いま熱海で一番「映える」女子旅スポットといわれる「ACAO FOREST(旧・アカオハーブ&ローズガーデン)」。ブルーオーシャンを見渡す小高い丘陵地に、一面、バラやハーブの庭園が広がっています。
現地までのアクセスや気になる話題の「COEDA HOUSE」の楽しみ方、フォトジェニックなスポットなどをご紹介します。
まずは立地とアクセスを確認
まずは熱海駅へ。新幹線を使えば東京駅から約50分、新横浜駅からならわずか30分ほど。都心からの近さにプラスして、温泉にグルメ、イベントなどたっぷり楽しめちゃう充実感が人気です。
熱海駅には、2016年にリニューアルされた駅ビルや、ロータリーには無料で楽しめる足湯「家康の湯」も。心持ち熱めの温度で少し入っただけでもぽかぽか温まります。
「ACAO FOREST」へは、熱海駅から東海バスで15分ほど。バス停は、駅ビルを出て左手側のバスターミナル6番のりばです。
園内の移動はシャトルバスで。全体像を把握しよう!
左側に海を見ながら海沿いの道を進み、「アカオ フォレスト」のバス停で降ります。バスを降りると、すぐに施設の入り口が見えますので、中の受付でチケットを買いましょう。
庭園の広さは約20万坪、東京ドーム13個分。その広大な敷地に、自然の地形を生かした12種類のテーマ別のガーデンのほか、神社や話題の「COEDA HOUSE」が点在しています。庭園は広いうえ、小高い丘陵の斜面に沿っているので歩きだと大変。まずは園内専用のシャトルバスに乗って一番上まで上ります。
園内随一のパワースポット!「曽我浅間神社」
解説を聞きながらシャトルバスで約5分、一番上で降りると、その左側の奥に神社が祀られているのが見えてきます。実はこちら、「曽我浅間神社」といって園内施設の一部となっている神社です。
といっても、もちろん正式に神様が祀られている本物の神社。「大山祇神(おおやまつみのかみ)」と「木花咲耶姫神(このはなさくやひめのかみ)」という父娘の神様が祀られています。
木花咲耶姫は、名前の通り木の花(桜といわれる)のように美しい絶世の美女神。もともと曽我神社として大山祇神のみ祀られていましたが、その後、娘神を富士山本宮浅間大社から御霊分けしてもらって父神と合祀しています。
こちらが本殿。2019年の台風で周囲の大木が倒れても、本殿はびくともしなかったという正真正銘のパワースポットです。
高台の花園に相応しく、山の父神と、桜のように美しい娘神とのコラボ。商売繁昌、試験合格、家庭平安、安産、子育てのご利益があるほか、父娘の神が合祀されていることから、家族・夫婦・友情などのご縁にもご利益があるとのことです。
実はこちらの庭園、交流と絆をテーマとしていて、単に花や植物を美しく愛でるだけでなく、その中で人々が楽しく過ごしてもらうことが本来の趣旨とのことです。
頂に、人々のご縁を取り持つご利益のある神社が鎮座するには深い意味があったんですね。
絵馬はボックスにお金を入れる無人販売ですが、御朱印はここでは購入できません。写真の桜の焼印が入った木片を参拝した証として、「ハーブ工房」に持ち帰ります。
そこで持ち帰った木片と交換する形で、書き置きの御朱印を頂く仕組みです。オリジナルのバラのデザインは、神社印もあわせて、熱海市在住の消しゴムはんこ作家の津久井智子さん作。かわいらしいと評判です。
ギネス級巨大盆栽も登場!想像以上に豊富な庭園の種類
絶世の美女神に良いご縁があるよう参拝したら、そのままゆっくり園内散策の始まりです。神社のすぐ下の階段を降りると、日本庭園が姿を現します。
真ん中に置かれているのは、樹齢約600年の盆栽「鳳凰の松」。高さ約5m、幅約10mもあり世界一大きいといわれているそうです。
ギネス級巨大盆栽も、太平洋の大海原を背景にすると小さく見え……ないですね。ここに和の庭園もあるのは、人によっては意外な発見かもしれません。
いよいよ話題のあのカフェをご紹介!
