横浜、長崎に並ぶ日本三大中華街の一つ、兵庫県神戸市にある「南京町」では、100を超える店舗が軒を連ねます。大人気の焼小龍包や豚まん、パンダモチーフのかわいいスイーツなど、南京町に行ったら味わいたいテイクアウトメニューを12軒分ご紹介します。すべて1,000円以下なので、食べ比べを楽しんでみてくださいね。
目次
日本三大中華街の一つ「南京町」
横浜中華街、長崎中華街と共に、日本三大中華街の一つに数えられる「南京町」(なんきんまち)。神戸市中央区の元町通と栄町通に挟まれた商店街のことで、東西約270m、南北約110mの範囲に100を超える中国風の意匠を特徴とする店舗が軒を連ねます。
「南京町」へのアクセスは、電車の場合はJR神戸線・阪神電車「元町」駅下車、徒歩約5分、または阪急「神戸三宮」駅下車、西口から徒歩約10分です。南京町内には車両は入れず、専用の駐車場もないので、なるべく公共交通機関で向かうようにしましょう。
JR神戸線・阪神電車「元町」駅東口から向かうと、南京町の東の入り口「長安門」が見えてきます。南京町には飲食店が多く、店舗の営業開始時間は11時頃からがほとんど。営業開始前から行列を作る店もあるので、少し早めに訪れるのがおすすめです。
小籠包や豚まんなど!南京町に来たら外せないテイクアウトフード7選
南京町のテイクアウトできるフードのなかでも1,000円以下で食べられるものをご紹介しますので、ご家族や友人と一緒に様々な味を楽しんでみてくださいね。
あふれる肉汁と香ばしさがたまらない!「神戸 南京町 YUNYUN」焼小籠包
11時の開店に合わせて多くの人が並ぶ行列店「神戸 南京町 YUNYUN」。神戸発のビーフンメーカー「ケンミン食品」が運営している中華ファストフード店です。1日で約6,000個販売するという焼小龍包は、カリッ、モチッとした生地を割ると、旨みたっぷりの肉汁スープがあふれ出てきます。できたては熱々なので、火傷しないようにご注意を。
ガラス張りのオープンキッチンからは、点心師が素早く小籠包を包んだり、大きな鉄板鍋で焼き上げたりする様子を見られるので、楽しみながら列で待てます。購入後はそのまま2階のイートインスペースへ。
焼小龍包は3個入り400円からの販売、他にも「福建焼ビーフン」(400円)や「汁なし担々めん」(400円)などもあり、本格的な味わいを楽しめます。
YUNYUN
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区栄町通1-3-17
- 営業時間
- 11:00~18:00
- 定休日
- 不定休
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約5分
- 公式サイト
- YUNYUN
大正4年から愛され続ける味「老祥記」元祖 豚饅頭
大正4年創業の老舗、元祖豚饅頭専門店「老祥記」(ろうしょうき)。中国天津地方の天津包子(テンチンパオツー)と呼ばれる饅頭を、日本人の味覚に合わせてアレンジして生まれたのが「豚饅頭」です。昔は南京町のぶたまんじゅう屋と呼ばれ、中国の船員が故郷の味を求めて集まる憩いの場だったのだそう。
一般的な豚まんより一回り小さく、このサイズは天津地方で多く見られるのだそう。皮はふわふわ、やさしい甘さで、割ると肉餡がぎっしりと詰まっています。肉餡は材料に牛豚の合い挽き肉と青ネギを使い、醤油で仕上げています。シンプルな材料に旨みが凝縮された味わいに、1つ2つと手が伸びます。
常に行列ができていますが、次から次へと蒸し上がるので意外と列の進みは早いです。店内では職人さんが手際よく豚まんを作り続けており、1分間に13個包むことができるのだとか。6個入り(600円)または10個入り(1,000円)のみの販売。
待ちきれない人は、「老祥記」の斜め向かいにある姉妹店「曹家包子館」(そうけぱおつうかん)に行くのがおすすめ。椎茸入り豚まん(1個100円)を食べることができます。
老祥記
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区元町通2-1-14
- 営業時間
- 10:00~18:30(売り切れ次第終了)
- 定休日
- 月曜日(月曜祝日の場合は火曜日)
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約5分
- 公式サイト
- 老祥記
トロトロの角煮を挟んだ「南京町朋榮」角煮バーガー
角煮バーガーという名前が今より一般的でなかった、25年以上前から角煮バーガー(割包)を販売している「南京町朋榮」(ほうえい)。
店頭で蒸し上げている様子を見ることもでき、見るからに柔らかそうでふわふわのパオ(生地)がおいしそう。とろけるような柔らかさと甘みを感じる豚角煮は、醤油や砂糖、酒、赤ワインなどでじっくりと煮込んでおり、特製のパオで挟んでから蒸し上げています。
角煮バーガー以外にも、ちまきや豚まん、焼売などを1個から販売。自宅で簡単にお店の味を楽しめるお土産の用意もあります。
南京町朋榮
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区元町通2-3-1朋栄ビル1F
