明治神宮の参拝ガイド!初詣の参拝客数が日本一の神宮は自然豊かで多彩な魅力がいっぱい!

明治神宮の参拝ガイド! 見どころやお参りの作法、パワーポットなどを紹介

東京都渋谷区にある「明治神宮」。「JR原宿駅」西口を出ると目の前に鳥居が見えてきます。初詣には例年日本一の参拝者数を記録し、長年多くの人々に愛されている神社です。

境内の広さは東京ドーム約15個分と、都心とは思えないほどの豊かな緑に恵まれており、参道を歩いているだけでも癒やされるスポット。今回は、明治神宮の参拝方法や境内の見どころなどを徹底解説します。

 

 

 

日本一の参拝者数を誇る明治神宮

日本一の参拝者数を誇る明治神宮

明治神宮は、第122代天皇の明治天皇と皇后の昭憲皇太后(しょうけんこうたいごう)を御祭神(ごさいじん)として祀る神社です。明治45(1912)年に明治天皇、大正3(1914)年に昭憲皇太后が崩御されたことを受け、国民から御神霊(ごしんれい)をお祀りしたいとの熱い願いが沸き上がり、御祭神とゆかりの深い代々木の地に創建されました。

ご利益は、 国家繁栄、皇室弥栄(こうしついやさか)、家内安全、恋愛成就、良縁祈願、厄祓(やくばらい)、合格祈願などさまざまです。

 

 

明治神宮境内地図

明治神宮
境内地図提供:明治神宮

※地図上の番号はこの記事で紹介するモデルコースの順番です

➀原宿口(南参道)②第二鳥居(木造・日本一の大鳥居)③本殿 ④神楽殿 ⑤車祓舎 ⑥明治神宮御苑 ⑦亀石 ⑧明治神宮ミュージアム ⑨フォレストレラス明治神宮 ⑩CAFÉ「杜のテラス」

 

境内の広さは総面積約72ha、東京ドーム15個分に相当します。本殿へのお参り以外にも、明治神宮御苑や北池、明治神宮ミュージアムなども巡るには2~3時間の所要時間をみておくと良さそうです。

 

明治神宮の開門は日の出と共に、閉門は日の入りにあわせてなので、季節によって開門と閉門の時間が異なります。

 

 

原宿駅西口から、南参道を通り本殿へ

原宿駅西口から、南参道を通り本殿へ

JR原宿駅西口を出ると目の前に大きな鳥居があります。今回は、原宿口の鳥居からの南参道を通る参拝ルートをご紹介します。

 

原宿駅西口から、南参道を通り本殿へ

境内の杜は、創建にあたって全国から献木された約10万本の樹木でつくられており「まごころの杜」と呼ばれています。東京のど真ん中とは思えないほどの自然が広がっており、タヌキなどの動物が顔を出すこともあるようです。本殿までは約10分、鳥の声や爽やかな風を感じながら歩いているだけで自然と元気になるような、気持ちの良い参道です。

 

中央が砂利道、左右には石板が敷かれており、車椅子やベビーカーなど、足腰の弱い方でも通りやすいように整備されています。

 

原宿駅西口から、南参道を通り本殿へ
原宿駅西口から、南参道を通り本殿へ

歩いていると、途中に「蒲萄酒樽(ぶどうしゅだる)」と「清酒菰樽(せいしゅこもだる)」が見えてきます。蒲萄酒樽は、フランスブルゴーニュの生産者から奉納されたもの。明治天皇は衣食住のさまざまな面で西洋の文化を積極的に取り入れており、ワインもその一つ。明治天皇がワインを好んで飲まれていたことから奉納されています。

 

 

圧倒される大きさ「日本一の大鳥居」

圧倒される大きさ「日本一の大鳥居」

木造の明神鳥居(みょうじんとりい)としては日本一の大きさ。樹齢1500年以上の台湾檜(たいわんひのき)でつくられており、鳥居の高さは約12m、柱の径1.2m、柱の上に渡している笠木(かさぎ)の長さは約17m。その迫力に圧倒されます。

 

鳥居をくぐるときや参道を歩くときは、なるべく参道の真ん中を歩かないようにしましょう。中央は正中(せいちゅう)といい神様の通り道とされています。

 

手水舎(てみずしゃ)

手水舎(てみずや)

大鳥居から歩いていくと、左側に手水舎が見えてきました。参拝の前には、手水舎で手と口をすすぎ、身も心も清めてお参りしましょう。

 

手水の作法

手水舎(てみずや)

手水の作法は、1.最初に両手を清めます。2.両手に水をため口をすすぎます。3.再度両手を清めます。

 

 

三間社流造の「本殿」

明治神宮 本殿

明治神宮 本殿

本殿は、正面の柱が4本、柱間の間口が3間ある三間社流造(さんげんしゃながれづくり)の建物です。かつての大戦で戦禍に遭いましたが、昭和33(1958)年に復興しています。

 

参拝の作法

明治神宮 本殿

参拝の作法は二拝二拍手一拝。1.まず賽銭を捧げ、姿勢を正します。2.次に2回お辞儀をします。3.胸の前で手を合わせて2回拍手を打ちます。両手を合わせたままでお祈りをします。4.最後に1回深いお辞儀をします。

