金沢から1時間♪ 潮風感じる「加賀」で、かわいい名物グルメやものづくりを楽しむ1日さんぽ

金沢から1時間♪ 潮風感じる「加賀」で、かわいい名物グルメやものづくりを楽しむ1日さんぽ

2024年春、北陸新幹線の金沢~敦賀駅が延伸か開業することを受け、注目が集まる北陸エリア。そのなかでも、石川県屈指の温泉郷「加賀温泉」で知られる加賀市は、金沢とはまた違ったディープな旅を楽しむのにぴったりです。加賀周辺には、ここでしか味わえない名物グルメや、予約不要・手ぶらで楽しめるクラフト体験が充実。日本海に囲まれた加賀で、のんびり、1日さんぽを楽しみましょう。

ものづくり体験の宝庫「加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森」

ものづくり体験の宝庫「加賀 伝統工芸村 ゆのくにの森」 実際に北陸に建っていた本物の古民家を移築

加賀温泉郷は、「山代温泉」「山中温泉」「粟津温泉」「片山津温泉」という、4つの温泉地の総称。加賀温泉へは、首都圏から新幹線で1本。金沢からもアクセスが良いので、ふらっと気軽に足を伸ばすことができます。

最初に向かう「ゆのくにの森」は、「山代温泉」にある伝統工芸のテーマパーク。足を踏み入れると、森と溶け合うように、移築された歴史ある古民家が点在しています。そそぐ光、小川のせせらぎ、古民家を渡る風。静寂な空間で、ゆるやかな森の時と遊びながら、リフレッシュできます。

ちなみに、「 ゆのくにの森」を利用するなら、JR西日本の電子チケット「tabiwa by WESTER」がおすすめ。 当日窓口に並ばず、スムーズに入館可能。入館料も割引されるなど、北陸へのお出かけがグッと快適になります。

お天気や時間帯によって映し出される、傘の影も幻想的

約13万坪の敷地内は、フォトスポットだらけ。中でも人気の「アンブレラスカイ」は、カラフルな傘が並ぶアーケード。雨の日も、晴れの日も。空を埋め尽くす傘とともに、ファンタジックな写真が撮れます。

そして、「ゆのくにの森」で必ず見ておきたいのが、「黄金の間」と「美川仏壇」。すべてが黄金色に輝き、きらびやか。思わず見とれる美しさです。

通常、「黄金の間」は開放されておらず見学のみ。これまで開業後の35年間、一度も中に入ることができませんでしたが、JR 利用のお客様限定で、黄金の間の中に入って写真を撮ることができます。ここでしかできない体験をしたい方は、ぜひご利用くださいね。

期間:10 月 1 日(日)~12 月 31 日(日)

予約不要で楽しめる「沈金体験(ふき漆)」(2500円)

「ゆのくにの森」では約50種類の体験を、ほぼ予約なしで楽しめます。体験メニューはいくつもありますが、今回は輪島塗伝統の「沈金」にチャレンジしてみました。

「沈金」とは、漆の表面に模様を彫り、そこへ金箔・金粉を沈めて、色を付ける技法のこと。漆塗りのお箸に、これぞという模様を決めたら、ノミで削っていきます。細い箸に掘っていくのは大変でしたが、職人さんが優しくサポートしてくれるので安心。最後に金が入ると、模様がキラキラしてきれい♪ 世界に1つだけ作品なので、忘れられない旅のステキな思い出になります。

キュートな温泉卵付き加賀カニごはん「割烹 加賀」

キュートな温泉卵付き加賀カニごはん「割烹 加賀」 数量限定・要予約「加賀カニごはん」(3980円)

加賀市の名物グルメとして、今注目を集めているのが、北陸新幹線デビューの年に誕生した「加賀カニごはん」。現在、加賀市の4店舗、同一料金で楽しめます。

この日伺ったのは、加賀温泉駅から車で約15分の「割烹 加賀」。席はゆったりと設けられ、広々した個室があるのも嬉しい点です。

セットの内容は、香箱蟹を1杯使用したこだわりのカニご飯、旬の野菜やお魚を使用した小鉢5品、お味噌汁。九谷焼の器や山中漆器のお盆に盛り付けており、華やかで、品数もたっぷり。手描きの温泉卵も添えられ、眺めるたびに心がほっりします。

