提供:沖縄テレビ
意外にも沖縄県は近海に漁場があり、全国でも有数のマグロの産地!2023年11月、泊漁港内にマグロをはじめ、さまざまな魚介類を販売する直売所「なはまぐろ市場」がオープンしました。新鮮なマグロを堪能しましょう。
隣接する「泊魚市場仲介人直売センター」の老朽化に伴い、センター内で営業していた7事業者が「なはまぐろ市場」内へ移転。那覇市の市魚でもあるマグロをたくさんの人に味わってもらいたいと、新たなスタートを切りました。
移転して空いた泊魚市場仲介人直売センターは、解体せず、なかの競り床面積を広げる工事が行われています。さらに那覇市再整備計画が進められており、今後も漁港全体が発展していく予定だそうです。
水揚げしたてのマグロがズラリと並ぶ「なはまぐろ市場」の店内
泊漁港には、観光客や地元の方々も多く通う、カラフルな魚介類が多くならぶ魚市場「泊いゆまち」があります。
「泊いゆまち」の横をとおり過ぎ、さらに奥へと進んだところにあるのが「なはまぐろ市場」です。「泊いゆまち」と「なはまぐろ市場」は同じ敷地内にあるので、別館のようなものかと思っていましたが、実はそれぞれ事業者が違います。
「泊いゆまち」は沖縄鮮魚卸流通協同組合が、「なはまぐろ市場」は那覇地区漁業協同組合が運営しています。そのため、営業している店舗も異なります。
2階建ての「なはまぐろ市場」の1階には、7つの店舗がならんでいます。各店舗に、「なはまぐろ市場」のウリであるマグロがたくさんあります。
店舗によって、柵で売られていたり中落ちがモリモリにパックされていたりと、商品はさまざまです。
ほかには、赤マチやタコにイカ、小アジや白子なども販売されていました。
通路の途中にはイートインスペースがあり、店舗で購入したものをすぐに食べることも可能です。
2階にあるのは、広々としたイートインスペースと、デッキテラス。眺めのよいデッキテラスからは、漁港全体が見渡せ、船の往来や飛行機が飛び立つ姿も見られます。
景色を楽しみながら、新鮮なお刺身を堪能できますよ。
イートインスペースの向かいには、赤ちゃん用スペースも設置。「給湯器がまだないから、急いで用意するね」とおっしゃるのは、組合長の山内さん。
子ども連れの場合、ゆっくり食事を味わう余裕もないこともありますが、なはまぐろ市場なら子ども連れでも安心。ゆっくり堪能できそうだなと思いました。
氷温冷蔵だから旨さが違う!那覇の生マグロ
実は、沖縄県内で最も多く漁獲されているのはマグロ類。沖縄県内の全漁獲量の半数をマグロ類が占めています。
なかでも那覇市は県内のマグロの水揚げ量の半数を占めていて、2010年には那覇市の市魚に、2018年にはマグロの拠点産地として認定されました。
那覇市で水揚げされるマグロの種類は、主に「クロマグロ(ホンマグロ)」「キハダマグロ」「メバチマグロ」「ビンナガマグロ(トンボマグロ)」の4種類。
それぞれ旬の時期が違うので、年間をとおして新鮮なマグロが食べられます。
冷凍のイメージがあるマグロですが、那覇からマグロ漁に向かう船には、全船「氷温冷蔵庫」が搭載されており、生の鮮度を保ったまま水揚げされます。生の状態なので、旨味と栄養分が豊富に含まれており、そのおいしさは格別。
冷凍の場合は1〜2日で色落ちするマグロですが、生のマグロは3〜4日経っても色落ちせず、おいしさもそのまま。柵で購入しても日持ちするのでいつまでもおいしくいただけるそうです。
山内さんは最長で10日かけて食べたとおっしゃっていました。そんなに日持ちするなんて、驚きです。もちろん保存状態にもよりますが、チルドで適切に保存していると、長持ちするよと教えてくださいました。
これからは、マグロは柵買いに決定!
「ブランド化にはあまりこだわらず、那覇のマグロを多くの人に食べてもらいたい」とおっしゃる山内さんの笑顔から、マグロ愛が伝わってきました。
海景とともに味わう鮮魚は抜群の旨さ!
実はタコが大好きな筆者。プリっとした大きなタコとマグロがパックされているのを見つけ、「マグロとタコの組み合わせが販売されているなんて最高!これはいま食べたい!」と、購入しようと思いました。
しかし「いま食べる分に1パックは多いな……」と思っていると、お店の方が「いま、上で食べるの?多いから1人分作ろうね」といって、新しく一人前のパックをつくってくださりました。
スーパーとは違って、対面でコミュニケーションが取れるのは市場のよいところだなぁと、うれしい気持ちが込み上げてきました。
パックされた商品を持ち、さっそくデッキテラスへ。
今回パックされていたのは、トンボマグロと国内産のタコです。
トンボマグロは淡白であっさりとした味ですが、ぷりっと、モチっとしていて、冷凍では味わえない生マグロの旨味を感じました。
タコは弾力があり、歯応え抜群。旨味がギュッと詰まっていて、食べ応えがありました。
広々とした青空のもとでお刺身を堪能できるなんて、しあわせ!あとはビールでもあれば、、なんて思いながら、景色を眺めつつ、ゆっくりと味わいました。
一年中さまざまなマグロが味わえる「なはまぐろ市場」
競りが行われるため、朝早くから開いている「なはまぐろ市場」。早い人は朝4時頃から買い付けにこられるとか。家族や友人と訪れて、いろいろな種類のマグロを購入し、食べ比べをするのもいいですね。
今後、店頭にならぶ魚の種類も増やしていくのだとか。
年間をとおして楽しめる生マグロが、青空のもとで堪能できる「なはまぐろ市場」。ぜひ一度足を運んでみてくださいね。
- 住所
- 沖縄県那覇市港町1丁目1-1
- 営業時間
- 3:00〜17:00(売り切れ次第終了)
- 定休日
- 1月1日〜3日、旧正月
- 電話番号
- 098-868-5472 (那覇地区漁業協同組合)
- 駐車場
- あり
※この記事は、2023年1月30日に沖縄テレビ「OKITIVE」で公開された記事を転載したものです。
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