約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

秋保温泉 茶寮宗園

杜の都仙台の奥座敷、日本三御湯のひとつに数えられる秋保(あきう)温泉。その歴史深い温泉郷に佇む美しいお宿「茶寮宗園(さりょうそうえん)」。日本の伝統美を表現した数寄屋風建築、本館と離れからなる26の客室は、すべてが庭園に面した見事な眺望。三陸の海の幸、山の幸を味わう懐石料理に、客室露天風呂、洗練された日本旅館のおもてなし。日常を忘れ、うつろう四季に身をゆだねるプライベートステイへご案内します。

 

 

 

好アクセスで高評価の「秋保温泉 茶寮宗園」

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

皇室の御料温泉「日本三御湯」に数えられる秋保温泉は、伊達政宗も愛した名湯。そんな格式高い温泉郷の一角にあるのが、純和風旅館「茶寮宗園」です。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

人気の理由のひとつが、約8,000坪の日本庭園。成田山新勝寺や伊勢神宮の茶庭を手掛けた岩城造園によるもので、庭そのものが芸術作品といえるほど秀麗な景色です。

 

仙台駅から車で約30分と好アクセスで、駅から無料シャトルバスが送迎してくれます(※要予約)。クチコミ評価が高く、安らぎや癒しを目的としたステイケーションにおすすめのお宿です。

 

 

一歩足を踏み入れれば広がる非日常の空間

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

建物内へ足を踏み入れると、草木の葉擦れの音がしていた屋外とは対象的に、凛とした静寂が広がります。静けさや自然の音を楽しんでいただくため、BGMなどは流していないそうです。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

落ち着いた色調のロビーへ通されると、秋の始まりを感じさせる中庭の緑が鮮やかに目に飛び込んできました。その美しさに、思わずため息がこぼれます。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

ロビーから続くラウンジも見事です。二方向に大きく開けた窓の連続はまるで襖絵のようですが、本物の庭園が織りなすコントラストは壮観。こちらは喫茶スペースも兼ねるので、コーヒーをいただきながら過ごせます。

 

 

回廊のように庭園をめぐる廊下

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

チェックインは客室で行うので、そのままお部屋へ案内していただきます。回廊のような廊下からも庭園を眺められ、思わず何度か足を止めて見入ってしまいました。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

廊下のところどころには花がいけられています。腰掛けられるように配置された椅子は、世界的な家具デザイナー、ジョージ・ナカシマの作品。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

離れの客室へ向かう通路の一角は、高さのある格天井。日本伝統の建築美が垣間見えます。

 

 

情緒たっぷり露天風呂付き離れ

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

離れは全部で10室、そのうち9室にかけ流しの露天風呂が付いています。二間続きで二方向に窓がある明るい室内。すべて庭園に向いていて、外からの視線を気にせず過ごせます。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

広さがありゆったりと過ごせるガラス張りの広縁。家具はジョージ・ナカシマの「コノイドチェア」。木製ですが滑らかな座り心地。穏やかな景色と日当たりの良さでうたた寝してしまいそうです。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」
約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

奥の間はリビングスペースとして利用します。雪見障子を上げて座ったまま外を眺めます。洋風のお宅が増えてあまり見かけなくなりましたが、こうして使ってみると風情がありますね。

 

黒塗りの文箱を空けると、宿の名入りのレターセットが入っていました。なかなか会えない方へ、この機会にゆっくりと手紙をしたためるのも素敵ですね。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

閑寂を愛でる茶の湯の世界観を感じる、直線的な床の間。いけられた花のアレンジにも、そうしたわびさびの美意識がうかがえます。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

茶器やポットはミニシンクの横に用意されています。また、棚の下に冷蔵庫があり、お茶やジュース、お酒類が入っています(料金別途)。お部屋でマイペースに過ごしたい人にとってシンクがあるのは便利ですね。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

洗面台は2つあり、広いので2人一緒に利用できます。洗面スペースを抜けると内風呂、さらにその奥が露天風呂です。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

源泉がそそがれる露天風呂は24時間かけ流しで、いつでも好きな時間に入ることができます。淡いにごりが特徴の湯は、ナトリウムカルシウム塩化物泉。湯上がりはお肌がしっとりすると言われています。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」
約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

浴衣と羽織、使い捨てのスリッパが用意されています。女性の浴衣には、着崩れを防ぐための腰ひもも付いていて、細やかな心遣いを感じます。また、到着後にサイズの合う足袋を用意してくれます。

 

化粧水や乳液、石鹸と、アメニティはひと通り揃っています。シャンプーやボディーソープは浴室に備え付けられています。

 

 

 

