札幌駅から近い街中にありながら、開拓時代の面影を残すレトロな赤レンガの建物が並ぶサッポロビール園。その敷地内にある「サッポロビール博物館」は、札幌旅行に来たからにはおいしいビールを飲みたい、サッポロビールの歴史を知りたい!という人におすすめの観光スポットです。
「サッポロビール博物館」で参加者しか飲めない限定ビールの試飲もできる、プレミアムツアーの見どころを中心にご紹介します。
赤レンガが印象的な「サッポロビール博物館」へのアクセス
「サッポロビール博物館」は、明治の面影を残す赤レンガ造りの建物。隣に建つ「開拓使館」とともに、北海道遺産に指定されています。壁面に蔦(つた)が伸びるグリーンシーズンはもちろん、雪が降り積もった冬も独特の美しさがあります。フォトジェニックな建物の前での記念撮影も忘れずに!
「サッポロビール博物館」へ行くなら、気になるのが交通手段です。JR札幌駅から2kmとアクセス便利な場所にあり、駐車場もありますが、車で行くとビールが飲めないというデメリットが。現地でおいしいビールを飲みたいという人は、タクシーや公共交通機関の利用がおすすめです。
JR札幌駅からタクシーに乗れば約7分。電車移動なら、JR苗穂(なえぼ)駅北口より徒歩約8分、または地下鉄の東区役所前駅から徒歩約10分です。JR苗穂駅から歩く際は、ビール園に隣接する「イトーヨーカドー アリオ札幌店」まで連絡通路がつながっているので、天候に関わらず快適にアプローチできます。
札幌駅北口2番バス乗り場から路線バスも利用できます。目的地「サッポロビール園」のバス停は、文字通りビール園の敷地内にあるので、雨や雪の日にも便利です。
なお、札幌駅とその周辺では、2030年度末に予定される新幹線開通に向け、至る所で工事が始まっています。仮の連絡通路ができていたり出入口が変わったりと、通常よりも移動に時間がかかる場合があるのでご注意ください。
特別なビールの試飲もできる!お得なプレミアムツアー
「サッポロビール博物館」は無料で自由に見学できる施設ですが、おすすめは有料(大人1,000円)のプレミアムツアー。参加者だけが楽しめる映像コンテンツやガイドさんの詳細な解説があり、ビール2杯の試飲までできるという大充実のツアーです。
およそ50分間のツアーは、シアターを含めた博物館の見学が約30分、試飲が約20分という構成。基本的に公式サイトから事前予約が必須ですが、当日でも空きがあれば参加できます。また、プレミアムツアーに参加するための博物館受付は1階にあり、大きな荷物を預けられるコインロッカーも用意されています。
プレミアムツアーは博物館の2階から始まります。一般の見学者は入れないエリアからのスタートになるため、ツアー参加者だけに手渡されるパスをかざして入場します。
シアタールームで映像を視聴した後、展示物とパネルを見学。館内には、1876年の北海道開拓事業から受け継がれるサッポロビールの歴史がつまっています。
サッポロビール札幌工場で実際に使用されていた巨大な煮沸釜は迫力たっぷり! 高さは約10メートルです。
貴重な展示物を見ながらブランドコミュニケーターと呼ばれるガイドさんの説明を聞き、さらに深くサッポロビールの歴史と現在、そして、これからについて知ることができます。
レトロな広告も見どころのひとつ。世代を問わず楽しめそうです。
一通り展示を見学したら、いよいよ1階「スターホール」にあるコミュニケーションステージへ。待ちに待った試飲の時間です。プレミアムツアー参加者は、創業当時の味を伝える「復刻札幌製麦酒」と人気の生ビール「黒ラベル」の2種類が無料で味わえます。
プロの手で注がれた冷え冷えのビールで乾杯! これまでの歴史や作り手の思いを知ったことで、ビールがよりおいしく愛おしく感じられそうです。
なお、お酒が飲めない人や車で来館した人は、ソフトドリンク2種類が提供されます。北海道限定のジュース「リボンナポリン」なども選ぶことができ、ビールを飲まない人も楽しめます。
また、試飲と合わせて行われるのは、おいしいビールの注ぎ方講座。ガイドさんが「三度注ぎ」と呼ばれるおすすめの注ぎ方を伝授してくれます。
ふわふわもこもこの泡を作る「三度注ぎ」をマスターすれば、家で飲むビールがさらにおいしくなるかもしれません。
サッポロビール博物館 プレミアムツアー
- 所要時間
- 約50分
- 開始時刻
- 11:30、12:00、12:30、13:00、13:30、14:30、15:00、15:30、16:00、16:30、17:00、17:30
- 休館日
- 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、臨時休館日
- 参加費
- 大人1,000円、中学生~20歳未満500円、小学生以下無料
- 詳細
- サッポロビール博物館
ショップで思い出に残るお土産をチェック
試飲を楽しんだら、プレミアムツアーは終了。最後に1階の博物館出入口近くにあるミュージアムショップに立ち寄りましょう。
「サッポロ クラシック」などのビールをはじめ、オリジナルのグラスや関連グッズが揃います。博物館限定の「ビールゼリーチョコレート」(980円)など、ここでしか買えないものも。
Tシャツ類も豊富。厚着をしてきたら意外と暖かかったり、夏でも半袖では寒かったりと服装が難しい北海道旅行では、旅の途中でこんなオリジナルTシャツを調達してみるのも楽しいですよ。
ちょっとレトロなマスキングテープやステッカーなどの雑貨類は、女子旅のお土産にぴったり。ビール好きな人へのお土産に、旅の思い出を残したい自分用の記念品に、ついたくさん買ってしまいそうです。
ドイツのビアホールのような気分で楽しむレストラン
プレミアムツアーとミュージアムショップを満喫した後は、敷地内にあるレストランへ。ここにしかないビールと、北海道らしさいっぱいのジンギスカンを楽しめます。
こちらは、「開拓使館」の2階にある「ケッセルホール」。天井が高く、ドイツのビアホールのような趣があります。北海道をかたどった専用鍋のジンギスカンをつまみながら、ここだけのビールを味わいましょう。
「サッポロファイブスター」はサッポロビール園限定の生ビール。ジンギスカンによく合います。レストランは混み合うことも多いので、プレミアムツアーの時間と合わせて公式サイトから予約しておくと安心です。
「ケッセルホール」のほか、クラシカルな「トロンメルホール」、洗練された造りの「GARDEN GRILL(ガーデングリル)」、味付けジンギスカンが食べられる「Lilac(ライラック)」、レトロモダンな「ポプラ館」と、それぞれ雰囲気やメニューの異なるホールレストランが全部で5つあります。
サッポロビールについて学び、おいしいビールとジンギスカンを味わい、ここにしかないお土産を選ぶ楽しみもある「サッポロビール園」。ビールを通じて、開拓使時代から続く札幌の歴史と風土を感じられるスポットでもあります。季節を問わず楽しめるので、札幌旅行の行き先候補に加えてみてくださいね。
サッポロビール博物館
- 住所
- 北海道札幌市東区北7条東9-1-1
- 開館時間
- 11:00~18:00(最終入館は17:30まで)
- 休館日
- 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、臨時休館日あり
- アクセス
- 【車】JR札幌駅より約7分
【電車】JR苗穂駅より徒歩約8分、地下鉄東区役所前駅より徒歩約10分
【バス】JR札幌駅よりサッポロビール園・アリオ線「札幌ビール園」下車すぐ - 駐車場
- 有り/150台
- 詳細
- サッポロビール博物館
取材・撮影・文/羽田さえ