これまで韓国から日本入国時に必須だった現地出発前72時間以内のPCR検査が、新型コロナワクチン3回接種を条件に免除（2022年10月時点）されるようになりました。長らく海外旅行をできていなかったので、この機会に渡航を検討している人も多いのではないでしょうか。
筆者も久しぶりの韓国旅行で、観光、グルメ、ショッピング……と、気の置けない女友達と2泊3日のソウル旅行を楽しみました。日本のパスポートを持っている方は2022年10月31日までの期間、ノービザで韓国に入国可能なのでより気軽に旅に出るチャンスです。
※渡航条件は状況によって変更することがあります。最新の渡航情報は、韓国観光公社の公式サイトでご確認ください。
韓国女子旅！2泊3日のソウルおすすめモデルコース
【DAY1】11:30 仁川国際空港到着
韓国へ旅行する際にメインとなる空港は、金浦（キンポ）国際空港と仁川（インチョン）国際空港。金浦国際空港の方がソウル市内に近く、弾丸旅行の際はおすすめですが、7月の渡航時は発着便を間引いていたこともあり、成田から仁川国際空港に向かいました。
ソウルに着いたのは11:30。その後、空港鉄道「A’REX」に乗り「ソウル駅」に向かいます。直行便なら約43分で到着します。
【DAY1】13:00 繁華街のど真ん中！明洞駅の近くのホテルへ
ソウル駅で地下鉄4号線に乗り換えて2駅。明洞駅周辺のホテルに泊まれば、どこへ行くのにもアクセスが良いので弾丸旅行のホテルに最適。今回は、明洞（ミョンドン）駅5番出口から徒歩約5分の場所にある「アロフト・ソウル明洞」に宿泊しました。
ホテルから徒歩圏内に「新世界百貨店」、「ロッテ百貨店」、「ロッテ免税店」などがあり、ショッピングも楽しめます。
【DAY1】13:15 明洞エリアでランチタイム
ホテルを出たら明洞通りでランチタイム。コロナ前と比べると明洞エリアは少し寂しい印象になっていますが、変わらずに営業している名店もたくさんあります。その中からマンドゥとカルグクスが食べられるお店をチョイス。マンドゥとは蒸し餃子のことで、軽食店や麺を出す店のサイドメニューとして人気です。食後のデザートには、屋台で生搾りオレンジジュースを購入しました。
【DAY1】14:30 韓服を着て仁寺洞～三清洞エリアを散策
明洞を後にし、韓国の昔ながらの雰囲気を楽しめるエリア仁寺洞（インサドン）・三清洞（サムチョンドン）へ向かいます。明洞から仁寺洞までは徒歩で約20分。地下鉄だと乗り換えが必要で遠回りになってしまうため、徒歩、もしくはバスかタクシーで向かうのがスムーズです。（バス約13分、タクシー約5分）
朝鮮時代の王宮として建てられた景福宮（キョンボックン）も仁寺洞エリアに位置。朝鮮時代の代表的な建造物である慶会楼（キョンフェル）や香遠亭（ヒャンウォンジョン）の池が現在でも元々の姿そのままに残っています。四季折々の景色と建物が調和し、まるで韓国ドラマを見ているような気分になるでしょう。日本語無料ガイドやガイド機器のレンタルもあるので、歴史を学びながら散策することもできます。
女子旅では、韓国の伝統衣装・韓服（ハンボク）を着て、仁寺洞・三清洞エリアを練り歩くのもおすすめです。韓服を着用の場合は、景福宮の入場料が無料に。近隣のレンタルショップで、2時間1,000円程度～レンタルができ、種類も豊富に取り揃えています。非日常の衣装が旅の気分をより盛り上げてくれます。
仁寺洞エリアから北上すると、韓国の伝統家屋・韓屋（ハノク）が密集する三清洞エリアがあります。北村（プッチョン）と呼ばれるエリアで、朝鮮時代には貴族たちが住んでいました。おしゃれな韓屋カフェやレストラン、ギャラリーや個性派ショップなどが軒を連ね、レトロとモダンが混ざりあった町並みを楽しめます。
