俳優・鈴木亮平さんが出演するCMでおなじみの、JR東海の奈良観光キャンペーン「いざいざ奈良」の第5弾がスタート。
2024年4月1日に公開された新TVCMでは、鈴木亮平さんが奈良の隠れ里と言われる「大和四寺(やまとよじ)」のひとつ、長谷寺(はせでら)を訪れ、歴史ある信仰の地を五感で堪能しています。大和四寺の見どころを、CM撮影秘話とともに紹介します。
創建1200年以上の寺院群「大和四寺」を巡る旅
5回目となる「いざいざ奈良」キャンペーンのコンセプトは「五感を刺激する“唯一無二の世界”へ飛び込む旅」。
いにしえの時代「国中(くんなか)」と呼ばれ、初代天皇である神武天皇が即位した地とされる奈良県中央部を舞台に、創建1200年以上を誇る寺院群「大和四寺」(長谷寺、室生寺、岡寺、安倍文殊院)を巡礼しながら、旅の音や風景、味覚、仏様のお御足に触れる感覚、お寺に立ちこめる匂いなど、「五感で味わう奈良」の旅を提案します。
撮影で各寺院を巡った鈴木亮平さんは、「隠れ里という名の通り、本当にまだあまり知られすぎていない、ですが、すごく価値のあるものすごく美しい場所があふれています。ぜひこちらにいらっしゃって、四季折々の自然とともに文化財、そして芸術にふれていただければなと思います」とコメントしています。
大和四寺の見どころ
長谷寺
今回の新TVCMのロケ地となった大和四寺のひとつ、「長谷寺」は奈良時代の8世紀に創建された古刹。
「隠国(こもりく)の初瀬」と古くから和歌の歌枕に詠まれた寺院で、平安時代以降は貴族などが泊まりがけで長谷寺を参る「初瀬詣」がブームになったと伝えられ、源氏物語や枕草子、更級日記など数多くの古典文学にも寺の様子が描かれています。また、日本昔話『わらしべ長者』の舞台となったのも長谷寺です。
季節によって紫陽花や牡丹などの花々が咲き誇ることから、長谷寺は別名「花の御寺」とも呼ばれます。
仁王門から本堂に続く399段の参道「登廊(のぼりろう)」は、長谷寺ならではの風景。
寺院の舞台や登廊の景色が特に印象に残ったという鈴木亮平さん。ロケ中は自らのスマートフォンでも、アングルにこだわりながら写真に収めていたそうです。
本尊である十一面観世音菩薩立像は全長10mを超える巨像で、木造の仏像としては国内最大級。春と秋には行われる特別拝観では、そのお御足に直接触れることができます。
撮影でお御足に触れた鈴木亮平さんは、その光沢に驚きながら、「人々の祈りの歴史や温かみを感じる、ここでしかできない体験」と感想を語っていたそうです。
参拝の後は門前町の名物、草餅が旅人をもてなします。旬な春先に収穫し、新芽だけを使ったヨモギがおいしさの秘密とされ、スイーツに目がないという鈴木亮平さんも「カリッとした表面とあんこが生み出す食感がたまらない」と大満足だったそうです。
長谷寺
- 住所
- 奈良県桜井市初瀬731-1
- 入山時間
- 【4〜9月】8:30〜17:00
【10・11・3月】9:00〜17:00
【12〜2月】9:00〜16:30 - 入山料
- 大人(中学生以上) 500円、小学生 250円
- アクセス
- 【電車】近鉄大阪線「長谷寺」駅から徒歩約15分
【車】西名阪自動車道「天理」ICから約35分、名阪国道「針」ICから約25分
室生寺
「室生寺(むろうじ)」は、奈良時代末期に創建された弘法大師・空海ゆかりの寺院。高野山が女人禁制だったのに対し、室生寺は女性の参拝も許可していたことから「女人高野」の名で親しまれています。
