提供:ことりっぷ
春の訪れとともに、まるで町全体が魔法にかけられたように桜色に染まる京都。
今年の春は、桜が舞う賀茂川のほとりに広がる「半木の道」でピクニックや、カフェめぐりをして、思い思いの休日を過ごしてみませんか。
晴れやかな、はんなり桜と紫式部ゆかりの片岡社
春のやわらかな陽を浴びて、すがすがしい気が満ちる上賀茂神社の参道
桜さんぽのスタートは、「上賀茂神社」から。一の鳥居をくぐると一面の芝生が広がり、白枝垂の御所桜、紅枝垂の斎王桜をはじめとする桜が青空の下に咲き誇ります。
フラワーシャワーのように見事な花を咲かせる斎王桜は、早咲きの御所桜とは対照的に、 4月に入ってから満開を迎える遅咲きの1本です。
楼門前の片岡社。平安の昔から縁結びのご神徳で知られており、紫式部も良縁を願って訪れた
「上賀茂神社」は京都に17ある世界遺産のひとつで、正式名を「賀茂別雷神社」といいます。平安時代には、『源氏物語』を綴った紫式部も参拝したと伝えられ、5月15日の葵祭には王朝絵巻さながらの平安装束を身にまとった人々の行列が境内を進みます。
朱色が美しい楼門は堂々とした姿な がらもどことなく優雅なたたずまい 身体健全の御神徳がある「身まもり」各1000円
神紋の二葉葵にちなんでハートのかたちをした身体健全の「身まもり」や、香りがする幸運のお守り「あふひ香守」、縁結び守など、いつもそばに持っておきたくなるかわいいお守りもたくさんありますよ。
神山から湧き出ずる御神水で淹れたコーヒー
AGFのオリジナルブレンド「煎」は市販もさ れている
参拝後は、コーヒーでホッとひと息。「神山湧水珈琲 煎」は、上賀茂神社の境内にそっと寄り添うコーヒースタンド。神代の昔から、いつくしみ守ってきたまろやかな御神水に合うよう、豆を選びブレンド、焙煎した一杯が味わえます。
「神山湧水珈琲(HOT・ ICE)」各500円と「やきもち」2個270円。ドリンクとやきもち2個のセットは 700円
注文ごとに豆を挽くオリジナルブレンド「煎」は、飲み口がやわらかく、後味もすっきり。また、ホットとアイスで豆の種類を変えるというこだわりも。門前名物の葵家のやきもちとの相性も抜群です。
賀茂川を望むカウンター席で桜色の春景色を満喫
大きく開けた窓からやわらかな春の日差しが降り注ぐカフェ「Cafe&Bar Chill’s Kyoto(カフェアンドバー チルズ キョウト)」は、知る人ぞ知るお花見の穴場スポット。春になると2階のカウンター席は桜に覆われ特等席に。
「プレミアムホットドッグプレート」 1650円。コーヒーは+300円
人気メニューのホットドッグにサンドされた京都産のもち豚で作るソーセージは、ケチャップやマスタードなしでもおいしく味わえる特注の品。パンは北山のブリアン、野菜は京都産と、アメリカ仕込みのメニューでありながら京の味が楽しめます。
「季節のパフェ」980円~。春はいちごや、抹茶が月替わりで登場
賀茂と大原のお野菜たっぷり。豆皿おばんざいランチ
京都美山産のお米で作ったおにぎりと出し巻き卵、一品、汁物とデザートが付く。おにぎりはおかわり自由
「上賀茂きりん」は、野菜ソムリエの中山寿士さんが手がける大原のブッフェランチ「来隣」の姉妹店。こちらは、大原だけでなく賀茂野菜を使ったおばんざいが毎日12種類前後カウンターに並び、さらに本日の一品とおにぎりが付く盛りだくさんの内容。新鮮野菜を使ったサラダやカレー、おにぎりを好きなだけいただいてくださいね。
富士山や花の形、鮮やかな色味をした多彩な豆皿。料理に合わせて器を選ぶのも楽しい 「ブッフェランチ」3000円。おすすめは肉みそピーマン。
春にはフキノトウやウド、ツクシなどの山菜が登場することも。テイクアウトできるお弁当は、賀茂川さんぽのお供におすすめです。
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いかがでしたか?
【後編】では、御薗橋で賀茂川の河原に降り、川の流れとともに南へ。京都府立植物園と北山門付近のランチやスイーツなどをめぐります。お楽しみに♪
文:戸塚江里子 写真:小川康貴 編集:ことりっぷ編集部