疲れたら、韓屋カフェで一休み。暑い日だったので韓国版かき氷「ピンス」を味わいました。ピンスとは氷の上にあずきやフルーツ、アイスクリームなどが盛られたボリューミーなかき氷のこと。ボリュームたっぷりなので、2人以上でシェアして食べるのが韓国流です。
【DAY1】17:00 Nソウルタワーで夜景鑑賞
三清洞エリアからタクシーに乗り、ソウルのランドマーク「Nソウルタワー」へ向かいます。Nソウルタワーには直接タクシーで乗り入れできないので、まずは「南山ケーブルカー」乗り場へ移動。ケーブルカーの乗車時間は約3分です。ケーブルカー乗車券は片道でも購入できますが、往復で購入する方がお得です。
Nソウルタワーに着いたら、専用エレベーターで海抜479mの展望台へ。キラキラと輝くソウルの街が一望でき、圧巻の眺めを楽しめます。晴れた日には北朝鮮の松岳山（ソンアッサン）まで見渡せるのだとか。展望台の景色もすごかったですが、ここではぜひトイレにも行ってみてください。「空のトイレ」と呼ばれていて、絶景に向かって用を足すという、珍しい体験ができます。
展望台の他、ギフトショップやカフェ、レストランなどもあるので、観光の時間を多めにとるのがおすすめです。
【DAY1】19:30 明洞に戻りディナータイム
夜景鑑賞を楽しんだ後は、お待ちかねのディナータイム！ 韓国旅行に来たら、サムギョプサルは外せませんよね。店員さんが丁寧に焼いてくれるので、話しながら出来上がりを待ちます。焼き上がったら、キムチや辛味ネギ、ニンニクと一緒に味わいます。付け合せのおかずはおかわりできたり、セルフサービスで取り放題だったりするので、たくさんの野菜と一緒にいただきましょう。
お腹がいっぱいになった後はホテルへ。翌日もパワフルに活動するために、初日は少し早めに就寝。
【DAY2】10:00 聖水洞エリアを散策
2日目は少し足を延ばして、ソウル東部にある聖水洞（ソンスドン）エリアに向かいます。
地下鉄2号線「聖水駅」または「トゥクソム駅」一帯を指し、流行発信地として、韓国の若者に注目されているエリアです。
もとは靴工場や小さな町工場が並ぶエリアでしたが、古い建物をリノベーションした独特なカフェやレストラン、ファッションショップなどが立ち並びます。
「人生4カット」と呼ばれる韓国版のプリクラが流行っているようで、いろんなところでお店を見かけました。日本のプリクラのような修正が少なく、自然体な写真を撮れるのが魅力なのだそう。
「聖水駅」の一駅となり「建大入口（コンデイック）駅」には、韓国初のコンテナショッピングモール「COMMON GROUND（コモングラウンド）」もあります。200個のコンテナで造られ、約1,600坪の施設面積は世界でも最大規模なのだそう。韓国ドラマのロケ地にも選ばれ、最近では日本でもヒットした『ヴィンチェンツォ』の撮影も行われました。
【DAY2】13:00 江南エリアの「韓流スターロード」へ
K-POP好きにぜひ訪れてほしいのが、「狎鴎亭（アックジョン）ロデオ駅」2番出口からチョンダム交差点を結ぶ約1kmの韓流スター通り（K-Star Road）です。各K-POPアイドルグループをモチーフにしたカンナムドルと呼ばれる、クマの形をしたオブジェが点在しています。応援しているグループのカンナムドルと一緒に記念撮影を楽しんでくださいね。
