レトロ建築がすてきな関西のカフェ6選〜重要文化財の洋館から米蔵リノベーションまで〜

レトロ建築がすてきな関西のカフェ6選〜重要文化財の洋館から米蔵リノベーションまで〜

提供:ことりっぷ

 

ブランチやランチ、ティータイムなどをゆったり楽しむカフェでのひととき。建物やインテリアがすてきだと気分も上がりますね。今回は京都・大阪・奈良・和歌山の関西4府県から、6つのカフェをまとめてご紹介します。歴史的に価値のある邸宅や、お寺や米蔵などを改装した空間まで個性豊かに勢揃い。美しい空間に身を置く特別な時間も堪能しましょう。

 

【京都府】重要文化財で名店の味を。「旧三井家下鴨別邸」

【京都府】重要文化財で名店の味を。「旧三井家下鴨別邸」 四季折々に美しい庭もみどころ。限定プランでは3階の望楼から京都のパノラマビューも堪能できる

鴨川デルタ近く、下鴨神社の南に建つ国の重要文化財「旧三井家下鴨別邸(きゅうみついけしもがもべってい)」。豪商・三井家の共有の別邸として大正期に建築されました。もともとこの地にあった茶室や移築された三井家の邸宅など、後期〜大正の3つの時代の建物で構成。当時の流行のデザインも取り入れ、上質な素材と最高の技術で作り上げられています。

 

下鴨神社の北のフルーツパーラー「ホソカワ」のフルーツサンドが味わえるブランチプラン(要予約)

地元の名店のお菓子やお茶を予約不要で楽しめる館内の喫茶も魅力。ほかに通常非公開のエリアの見学もセットになった開催日限定・要予約のプランもあります。「泉仙」の精進料理の朝食や、「三友居」の茶懐石弁当のランチなど、名店の味を美しい空間で堪能できます。

 

 

【京都府】クラシカルな空間にうっとり♪「salon de 1904」

【京都府】クラシカルな空間にうっとり♪「salon de 1904」 ルネサンス様式の重厚な佇まい。創建時の姿を残す現役最古の官公庁建築として国の重要文化財に指定されている

地下鉄烏丸線丸太町駅から徒歩8分ほど、京都御苑の西側にある「京都府庁旧本館」。明治37年(1904年)から府庁の中枢として活用されたレンガ造の洋館です。この建物の2部屋が2023年の夏に喫茶室「salon de 1904」としてオープン。飴色に輝く腰板つきの白壁や真紅の絨毯、格調高い調度品が織りなす空間は、思わずため息がこぼれる美しさです。

 

お店限定メニューのひとつ「1904 SPモーニングセット」京都の老舗・進々堂のイギリスパンを使っている

こちらは京都で半世紀以上にわたって愛される「前田珈琲」のお店のひとつ。豊富なメニューも魅力です。「salon de 1904」限定の朝食から、パスタやカレーなどのランチセット、各店で人気のパフェなどが勢揃い。さまざまなシーンですてきな空間とともに楽しめます。

 

 

【京都府】小さな山の上にお茶の世界が広がる「茂庵」

【京都府】小さな山の上にお茶の世界が広がる「茂庵」 京都市中にいることを忘れてしまいそう。木立の間から大文字山や京都市街を見渡す眺望も美しい

哲学の道や銀閣寺に近い住宅街と、京都大学の広々としたキャンパスの間にある「吉田山」。標高100mほどの山頂にカフェ「茂庵(もあん)」があります。茂庵はもともと、京都・大原出身で茶道を究めた実業家、谷川茂次郎が大正時代に開いた茶苑。お茶会の客人に食事を味わってもらうために建てた「点心棟」が現在、カフェとなっています。

 