- 営業時間
- 10:00~22:00
※季節により時間短縮・延長あり - 定休日
- 不定休
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約5分
- 公式サイト
- 南京町朋榮
炭焼きの香ばしい味わい「北京ダック専門店 華鳳」本格北京ダック
店内では北京ダックに加え、季節の食材を使用した中華をリーズナブルに、店頭ではワンハンドで食べられる「北京ダック」(400円)を販売する「華鳳」(かほう)。
炉では、北京ダックがクルクルと回りながら焼かれています。北京ダックを提供する店は数あれど、炭火直焼きをしている店は珍しいのだそう。秘伝のソースに一晩漬け込んだアヒルを煮込み、さらに1日かけて干し、再度味をつけた上で炉で2時間ほど炭焼きをし、できあがるまでに2.5日かかるというこだわりぶり。
皮、キャベツ、北京ダックというシンプルな組み合わせですが、時間をかけて仕込んでいるので、旨みがぎゅっと詰まっています。高級食材をお手軽に楽しめるので、ぜひトライしてみてください。
北京ダック専門店 華鳳
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区元町通2-4-3
- 営業時間
- 10:30~22:00
- 定休日
- 無休
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約3分
- 公式サイト
- 北京ダック専門店 華鳳
甲子園でも人気の「皇蘭」神戸牛肉まん
神戸牛を使用したぜいたくな中華まんを販売する「皇蘭」。ランチタイムには中華そばや担々麵などを店内で販売し、外売店では中華まんやフローズン杏仁ドリンクなどを販売しています。
日本三大和牛の一つ、神戸牛を100%使用し、野菜と一緒に甘辛く味付けをした肉餡をふんわりとした皮に包んだ逸品。肉汁あふれるジューシーな味わいが特徴です。
お店の外にはフォトスペースもあるので、購入した商品と一緒に写真を撮ってみてくださいね。
皇蘭
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区榮町通2-10-6
- 営業時間
- [店内]11:00~15:00(L.O.14:30)
[売店]11:00~19:00 - 定休日
- 不定休
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約3分
- 公式サイト
- 皇蘭
熱々肉汁たっぷり「大同行・台湾タンパオ」小籠湯包
小籠包の中でも、スープがたっぷり入ったもののことを小籠湯包(ショウロンタンパオ)と呼びます。「大同行・台湾タンパオ」で販売する小籠湯包は、その名の通り、皮に肉汁あふれるスープがぎゅっと閉じ込められています。
おいしさの秘密は、あっさりとした中に深いコクを感じるスープと、粗挽きの豚肉を使った餡です。本格的な味わいをワンコインで食べられるのはうれしいですよね。
店頭には蒸籠がズラリと並び、イートインの場合は蒸籠での提供、テイクアウトの場合はパックに入れてくれます。持ち帰りでもレンジで1分温めればおいしく食べられるとのことです。
大同行・台湾タンパオ
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区栄町通1-3-13大同行ビル1F
- 営業時間
- [平日]11:00~18:00(L.O.17:30)
[土日祝]11:00~19:00(L.O.18:30) - 定休日
- 水曜日(祝日の際は営業)
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約5分
- 公式サイト
- 大同行・台湾タンパオ
ポテトの食感にこだわりあり「神戸コロッケ」旨み堪能 牛肉コロッケ
招き猫のイラストが目印の「神戸コロッケ」。全国36店舗の1号店が、ここ南京町にあります。北海道北見市端野町の男爵いもを使用し、ホクホクとした食感が特徴のコロッケ各種を販売。
「旨み堪能 牛肉コロッケ」(281円)は、牛肉の火入れにこだわり、旨みを最大限に引き出しています。そのガツンとくるおいしさにからむ細切りポテトの食感、後味に香る黒こしょうの風味が絶妙です。
販売しているコロッケは他にもクリームコロッケや、旬の野菜が入ったコロッケなど様々。すぐ食べる場合は出来立て熱々のものを提供してくれます。
神戸コロッケ
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区元町通2-4-1
- 営業時間
- 11:00~18:00
- 定休日
- 不定休
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約3分
- 公式サイト
- 神戸コロッケ
BE KOBEを探してみて!
1995年に発生した阪神・淡路大震災から20年経って生まれたシビックプライド・メッセージ「BE KOBE」。
「神戸の魅力は人である」というメッセージが込められています。
南京町にも小さな「BE KOBE」のオブジェがあります。訪れた際はぜひ撮影をしてみてくださいね!
