
日光市の「鬼怒川金谷ホテル」は日本最古のクラシックホテルをルーツに持つ、和のラグジュアリーリゾート。創業者ジョン・カナヤこと金谷鮮治(かなやせんじ)氏は伝説のホテルマンであり、フレンチの鉄人・坂井宏行氏が初代シェフを務めた「西洋膳所ジョンカナヤ麻布」オーナーのグルマンとしても有名な人物。
ここは彼が夢見た理想の旅館。「おもてなし」の和の心、美食、温泉露天風呂付客室、西洋芸術。心ゆくまで癒やされる極上の時間を過ごせます。
新宿から直行特急電車で約120分!アクセス至便の温泉リゾート

栃木県日光市に位置する鬼怒川温泉は、江戸時代に発見された由緒正しい歴史を持つ温泉。当時は日光詣の大名や僧侶のみが入れる湯治場で、一般の人々に解放されたのは明治以降と言われています。
東京方面からのアクセスに優れており、JR・東武直通特急を利用すれば新宿駅や池袋駅からも乗り換えなしで鬼怒川温泉駅まで約120分、鬼怒川温泉駅から「鬼怒川金谷ホテル」までは徒歩約3分で到着します。

鬼怒川の渓谷沿いにたたずむ「鬼怒川金谷ホテル」は、客室からパノラマビューの美しい景色を堪能できるラグジュアリーな温泉リゾート。きめ細やかなサービスは宿泊者からのクチコミ評価が高く、エレガントなリゾートステイを満喫できます。
「おもてなし」の和心と、洗練された西洋美学の空間が生み出す極上のくつろぎ

若い頃から海外を漫遊し、世界中の一流を体験してきた創業者・金谷鮮治氏の経営哲学は「和敬洋讃」。鬼怒川金谷ホテルはサービス、インテリア、食のすべてに対し、和の伝統文化と西洋美学を見事に融合しています。

和敬洋讃の思想はエントランスロビーにもあふれています。格調高いモダンな空間のエントランスロビーに入ると、20世紀フランスを代表するグラスアート作家ガブリエル・ロアール作のスカルプチャードグラス「天女の舞」がお出迎え。


チェックインは鬼怒川に臨むテラス席や暖炉のあるラウンジで。ウエルカム・スイーツとドリンクをいただきながらおこないます。
これは旅路でお疲れのゲストを立たせたままにすることなく、すぐに安らいでいただきたいという、おもてなしの和の心遣いから。

ラウンジの暖炉の前でチェックインの間、スタッフは膝をつき笑顔で接客。きめ細やかなサービスは、伝統あるラグジュアリーな空間で緊張しがちな旅人の心をそっと溶かしてくれます。

ラウンジではスタッフがコーヒーなどのソフトドリンクを無料でサーブしてくれますが、宿泊者に「渓谷の別荘に来たかのように気軽にくつろいでいただきたい」という思いから、フリードリンクコーナー(8:00〜21:30)も用意されています。温泉の出入り口にも近いので、湯上がり時も気兼ねなく利用できると好評です。
渓谷美と川のせせらぎに癒やされる温泉付き絶景客室


鬼怒川金谷ホテルには全7種類の客室があり、温泉露天風呂付きの洋室から、畳とベッドの和洋室、モダンな和室まで、旅のシーンに合わせて選ぶことができます。

このホテルの客室の大きな魅力は、大きな風景画のような鬼怒川渓谷のパノラマビュー。すべての客室は鬼怒川の渓谷に面しており、全面ガラス張りのウッドデッキテラスから四季が織りなす渓谷の自然美を堪能できます。
渓谷の貴賓室「ジョン・カナヤ・スイート」


おすすめの客室は、最上階にある一室だけの特別なゲストルーム「ジョン・カナヤ・スイート」。
132平米もの客室には、温泉ビューバス、2つのリビング、ダイニング、4つのベッドがゆったりと配置。欧米諸国を旅してきた金谷鮮治氏をイメージし、アンティークの調度品がさりげなく置かれています。

ベッドはシモンズ製マイナスイオンベッド、枕は3種類(羽根、そばがら、テンピュール)から選択可能。マイナスイオンは、心肺機能や新陳代謝を高め、血液浄化、血行促進、自然治癒力を向上させる効果が期待できると言われていますので、ぐっすりと朝まで休めます。
この客室には温泉をひいたビューバスも。温泉にゆっくりつかる時間は、旅の醍醐味のひとつ。クラブフロアは冷蔵庫内のシャンパーニュやビールなどが宿泊料金に含まれていますので、お気に召すまま自由に飲むことができます。
ビューバスに入って自然と溶け合う心地良さに浸り、テラスでワインセラーから取り出したシャンパーニュを開ける。ゆっくり本を読むのもよし、チェスやトランプに興じるのもよし。
まさに「渓谷の貴賓室」と呼ぶにふさわしい、大人の旅人のための贅沢な空間です。
温泉露天風呂付きグレードアップ和室



