはスタッフたちも共通で持っているとのこと。標準語圏から来る人にとっては田舎に帰ってきたような気持ちを感じられそうです。
フォトコンテストで自然な笑顔の写真を集める
画像提供:味の宿 みち潮
みち潮では、宿泊中にお客様が撮影した写真を募集する「フォトコンテスト」を毎年開催しており、専用のプランもあるほどです。このコンテストの開催のきっかけは、「宿に訪れるお客様の笑顔を伝えたい」という女将の想いからでした。
画像提供:味の宿 みち潮
スタッフがお客様を「ハイ、チーズ!」と撮影しても、作り笑顔になってしまいがち。みち潮の魅力を発信するために、作り笑顔ではなく、宿でお客様が見せてくれる「本当に楽しんでいる笑顔」を伝えたいと女将は考えました。そして「お客様自身が撮影した写真を募集する」ことを思いつき、それをフォトコンテストという形にしたのです。そのアイデアからもお客様に寄り添う、女将の気持ちが感じられます。
フォトコンテストは、1年間に応募があった写真をスタッフで選考し、優秀賞1名、特別賞3名が選ばれます。毎年開催されていますので、ぜひ応募してみてくださいね。
子連れの家族にうれしい、心配りやサポートが
家族連れに人気の高いみち潮。お客様のうち5割は家族連れなのだとか。
小さい子どもがいる家族は荷物が多くなりがち。そのため、「親御さんが子どもの手を取って歩けるよう、駐車場から宿までの荷物運びはスタッフが積極的に行っています」と女将。また、浴場には赤ちゃん用のバスチェアやベビーベッドなど、食事のときは適宜子ども用パイプイス(豆イス)やベビーチェアなどが準備されています。
小さい子連れのお客様については、スタッフ間で年齢や人数などの情報を共有し、フォローできるよう体制を整えているとのこと。小さい子どものいる家庭はとても安心できますね。
ボリューム満点! 海の幸たっぷりの食事で心も体も大満足
『味の宿』という名前から分かるとおり、宿の自慢はボリュームたっぷりのおいしい料理です。海女の町相差ならではの海の幸を贅沢に使った食事を堪能できます。
最初に目を引くのは豪華な舟盛り! 鯛やまぐろ、かんぱち、そしてサザエにアワビと、その量は圧巻です。厚めに切られた刺身は食べ応え十分。サザエやアワビはコリコリの歯ごたえがたまりません。
舟盛りとは別に、一人に一尾、伊勢海老のお造りもついています。ぷりぷりとした食感に、とろけるような甘さ。これぞ伊勢海老の風格、といったところ。
海の幸だけではなく、和牛の陶板焼きもついていました。女将によると、昔は海の幸だけを提供していたものの、お肉が食べたい人もいるのでは? と考え、10年ほど前に取り入れたのだそうです。お肉はA4ランク以上の和牛を厳選。お肉の脂の甘みが口いっぱいに広がります。自分で焼き加減を調整できるのもうれしいポイント。
その他にもフライやお吸い物など多くの食事が出てきますが、注目したいのはこの「相差なます」という料理。 お祝い事があるときに作られる相差地区の郷土料理で、根菜を細く切り、サンマの酢漬けも細く切って酢で和えたものです。各家庭でレシピが違い、みち潮ではなんと大女将が直々に作っています。
サンマの酢漬けがいいアクセントになっていて、ボリュームのある食事の中で、ほっとする箸休めに。 相差なますに使用している大根は、大女将と会長が心を込めて畑で育てたもの。接客を引退した今でも「お客様のために何かしたい」という気持ちから、2人でいろいろな野菜を育てているのだそう。
取材時は大根が採れる時期だったためこの相差なますがついていましたが、季節によって相差なますではなく旬の野菜を使った添え物がついています。
なお、幼児の場合はフライなどのお子様セットのご用意があります。 また、アレルギー対応食は基本的に準備していないとのことですが、混雑状況や仕入れの状況によって、準備いただけることもあるとか。希望の場合は事前に問い合わせを。
朝食は地元の海の幸を使ったやさしい和定食