 

楠のご神木

明治神宮 本殿

明治神宮の御神木は本殿の手前の大きな楠(くすのき)。2本の幹にしめ縄が結ばれています。御祭神の明治天皇と昭憲皇太后の仲が良かったことにあやかり、縁結び、夫婦円満、家内安全の象徴として親しまれています。

 

装飾の特徴

明治神宮 本殿
明治神宮 本殿

明治神宮では、天皇の象徴である「菊」と、日本の象徴である「桐紋」が随所で使われているのも特徴です。

 

 

ご祈願をおこなう「神楽殿」

神楽殿(かぐらでん)

神楽殿(かぐらでん)

本殿に向かって右側には「神楽殿」があります。厄祓や合格祈願、初宮詣・七五三詣などのご祈願が毎日おこなわれており、ご祈願の申込者は明治神宮独自のおごそかな神楽舞を見ることができます。

 

ご祈願の申し込み

受付時間
9:00~16:20(およそ30分毎にご祈願/希望の回の10分前までに受付)
※11、12月の閉門時間にご注意下さい。開閉門時間
初穂料
5,000円、10,000円、30,000円ほか
※初穂料により祈願神符の大きさや内容が異なります。ご祈願詳細

 

長殿(ながどの)

長殿(ながどの)

神楽殿向かいの「長殿」では、おふだやお守りを授与しています。

 

長殿(ながどの)
守札 300円
長殿(ながどの)
錦守(朱・紺)1,000円
提供:明治神宮

「守札(しゅさつ)」は常に身近に持ち、神様の御守護をいただく御守。除災招福(じょさいしょうふく)の御神徳が込められています。「錦守(朱・紺)」は明治神宮を代表する心と身体の健全のお守りです。

ほかにも、「しあわせ守り」と呼ばれる黄色の巾着型が特徴の錦守や、学業守、縁結守などがあり、記念品では明治天皇と昭憲皇太后の和歌が印字された鉛筆や、長寿を祈念した盃(さかずき)などもあります。

 

御朱印(ごしゅいん)

御朱印
御朱印帳1,500円(御朱印の記帳も含む)

長殿の左側には御朱印の受付もあります。2023年7月現在、御朱印の授与は二通りの方法でおこなっており、御朱印帳を持参する場合には書き置きの御朱印をいただきます。直接記帳された御朱印が欲しい方は、明治神宮オリジナルの御朱印帳をいただきましょう。

 

 

車のお祓いをする「車祓舎」

車祓舎(くるまはらえしゃ)

車祓舎(くるまはらえしゃ)

車のお祓いをしたい場合はこちら。神楽殿で交通安全祈願の後、「車祓舎」でお祓いをしていただけます(予約不要)。車の場合は代々木口から境内に入ります。代々木口の守衛の方にお声がけして誘導に従いましょう。カーナビに目的地を設定する際は「代々木1-1-2」にするとスムーズです。

 

 

境内のパワースポット「明治神宮御苑」へ

参拝を終えたら参道へ戻り、本殿の南側に広がる「明治神宮御苑」を散策しましょう。入場には御苑の維持協力金として500円必要です。

 

ここは、明治天皇・昭憲皇太后にゆかりの深い由緒ある名苑。江戸時代(1603~1867年)のはじめは、熊本藩主・加藤家下屋敷の庭園であり、その後、彦根藩主・井伊家が所有、三代将軍・徳川家光も訪れた地。明治維新後に皇室の御料地(ごりょうち)となりました。

 

隔雲亭(かくうんてい)

隔雲亭(かくうんてい)

広さは約83,000平米。苑内には、隔雲亭(かくうんてい)や菖蒲田(しょうぶだ)、清正井(きよまさのいど)などがあります。春の新緑、秋の紅葉、冬の椿など四季を通して楽しめるのが魅力です。

 

「隔雲亭」は、数寄屋造りの木造家屋で、明治33年に明治天皇が昭憲皇太后のために建てられた御休所(ごきゅうしょ)です。戦災により焼失し、現在の建物は昭和33年に再建されたものです。

 

南池(なんち)

隔雲亭(かくうんてい)

隔雲亭から見下ろすことのできる池は、御社殿(ごしゃでん)の南側にあることから「南池(なんち)」と呼ばれています。デッキが設けられており、そこから見渡す大きな池は壮観。鯉が泳ぎ、初夏から夏かけては蓮の花やコウホネの花が咲きます。水源は「清正井」で、南参道の神橋(しんきょう)の下を流れて渋谷川に注いでいます。

 

菖蒲田(しょうぶだ)

花菖蒲(はなしょうぶ)
提供:明治神宮
明治神宮
花菖蒲(はなしょうぶ)

明治天皇が昭憲皇太后のために植えたという菖蒲田(しょうぶだ)の花菖蒲は、現在も大切に守り育てられ、例年6月頃に見頃をむかえます。開花期間はおよそ1週間と短いのですが、満開のタイミングを楽しみに毎年多くの人が訪れるスポット。趣たっぷりな茅葺(かやぶき)屋根の四阿(あずまや)もあり、里山の風景を思わせるのどかな雰囲気が漂います。明治神宮の公式サイトにて、花菖蒲の開花情報を発表しているので、気になる方はチェックしてみてください。