ゆとりのある本館客室

秋保温泉 茶寮宗園

本館の客室もご紹介します。こちらも足元までの明るい開口部は、全て庭園に向いて開けています。本館は、ベッドのお部屋と布団敷きのお部屋があります。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

庭に面した広縁はゆとりがあり、1階は外の濡れ縁に出られます。本館は客室が連なっているはずなのですが、窓際まで行っても外部や隣室からの視線は全く気になりません。

 

 

 

お抹茶とお菓子で、ほっと一息

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

客室へ到着すると、仲居さんがお茶とお菓子を用意するために一度下がります。その間にチェックイン用紙に記入を済ませました。温かいおしぼりと、抹茶、調理場手作りの和菓子を出してくれました。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

眺めの良い客室で、点茶がいただけるなんて優雅な気分です。この日の手作りお菓子は「小倉れんこん」。小倉あんの中に入ったレンコンがシャキシャキとして、抹茶によく合います。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

飲み終えると、今度は煎茶と宿名物の菓子「ひと梅ぼれ」が出てきました。甘いものをいただいたおかげで移動の疲れが消え、入浴前の腹ごしらえはばっちりです。

 

 

鳥のさえずりを聞きながら入る露天風呂

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

大浴場には、男女ともに露天風呂があります。部屋数自体が少ないので混雑することはありません。まるで森の中にいるような静けさ。木々が風に揺れる音や小鳥の声がして、心の底からリラックスできます。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

青森の青石を敷き詰めた内湯。窓が大きくて開放的です。シャンプー類は備え付け、タオルは脱衣所にたくさん用意されているので、お部屋から持ってこなくても大丈夫です。

 

 

 

夕食は懐石料理で旬の恵みに舌鼓

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

離れの夕食は客室で、本館は食事処でいただきます。器の組み合わせに、豊かな色彩、旬の食材をふんだんに盛り込んだ茶懐石のあしらいは、眺めるのも楽しいひとときです。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

ヒラメの身が花びらのように繊細なお造り。弾力のある食感がたまりません。香り高い松茸の土瓶蒸しは、お出汁を堪能してから柚子をひと搾り。過度な味付けはせず、素材のうまみを丁寧に引き出したお料理です。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

スズキのムニエルはカリッと仕上げた表面と、ふわふわの内側のコントラストが楽しい一皿。野菜もシャキシャキとして食欲をかきたてます。

 

 

本館宿泊者が夕食をいただく「料亭羽衣」

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」
約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」
約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

本館2階にある「料亭羽衣」。本館宿泊者の夕食会場です。伝統的な和紋や組子細工をあしらった、繊細で美しい装飾。個室に分かれていて、庭園を眺められる席もあります。

 

 

ライトアップされた夜の庭園

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」
約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

日没を過ぎると庭園がライトアップされ、昼間とはまた別の美しさに魅了されます。いつまでも眺めていたい光景です。

 

 

湯豆腐で体にやさしい朝食を

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

朝は湯豆腐をいただきます。そのほか、焼き魚、炊き合わせ、だし巻き卵、梅干しなど。温かく口あたりの良い和朝食が、体にやさしく染み渡ります。

 

 

「茶寮宗園」売店おすすめのお土産

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

ロビーのそばにある売店でお土産を探します。定番のお菓子のほか、地元宮城や東北各地の工芸品、和小物なども取り扱っています。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

300年以上の歴史がある仙台の工芸品「堤焼」。小皿(8,800円)、ぐい呑(5,500円)、徳利(3,300円)。

 

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」
約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

客室でいただいたお菓子「茶寮宗園特製 ひと梅ぼれ」(775円)は、パティシエが毎日手作りしています。日本緑茶発祥の地・京都宇治田原のお茶が練り込まれたお香「宗園香」(1,800円)。

 

 

日本の美とおもてなしに出会う

約8,000坪の静寂の中に佇む、おもてなしの宿 「秋保温泉 茶寮宗園」

日本旅館の粋を改めて感じさせてくれる「茶寮宗園」。宿の方々が親しみを込めて接してくれたのが印象的でした。お茶と一緒に温かなおしぼりが出てくること、お土産を一緒に考えてくれること、そうした「さりげない寄り添い」が心地良い滞在でした。皆さんもぜひ、日本旅館のおもてなしに心癒されてみませんか。

 

 

秋保温泉 茶寮宗園

住所
宮城県仙台市太白区秋保町湯元字釜土東1
アクセス
仙台駅~車で約30分/仙台南IC~車で15分/仙台宮城IC~車で約20分/JR仙台駅~送迎バス(要予約)
駐車場
無料(40台・先着順)
チェックイン
15:00(最終チェックイン:18:00)
チェックアウト
11:00

 

 

 

取材・撮影・文/Junko Saito

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