香箱蟹がのった丼に、とろ~り温泉卵を割り入れて。お箸でかき混ぜながらいただくと、甘辛い蟹のソースとご飯、温泉卵のとろっと感が、絶妙にマッチ。プチプチとした内子や外子の食感もやみつきになります。

海辺の橋立地区でノスタルジックさんぽ

海辺の橋立地区でノスタルジックさんぽ 「北前船の里資料館」(入館料350円)

続いてやってきたのは、日本で初めて「日本遺産」に認定された、加賀の橋立地区。かつて橋立は、北前船に携わる人たちが多数くの移住していたため、「日本一の富豪村」と呼ばれました。今でも町中に文化財が残り、当時を彷彿とさせる面影がそこかしこに見られます。

そんな橋立で、気軽に北前船の歴史に触れられるのが「北前船の里資料館」。建物は北前船主の古民家をそのまま活かした、風情ある佇まい。ノスタルジックな雰囲気が漂います。

外観は質素でも、中は松の木の梁、秋田杉の一枚板、屋久杉の天井などが使われており、とても立派。これだけ立派なお屋敷でも、財力は10番目なのだと言うから驚きます。 そして室内には、当時、北前船の船首や乗組員さんたちが使っていた品々がずらり。江戸時代に日本海をたくさん往来していた、船乗りたちの暮らしぶりが伝わります。

橋立は、石垣と鄙びた町並みに溶け込むような“赤瓦の屋根”が美しい町。2005年には、国の「重要伝統的建造物群保存地区」にも指定されています。

カメラ片手に、統一された町並みを眺めながら、ゆるりとした時間を楽しんで。

橋立の女性たちが持ち寄った料理をアレンジした「茶番御膳」

もっと深く橋立を知りたい方は、ガイドさんと一緒に町を歩く、ガイドツアーに申し込むのも手。普段、非公開の船主邸のお屋敷を見学できたり、郷土料理「茶番御膳(ちゃばんごぜん)」も楽しめますよ。

加賀パフェを味わえる、緑に囲まれた「加佐ノ岬倶楽部」

加賀パフェを味わえる、緑に囲まれた「加佐ノ岬倶楽部」 四季折々の風景が楽しめる人気のテラス席

3時のおやつを楽しみにやってきたのは、加賀海岸の日本海に突き出た、加佐ノ岬のほど近く。「加佐ノ岬倶楽部」は、緑に囲まれた場所にひっそりと佇む、ランチとスイーツのお店。周囲は野鳥の声が響き渡り、のんびり時間を忘れてくつろげます。

「加賀パフェ」加賀棒茶付き(1100円)

初めての人にぜひおすすめしたいのが、地元の野菜を使った、加賀の名物グルメ「加賀パフェ」。加賀で3店舗、同一価格で、各店舗さまざまな工夫をこらしたパフェを提供しています。

「加佐ノ岬倶楽部」では、毎年テーマを変えていますが、2023年は“加佐ノ岬から見る四季折々の風景”がテーマ。内容は、バタフライピーのゼリー、ブロッコリーやあじへいカボチャのアイス、ビーツのレアチーズケーキなど、カラフルで野菜がふんだんに使われたスイーツで構成されています。

目で喜び、スプーンを差し込むたび、新鮮なおいしさにワクワク♪それぞれの層が織りなす味わいを、最後の一口まで、飽きることなく楽しめます。

観光名所・加佐ノ岬までは、歩いて数分の距離。せっかくなら、岬へ足を運んでみましょう。真っ白な灯台と日本海のブルーのコントラストが美しい♪空気が新鮮で、思わず深呼吸したくなります。

おいしい海の恵みがあふれ、ものづくり体験も気軽にできる、風光明媚な加賀。金沢とは違う、石川の魅力を楽しみに、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

文:安藤美紀

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