提供:ことりっぷ
沖縄本島の北部は、世界自然遺産にも選ばれたやんばるの森が広がるエリア。人工的な光が少なく、夜空には美しい星が瞬きます。いくつもある星のスポットをめぐり、沖縄の自然を感じながら、星にまつわる思い出を手に入れましょう。
やんばるの森で星空観望ツアー
やんばるの森を見渡せる高さにある星見台
国頭村は夜空の保護に取り組む地域を認定する「星空保護区®︎」を目指す天文ファンに話題のエリア。その候補地の一つでもある国頭村森林公園には、世界自然遺産認定エリアのすぐそばという環境から、多様でユニークな動植物が生息しています。
自然を楽しむガイドツアーのなかでもおすすめは、天文台のある「星見台」で行われる星空観望ツアー。リクライニングシートに寝そべりながら星空を観賞し、天文台の望遠鏡では季節や空模様に合わせて惑星や星雲、月面などを観測できます。ニヌファブシやティンガーラなど、沖縄の言葉を使った解説も魅力的です。
園内にはキャンプ場やバンガローなどの宿泊施設もあるので、さらにじっくりと星空を楽しむこともできます。
(左上)消灯して星の観賞。フクロウやヤンバルクイナの鳴き声も聞こえる (右上)ナビゲーターによる解説付き (左下)コンピュータ制御された望遠鏡で宇宙を覗き見る (右下)北極星を意味するニブファブシの民謡があり、説明に三線を使うことも
カルスト石灰岩の断崖絶壁の岬
ヤンバルクイナ展望台から見た辺戸岬
本島の最北端にある辺戸岬は、太平洋と東シナ海を眺める絶景スポット。天気が良ければ、与論島や沖永良部島まで見渡すことができます。駐車場のそばには観光案内所があり、2階にはテイクアウトメニューの充実したカフェがあります。
カフェの名前は「ふしくぶカフェ」。この地域には、星が落ちてできた星窪(ふしくぶ)の地という伝承があり、星に縁のある土地でもあります。天体観測のスポットとしても知られる辺戸岬で、星降る瞬間を待ってみるのも楽しいかもしれません。
(左上)冬場には近海にザトウクジラが子育てに来ることも (右上)上が鳥で下が魚の像は与論島との友好記念碑 (左下)ふしくぶカフェは眺めも良く、ランチ利用にもおすすめ (右下)「アップルバナナシェイク」750円。ロゴ入りのグッズなども販売している
離島へつながる海上の橋をドライブ
通行無料なので島に渡ってみるのおすすめ ※画像提供:ピクスタ
国頭村から南下して沖縄自動車道の最北端となる許田ICへ向かうなら、今帰仁村方面に足をのばしてみるのもおすすめです。
古宇利島へと渡る古宇利大橋は、エメラルドグリーンの海の上をドライブできる南国らしいルート。橋の上は駐車禁止なので、屋我地島側橋詰にあるロードパークに車を停めて、橋のたもとの浜や歩道から記念撮影しましょう。古宇利島も大橋も、星の撮影スポットとして知られています。
古宇利島は“恋の島”としても知られ、島内には縁結びスポットもある
多良間島の黒糖を使ったキュートなカヌレ
焼きたてのカヌレは4個、6個、10個の組み合わせで販売
那覇空港へと戻る前に立ち寄りたい、おすすめの星スポットも2つご紹介します。一つはかわいい星がのった黒糖カヌレの専門店。港川外人住宅街(港川ステイツサイドタウン)と呼ばれる、カフェや雑貨店が立ち並ぶ通りにある小さなお店です。
「黒糖カヌレほうき星 港川本店」では、地元の食材を取り入れたカヌレが常時10アイテムほどラインナップ。外側のカリカリ感がよく、甘さ控えめでやさしい味わいが評判です。星の形をした黒糖クッキーも販売しています。
(左上)外人住宅をリノベーションした店舗 (右上)本店のみ販売のオリジナルカヌレもある (左下)定番の「黒糖カヌレ10個セット」2,000円 (右下)「黒糖クッキー」は6種類×1パック入り1,280円
星砂を使ったオリジナルアクセサリー
星砂がキラリと映える神秘的なアクセサリー
もう一つは観光地として有名な国際通りにあるアクセサリーショップ。沖縄の星砂を使ったきれいな作品が人気の「星砂ガラス工房」です。展示販売を行う1階では、沖縄の海や太陽を表現したハンドメイドのアクセサリーを購入できます。
3階は工房になっていて、予約すればアクセサリー作りを体験できます。うれしいのは、星砂を自分で配置してデザインできるところ。ガラスの素材選びから始める本格的な体験で、ピアス、ペンダント、キーホルダーなどメニューも様々。星旅を思い出すのにぴったりなおみやげになってくれるはずです。
(左上)空港からのアクセスもよく立ち寄りやすい (右上)1階のショップ。金属アレルギー対応の商品が多いのもうれしい (左下)3階の工房での手作り体験は3,960円〜。WEBで予約できる (右下)体験は10時、11時半、14時からの3回を予定
南国情緒たっぷりの沖縄は、何もしなくても楽しい旅の観光地。そこにロマンチックな星のテーマをミックスすることで、いつもの旅とは少し違った魅力が現れます。この場所でしか観られない星空を求めて、旅をしてみてはいかがですか?
文:文/谷川 梓 撮影/加藤熊三