朝食はアジのみりん干しや地元産の海藻「あらめ」の煮物など、海の幸中心の和定食です。
添えられている味噌汁の具はなんと伊勢海老! 口を付けると海老の香りが広がり、朝からとても贅沢な気分に。 三重県産のコシヒカリに合うおかずばかりで、朝から元気をチャージできます。
また、夕食と同じように、ウインナーや玉子焼きなどが入っている子ども用の朝食プレートもあります。
客室から水平線に広がる相差の海に癒される
部屋数は全部で30室。落ち着いた雰囲気の和室は、海側と山側があります。10名グループでも一室で一緒にくつろげる広さのお部屋も。
海側客室から見える水平線
海側の客室の窓から、昼間は青い海、夜は星空、そして昇ってくる朝日までゆっくりと眺めることができます。 窓から眺めるのはもちろん、海岸沿いを散歩するのもおすすめです。
ここにもお子様連れへの心配りが。大きい窓が低めにつけられていますが、窓から誤って落ちてしまわないように、ストッパーがつけられていて大きく開かない造りになっています。
お風呂にも家族連れがうれしい心配りが
「味の宿 みち潮」には大浴場と、貸切風呂が2種類あります。
源泉は肌触りがよく、「美人の湯」としても知られている三重県の白山温泉。泉質はアルカリ性単純泉。夜はお月様を眺めながらのんびりと、朝は水平線から登る朝日を見ながらの入浴もできます。
家族連れにぜひおすすめしたいのが貸切風呂。2つある貸切風呂は、それぞれ和風と洋風になっていて、40分2,000円(税抜)で利用することができます。窓を開けると海が一望できる半露天風呂にも。
ここにも女将さんのおもいやりが。「昔、赤ちゃんを連れて旅行した先で、子どもが泣き止まず、お風呂に入れずに帰ってきたことがあったんです。うちに来るお客様には小さい赤ちゃんを連れていても気兼ねなくくつろいでいただきたいと思い、客室を減らしてこの貸切風呂を造りました」
大浴場とは異なり、貸切風呂はいずれも温泉ではなく普通のお湯。温泉の成分が気になる赤ちゃんや妊婦さんでも安心して入浴できます。
また、貸切風呂には個室の脱衣所がそれぞれ設置されています。
ベビーベッドやオムツ用ゴミ箱、子ども用のバスチェアやおもちゃなども完備。貸切風呂に家族みんなでワイワイ入浴するのも楽しそうですね。
夏は海水浴やプール遊びも楽しめる
画像提供:味の宿 みち潮
また、敷地内には宿泊客専用の屋外プールもあります。海はちょっと怖い…という小さい子どもでも、こちらなら安心ですね。
画像提供:味の宿 みち潮
家族連れが多く訪れる「味の宿 みち潮」ですが、宿から歩いていける距離に海水浴場があることからも、夏は特に家族旅行のお客様が多いとのこと。 みち潮の目の前の真っ青な海は「千鳥ヶ浜海水浴場」という絶好の海水浴スポット。夏の思い出作りにもぴったりです。
みち潮のプールや駐車場はチェックイン前(11時から)、もしくはチェックアウト後(13時まで)利用可能。そのため、早めに到着し、そのまま海水浴を楽しむこともできます。早めの到着→海水浴→チェックイン→お風呂という流れにする人が多いようですが、1泊した翌日に一泳ぎして帰る、というのもよさそうですね。
『里帰り』したくなる宿
味の宿 みち潮の人気の秘密はスタッフの方々の「お客様の立場になって考える想像力の豊かさ」にあるようです。女将さんをはじめ、仲居さんやそのほかのスタッフの方々の気遣いが、宿全体にあたたかい雰囲気をもたらしています。
女将さん曰く、昔親御さんに連れられて遊びに来ていた子どもさんが成長し、自分の子どもを連れてまた訪れてくれることもあるのだそう。まさに「田舎へ里帰り」できる宿なのです。
- 住所
- 三重県鳥羽市相差町1522-12
- 総部屋数
- 30室
- 宿泊料金
- 海側和室 1室2名様利用時 おひとり様10,000円~(消費税込)
※掲載料金は2020年3月24日時点のご紹介プランおひとり様あたり最低料金です。ご予約時と異なることがありますので予めご了承ください。
撮影・取材・文:鞠ようこ