日本人に大人気の海外旅行先、常夏の島「ハワイ」。日本語が通じるホテルやお店が多く、海外旅行初心者や英語が苦手な人にもうってつけのディスティネーションです。
日本からハワイへは、直行便の本数が多く、日本人の客室乗務員が多数乗務する「日本航空(JAL)」が便利。JALを利用すると、ハワイ滞在中はトロリーに無料で乗車できるなど、観光もサポートしてくれます。JALのハワイ線のサービスと、気になる日本・アメリカの出入国手続きも詳しくご紹介します。
JALのハワイ直行便、羽田から毎日2便運航
2023年2月現在、JALのホノルル線は東京・羽田空港から毎日2便、成田空港からは毎日1便(一部2便の日あり)、運航しています。羽田からは21:00発と21:55発の2便あり、ホノルルには朝到着するので、時間を有効に使えるのもポイントです。
大阪・関西空港、名古屋・中部国際空港からも運航していて、日本各地から直行便でハワイに行くことができます。
JAL 羽田~ホノルル エコノミークラス搭乗レポート
ここからは、JAL羽田~ホノルル線に搭乗した様子を詳しくレポートします。
シートの横幅も座席間隔もゆったり
羽田~ホノルル線を運航するボーイング787-9のエコノミークラスのシートは、横幅が約48cmとゆったり。前の座席との間隔は約84cmと、足元にもゆとりがあります。
JALの国際線エコノミークラスは、航空格付け会社「SKYTRAX」の「ワールド・エアライン・アワード」にて、最も優れたエコノミークラスサービス(機内食・サービスなど総合面)を提供する航空会社に贈られる「ワールド・ベスト・エコノミークラス」を2021年に2年連続で受賞しました。
さらに、世界で最も優れているエコノミークラスの座席に贈られる「ベスト・エコノミークラス・エアラインシート」賞も、2022年に5期連続(6度目)受賞しています。
ミシュランスターシェフ監修の機内食
離陸後、1時間ほど経つと、お楽しみの食事の時間。機内食は、「ミシュランガイド東京2023」で3年連続三つ星を獲得した東京のフレンチレストラン「L'Effervescence(レフェルヴェソンス)」の生江史伸(なまえ しのぶ)シェフが監修した、JALハワイ線だけの特別メニューを味わえます。
メニューはシーズンによって変わり、2022年12月は、鶏もも肉の赤ワインソース煮 山椒添え、ポロ葱のバヴァロワ 蟹、フレッシュサラダ、緑茶と小豆ティラミスでした。鶏もも肉はとても柔らかく、蟹の風味香るバヴァロワはとても上品な味わい。フレンチレストランで食事しているかのようなメニューに心が踊ります。温かいお味噌汁も、うれしいサービスでした。
赤・白ワイン、ビール、ソフトドリンクなど、ドリンクのラインナップも豊富。さらに、ハワイ線限定でスパークリングワインと、ももとぶどうを使用したJALオリジナルドリンク「スカイタイム」にスパークリングワインを合わせたカクテル「スカイ・ロワイヤル」も用意されています。
食事が終わる頃、軽食も配られます。軽井沢発の老舗ベーカリー「浅野屋」のパンと100%フルーツジュースがJALオリジナルバッグで提供され、自分の好きなタイミングで食べることができました。
充実の機内エンターテインメント
羽田からホノルルまでの飛行時間は約6時間半~7時間。その間、1席ずつに備わるモニターで充実した機内エンターテインメントを楽しめ、まったく退屈しません。最新の映画やドラマ、アニメがそろい、オーディオにはJ-POPから洋楽、JAZZ、オーディオブックなども。ゲーム、電子書籍も用意され、有料で機内Wi-Fi接続サービスも利用できます。
また、JALは基本的に日本人のスタッフが乗務しているので、日本人らしいおもてなしで安心して渡航できるのもポイントです。
プレミアムエコノミーやビジネスクラスでより快適な空の旅を
エコノミークラスのほか、羽田~ホノルル線には、よりゆとりあるシートで快適な空の旅を実現してくれるプレミアムエコノミークラスやビジネスクラスも設けられています。
プレミアムエコノミークラスは前の座席が倒れてこず足元広々!