 

清正井(きよまさのいど)

清正井(きよまさのいど)

加藤清正が掘ったと伝えられる、都内有数の名湧水(めいゆうすい)「清正井」。毎分平均60リットルの水量があり、水温は四季を通じて15℃程度と一定。湧水が一年中絶えることがないことから、パワースポットといわれ、ここを目当てに訪れる人も少なくありません。

 

明治神宮御苑

開苑時間
[3月~10月]9:00~16:30 ※6月は8:00~17:00(土日は18:00)
[11月~2月]9:00~16:00
維持協力金
500円

 

 

少し足を延ばして御本殿北側の芝地へ

少し足を伸ばして御本殿北側の芝地へ

明治神宮境内は、御本殿の北側に芝地が広がっており、天候の良い日には芝生の上でゆっくりと過ごせます。近くにある代々木公園とはまた違った、ゆるやかな時間の流れる場所。敷物をひろげてピクニックを楽しむ方もいます(酒類の持ち込みは禁止)。

 

亀石

亀石

北池のそばには、亀に似た形をした「亀石」があります。ご利益は長寿や健康といわれ、縁起の良いパワースポットとして親しまれています。

 

 

「明治神宮ミュージアム」で明治時代や御祭神について学ぶ

明治神宮ミュージアム
提供:明治神宮

明治神宮ミュージアムは、明治神宮の御祭神である明治天皇・昭憲皇太后ゆかりの品々を末永く保存、展示するために建てられた施設。鎮座百年祭記念事業の一環として、令和元年10月に開館しました。

 

1階では、明治神宮の歴史や日々の営みを学べ、2階に宝物展示室と企画展示室があります。宝物展示室では、修復をおこなった「六頭曳儀装車(ろくとうびきぎそうしゃ)」をはじめとした品々が展示されており、天皇をとりまく明治の世を知ることができます。

 

明治神宮ミュージアム

開館時間
10:00~16:30 ※最終入館は閉館時間の30分前まで
休館日
毎週木曜(但し木曜が祝日の場合は開館)※その他、展示替期間に休館
入館料
一般1,000円、高校生以下900円、小学生未満無料
公式サイト

 

 

「フォレストテラス明治神宮」でお土産を購入

フォレストテラス明治神宮・売店「杜」
写真提供:フォレストテラス明治神宮
フォレストテラス明治神宮
フォレストテラス明治神宮

参拝の思い出に、お土産も忘れずに。明治神宮ミュージアムの隣には、レストランやカフェ、フードコートなどがそろう「フォレストテラス明治神宮」があります。なかでも、ぜひチェックしたいのが売店「杜」にあるお土産。参拝の記念やお土産にぴったりな品が並びます。

菊型に焼いた「明治神宮最中」(6個入り/1,600円)は、ほどよい甘さの小倉あんとパリッとした歯触りの焼皮の香りが特徴。「御神酒ミニ樽(おみきみにだる)」(2,090円)などの縁起物もおすすめです。

 

フォレストテラス明治神宮・売店「杜」

営業時間
9:00~閉門時間 明治神宮の開閉門時間
お問い合わせ
TEL:03-3379-9222(代表)受付時間9:00~18:00

 

 

CAFÉ「杜のテラス」でひと休み

CAFÉ「杜のテラス」
提供:明治神宮

参拝や見学を終えた後は、南参道を戻りCAFÉ「杜のテラス」での休憩もおすすめの過ごし方。建物は、明治神宮の杜との一体感を感じられるよう、明治神宮境内の枯損木(こそんぼく)を利用しています。

 

CAFÉ「杜のテラス」

人気メニューは「アイス・ジェラート お濃茶」(500円)と「宇治の山茶ラテ」(650円)。どちらもお茶の香りと優しい甘さが特徴で、歩いて小腹が空いてきた体にちょうどいいご褒美です。

 

CAFÉ「杜のテラス」

お土産としても人気な「福サブレ3枚入り」(590円)もおすすめ。穢れ(けがれ)を清める力を持つとされている塩を使ったサブレで、パッケージに明治神宮の印が入ったオリジナルのお菓子です。

 

CAFÉ「杜のテラス」

 

CAFÉ「杜のテラス」

営業時間
9:00~閉門時間(L.O.30分前)明治神宮の開閉門時間
お問い合わせ
TEL:03-3379-9222(代表)受付時間9:00~18:00

 

明治神宮

開閉門時間
日の出、日の入りにあわせて毎月変わります各月の開閉門時間
住所
東京都渋谷区代々木神園町1-1
電話
03-3379-5511(代表)
公式サイト

 

明治神宮の境内をグルっと巡る場合は2~3時間程、本殿への参拝がメインの場合は30分程の所要時間となります。原宿や渋谷、表参道も徒歩圏内なので合わせて観光を楽しみましょう。

 

 

取材・撮影・文/加藤あやな

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