境内に立つ16.1mの五重塔は、屋外に立つ五重塔としては国内最小サイズ。空海が一夜にして建てたという伝承も残っており、法隆寺に次ぐ古塔として国宝に指定されています。
寺院には多くの仏像が安置されていることから、「平安時代の仏教芸術の宝庫」とも言われています。なかでも国宝の十一面観音菩薩像は優しく上品な顔立ちが特徴で、女人高野の名にふさわしい仏像として参拝者を惹きつけます。
室生寺
- 住所
- 奈良県宇陀市室生78
- 拝観時間
- 【4~11月】8:30〜17:00
【12〜3月】9:00〜16:00 - 入山料
- 大人 600円、子ども 400円
- アクセス
- 近鉄大阪線「室生口大野」駅から奈良交通バスで「室生寺前」下車 徒歩約5分
岡寺
約1300年前、日本最初の「僧正」である義淵(ぎえん)が建立したと伝えられる岡寺(おかでら)。里の人々を困らせている悪龍を法力によって池に封じ込め、蓋をしたという伝説から、古くは龍蓋寺(りゅうがいじ)と呼ばれていました。「日本最初の厄除け観音」として有名な寺院です。
本堂にまつられている本尊・如意輪観音坐像は高さが4.85mあり、塑像(土の像)の仏像としては日本最大。
手水舎の水面に花を浮かべる「華手水舎」が美しく写真映えすることでも有名で、秋には色とりどりの紅葉が境内を彩ります。
岡寺
- 住所
- 奈良県高市郡明日香村岡806
- 入山時間
- 【3~11月】8:30~17:00
【12~2月】8:30~16:30 - 入山料
- 一般 400円、高校生 300円、中学生 200円、小学生以下 無料
- アクセス
- 【電車】近鉄「橿原神宮前」駅東口から奈良交通バスで「岡寺前」下車 徒歩約10分
【車】南阪奈道路「大和高田」バイパス降り口から約15分、西名阪自動車道「郡山」ICまたは「天理」ICから約40分 - 備考
- 1〜3月は厄除法要のため、本堂内陣の一般内拝は不可
安倍文殊院
「安倍文殊院(あべもんじゅいん)」は645年に創建された古刹で、本尊は「三人寄れば文殊の智恵」のことわざで有名な騎獅文殊菩薩(きしもんじゅぼさつ)像。
高さ約7mにも及ぶ日本最大の文殊像は鎌倉時代の仏師・快慶の作と言われ、獅子に乗った文殊菩薩と4人の脇士が説法の旅に出るその姿は、「渡海文殊群像(とかいもんじゅぐんぞう)」として国宝に指定されています。
また、安倍一族の氏寺であった安倍寺は、陰陽道や安倍晴明信仰の聖地のひとつで、文殊池に浮かぶ金閣浮御堂には安倍晴明像が安置されています。その他、安倍晴明が修行をしたと伝わる展望台や、特別史跡に指定されている古墳など、歴史的な見どころにあふれています。
安倍文殊院
- 住所
- 奈良県桜井市阿部645
- 拝観時間
- 9:00〜17:00
- 入山料
- 【本堂】大人 700円、小学生 500円
【金閣浮御堂】大人 700円、小学生 500円
【本堂・金閣浮御堂 共通参拝】大人 1,200円、小学生 800円 - アクセス
- 【電車】近鉄大阪線・JR桜井線「桜井」駅から徒歩約20分
【車】南阪奈道路「葛城」ICから約25分
古代日本からの厳かな仏教信仰を今に伝える、大和四寺エリア。隠れ里ならではの穏やかな風景に澄み渡る声明(しょうみょう)を聞き、古来人々の祈りを受け止めてきた菩薩像のお御足に触れ、寺院を彩る花の香りを楽しみ、門前町で老舗の草餅に舌鼓を打つ……まさに五感全てがリフレッシュされる体験を求めて、歴史や文化、自然に満ちた奈良へ足を運んでみてはいかがですか?
JR東海「いざいざ奈良」
- TVCM放送開始日
- 2024年4月1日
- 放送地域
- 首都圏・静岡エリアほか