巨匠建築家・村野藤吾により設計され、泊まれる有名建築としてその姿を今に残す「シェラトン都ホテル大阪」。大阪市都市整備局によるイベント「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪」にて、大阪の魅力ある建築の一つとして選ばれました。
巨匠建築家・村野藤吾の遺作「シェラトン都ホテル大阪」
日本を代表する歴史的、文化的資産が多く点在する大阪の高台・上町台地にそびえる「シェラトン都ホテル大阪」。昭和を代表する巨匠建築家・村野藤吾が最晩年に設計を手がけ、その没後1985年に竣工した名建築です。
近鉄「大阪上本町」駅とターミナルビルに直結し、全578室を備えるホテルは大規模ながら、波打つような外観をはじめとする優美なデザインが特徴。上本町エリアに複数の建築を手がけた巨匠・村野の遺作として、また泊まれる有名建築として、いまなお愛されています。
そんな「シェラトン都ホテル大阪」が、大阪市都市整備局によるイベント「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪(Open House Osaka、通称:イケフェス大阪)」にて、大阪の魅力ある建築の一つとして「生きた建築・大阪セレクション」に選ばれました。
大阪の街を一つの大きなミュージアムと捉え、「生きた建築」が紡ぐ多様で豊かな都市の物語を大阪の魅力として発信する同イベントは、今年で10回目。各時代を代表する多彩な建築の魅力を集積し、広く伝えています。
大阪を拠点に活躍した村野藤吾建築の魅力
佐賀県唐津市に生まれ、早稲田大学を卒業後、大阪を拠点にさまざまな建築を手がけた建築家・村野藤吾。日本芸術院賞や日本建築学会賞、文化勲章などの受賞歴を持つとともに、イギリス王立建築学会やアメリカ建築家協会の名誉会員にも選ばれた、日本建築界の巨匠です。
曲線と直線を効果的に配した、重厚感あるロビーなど、「シェラトン都ホテル大阪」では、そんな村野の大胆かつ繊細、優美なデザインがそこかしこに反映されており、その魅力を現代に伝えています。
また、和風建築の設計にも手腕を発揮した村野らしさが垣間見られるのが、ホテル3階にある神前式場「福寿殿」。本格的数寄屋造りの格調高い空間が、日本ならではの美しさを実現しています。
泊まれる有名建築として、戦後建築の心を伝える大切な存在として、「生きた建築・大阪セレクション」に選ばれた「シェラトン都ホテル大阪」。この機会にその魅力に触れてみてはいかがでしょうか。
シェラトン都ホテル大阪
- 住所
- 大阪府大阪市天王寺区上本町6-1-55
- 総部屋数
- 578室
- アクセス
- 近鉄「大阪上本町」駅(近鉄 大阪難波駅より2駅約3分)直結
「関西国際空港」、「大阪(伊丹)国際空港」より直通バス発着