文化遺産を数多く有し、古代ロマンを今に伝える古都・奈良。桜の名所として知られる吉野山をはじめ、四季折々の自然が楽しめるのも魅力です。食文化も長い歴史を誇り、お茶やうどん、清酒、豆腐など、奈良にルーツを持つとされる食も多彩。そんな奈良県の人気ご当地グルメを、飲食店情報サイト「楽天ぐるなび」の会員にアンケート調査しました。郷土の味から注目のグルメまで、奈良の旅めしトップ10をご紹介します。
※「旅行・観光の際に食べたことがある/食べたい料理」「おすすめしたい郷土料理」の結果を合わせたランキング(楽天ぐるなび調べ)
※アンケート調査期間:2023年9月11日~19日
柿の葉寿司
山深い吉野地方で保存食として生まれた柿の葉寿司。防腐効果のある柿の葉で包むことで食品を長持ちさせる、先人の知恵の結晶と言えます。塩で締めたサバ、酢飯、そして柿の葉の香りが合わさり、奥深い味わいは絶品。「電車移動のお供」「移動中に食べるのにちょうどいい」との声も多く、手軽に食べられるのも人気の理由です。
奈良漬け
奈良漬けは、白ウリやキュウリなどの野菜を塩漬けにした後、酒粕に繰り返し漬け込んで作るお漬物。短くて半年、長いものでは数年単位で漬け込むこともあり、熟成された深みのある独特の色合いも特徴です。芳醇な香りと味わいは、ご飯のお供はもちろん、お酒のアテにもよく合います。長期保存がきくので、旅のお土産にもぴったり。
三輪そうめん
奈良県桜井市三輪地方で生まれ、1200年以上の歴史を誇る三輪そうめん。細さの中にしっかりとコシがあるのが特色で、細ければ細いほどランクが高くなります。冷たい季節風が吹く真冬の奈良盆地で天日干しすることで、特有のコシと歯応えが生まれるのだとか。全国各地のそうめんの中でも、最高級品として名高い逸品です。
天理ラーメン
天理エリアのご当地ラーメンで、辛味噌仕立てのスープに、炒めた白菜やニラ、豚肉などがたっぷりのったビジュアルが特徴的です。細めの縮れ麺とコクのあるスープ、野菜のシャキシャキ感が絶妙に調和し、箸が止まらなくなるおいしさ。「ニンニクが効いて美味!」「スタミナがつく味でまた食べたい」と、とりこになる人が続出。
わらび餅
わらび餅の原料であるわらび粉は、実は奈良の特産物。その昔、若草山の山焼き後にわらびが群生したことから名産地になったと伝わります。わらび粉はとれる量が少なく高価なため、今では市販品は葛粉やデンプンを使って作られるのが一般的。奈良旅行ではぜひ、老舗和菓子店が本わらびで作るわらび餅を楽しんでみては。
ごま豆腐
念入りにすり潰したごまに葛粉を混ぜて作る郷土料理です。ぷるぷると柔らかく、口に入れるとねっとり&もちもちとした食感とともに、香ばしいごまの風味が広がります。精進料理の一つで、禅宗のお寺では今も修業の一環で、手間ひまをかけてごま豆腐が作られているそう。本場で味わうできたてのおいしさは格別です。
葛餅
マメ科の多年草である葛の根を加工した葛粉は、吉野地方の特産品として古くから料理の材料やとろみ付けに重宝されてきました。この葛粉を使って作るぷるぷると弾力のあるお餅が、葛餅。きな粉や黒蜜をかけて食べるのが定番です。5位のわらび餅と並ぶ奈良の人気ご当地スイーツで、「どちらを食べようかいつも悩む」という声も。
大和牛
「大和牛(やまとうし)」は、奈良県東部の宇陀山地や大和高原などで飼育される黒毛和牛。柔らかい肉質と細かくサシが入った霜降りが特徴で、脂の口溶けが良く、風味が豊かと評判です。流通量が少ないこともあり、関西以外ではほとんどお目にかかれない希少グルメ。奈良旅行の際はぜひ味わいたい、ご当地ブランド牛です。
にゅうめん
3位に三輪そうめんがランクインしているように、奈良は上質なそうめんの産地として有名。そのそうめんを温かいダシで食べる料理がにゅうめんで、漢字では「煮麺」と書きます。コシのある食感が引き立つやさしい味わいで、「宿泊施設の朝食に出てきた」「飲んだ後にあっさり食べられる」など、さまざまなシーンで親しまれています。
アユ料理
高見川をはじめとする吉野川の支流は水がきれいなことで知られ、そこで育つ天然のアユは、香りの良さとおいしさに定評があります。アユを酢飯の上にのせて押したアユ姿寿司は地元の名物料理。ほかにも焼きアユ寿司、塩焼き、土瓶蒸しなどさまざまな調理法で楽しめ、アユ特有のさわやかで上品な味わいを堪能できます。
味もビジュアルも魅力満点の「かき氷」がブーム!
近年、奈良の新たなご当地グルメとして熱い視線を集めているのが「かき氷」です。奈良市にある氷室神社は「氷の聖地」とされ、毎年5月に全国の製氷・冷凍業者が商売繁盛を祈願する献氷祭(けんぴょうさい)が行われています。
そんな歴史もあり、奈良市内にはかき氷を通年で出すお店が多く、各店の個性が光るかき氷は味もビジュアルもハイレベル! 中でも「ほうせき箱」はブームをけん引する存在として、かき氷ファンに広く知られる名店です。50店舗以上が掲載された「奈良かき氷ガイド」も毎年発行されているので、ガイド片手に人気店を巡るのもおすすめ。