京都よりみちこみち 桂川〜竹林の道【後編】

京都よりみちこみち 桂川〜竹林の道【後編】

錦色に染め上がった嵐山と、桂川にかかる渡月橋の共演は秋の京都を代表する風景です。この秋は水辺の秋景色を楽しむ、渡月橋から始まる桂川さんぽをしてみませんか?

前編では日本の美術と文化を発信する「福田美術館」や、嵐山の大自然が実感できる人気の映えスポット「嵐山祐斎亭」をご紹介しました。
後編では、嵐山の美景を眺めながらひとやすみできるカフェやごはん処をご紹介します。

この一杯を求めて世界中からコーヒー好きが集まる

この一杯を求めて世界中からコーヒー好きが集まる 店の前にはベンチもあり、ここでほっこりすることも

世界中に150店舗以上を数える京都発のスペシャルティコーヒースタンド「%ARABICA Kyoto Arashiyama(アラビカ キョウト アラシヤマ)」。ゆったりとした気分で、店の前に広がる嵐山の風景を楽しみながら、こだわりの1杯をいただきましょう。

店内からはいつも季節が感じられ、スタッフにとってもここは特別感ある空間なのだとか。渡月橋もきれいに見えますよ。

ARABICAのコーヒーはミルクとの相性も抜群

エスプレッソベースのコーヒーは、豆の種類がブレンド、シングルオリジン、デカフェ(カフェインレス)から選べ、注文を受けてから一杯ずつ淹れてくれます。手際よく仕上がるラテアートにも注目です。バリスタの技が間近で見られるレンタルスペース(30分1000円)もあります。

抹茶ラテ(8oz)500円と、カフェラテ(8oz)500円

最高のロケーションで職人が手打ちするそばを

最高のロケーションで職人が手打ちするそばを

続いては、嵐山に本店を構えるそば料理 「嵐山よしむら」をご紹介。桂川に面した石段を上がった先の門には、北大路魯山人直筆の書「撫松」が掛かる風格ある店構えです。

2階席はガラス張りになっていて、どの席からも嵐山が一望できます。なかでもカウンター席は、目の前に嵐山と桂川が広がり、渡月橋までも見渡せる特等席。

「渡月膳」2100円

国産近江鴨を使った鴨汁そば麹漬けをはじめとするこだわりのそばは、国産そばの実を風味を損なわないよう石臼で時間をかけてていねいに挽き、手打ちで仕上げます。
おすすめは、半量のざるそばと湯葉おろしそば、ミニ天ぷら丼のセット「渡月膳」。少しずついろいろなものが味わえて楽しいです。

そばだけでなく、そば麹の味噌や漬物、そば茶スイーツなど、ここでしか味わえないメニューもどうぞ。

抹茶とそばの自家製豆腐で嵐山名物の湯豆腐を

抹茶とそばの自家製豆腐で嵐山名物の湯豆腐を

細長いアプローチを通り、隠れ家感のある「豆腐料理松ヶ枝」へ。明治時代に活躍した日本画家・川村曼舟の住まいでもあり、北大路魯山人や横山大観も訪れた邸宅を改装したお店です。

こちらは、かつて日本画家が営んだ庵の趣が残る庭園。窓際のテーブルからは渡月橋も望めます。

「雅」2140円 

ランチのおすすめは湯豆腐におばんざいなどが付く「雅」。国産そば粉や宇治抹茶を使った2色の湯豆腐には、塩・醤油だれ・ごまポン酢だれが添えられ、最初は塩でシンプルに味わうと、豆腐の甘味や素材の風味が引き立ちます。

そば茶&抹茶アイス最中、そば茶ロールなど、そば茶スイーツのセット「SONOQAプレート」1200円 (14:30~)

また、そば茶を使ったスイーツも豊富で、そば茶ロールは独特の香ばしさがふわりと香ります。

茅葺きの古民家を改装したベーカリーカフェ

茅葺きの古民家を改装したベーカリーカフェ

江戸時代に丹波地方で庄屋を務めた小林家の住宅をリノベーションしたカフェ「パンとエスプレッソと嵐山庭園」。店内には古い家具やおくどさんが残り、敷地内の庭園を散策したり、古民家ならではの縁側に座ったりしてのんびりとした時が過ごせます。

「抹茶のフレンチトースト」1500円(ドリンク付き、14:00 ~)

14:00から提供の黒蜜をかけていただく「抹茶のフレンチトースト」は嵐山庭園の限定メニュー。訪れた時はぜひ食べてみてください。

テイクアウトのみのベーカリーも併設されており、京野菜を使った総菜パンや抹茶メロンパン、フルーツいっぱいのクロワッサンサンドがおすすめです。

世界遺産・天龍寺の境内で滋味深い精進料理を

世界遺産・天龍寺の境内で滋味深い精進料理を 一汁五菜の「雪」3300円(天龍寺の参拝料500円が別途必要)

世界遺産・天龍寺の境内にある「天龍寺篩月」で精進料理を味わってみませんか。
昆布と干椎茸をメインにした出汁でしっかりと味付けされた精進料理はボリュームもたっぷり。胡麻豆腐や麸、湯葉などヘルシーな食材が使われています。また「幻の大豆」と呼ばれた青大豆などの珍しい素材が味わえるのも魅力のひとつです。

禅宗では食べることも修行のひとつで、鎌倉時代に禅の広がりとともに調理法が発達。作ってくれた人に感謝し、命をいただいていることにも感謝して食べるのが作法だそう。
料理は一人分ずつお膳で運ばれてくるので、静かに畳に座りゆっくりと味わいたいですね。

達磨大師は禅の創始者。ユーモラスな達磨図は天龍寺の僧侶の手によるもの 嵐電嵐山駅のキモノフォレストには色とりどりの京友禅のオブジェ

いかがでしたか?嵐山の美景を眺めながら、ゆるりと時を過ごす旅を楽しんでくださいね。

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。

文:戸塚江里子、写真:小川康貴、編集:ことりっぷ編集部

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