関西で紅葉といえば京都をイメージする人が多いですが、実は奈良県にもたくさんの紅葉スポットがあります。今回は、奈良のおすすめ紅葉スポットをまとめてご紹介!「長谷寺」や「奈良公園」などの定番スポットから、「竜田川」や「正暦寺」などの知られざる穴場スポットまで13選ご案内します。見頃情報も記載しているので要チェックです。
橿原・大和郡山・天理・生駒エリア
桜井市
長谷寺(はせでら)
朱鳥元(686)年に道明上人(どうみょうしょうにん)が「銅板法華説相図(どうばんほっけせっそうず)」を安置したことがはじまりとされる真言宗豊山派の総本山の寺院。「わらしべ長者」の舞台としても知られています。
例年10月中旬から12月上旬にかけて、境内の木々が朱色や緋色などあざやかなグラデーションで染まる光景は圧巻。同時期に普段は立ち入り禁止の国宝本堂の中で、観音様のお御足に直接触れてお参りできる秋の特別拝観も実施され、紅葉と国宝を一度に楽しめます。
長谷寺
- 例年の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
- 営業時間
- 4〜9月 8:30〜17:00、10〜11月・3月 9:00〜17:00、12〜2月 9:00〜16:30
※秋の特別拝観:2024年10月5日〜12月8日 9:30〜16:00 - 入山料金
- 大人 500円、中高生 500円、小学生 250円
※秋の特別拝観:1,000円(入山料金と別) - アクセス
- 【電車】JR「桜井」駅より徒歩約10分、または近鉄「長谷寺」駅より徒歩約15分
【車】西名阪自動車道「天理IC」より約25分
桜井市
談山神社(たんざんじんじゃ)
藤原鎌足を御祭神として祀り、「恋の道」や「むすびの岩座」など縁結びスポットしても人気のある談山神社。神社のシンボルである十三重塔は世界唯一の木造十三重塔で、国の重要文化財に指定されています。
紅葉の見頃は例年11月中旬~12月初旬頃で、約3,000本のカエデが境内を真っ赤に染め、訪れる人の目を楽しませてくれます。見頃の時期には例大祭や新嘗祭などさまざまなお祭りが開催されるので、合わせて参加するのもおすすめです。
談山神社
- 例年の見頃
- 11月下旬
- 営業時間
- 8:30~17:00(最終受付 16:30)
- 料金
- 大人 600円、小学生 300円、未就学児 無料
- アクセス
- 【電車】近鉄「桜井」駅よりタクシーで約15分
【車】京奈和自動車道「御所IC」より約25分
生駒郡
竜田川
百人一首に収められている在原業平の和歌「千早ぶる神代もきかず竜田川からくれないに水くぐるとは」で知られる竜田川。
和歌に残されるほどすばらしい紅葉が見られるスポットで、例年11月下旬~12月上旬頃になるとイロハモミジやヤマモミジ、トウカエデなどが真っ赤に色づき、周囲の木々や橋とのコントラストは見事。川に映る紅葉や落ち葉の様子も美しく、ぜひ川沿いを散策して間近で眺めて。11月下旬には紅葉とフリーマーケットと同時に楽しめる「紅葉まつり」も開催されます。
竜田川
- 例年の見頃
- 11月下旬~12月上旬
- 営業時間
- 随時
- 料金
- 無料
- アクセス
- 【電車・バス】JR「王寺」駅より奈良行バス乗車「竜田大橋」停下車、徒歩約1分
【車】西名阪自動車道「法隆寺IC」より約30分
天理市
長岳寺(ちょうがくじ)
天長元(824)年、弘法大師が創建したといわれる古刹(こさつ)。日本最古の鐘門である鐘楼門や本尊の阿弥陀三尊像など、国指定の重要文化財を多数見学できます。
例年11月中旬から下旬にかけて、モミジやカエデが赤く染まり、「全国紅葉100選」に指定される本堂から眺める紅葉は圧巻。一枚絵のような美しい景色を満喫できます。また、同時期に狩野山楽(かのうさんらく)筆の「大地獄絵図」が本堂にて開帳されるので、こちらも合わせて楽しみたいポイントです。
長岳寺
- 例年の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
- 営業時間
- 9:00〜17:00
- 料金
- 大人400 円、高大生 350円、中学生 300円、小学生 250円、未就学児 無料
- アクセス
- 【電車】JR「柳本」駅よりタクシーで約5分、または徒歩約20分
【車】西名阪自動車道「天理IC」より約15分
