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瀬戸本業窯

ふるさと割

瀬戸本業窯 焼きあがる前の瀬戸焼き。行程を見られるのも現地での醍醐味。

瀬戸本業窯
飾るだけじゃない、愛でるだけじゃない

昭和の時代、全国の一般家庭では
お茶碗もお皿も湯飲みも、「せともの」と
呼ばれていた時代がありました。
もちろんすべてが本当に瀬戸のものではありませんでしたが、
それほど瀬戸のやきものが全国に広がった
一大産業だったという証明といえます。
瀬戸は、伝統工芸であり、日本のくらしを豊かにした
産業でもあったわけです。
「やきものは使わなければ意味がないものですから」。
瀬戸本業窯、八代目後継として取り組む、水野雄介さんは
初代から続く作品を並べた資料館で語ります。
訪れるものからすれば、触れてはならない宝の山でも、
「むしろ使い込んでいただいてからの表情、味わいが
いいということもあるんですよ」。
丈夫で、使いやすくて、ずっと愛用したくなる。
それが瀬戸本業窯の器づくりの考え方であり、瀬戸の本質なのです。

瀬戸本業窯 今も残る象徴「登り窯」。時間はあのころのままに。

逆に言えば、産業だからこその悲劇と進化も。
瀬戸本業窯の工房の横には、見事な、連房式の「登り窯」があります。
「私が生まれた昭和54年まで使われていました」と八代目。
登り窯とは、陶磁器を大量に焼成するために生まれたもので
斜面を利用し、上に昇っていく炎の対流を生かして、
たくさんの製品を均一の品質で作ることができる窯のことです。
この方法が生み出されたのは江戸時代。
先人の知恵を残し、伝統を守ることも必要ですが、
残念ながらもう稼動はしていません。
その当時の様子が、時が止まったかのようにそこに。
「これも瀬戸の宿命。でも、だからこそ瀬戸なんです」
くらしを彩り、支える産業として、人の営みとともに
成長して、生きてきた瀬戸のやきもの。
そのために、燃料も木から、石炭、重油そしてガスへ
時代とともに変わっていきました。
伝統に執着するのではなく、産業に密着していく。
そこでは、先人の知恵の結晶である登り窯も不要になる瞬間があったのです。

瀬戸本業窯 昔ながらの土。そこからのメッセージも大切にする水野さん。

瀬戸本業窯でも現在はガスを使った最新鋭の窯を使用。
では、なぜ広いスペースを使ってまで登り窯を残すのか。
実はこちらでは、昔ながらの手間をかけて、釉薬を作り、
昔ながらの動力とやり方でのやきものにも取り組んでいます。
その場所は、幕末に立てられた工房。
産業だからといって、進化ばかりに目がいって、
その基礎を忘れてはいけない。
あのころの豊かなくらしを支えていた瀬戸を
思い出だけではなく形としても残していく。
明治から昭和へ。瀬戸の町には無数の煙突があり
そこからひっきりなしに煙が上がり
それが瀬戸の活気と、これからの日本の幸せを
伝える景色だったといいます。
静かな瀬戸で、ゆっくりと往時を偲び歩く。
新しい時代の感性と触れ合った作品を愛でる。
それもまた豊かな時間です。

瀬戸本業窯

瀬戸本業窯

瀬戸市東町1-6
名鉄瀬戸線「尾張瀬戸」駅下車、車で10分ほど
資料館、ギャラリー併設。
土曜・日曜は職人指導による「本物の陶芸体験」があります。
初心者でも大丈夫です。
共に営業時間・定休日・体験の詳細はWEBサイトにて確認を。

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