開業60年超の富士山を見るために建てられた「ホテルマウント富士」で大人のリゾート休日を【楽天トラベル】

公開日: 2024/08/22

標高3,776mと、堂々日本一位の高さを誇る世界遺産・富士山。昭和の時代、日本のシンボルを見ることだけに建てられたのが「ホテルマウント富士」です。山梨県の大出山山頂に位置するホテルは富士山はもちろんのこと、山中湖も一望できる素晴らしい立地。開業60年を超えるリゾートホテルならではの、細やかなサービスも魅力です。近年ではサウナーの聖地としても注目を集める同ホテルで、絶景を満喫し、サウナと温泉を楽しむ宿泊をレポートします。

「ホテルマウント富士」の詳細・宿泊予約

アクセス・チェックイン

創業60年を超えるホテルへ

1963年、山中湖畔にそびえる標高1,104mの大出山山頂に誕生した「ホテルマウント富士」。中庭から、レストランから、客室から…さまざまな場所から富士山を拝むことができ、タイやインドの首相など世界各国の要人も出迎えてきた、由緒ある国際観光ホテルです。

アクセスは東富士五湖道路の「山中湖」ICより車で約15分、もしくは「河口湖」ICより約30分。

東京から公共交通機関を利用する場合は高速バスが便利で、バスタ新宿から約2時間10分で最寄りの「富士山山中湖」バス停に到着します。バス停からはホテルの無料送迎バスに乗り、約10分。坂を登った先に、「Hotel Mt. Fuji」の看板が掲げられた白い建物のホテルが見えてきます。

アクセス

3階にあるフロントでチェックイン。ロビーには2023年に60周年を迎えた「ホテルマウント富士」の歴史年表が飾られ、富士五湖地域がまだ観光地として発展していなかった時代の様子を見ることができます。1963年当時、総工費12億円を投じたホテルは、大きく世をにぎわしたことでしょう。開業60周年アニバーサリーディナーイベントでパティシエの辻口博啓さんが描いたメレンゲパフォーマンスの作品も飾られています。

客室

ダブルルーム

すべてが山中湖に面したゲストルームは全53室。スタンダードルームはツイン、ダブル、シングルと人数やスタイルに合わせて選択できます。

「ダブルルーム」は180cmのベッドを中心とした約28平米の客室。昭和の面影を感じるクラシックなデザインはどこか懐かしく、心落ち着く空間となっています。

なんと言っても、「ホテルマウント富士」の魅力は景色。山中湖の風景に加え、客室からは富士山も見ることができます。窓辺の椅子に腰掛け、コーヒーを飲みながら富士山を眺める時間は格別。富士山ビューの指定はできませんが、リクエストは可能です。

コーヒーや緑茶は富士山の形をしたクッキーとともに。ウェルカムスイーツとして、富士の麓で作られている「フジヤマクッキー」が用意されています。

バスアメニティは環境に配慮し、ミニボトルを廃止。ポンプボトルタイプで、プラスチックゴミを削減しています。LEAF＆BOTANICSのシャンプー・コンディショナーは頭皮のコンディションを健やかに整え、シリコンやパラベンは不使用。グレープフルーツとゼラニウムがほのかに香ります。

西洋的なホテルですが、室内着は「浴衣」が用意され、温泉旅館のような一面も。浴衣を着て、客室と大浴場の行き来が可能です。

カードキーは60周年を機に「木製」へと変更。こちらも環境に配慮した取り組みの一環で、富士山が描かれています。

「インペリアルスイートルーム」と「スイート」

「ホテルマウント富士」で、最も眺めの良いゲストルームが1室限定の「インペリアルスイートルーム」。5階角部屋にあり、富士山と山中湖を遮るものなく一望できます。

インペリアルスイートルームは昭和40年代、日本洋画壇の巨匠・林武さんがこの部屋をアトリエに使用し、富士山を描いていた貴重な部屋。林さんの作品は、「ホテルマウント富士」の宿泊者が無料で入場できる、ホテルから車で30分ほどのハイランドリゾートホテル＆スパ内「フジヤマミュージアム」にも所蔵されています。

インペリアルスイートルームと同様の間取りで、約70平米の広々とした客室が1室限定の「スイート」（定員3人）。スタンダードの客室の2倍以上の広さとなっており、3階角部屋から雄大な富士山の眺めとともにラグジュアリーな滞在がかないます。

部屋一覧

散策・プール

中庭から富士山を一望

客室でくつろいだ後は、ホテル内を散策。中庭の「パノラマデッキ」は標高1,104mから富士山を見られる絶好のスポットです。リラックスチェアに身を委ね、刻一刻と変わる富士山の景色を楽しめます。