チーズケーキやシフォンケーキなどのお菓子とドリンクが楽しめる。人気店なので予約がおすすめ

メニューは、コーヒーやゆずジュース、抹茶などのドリンクとスイーツ。寄席やお茶会などのイベントも不定期で開催されます。お店までは4つの徒歩ルートがあり、さんぽ感覚で行ける別世界。葉音や鳥のさえずりを感じながらゆっくり過ごしましょう。

 

 

【奈良県】寺院の面影が残る美術館のような茶寮「世世」

【奈良県】寺院の面影が残る美術館のような茶寮「世世」 色鮮やかに修復された鶴や松の襖が印象的なアプローチもすてき

春日大社や東大寺、興福寺などの名所が点在する奈良公園にある「世世(ぜぜ)」。江戸時代後期に建築された旧興福寺の子院「世尊院」をリノベーションした茶寮です。磨き上げられた床や、樹齢500年ほどの丸太のオブジェなどの調度品が美しい館内は、寺院の佇まいを残した美術館のよう。緑豊かな庭園を窓越しに望みながら食事やお茶を楽しめます。

 

シルクロードと奈良の歴史にヒントを得たオリジナルブレンドのスパイスカレーのセット「世世のスパイス」

奈良らしいメニューが豊富なのも魅力。地鶏や季節の野菜、古代米、お茶など奈良県産食材を使った食事やスイーツ、柿の葉寿司やにゅうめんをアレンジした郷土料理、本葛や大和蜂蜜を味わえるアフタヌーンティーなどが揃い、食事もお茶も思いのままに楽しめます。

 

 

【大阪府】英国の洋館で本場のティータイム♪「北浜レトロ」

【大阪府】英国の洋館で本場のティータイム♪「北浜レトロ」 国の登録有形文化財。文化財級の近代建築が多く集まるエリアのランドマーク的存在となっている

兜町と並ぶ日本の代表的な証券街・北浜にある「北浜レトロビルヂング」は、1912年に建てられたイギリス様式のレンガ造りの洋館。1997年、現在のオーナーが大規模なリノベーションで建築当時の姿に戻し、ティールーム「北浜レトロ」としてオープンしました。

 

メニューも食器もすべてが正統派のアフタヌーンティー。これを目当てに訪れる人も多い

家具や調度品はもちろん、スイッチプレートや壁にかけた絵画にいたるまで、すべて英国で買い付けて本場の雰囲気を再現。メニューも英国の伝統的なレシピをベースに現地と同じ量で提供しています。中でも人気なのがアフタヌーンティー(写真)。ひとり分からオーダーできて、ケーキとスコーン、ドリンクを選べ、自分好みに組み立てる楽しみも味わえます。

 

 

【和歌山県】大正時代の米蔵で菜食を楽しめる「もみのき食堂」

【和歌山県】大正時代の米蔵で菜食を楽しめる「もみのき食堂」 取り壊し寸前だった米蔵が温かな雰囲気に。桜などの木々が迎えてくれる

和歌山県北部に位置する紀美野町、空海がたどったと伝わる道「高野往来」にも近い「もみのき食堂」。オープンして10年になる菜食料理のお店です。お店があるのは、大正時代の米蔵を地元の果樹農園「紀州マルイチ農園」が買い取ってリノベーションした「くらとくり」というスペース。現在、この農園のお店と食堂でシェアしています。

 

目にも鮮やかなランチ。野菜や果物本来の美味しさがたっぷり感じられる

大阪から移住してきたオーナーがつくる食事やおやつは、野菜の美しさや味わいを堪能できる穏やかな味わい。地元・紀美野町の野菜を中心とした植物性の食材を使い、美味しさを丁寧に引き出しています。1日に提供できる量が限られるため、予約がおすすめ。

 

 

いかがでしたか?
今回は、過去に「ことりっぷweb」で紹介した中から、すてきな建物も楽しめるカフェをまとめてご紹介しました。メニューや営業時間、定休日などの情報は、各記事の公開時点のものですので、事前に確認しておでかけしてくださいね。

 

文:文/高柳涼子

 

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