テラスに客室専用の温泉露天風呂が備えられている、グレードアップ和室も人気があります。部屋の広さは66平米、定員は3名。

スタンダード客室の1.5倍の広さのテラスにはデイベッドも置かれており、安らぎの時間をより充実したものにしてくれます。温泉で熱った体をデイベッドに横たえまどろむ。聞こえてくるのは川のせせらぎと鳥の声。そんな優雅な時間を味わえます。
※一部の客室には温泉が備えられていません。大浴場で温泉をお楽しみください
ラグジュアリーなスパ体験ができる2つの大浴場

鬼怒川金谷ホテルには2つの個性あふれる大浴場もあります。四季に合わせて、菖蒲湯、ゆず湯といった季節風呂も用意。夜と朝で男女入れ替え制にしているので、両方のお風呂を満喫できます。

「古代檜の湯」は浴槽と浴室のすべてが、樹齢約2千年を誇る直径2m余りの古代檜の巨木を用いて作られた和の大浴場。古代檜から抽出される精油中には、血行や新陳代謝を促進し神経を安らげるなどの、森林浴と同様の健康を保つ作用があります。「お風呂の森林浴」ができる、非常に贅沢な内風呂なのです。


白御影石の一枚岩を使用して作られた温泉露天風呂や、広々とした西洋桐の高温サウナも完備されています。
古代檜の湯
- 入浴時間
- 男性 14:00~1:00/女性 4:00~10:00
(欧州桐サウナ:男性 14:00~22:00/女性 5:00~9:00)
「四季の湯」は渓流に面し、大理石の2つの温泉内風呂と2つの白御影石の温泉露天風呂、ミストタイプの低温サウナ「テルマリウム」を備えた、西欧風のモダンな大浴場。



明るく開放的なパウダールームには、オーガニックデトックスドリンクやバスローブが用意されており、ガゼボ(東屋)で優雅に湯涼みができます。

最上階のクラブフロア客室内や大浴場前に備え付けてあるタブレットで、大浴場の混雑具合を確認できますので、空いている時間に行けばよりラグジュアリーな時間が過ごせます。
四季の湯
- 入浴時間
- 女性 14:00~1:00/男性 4:00~10:00
(テルマリウムサウナ:女性 14:00~22:00/男性 5:00~9:00)
「西洋膳所ジョンカナヤ麻布」の哲学を受け継ぐ「金谷流懐石」

このホテルの料理のルーツは、多くの食通をうならせてきた「西洋膳所ジョンカナヤ麻布」の哲学である和敬洋讃。ディナーは、日本が誇る懐石料理と西欧料理のテイストを合わせた、金谷流のおもてなし料理「金谷流懐石」。
部屋食も選択できますが、お勧めは「ダイニング JOHN KANAYA」でのディナー。ゲストが非日常の食体験を楽しめるように、優雅な演出がおこなわれています。
ダイニングルームへ行く時も浴衣のままで大丈夫。温泉に入った後でもくつろいだ気分のまま、美食を堪能できます。

ラウンジに鎮座しているジョン・カナヤのスペイン旅行の想い出の品である、美しい細工の「アンティーク・ラック」の扉が開くと、それがディナー開始の合図。



「ダイニング JOHN KANAYA」には3つのタイプの席が用意されています。こちらは個室が並ぶ「プライベートダイニング」。


そして庭の木々に癒される「ガーデンダイニング」や落ち着いた雰囲気の「テラスダイニング」。

ダイニングの席に着くと、新たな演出が始まります。地元・栃木と日本各地の旬の味を厳選したディナーメニューは豪華そのもの。

食事を引き立ててくれるアルコールもぜひオーダーを。料理に合わせてソムリエがセレクトしたワインペアリング3種(シャンパーニュ・白・赤 4,950円)、栃木の地酒「東力士」(グラス1,320円、1合1,980円)など、豊富なメニューの中から選択可能です。

メニューは季節や時期により変わります。霜月のお献立を一例としてご紹介します。
前菜の金谷玉子は、ジョン・カナヤ氏と「料理の鉄人」坂井宏行シェフが考案した「卵のパクトゥール」を、鬼怒川金谷ホテル風に新鮮な那須地養卵と四季の旬の具材を使いアレンジした名物料理。

盆の上の前菜は那河川産鮎の山椒煮、帆立のコンフィ焼き茄子の摺り流し、ミズコブと炙り榎木茸の菊花浸し、クリームチーズの西京漬け。

吸物は栃の木まいたけを添えた蟹真署。

旬魚の盛り合わせたお造りには煎り酒を。

三日月の皿の上には鰆の幽庵焼き。
器にもこだわり、窯元に特注で作ってもらったものも。料理と器が一体となり、秋のお月見の世界を見事に表現しています。

「金谷特製和風ビーフシチュー」はとちぎ和牛A5ランクを使用し、特製デミグラスソースとフォンドボーに八丁味噌とたまり醤油でコクを加えた一品。「和敬洋讃」の哲学を象徴する、ホテルを代表する伝統メニューです。そして松茸御飯、赤出汁、香の物、続いて季節の水菓子。
存分に舌鼓を打ち、心も体も満たされた後は、再び落ち着いたダウンライトが灯るラウンジへ。