プレミアムエコノミーの座席間隔は約107cmもあり、大型のレッグレストやフットレスト付き。さらに、前席のリクライニングが倒れてこない構造のため、後ろの人を気にせず背もたれを倒すことができます。
隣の座席との間には、顔の近くにセンターディバイダーが設置され、プライベートな空間を保ってくれることも特徴です。
ビジネスクラスならフルフラットシートで極上のハワイ旅に
ビジネスクラスは、ベッドのようにフルフラットになる座席、個室のようなプライベート空間でゆっくりと休むことができます。
そして、ビジネスクラスの機内食には、一流レストランのコースのような料理が並びます。日本発の便の和食は、パリの老舗「フォション」で初の女性・東洋人エグゼクティブシェフに抜擢された経歴を持つ、食プロデューサー・狐野扶実子(この ふみこ)氏が監修。生姜など身体が温まる食材やハーブを活用し、「ポジティブなヘルシー」を大切にしたメニューをいただけます。
洋食は「レフェルヴェソンス」の生江史伸シェフが監修。「おいしく、きれいで、ただしい料理」という生江シェフの想いが込められた身体に負担の少ない上質な料理に、お腹も心も満たされます。
ホノルル発の便の機内食は、ワイキキで話題のレストラン「PARIS.HAWAII」(2023年2月現在、移転準備のため閉店)の山中祐哉シェフ監修のアイランドフレンチ。本場パリで磨いた技とハワイの食材を用いた山中シェフならではの料理を味わえます。
さらにビジネスクラスでは、世界各国から厳選されたワイン、シャンパーニュや日本酒などを堪能できます。上質なお料理とドリンクを心ゆくまで味わえるなんて、この上ない贅沢です。
なお、ビジネスクラスもエコノミークラス同様、シーズンごとにメニューが変更されます。
ワイキキトロリーが無料で乗り放題! 現地で使えるJAL利用者限定サービス
現地での観光をサポートしてくれるのも、JALの魅力のひとつ。JALを利用すると、「JALOALO(ジャロアロ)カード」の特典を受けられます。
「JALOALOカード」とは、トロリー乗車時やその他交通サービスで、アプリ画面をご提示するとお得な特典サービスを受けられるデジタルカードのこと。エコノミークラス、プレミアムエコノミークラス利用者には黄色い「JALOALOカード」、ビジネスクラス利用者には赤色の「JALOALOカードALI'I」が用意されています。
※日本からハワイへ往復の個人運賃、またはマイル利用による特典航空券が対象。コードシェア便は対象外
※表示にはJALアプリが必要
「JALOALOカード」を提示するだけで、ワイキキとアラモアナセンターを結ぶワイキキトロリーのピンクラインが滞在中、無料で乗り放題に。タクシーやシャトルバスの割引サービスもあります。
※2023年2月28日現在の情報です
また、観光していると「1日で1万歩以上歩いた!」なんてこともありますよね。その歩数をJALのマイルに交換できるアプリ「JAL Wellness & Travel」(月額550円、最大2カ月間無料)もあります。マイルが貯まると思うと、ハワイで歩くのもより楽しくなるはずです!
ホノルル~成田 帰国便搭乗レポート
帰国時はホノルルから成田へ。往路と同じくエコノミークラスに搭乗し、約9時間半で成田に到着しました。
JALでは通常の機内食のほか、子ども向け、アレルギー対応食、宗教対応食なども事前にリクエスト可能。低塩分、低糖質、低カロリーといった特別食もあります。写真は、低グルテンの食事で、小麦、ライ麦、オート麦、グルテンを含む穀物を原料とした食品を原材料に使用していません。
通常の機内食では、到着前の軽食に「ビッグアイランド・キャンディーズ」のクッキーも付いていました。ハワイ島でローカルの素材を使ったショートブレッドやクッキーを作り続けている人気メーカーのクッキーに、日本到着直前までハワイを感じられました。
ワクチン接種証明書やPCR検査は不要に! アメリカ・日本の出入国手続き
ハワイに行くにあたって、2023年5月11日以降、新型コロナワクチン接種証明書やPCR検査、アメリカ政府への宣誓書などは不要になりました。ほぼコロナ禍前と変わらず渡航可能です。
【出発前】アメリカ入国に必要な手続き
アメリカ入国には、事前に「ESTA」(アメリカ電子渡航認証システム)を申請する必要があります。これはコロナ禍前から、ビザ免除プログラムを利用して、90日以下の短期商用・観光目的で渡米する人に義務付けられていたもの。申請料金は1人あたり21USDで、2年間有効です。
ESTA 申請サイト
https://esta.cbp.dhs.gov/
【帰国時】日本入国に必要な手続き
ハワイから日本に入国する際も、2023年4月29日以降、新型コロナワクチン接種証明書やPCR検査証明書の提示は不要になりました。また、「Visit Japan Web」(検疫、税関申告などの手続きをWeb上でできるデジタル庁のサービス)での検疫手続きの事前登録も不要に。帰国前の準備は特になく、コロナ禍前と同様の手順で入国可能です。
規制が緩和され、日本人旅行客も少しずつ戻ってきたハワイ。現地ではマスク無しで島の空気を感じながら心地よく過ごすことができ、旅行を楽しむ上での制限も特にありませんでした。ワイキキビーチは活気にあふれ、レストランは予約がマストなほどにぎわっています。
また、2023年春には成田とハワイ島のコナを結ぶJALの直行便も就航予定。キラウエア火山があり、自然豊かなハワイ島では、観光客でにぎわうオアフ島とはまた違った旅を味わえます。今年こそJALでハワイへと出かけてみませんか。
撮影・取材・文:小浜みゆ