歩いて回るのも良いですが、旅行者も気軽に利用できるシェアサイクル「タルンイ」もおすすめ。日本語にも対応しており、アプリをダウンロードして必要事項を入力すれば1時間1,000ウォン（100ウォンは約10円 ※2022年10月時点）から利用できます。シェアサイクルなので借りた場所に返却する必要がなく、近くで借りて、目的地付近のサイクルポートに返却できる手軽さがうれしいところ。
散策で暑くなったので、ランチは平壌冷麺（ピョンヤンネンミョン）を食べました。韓国冷麺は、そば粉で作る「平壌冷麺」（水冷麺 / ムルネンミョン）と、でん粉で作り辛口ダレと混ぜて食べる「咸興冷麺（ハムンネンミョン）」（辛口混ぜ冷麺 / ビビンネンミョン）に分けられます。個人的にはツルっと食べられる平壌冷麺が好き。汁が少し凍ったシャリシャリ食感のタイプもあります。
【DAY2】17:00 広蔵市場ではしご酒
2日目の夜は、100年以上の歴史を誇る市場「広蔵市場（クァンジャンシジャン）」ではしご酒を楽しみましょう！地下鉄1号線「鐘路5街（チョンノオーガ）駅」8番出口のすぐそばに入り口があり、食材から衣類に至るまで幅広い商品を取り扱っています。ナイトショッピングで人気の東大門（トンデムン）の近くなので、はしご酒の前後で東大門に行くのもおすすめです。
まずは「ユッケ通り」で、チャミスルとユッケで乾杯！ 日本では中々楽しめなくなったユッケやレバーも15,000ウォン程度から楽しめます。
2軒目は「うまいもん通り」で屋台グルメをつまみに乾杯。キンパやチヂミ、トッポギやカルグクスなどを提供するお店がたくさんあります。屋台のアジュンマ（おばちゃん）に呼びかけられたり、隣に座るローカルの人と仲良くなったりと、韓国のディープな雰囲気を堪能できる場所です。
一際お客さんが並んでいる店を見つけたので、並んで購入。これは「クァベギ」と呼ばれるねじり揚げドーナツで、市場の定番おやつなのだとか。もち米で作られているため、もちもちっとした食感がくせになり、ペロリと食べてしまいました。
【DAY3】8:00 朝食に韓国トースト
韓国朝食の定番「トースト」。鉄板で焼いた食パンに卵焼きやハム、チーズなどを挟んだホットサンドのようなものです。ケチャップやバターで味付けされていて、甘じょっぱい味。ボリューミーなわりに3,000ウォン程度から食べられます。朝食を食べたら、準備をしてソウル駅へ。
【DAY3】10:00 空港鉄道乗車前に「ロッテマート」で韓国食品を購入
空港鉄道乗車前に、ソウル駅直結の「ロッテマート」でお土産を購入します。乾麺を販売する棚にはズラーッとラーメンが並んでいます。韓国の国民食と呼ばれるだけあり、種類豊富に取り揃えられています。クラフトビールや焼酎の品揃えもバリエーション豊か。日本では見かけない銘柄もあるので、レアなお酒をお土産にするのも良いですね。
【DAY3】10:30 空港鉄道に乗り仁川国際空港へ
帰国便が12:55発だったので、最終日はあまり余裕がなかったのですが、それでも大満足の2泊3日。2年半ぶりに訪れた韓国・ソウルは、コロナ前後で多少の変化があったものの、パワフルで活気のある街。元気をもらえました。名残惜しいけど、またすぐに来よう！と、誓って帰路につきました。
※2022年現在は10月末までの入国においてノービザ入国が認められているほか、PCR検査も入国後1日以内の検査1回で済みます。最新の渡航情報は、韓国観光公社の公式サイトでご確認ください。
※ノービザで入国する際には飛行機搭乗の72時間前までに、韓国の電子渡航認証システム「K-ETA」の取得が義務付けられています。必要事項を入力し、申請料1万ウォンを支払うことで申請できます。
取材・撮影・文／加藤あやな