橿原市
橿原神宮(かしはらじんぐう)
日本の第一代天皇である神武天皇と媛蹈韛五十鈴媛(ひめたたらいすずひめ)皇后を祀り、『日本書紀』において「日本のはじまりの地」と記される橿原神宮。
紅葉を楽しめるのは例年11月上旬頃からで、外拝殿や南神門近くのモミジやカエデが赤く色づき始めます。特に深田池周辺は、年に2回花を咲かせるフユザクラと紅葉を同時に観賞できるおすすめスポット。他ではあまり見られない桜と紅葉の貴重なコラボレーションを堪能しましょう。
橿原神宮
- 例年の見頃
- 11月中旬~12月上旬
- 営業時間
- 6:30〜17:30
※時期により異なる - 料金
- 無料
- アクセス
- 【電車】近鉄「橿原神宮前」駅より徒歩約10分
【車】京奈和自動車道「橿原北IC」より約20分
高市郡
岡寺
古くから厄除けの寺として知られる西国三十三所第七番札所の寺院。境内には約3,000株の石楠花(しゃくなげ)が植えられており、見頃の時期にはあざやかなピンク色に染まります。
明日香村でも数少ない紅葉スポットで、例年11月中旬頃より境内をぐるりと一周囲むカエデが一斉に赤く色づき、見頃を迎えます。特に、三重宝塔の周辺から参道までの道のりは、モミジのトンネルを楽しめる絶景ポイント。見頃の時期には「紅葉まつり」も開催され、多くの見物客でにぎわいます。
岡寺
- 例年の見頃
- 11月下旬
- 営業時間
- 3〜11月 8:30~17:00、12~2月 8:30~16:30
※本堂内陣の一般内拝期間は毎年4~12月 - 料金
- 大学生以上 400円、高校生 300円、中学生 200円
- アクセス
- 【電車・バス】近鉄「橿原神宮前」駅より奈良交通バス乗車「岡寺前」停下車、徒歩約10分
※近鉄「岡寺」駅にはバス・タクシーなどがなく、徒歩で1時間弱要するため、近鉄「橿原神宮前」駅もしくは「飛鳥」駅の利用がおすすめ
【車】西名阪自動車道「天理IC」より約40分
高市郡
壷阪寺(つぼさかでら)
西国三十三所第六番札所の寺院。インドでハンセン病患者の救済支援を行っていたことからインドとの親交があり、全長約20mの大観音石像をはじめ、インドから贈られた石像が多数点在するエキゾチックな雰囲気が特徴です。
紅葉の見頃は11月中旬~12月上旬頃。境内だけでなく周辺の山々も赤や黄色に色づき、山寺ならではのあざやかでダイナミックな紅葉を楽しめます。夜間にはライトアップも実施。日中とは異なる幻想的な光景が広がります。
壷阪寺
- 例年の見頃
- 11月中旬~12月上旬
- 営業時間
- 8:30〜17:00
- 料金
- 大人 800円、6歳〜高校生 200円、幼児(5歳以下) 無料
- アクセス
- 【電車・バス】近鉄「壷阪山」駅より壷阪寺前行きバス乗車「壷阪寺前」停下車すぐ
【車】南阪奈道路「葛城IC」より約30分、または京奈和自動車道「橿原北IC」より約35分
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生駒郡
信貴山朝護孫子寺(しぎさんちょうごそんしじ)
用明天皇2(587)年、聖徳太子によって創建された古刹。聖徳太子が、信貴山に現れた毘沙門天を感得し祀ったのが寅年の寅の日、寅の刻であったという言い伝えが残っており、境内の至るところに張り子のトラが点在しています。
例年11月中旬~12月上旬にかけて、境内や信貴山に広がる約1,000本のモミジやイチョウが赤や黄色に色づき、あざやかな紅葉を堪能できます。張り子のトラと一緒に記念撮影にチャレンジしては。
信貴山朝護孫子寺
- 例年の見頃
- 11月中旬〜11月下旬
- 営業時間
- 9:00~17:00
- 料金
- 霊宝館:高校生以上 300円、小中学生 200円
- アクセス
- 【電車・バス】JR・近鉄「王寺」駅より奈良交通バス乗車「信貴大橋」停下車、徒歩5分
【車】第二阪奈有料道路「壱分ランプ」より約30分、または西名阪自動車道「香芝IC」「法隆寺IC」より約30分
吉野・十津川・天川・五篠エリア
吉野郡
吉野山
大峯連山の北端から南に約8km続く吉野山。谷や尾根をピンク色に染める春の桜が有名な吉野山ですが、実は燃えるような秋の紅葉も見事。
