長崎で活躍し、日本の近代の西洋医学の基礎を築いたドイツ人医師、シーボルト。彼が江戸参府の折に、嬉野の温泉に立ち寄ったのは、文献でも残っている。そんな歴史的な名所である嬉野の古湯温泉。かつては嬉野のシンボルだった大正時代の洋館も老朽化し、平成17年には解体されてしまった。しかし今年春、見事に復活！

　ゴシック建築の木造という外観は、往時のまま、しかし内部は、バリアフリーの大浴場や貸切のひのき風呂、嬉野全体を見渡せる眺めのいいテラスに食事スペース（飲食持ち込みは不可だが、食券購入で出前ができる！）など、使いやすいシンボリック・スパになったのだ。嬉野産の杉を贅沢に使った館内は、一日ゆっくり癒されそう。これは行かねばなるまい。また町内にはお土産も買える嬉野交流センターもあるし、5/1・2は新茶まつりも開催されるなど、魅力もいっぱい。長崎県内から意外に近い嬉野（大村から車で30分）を、もっと遊びつくそう。入場料は大人400円。小学生以下200円。貸切風呂2,000円。

　GW前に出るザ・ながさきはこの号と次の号（4/30発売だが配本は4/28）の2つ。そこで、長崎県内のニュースポットも2つに分けて紹介することになった。まずこの号では、国の特別史跡に指定された壱岐の原の辻遺跡の関連施設「一支国博物館」をご紹介。

　古代の壱岐を体感しながら、壱岐島内のめくるめく観光体験へご案内。とれたてのウニ丼もこの季節ならではのお楽しみだ。また、波佐見町では、かつてあった温泉が町民有志で新たに作り直された。その名も「はさみ温泉　湯治楼（ゆうじろう）」。遠く八天山をのぞむ露天風呂や、高濃度の炭酸泉が珍しい内風呂など、温泉マニアも納得の出来映えに。お隣は地元のとれとれ食材をいただけるレストラン「清旬の郷」だから、食の楽しみもぬかりない。そのほか、最近話題のパワースポットも長崎市内の噂の場所を数カ所ご紹介。お金のある人も、ない人も、充実のGWをお過ごしいただきたい。

　ちなみに次号では、島原半島をがっつり特集。グルメに温泉に町歩きにと、こちらも楽しみな内容を準備中だ。