2017年にオープンし、一躍この庭園を有名にしたのが、新国立競技場を設計した有名建築家、隈研吾氏が設計したカフェ「COEDA HOUSE(コエダ ハウス)」です。
360度全面ガラス張りの真四角の平屋建てで、モダンな中にも和のテイストを感じさせる隈氏お得意の木材使いも見られます。
中央に積み木のように組み上げられた柱がそれ。樹齢約800年のアラスカヒノキを80cm~12mの角材にして、49層1,500本も積み重ねています。
こちらでのお楽しみは、この立地ならではの絶景を眺めながらいただく、スイーツとドリンクでの休憩タイムです。
こちらは、熱海特産の橙を使用した爽やかな酸味が特徴のベイクドチーズケーキ。COEDA HOUSEの柱がモチーフになっています。
ドリンクは、自家製のラベンダーシロップを使った「ラベンダーレモンスカッシュ」と、2層のドリンクで見た目も楽しい「ハイビスカスローズ&エルダーフラワー」を。飲む前に写真に収めたい一品です。
オリジナルのおみやげ類も発見!こちらはCOEDA HOUSEの柱と同じヒノキ素材を使って、地元熱海の職人がくみ上げたもの。コースターなどとして使えます。
COEDA HOUSE
- 営業時間
- 9:30~16:00(L.O.)
- 定休日
- ACAO FORESTの定休日に準じる
熱海が誇るフォトスポットの数々
日本庭園からCOEDA HOUSEの東側は「オーシャンガーデン」になっていて、海に向かってちょっとした段々畑のようになっています。
園内はリードがあればワンちゃんのお散歩もできます。あまりのかわいさに思わず記念撮影してみました。実はここ、写真の通り、目線によっては斜面が見えず、断崖絶壁のように見えるんです。
この目線マジックを利用したフォトスポットがこちらの「フレームハウス」。白い枠でエーゲ海風に太平洋の青を切り取れると人気です。この日は平日だったのですが、撮影目当てにたくさんの人が並んでいました。
同じくこの目線マジックを利用して、あたかも空中に浮いているように撮れると評判なのが、こちらの「空飛ぶブランコ」です。この日園内で最も行列ができていた場所です。
元々は園内スタッフの発案で手作りされたものだったのですが、あまりの人気に公園の遊具並みに補強をしたほどだそう。
自然の地形を生かした12種類のテーマ別ガーデンが点在
花の種類別ではなく、あくまでテーマ別というところがポイント。代名詞になっているバラは全部で約600種4,000株も植えられていますが、植物園的な種類別のディスプレイにはなっていません。
バラの色調も、周囲の景観とマッチする淡い色合いのオールドローズやイングリッシュローズ、ツルバラなどを多用し、一年草や宿根草を組み合わせることもあります。
「プロポーズガーデン」は、バラでアーチを作ってカップルを包み込むような設計。「イングリッシュローズガーデン」には、英国風の小屋もあって中で記念撮影ができます。
ほかにも、100種ほど育てているハーブガーデンはイタリア式庭園になっているなど、写真映えする庭園がたくさんあり、演出に力を入れているのがこちらの最大の特徴なんです。
ちなみに1月は熱海桜、2月は菜の花、4月は約10万株ものチューリップが園を彩り、バラは5月からが最盛期です。取材時(2月下旬)には大島桜がまだ咲いていました。
また、9月はダリア、10月はアメジストセージと、1年を通して花を楽しめるようになっています。
ハーブを使った体験コーナーでオリジナルお土産も!
園内を散策して終盤に差しかかるころ、爽快なハーブの香りがする「ハーブ工房」にたどり着きます。
こちらではハーブを使った自分だけのオリジナルの「ハーブ石けん(1,800円)」や「ハーブ練り香水(2,000円)」などを作ってお土産にできます。
体験では、スタッフの方がどのように作ればいいか丁寧に教えてもらえます。ローズやラベンダー、ベルガモットなど12種類の香りの中から好みのものをチョイス。
選んだ香りのラベルを貼って、かわいくラッピングすれば、あっという間に完成!散策中の体験にはこの手軽さがうれしいですね。体験の所要時間は、短いものだと5~15分、長いものでも30~60分が目安です。
もちろん体験しなくても完成品のグッズを買えるコーナーもあります。
ハーブ体験工房
- 営業時間
- 9:30〜16:30(LO)
女子の好きがいっぱい「ACAO FOREST」
「空飛ぶブランコ」やガラス張りの「COEDA HOUSE」はSNSで見たことはあるけれど、どんな場所にあるのか知らなかった、という方も多かったのではないでしょうか?
「ACAO FOREST」には、パワースポットの「曽我浅間神社」に、SNS映え必至の「COEDA HOUSE」周辺、一年を通して花々が咲き誇る庭園など、女子の好きがいっぱい!気になった方は一度、体験しに訪れてみてはいかがでしょうか。
- 営業時間
- 9:00〜17:00(入園は16:00まで)
- 定休日
- なし※最新の営業スケジュールは公式サイトを要確認
- 料金
- 大人 4,000円、子ども 1,000円
- アクセス
- JR「熱海駅」より東海バス 網代行き6番線より乗車、「アカオ フォレスト」下車(乗車時間約15分 290円)
- 駐車場
- 100台、有料※貸切バスでの来園は要事前相談
- 公式サイト
- ACAO FOREST
写真・取材・文/久保田耕司