例年10月中旬ごろから赤、黄、橙色に色づいていき、見頃の10月下旬〜11月下旬には山全体が覆われ、ライトアップイベントも開催されます。自然散策を兼ねて、幻想的な光景を満喫してみては。また、ロープウェイからの眺めも絶景で、絵に描いたような美しい紅葉を一望できます。
吉野山
- 例年の見頃
- 10月中旬〜11月下旬
- 営業時間
- 随時
秋の紅葉ライトアップ:2024年10月11日〜12月1日 16:30〜22:00 - 料金
- 無料
- アクセス
- 【電車】近鉄「吉野」駅よりロープウェイで約5分
【車】名阪国道「針IC」より約1時間20分
吉野郡
みたらい渓谷
透明度の高いエメラルドグリーンの清流が流れる渓谷。大小さまざまな滝と巨石・奇石が作り出すダイナミックな自然風景を楽しめます。11月上旬頃より山頂からだんだんと山々が色づきはじめ、山全体が錦に輝く光景は近畿地方随一の美しさと称されるほど。
川沿いに遊歩道が整備されているので、散策やハイキングをしながら景色を眺めるのがおすすめ。見頃の時期には「もみじまつり」も開催され、多くの人でにぎわいます。
みたらい渓谷
- 例年の見頃
- 11月上旬〜11月中旬
- 営業時間
- 随時
- 料金
- 無料
- アクセス
- 【電車】近鉄「下市口」駅より奈良交通バス乗車「天川川合」停下車、徒歩約40分
【車】南阪奈道路「葛城IC」より約1時間
吉野郡
大台ヶ原(おおだいがはら)
奈良県と三重県の県境にある標高約1,695mの山地で、年間降水量が約3,500mmと世界有数の降水量を誇る大台ヶ原。吉野熊野国立公園内に位置し、日本百名山およびユネスコエコパークに指定されています。
紅葉が楽しめるのは例年10月中旬頃から。日出ヶ岳(ひでがだけ)の展望デッキから眺める、ワインレッドに染まったシロヤシオの群生はSNS映え間違いなし。大蛇嵓(だいじゃぐら)からは雄大な大峰山脈と紅葉のコラボレーションを楽しめます。
大台ヶ原
- 例年の見頃
- 10月中旬〜10月下旬
- 営業時間
- 随時
【大台ヶ原ビジターセンター】9:00~17:00 ※冬季(11月下旬〜4月下旬)は閉鎖 - 料金
- 無料
- アクセス
- 【電車】近鉄「大和八木」駅または「橿原神宮前」駅より大台ヶ原行きバス乗車
【車】名阪国道「針IC」より約2時間
奈良・大和高原エリア
奈良市
奈良公園
約660ヘクタールの広大な敷地を有し、約1,300頭の野生の鹿が生息する国の名勝。園内にはモミジやサクラ、マツなど平坦部だけでも約87種10,000本の樹木が植えられており、11月中旬頃から色づき始めます。
園内の至るところで紅葉を楽しめますが、中でも東大寺と依水園は紅葉の名所として知られる人気のスポット。また、鷺池に浮かぶ「浮見堂」周辺も美しく、池にお堂や紅葉が映り込むフォトジェニックな光景を一望できます。
奈良公園
- 例年の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
- 営業時間
- 随時
- 料金
- 無料
- アクセス
- 【電車】近鉄「奈良」駅より徒歩約10分
【車】第二阪奈道路「宝来IC」より約30分
奈良市
正暦寺(しょうりゃくじ)
正暦3(992)年、一条天皇の勅命を受けて兼俊僧正(けんしゅんそうじょう)が創建した寺院。山内には約3,000本の楓が植えられており、11月ごろから順々に色づき始め、赤や黄色の紅葉と緑の木々が織りなす様子が錦のように見えることから、「錦の里」と呼ばれています。
間近に眺めるのも良いですが、福寿院から望む庭園の景色も見事。ゆったりと落ち着いた気分で紅葉を楽しんでは。また、秋から冬にかけて実をつける南天が参道を赤く染める姿も美しく、合わせて眺めたい光景です。
正暦寺
- 例年の見頃
- 11月中旬〜12月上旬
- 営業時間
- 9:00〜16:00(11月3日〜12月第1日曜日は17:00閉門)
- 料金
- 大人 500円、小人(小学生) 200円
特別拝観:大人 800円、小人(小学生) 300円 - アクセス
- 【電車】JR・近鉄「奈良」駅よりタクシーで約25分、もしくはJR・近鉄「天理」駅よりタクシーで約20分
【車】西名阪自動車道「天理IC」より約15分
今回ご紹介した奈良の観光スポット
見頃時期によって色分けしています。(10月中旬~赤色、11月上旬~オレンジ、11月中旬~黄色)行きたい時期に合わせてマップをチェックしてくださいね!