提供:テレビ静岡
縁結びにご利益のある大樹に、LEDで華やかに照らされる本堂。さらにハート型のイスが置かれたフォトスポット。若者が集まってくるとウワサの静岡・磐田市にある一風変わったお寺を調査します。
800年の歴史をもつお寺
やってきたのは、磐田市にある「東福山 西光寺(とうふくざん さいこうじ)」。
いかにも歴史のありそうな雰囲気のお寺です。若い人たちが集まるお寺とのことですが、本当なのでしょうか。
まず目についたのは、星と月のLEDライトで装飾された門。昼間なので光ってはいませんが、夜はさぞかしピカピカでしょう。かなりの量の電飾です。
大きな本堂がある立派なお寺、西光寺の39代目住職・下村恒さんにお寺の歴史を聞いてみました。
西光寺39代目・下村恒 住職:
鎌倉時代にお寺ができて、800年近くになります
そんな歴史あるお寺になぜ若者が集まるのか。
実はこの西光寺、縁結びや恋愛成就のパワースポット。ご縁を求めて県内外から参拝客が訪れるお寺なんです。
縁結びのパワースポットで人気
境内を進むと、立派な大樹がありました。西光寺の大クスです。
推定樹齢500年以上の大樹で、磐田市指定の天然記念物です。
縁結びのご利益があるのは大楠ではなく、その奥にたたずむナギの木。ナギの木も天然記念物で、樹齢は推定250年以上です。
既婚者のにむらあつとリポーターですが、縁結びの御神木に向かいます。
西光寺・下村恒 住職:
縁結びはその人にとっていい縁なので、恋愛の縁とは限りません。ご家族や結婚されている方も縁結びを願う方はいらっしゃいます
仕事の縁など良縁に恵まれるよう心で願い、思いっきり抱きつくことでご利益があるそうです。
にむらリポーターも「仕事をください!」とぎゅっと木に抱きつきました。切実な思いを受け止めてくれたのか、なんとなく大樹の息吹を感じます。
下村住職によると参拝者の中には一度お参りに来た後、出会いがありすぎて困っている人もいたそうです。
きらびやかな本堂と仏像
若者に人気の理由はそれだけではありません。
下村住職がぜひ見てほしいものがあるということで本堂へ移動すると、まさかの光景が広がっていました。
にむらあつとリポーター:
なんか若いんですけど。すごいチカチカしますよ
“遊び心”を取り入れたという本堂は、カラフルなLEDで輝いています。そこには住職のある思いがありました。
西光寺・下村恒 住職:
お寺は「遊びに行こう」というような気持ちで来るのが一番良いと思っています。そのぐらいの気軽な気持ちで来ると仏様と向き合えます
お寺に行くことのハードルを下げるねらいで始めたライトアップ。今の時代に必要なお寺のあり方を考え、斬新な取り組みをしているんです。
きらめいている様子は下村住職のイメージする“極楽”そのものです。
続いては貴重な仏様がいるスポットへ。
「日限地蔵尊」。日を限るという文字通り、いつまでに叶えてほしいか日付や期日を決めて願うそうです。
西光寺・下村恒 住職:
秘仏になっていまして、本当のお地蔵さんは中にしまってあります。そのお地蔵さんをもっていた方は、徳川家康公の孫・和子(まさこ)です
本堂のカジュアルさに対して神仏のすごさにギャップを感じます。
さらに薬師如来像は1000年以上前に作られた仏像です。心身の痛みや傷を癒やしてくれると言われています。薬師如来像にもしっかりライトが当たっていました。
ふざけている!?照明付きフォトスポット
続いては、お寺で一番のパワースポットへ。
ここでも驚きの光景が広がっていました。
お寺の中とは思えない部屋は、参拝後の休憩スペースです。
ハート型の背もたれのイスに自撮り用のライトもあります。さらに顔出しパネルまで。お寺にフォトパネルがあるなんて、驚きです。
縁結びのパワースポットで、写真映えスポットでもある「西光寺」ですが、住職はお寺にやって来る人たちには、みんな笑顔で接したいと言います。
西光寺・下村恒 住職:
笑顔で接して笑顔で話すことで、相手に寄り添って受け入れてあげる。お帰りになるときには元気とパワーをもらって背中を押してあげられるようなお寺でありたいと思っています
お寺にいることを忘れるような、斬新なスタイルで若者の人気を集める西光寺。良縁を求めるだけでなく、元気をもらいに参拝してみてはいかがでしょうか。
東福山 西光寺
- 住所
- 静岡県磐田市見付3353-1
- 拝観時間
- 6:00~17:00
- 電話番号
- 0538-32-4216
※この記事は、2024年8月29日にテレビ静岡「テレしずWasabee」で公開された記事を転載したものです。