- 場所
- 南京町・西安門前、「皇蘭」近く
- おすすめ撮影方法
- BE KOBEオブジェと西安門の前の道路に立ち、カメラを下から見上げる様にして撮影
パンダにハリネズミ?!写真映えも狙えるスイーツ5選
食事を楽しんだら、甘いものも食べたくなりますよね。南京町には、スイーツやカフェメニューを提供するお店もあります。かわいらしいスイーツ片手に写真撮影を楽しんでみてくださいね。
愛くるしい顔で、食べるのがもったいない!「エスト・ローヤル」パンダシュー
SNSでも話題に上るほどのかわいさなのが「エスト・ローヤル 南京町本店」のパンダシュー(411円)です。こちらは本店限定で、お昼すぎから販売を開始し、早々に売り切れてしまうこともある人気商品。予約や取り置きにも対応しているので、売り切れが心配な方は事前に電話をしてください。
コロンと丸いフォルムに短い手、つぶらな瞳がかわいらしく……見つめられると食べるのをためらってしまうほど。サクサクのクッキー生地の中に、バニラビーンズ入りのカスタードクリームと生クリームがたっぷりと詰まっています。
エスト・ローヤル
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区元町通1-5-3
- 営業時間
- 10:00~18:30
- 定休日
- 水曜日
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約5分
- 公式サイト
- エスト・ローヤル
進化系杏仁豆腐!?「神戸ミルク」杏仁プリン
日本初の生杏仁プリン専門店として2019年にオープンした「神戸ミルク」。杏仁豆腐でもプリンでもない、新感覚の生杏仁プリンを提供しています。なめらかな食感と杏仁の香りが特徴。味はプレーンや抹茶、フルーツが組み合わさったものなど様々。持ち帰りの場合はソフトクリームなしでの提供ですが、すぐに食べる方向けに杏仁ソフトを乗せた商品も展開しています。
なめらかな杏仁プリンと、さっぱりとした口当たりの杏仁ソフトを組み合わせた「杏仁プリン&杏仁いちごソフト」(620円)。お好みで、パンダチョコやウエハースなどをトッピングでき、自分だけの一品を作れます。
神戸ミルク
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区元町通1丁目1-1新元町ビル1階
- 営業時間
- 10:00~19:30(売り切れ次第終了)
- 定休日
- 不定休
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約4分
- 公式サイト
- 神戸ミルク
コロンとしたフォルムがかわいい「天獅堂」たまのりハリネズミ
お店の方の元気な掛け声につられて多くの人が集まっていた「天獅堂」(てんしどう)。創業40年以上の中華ちまき専門店ですが、かわいらしい揚げスイーツも提供しています。玉に見立てたごま団子の上に揚げまんじゅうのハリネズミがちょこんと乗ったスイーツは、SNSでも紹介している人が多い一品。ハリネズミの中にはカスタードが入っています。
ハリネズミ1つのみは200円で販売。くまさんバージョンの玉乗りもあるそうなので、友達と一緒に購入して、撮影を楽しむのも良さそうですね。
天獅堂
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区元町通1-2-2
- 営業時間
- 10:00~21:30
※季節により時間短縮・延長あり - 定休日
- 不定休
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約4分
- 公式サイト
- 天獅堂
芋好きにはたまらない「芋栗パーラー ブリキトタン」焼き芋ブリュレ
一年中、芋や栗を使用したスイーツを提供している「芋栗パーラー ブリキトタン」。焼き芋や切揚などの素材の味わいを楽しむものから、マロンシェイクや芋ソフトパフェなど様々なラインナップで、芋栗好きを満足させています。
焼き芋ブリュレ(650円)は、じっくりと旨みを閉じ込めて焼いた焼き芋に、卵の味わい濃厚なカスタードクリームを乗せ、砂糖をまぶしてブリュレ風に仕上げた芋スイーツです。芋本来のおいしさと、ブリュレの甘さも一度に食べられる贅沢な一品。+100円でアイスを乗せることもできます。
芋栗パーラー ブリキトタン
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区栄町通1-3-17
- 営業時間
- 11:00~18:00
- 定休日
- なし
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約4分
中国茶専門店「天福茗茶」珍珠奶茶
世界的に有名な中国茶専門店「天福茗茶(てんふくめいちゃ)」の日本一号店が南京町にあります。店頭では、タピオカドリンクや豆花(ドウファもしくはトウファ)などのテイクアウトメニュー、1階では中国茶葉・茶器の販売。2階カフェスペースの「陸羽茶藝館(りくうちゃげいかん)」では、落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと中国茶を楽しめます。
珍珠奶茶(チンジュウナイチャ)は、タピオカミルクティーのこと。注文時に甘みの調整も可能です。カップには南京町のシンボルと神戸の文字が描かれています。
天福茗茶
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区栄町通2-8-15
- 営業時間
- 11:00~18:00
- 定休日
- 不定休
- アクセス
- JR「元町」駅より徒歩約4分
- 公式サイト
- 天福茗茶
南京町を楽しむためのマナー
歩きながら食べる際は、ポイ捨てなどのマナー違反に注意しましょう。テイクアウトした料理はなるべく買った店舗のイートインスペースまたは、広場で食べるようにしてください。
広場横の「老祥記」前には、豚のデザインのゴミ箱も設置されています。
ガッツリ系からスイーツまで、幅広いフードが揃う「南京町」。1つあたりが1,000円以下で、食べ比べしやすい商品も多いので、通りを練り歩きながらお店をのぞいてみてくださいね。次のお休みはお友達や恋人、ご家族と一緒に、神戸にある中華街「南京町」を訪れてみませんか。
南京町のおすすめ食べ歩きグルメMAP
取材・文・撮影/加藤あやな
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