中庭ではスタッフが丁寧に育てる花を愛でたり、ウォーキングを楽しんだり。山中湖の自然の中に溶け込むように建つホテルには、遊歩道が整備されています。時には鳥や野生動物に出会うことがあり、森の中に住む自然のムササビを観測するアクティビティも開催。優雅なホテルステイと大自然の両方を満喫できます。

夏季限定の楽しみが「インドアプール」。2024年は7月13日（土）から9月22日（日）まで、長さ15mのプールでスイミングを楽しめます。小さな子どもが入れる浅瀬のエリアもあるので、ファミリーや三世代旅行にうってつけ。温水ジャグジーでリラックスする時間もぜいたくです。宿泊者は特別料金の大人660円、小人330円で利用できます。

温泉

絶景露天風呂「はなれの湯」

ホテルマウント富士に滞在する、大きな楽しみが「温泉」と「サウナ」。温泉は2つの大浴場があり、「はなれの湯」では富士山と山中湖を一望できる絶景露天風呂に浸かれます。

泉質はアルカリ性単純温泉で無色透明。標高が高いため夏でも夜は涼しく、澄み切った山梨の空気を感じながら温泉を堪能できます。

ロウリュサウナでととのう「満天星の湯」

「このサウナに入るためにリピートしています」というゲストがいるほど、人気を集めているのが「満天星の湯」。ロウリュサウナ、ミストサウナ、水風呂、絶景外気浴、温泉があり、自分の思うがままにととのう体験ができます。

男女ともに90度以上の高温にセットされたロウリュサウナは、いつでもほどよい発汗を促す自動ロウリュ付き。本場フィンランドのスモークサウナを再現したメトス社の「ikiストーブ」で、極上のサウナを楽しめます。

富士山天然水の水風呂も、サウナーから支持を得ている理由の一つ。15～17度に設定された富士山天然水かけ流しの水風呂と、19～22度に設定されたバイブラ＆ジェット水風呂「雲海」の2種類です。温度は季節によって調整され、かけ流しの蛇口から出る富士山天然水は飲むこともできます。

サウナから水風呂の後は、絶景を見ながらの外気浴。富士山を真正面に望む外気浴は言葉で言い表せないほど晴れやかな気持ちになり、「ホテルマウント富士」のサウナならではの体験です。露天風呂の隣に椅子が用意されていて、心ゆくまでクールダウンできます。

夕食

伝統ある本格フレンチに舌鼓

夕食は料理長・菅原政人さんが率いる料理人たちが腕をふるい、本格的なフランス料理を味わえる「ザ・メインダイニング」へ。

メニュー構成は2カ月ごとに変わり、日替わりの料理も合わせて提供されます。この日は「晩餐の始まり」の「牛肉のパテ」からスタート。ホテルに貯蔵する約200種類からソムリエが料理に合わせて厳選したフランスワインとのペアリングも楽しめます。

目にも鮮やかな盛り付けとともに登場した、「新鮮な魚介と冷製ブイヤベースのハーモニー」。山梨ブランドの「甲斐サーモン」やニューカレドニア産「天使の海老」などをパプリカピューレ＆ジェノバペーストでいただきます。ブイヤベースは通常スープ料理ですが、夏に合わせて冷製のジュレで表現。魚介の火入れ加減も素晴らしく、ジュレやソースも余すことなく味わいたくなるおいしさでした。

「トウモロコシを芯まで使った二層の冷たいスープ」は、山梨県・都留市「ふじやまファーム」の有機トウモロコシの旨み成分を閉じ込めた透明なジュレの上にトウモロコシクリームスープを注ぎ、なんと醤油のエスプーマで仕上げたもの。

すべて混ぜて食べると、焼きトウモロコシを彷彿とさせるユニークな一品です。正統派フレンチの技法を用いながらも、遊び心あふれる料理が、ゲストを心から楽しませてくれます。

お口直しの「ハイビスカスのグラニテ」を挟み、お肉料理は「牛フィレ肉のグリエラタトゥイユ添え」。スタッフがテーブルでポワブルベール（緑胡椒）の上に、牛の出汁をベースにしたソースをかけてくれました。

焼き加減をミディアムでお願いした国産牛の牛フィレ肉は驚くほど柔らかく、細いアスパラガスの上にあしらわれたラタトゥイユは芸術的。ソムリエおすすめのフランス・ボルドーの濃厚な赤ワインと合わせ、上質なマリアージュを深く堪能しました。

デザートは「山梨県産の桃と苺のコンポートノンアルコールスパークリングのスープ仕立て」。チョコの器に入ったペタクリスピーを入れ、パチパチ弾ける食感とフルーツを楽しめます。最後まで遊び心を忘れないフレンチは心に残るおいしさで、「ホテルマウント富士」に宿泊するならレストラン「ザ・メインダイニング」でディナーを味わうのがおすすめですよ。