提供:ことりっぷ
華やかな文化が息づく美しいまち・金沢。今回は誰もが知る名所・兼六園とその周辺エリアにしぼって、特別な時間を過ごせるスポットをご紹介します。おしゃれな隠れ宿から宿泊もできるリストランテ、伝統工芸品に深く触れられるお店まで、自分らしく楽しめて思い出に残るスポットが勢揃い。金沢への旅のプランづくりにも、ぜひ参考にしてくださいね。
加賀百万石の文化が香る金沢のシンボル「兼六園」
金沢市内の中心部に位置し、国内外から多くの人が訪れる観光スポット「兼六園(けんろくえん)。加賀藩の歴代藩代主が長い年月をかけてつくった大名庭園で、水戸偕楽園(茨城県)、岡山後楽園(岡山県)とともに日本三名園に数えられる国の特別名勝です。
兼六園は、広大な敷地に池や築山、御亭を配置した廻遊式の庭園。四季折々の美しさはもちろん、さまざまな時代の庭園手法を取り入れているのもみどころです。通常開園前の無料早朝開園や、時期によっては夜間のライトアップも。ぜひチェックして予定を立てましょう。
さまざまな願いごとにご利益あり♪「石浦神社」
金沢の中心部にあり、地元の人はもちろん観光客にも愛されている
兼六園のお隣にある「石浦(いしうら)神社」は、2200年ほど前に創建された金沢最古の神社。改名や移転などを経て江戸時代から現在の地に、明治時代から現在の名前になりました。奈良県の大神(おおみわ)神社の神霊・大物主大神など7柱が鎮座。縁結びをはじめ、安産や家内安全、旅行安全、厄除など、幅広いご利益があります。
「きまちゃん」や星、水玉などキュートなモチーフがたくさん
かわいい授与品が豊富なことでも有名。物事がいい方向に[きま]るということで名づけられた神社のゆるキャラ「きまちゃん」など、明るい気持ちになるお守りや御朱印帳などがずらり。神社のパワーがこもった小さな石を添えた紙袋に入れてくれます。
ギャラリーを改装した隠れ家ブティックホテル「香林居」
外観のアクセントである窓のアーチ飾り越しに望む金沢の街。館内もアーチがあちこちに使われている
金沢随一の繫華街・香林坊の近く、インテリアショップや美術商、私設ミュージアムなどが並ぶ「百万石通り」。通り沿いに「香林居(こうりんきょ)」は、九谷焼やガラス食器、漆器などを扱う「金沢眞美堂」の店舗・ギャラリーが前身のブティックホテルです。特徴的な外観を残して大規模改修。サウナやレストランなども備えて2021年に開業しました。
屋上から香林坊を見下ろす貸切制の「ルーフトップサウナ&バス」。こことレストランは宿泊者以外も利用できる
薬種商の婿養子となった僧侶・香林坊が地名の由来であるという逸話を元に「金沢時間を処方する」のがコンセプト。それに沿って細部までこだわった設えの部屋や、地元食材を使った金沢ならではの台湾料理のレストランなどで、思い出深いひとときを過ごせます。
1日1組のB&Bも併設するリストランテ「piccola」
メインディッシュには石川県産の魚や肉が多く登場
兼六園近くの「広坂」交差点近く、黒い壁が目印の一軒家「piccola(ピッコラ)」。名古屋の名店「石蕗の舎」や長野県白馬村のホテルなどで25年以上のキャリアを持つ店主が腕をふるうリストランテです。ランチもディナーもコースのみですが、価格はリーズナブル。自由な発想と確かな技で仕上げる美味しいお店として地元の人にも愛されています。
ベッドルームとリビングにバストイレ付き。宿泊希望の場合はお店に直接問合せを
2021年には2階に1日1組限定のB&Bもオープン。帰り道の心配もなく、自宅のような気分でゆったりディナーを楽しめます。希望の時間に朝食も用意してくれるので、近年、新たなアートスポットとして盛り上がる広坂エリアを朝食前にさんぽするのもすてきです。
金沢の名品と美味を少しずつ♪「豆皿茶屋」
竹製の小屋根と格子は名所・ひがし茶屋街をイメージしてデザイン
兼六園のお隣にあり、兼六園と並ぶ名所「金沢城公園」。公園内にいくつかある休憩スポットのひとつ「鶴の丸休憩館」の中にある和カフェ「豆皿(まめざら)茶屋」があります。休憩館の一番奥にあるこちらは、暖簾や竹でゆるやかに仕切られた明るく開放的な空間。縁台風や靴をぬげる小上がり席、眺めのよい高見席など多彩な席が揃います。
美しい豆皿はすべて久谷焼。店内で買うこともできるので、思い出の品やお土産にもぴったり
人気のメニューが、日替わりのお菓子やお寿司などを豆皿に盛り付けた「御膳」。豆皿の数は3品・6品・9品の3種類があり、気分やおなかの空き具合に合わせて選べます。加賀棒茶か金沢珈琲がつくので、金沢の美味しいものを少しずついろいろ楽しめますよ。
伝統工芸品を美味しい料理とともに味わう「CRAFEAT」
気軽に立ち寄れる雰囲気。アラカルトやランチを楽しめる
香林坊から少し路地を入った場所にあるグルメエリア「木倉町」。その一角の「CRAFEAT(クラフィート)」は、創業から200年以上続く輪島塗の老舗「田谷漆器店」の10代目・田谷昂大さんと、料理担当の奥村仁さんが手がけるギャラリー&ショップ兼日本料理店です。CRAFTとEATを掛け合わせたお店の名前の通り、「伝統工芸×食」をテーマとしています。
手に持って、料理を盛り付けて、口に運んで器の魅力を体感できる
お店に並ぶのは輪島塗だけでなく、久谷焼や山中漆器、加賀水引、和紙など、石川県を代表する約20社の工芸品。買い物だけでも楽しめますが、ショップの奥にはカウンター席があり、実際に食事に使いながら工芸品の魅力にふれることができます。
いかがでしたか?
今回は、過去に「ことりっぷWEB」で紹介した中から、金沢を楽しめるお店やスポットをまとめてご紹介しました。メニューや営業時間、定休日、感染対策などは最新の情報をご確認のうえ、おでかけくださいね。
文:高柳涼子