最後は優雅なスイーツワゴン。ホテルオリジナルの高級ショコラを始め、マカロンなどのスイーツをお好きなだけ味わえます。

ショコラはジョン・カナヤが大切な家族への手土産にしていたという特別なアイテム。
ジョンはホテルやレストランで働くスタッフを家族のように考え、200余名のスタッフ全員の顔と名前を覚え、心遣いも忘れませんでした。お客様に対して最高のおもてなしを実現するために、最も大切なのは従業員だということを熟知していたのです。1970年代としては珍しい託児所をホテル内に作り、働く母親をバックアップ。ジョンが海外に出かけると、託児所の子どもたちのために色とりどりのチョコレートを買い求め、帰国後に自ら託児所を訪れ手渡していたそうです。
随所にSTORY があふれている3つの演出は、ディナータイムをよりラグジュアリーな時間へと導いてくれます。
夜のお楽しみ「シガーサロン」&本格和スパ「Spa Treatment Salon」

お酒をゆっくりと楽しみたい方は、キューバ産やKANAYAオリジナルラベルのシガーなどが嗜めるシガーサロンへ。シガーだけでなく、ウイスキーなどのアルコールも提供しています。

このシガーサロンはジョンが愛したシガーやコレクションを配した大人のための空間。
さりげなく置かれているチェスボードは、ジョンがフィレンツェから連れ帰った品。壁のギャラリーには美しいオールドノリタケのコレクション。上質な品に囲まれながら優雅な夜を過ごすのも、極上旅ならでは。

女性にお勧めなのは、「Spa Treatment Salon」で受ける「庵SPA鬼怒川」の贅沢なトリートメント。
「庵スパ」は、日本国内のみならず、ニューヨークのキャッスルホテルなどのリゾートホテルで展開しているスパ。心の緊張をほぐす西洋式と気の流れを整える東洋式トリートメントを融合した「資生堂Qiエステラピーボディ」(16,500円〜)や、引き締め・エイジング効果を体感できる「禅=ZEN=フェイシャル」(18,000円〜)などのコースが用意されています。

おいしく滋養に富んだ金谷流懐石料理をいただき、名高い天然温泉でじっくり血行を改善。お肌がしっとりとしたタイミングで庵SPAのトリートメントを受ければ、最高の相乗効果が期待できそう。
Spa Treatment Salon 庵SPA鬼怒川
- 営業時間
- 15:00~24:00 (最終受付23:00、18:00~21:00はクローズ)
- 定休日
- 水曜日
※人気の施設ですので、事前の予約をお勧めします
厳選地元食材で健やかな体へと導いてくれる「おもてなし朝食」

朝食は和食と洋食から選択。どちらも栃木の恵みや地野菜を盛り込み、多くの品目を朝から摂取することで体調を整えて欲しいという、おもてなしのメニューが日替わりで並びます。


鬼怒川金谷ホテルで使用されているお米は、農薬・化学肥料を一切使用せずに自然農法で作られた日光滋養米コシヒカリ。昔ながらのわらで包み発酵・熟成した「おらが麦納豆〜あさ月糸」は、栃木県産の大豆生産農家と契約栽培の小粒大豆と、栃木県産二条大麦を使用したもの。厳選された地元食材がいただけます。
滞在中のお気に入りを手土産にできるギフトショップ



1階のショコラバー「JOHN KANAYA」では、スイーツワゴンに並んでいたショコラをお土産として購入できます。金谷鮮治氏が愛したシガーやお酒などの嗜好品をショコラで表現したものや、和敬洋讃の精神を大切にした唯一無二のフレーバーのショコラなど、魅力的なショコラを取りそろえています。

ショコラバーJOHN KANAYAの向かい側にあるギフトショップにも、栃木の工芸品や銘菓やJOHN KANAYA商品など、厳選された「KANAYAセレクト」の数々が並んでいます。



ディナーのメインメニューとしても人気の「鬼怒川金谷ホテルオリジナル 和風ビーフシチュー」(1,296円)もお土産として持ち帰れ、金谷ホテル観光グループ創業90周年を記念したKANAYAオリジナルラベルのセレブレートワイン「菱山ブラン・キュベェ・カナヤ」(4,901円)も販売しています。
STORYが愉しめる至福の空間「鬼怒川金谷ホテル」

金谷鮮治氏は「西洋膳所ジョンカナヤ麻布」をオープンするにあたり、おいしい料理を提供するだけではなくシェフの料理に対する姿勢や人柄に触れることで、味覚だけにとどまらず料理や人の物語が愉しめる「至福の空間」にする事を目指したといいます。
この鬼怒川金谷ホテルも金谷鮮治氏やシェフ、スタッフの物語が楽しめる「至福の空間」となっています。
あなたも「渓谷の別荘」鬼怒川金谷ホテルで、至福の時を過ごしてみてはいかがでしょうか?
鬼怒川金谷ホテル
- 住所
- 栃木県日光市鬼怒川温泉大原1394
- アクセス
- 東武線鬼怒川温泉駅より徒歩約3分/今市ICより国道121号で約20分
- 客室数
- 41室
- 駐車場
- あり 30台 無料
撮影:久保田耕司、取材・文:北川りさ