自然豊かなロケーションや、四季折々の景色が満喫できる東北は、鳴子温泉や蔵王温泉などをはじめとする有名な温泉地も多数。効能豊かな源泉や、野趣あふれる自然美をひとり占めできる貸切温泉を旅行作家の野添ちかこさんにご紹介いただきました。
野添ちかこさん「貸切風呂がある東北の温泉宿」 ステイリスト
緑豊かな山間にある昔ながらの小さな温泉旅館「鳴子温泉郷 極上の貸切露天風呂 旅館大沼」。8つの個性的なお風呂を楽しめ、その内5つは貸し切り利用が可能です。
宿の裏山にある源泉かけ流しの庭園貸切露天風呂「母里(もり)の湯」は、宿泊客限定で利用可能。四季折々の自然をすぐそばに感じながら入浴を楽しめます。ほかにも、昔ながらの混浴大浴場「薬師千人風呂」、内庭足湯露天風呂「石割の湯」、床下に温泉が流れ込む小さな部屋のお風呂「ふかし風呂」など、さまざまなお風呂で湯めぐりを満喫。
旬の素材が並ぶ会席膳や、体に優しいヘルシーな一汁五菜プランなどの食事もおいしいと好評です。
肌をつるつる、すべすべにしてくれる重曹を含んだ美肌の湯。そのお湯をかけ流しにした庭園貸切露天風呂「母里の湯」(有料)は新緑や紅葉など季節の自然を身近に感じながら入れる露天風呂。日常の煩わしさから逃れて心身をリセットするのにぴったり。床下に温泉を通して蒸気の力で蒸す「ふかし風呂」は呼吸が楽になってリラックス効果がすごいです。混浴・女性専用風呂のほか、貸切風呂は5つもあるので、滞在中、温泉三昧の時間が過ごせます。
蔵王温泉バスターミナル前に位置する「蔵王温泉 五感の湯つるや<山形県>」。自家源泉100%かけ流しのお風呂と、山形蔵王の自然と山々の景色が自慢。全てのプランに貸切風呂50分間1回無料利用特典が付いているのもうれしいポイントです。
大浴場・露天風呂・貸切風呂に供給する源泉は動力を使わずに注がれているので、成分が劣化せず濃い温泉を堪能できます。4つの貸切風呂(有料)は、総檜造りのお風呂や洞窟をイメージしたお風呂、バリアフリーのお風呂など趣もさまざま。
地元山形の旬の食材を郷土料理を中心に旬を満喫できるお料理も魅力。和の佇まいに心落ち着く客室は、蔵王連山や遠くの朝日連峰の眺望を楽しめます。
酸性の硫黄泉はとくに皮膚や慢性皮膚病、高血圧症などにいい温泉。4つの貸切風呂は全て自噴しているパワフルな源泉をかけ流し。「北斗の寝湯」には玉川温泉の北投石が使われているそうでダブル効果で浴後はポカポカになります。
JR湯本駅から徒歩約8分の好立地にある「いわき湯本温泉 旅館 こいと」は、旅館ならではの懐かしさとホテルのサービスを併せ持つカジュアルな温泉旅館。のんびりとくつろげる雰囲気が魅力です。
毎日お湯を総入れ替えする源泉かけ流しの温泉は、内湯と露天風呂を備える大浴場のほか、貸切家族風呂を完備。家族4人で入ってもゆったりくつろげる広さです。
客室は、1名様のシンプルなお部屋からファミリー利用にぴったりの広めのお部屋まで各種用意。滞在スタイルは、一泊朝食付・夕食別。温泉街にあるおいしいお店や居酒屋などを利用して、地元グルメや街の人々とのコミュニケーションを楽しんでみては。
エントランスロビーやバーなど洗練されていて、くつろげます。温泉は美白効果の高い硫黄泉でよく温まるのが特徴。貸切家族風呂が1つあり(有料)、ご夫婦や家族水いらず、ゆっくりできます。
米沢の西吾妻山・天元台の山奥に位置する秘湯の宿「新高湯温泉 五つの絶景露天風呂 吾妻屋旅館」は、雄大な自然がさまざまな表情を見せる絶景露天風呂と、特選米沢牛や田舎料理が自慢。
開放感たっぷりの眺望露天風呂をはじめ、樹齢250年の栗の木をくり抜いた「根っこ風呂」、豪快な滝を眺める「滝見露天風呂」、「貸切大樹風呂」など5つの絶景露天風呂で温泉三昧。宿泊者専用の檜の内風呂もあります。
素朴な和室は、何もしない贅沢を楽しむのにぴったり。温泉を満喫したあとにいただく滋味豊かな山の幸や、あたたかい手作りの味の田舎料理は格別です!
湯量豊富な源泉掛け流しの温泉をたっぷり満喫できます。女性タイムを設けている混浴露天風呂、内湯のほかに、貸切風呂も。鍵が開いていれば入浴可能なので気軽に入れるのがうれしい。
ブナ林に囲まれひっそりと佇む「鶴の湯別館 山の宿」は、地元の雑木を使った平屋の曲がり屋風の建物が特徴的な隠れ宿。乳頭温泉郷の大自然に囲まれたロケーションにも癒されます。
写真:Junko Saito
貸切利用できる2つの内湯と、ぶな森に囲まれた秘境ムード漂う露天風呂があり、鶴の湯と同じ源泉の乳白色のお湯をかけ流しで楽しめます。さらに、鶴の湯温泉本館の温泉も無料で利用できるのもうれしいポイント。
写真:Junko Saito
囲炉裏を囲んでいただく炭火焼料理も好評。名物の山の芋鍋や岩魚塩焼き、専属の山菜採りから仕入れる山菜などを味わえます。
乳頭温泉郷の中でも大人気の「鶴の湯」の別館で、鶴の湯から源泉「白湯」を引いています。鶴の湯には貸切で入れる湯船はないので、家族や夫婦だけで入りたい場合はこちらを選びたい。鍵をかけて貸し切りで入れる内湯が2つ、露天風呂が1つ。自然の中で乳白の美しい温泉に浸かるプライベートタイムを満喫できます。
野添 ちかこ(のぞえ ちかこ)さん
旅行作家、温泉ナビゲーター。神奈川県出身。旅行・観光の業界新聞記者を経て、2006年フリーランスに。Web、雑誌、書籍などの企画・編集・執筆に携わりながら、日本各地の温泉と宿の隠れた魅力や面白い情報を独自の目線で分かりやすく伝えている。