京都の玄関口・JR京都駅のすぐ近くに、京のおもてなしと美意識、アートをテーマにしたホテルがあります。それが、2019年1月に誕生した「ザ・サウザンド京都」。ホテル名には、千年の都・京都で研ぎ澄まされてきたおもてなしの精神を、次の千年へとつなげていこうという思いが詰まっています。これまでの京都とはちょっと違う「さらに一歩、その奥へ」。新しい京都体験ステイのはじまりです。
京都駅から歩いてすぐの「サステナブル・コンフォート・ホテル」
まずうれしいのは、JR京都駅の中央口から徒歩約2分という好立地。京都タワーが目の前にある中央口を出て右へ進むと、すぐに「ザ・サウザンド京都」の外観が顔をのぞかせます。
系列の「京都センチュリーホテル」が隣接。入り口は別ですが、館内で行き来することも可能です。
館内に入って少し進むと、目に入るのが京町家の「通り庭」をリデザインした木の通路。「ザ・サウザンド京都」では、いたるところに京都の知恵を取り入れており、「通り庭」とは京町家の玄関から奥の庭まで続く土間を指しています。ロビーにつながるこの細長い通路は、非日常の空間へ入り込んでいることを感じてもらうための重要な仕掛け。そして、通路を抜けると…
目の前にはホテルのシンボルアート『wind_form』が現れます。制作したのは、アーティスト/クリエーター集団の「WOW」。薄く柔らかな布に6台のファンを使って風と光を当てることで、ゆらぎとうつろいを表現した有機的な動きを楽しめます。
見逃せないのは約15分に一度、ホテルのロゴマークと同じ形になること。「∞(無限大)」より円が一つ多いロゴマークは、数字の「1000」を表しつつ、「千年=無限大」のサービスを追及していくという思いを表現しています。
ロビーにあるのは、ホテルのもう一つのシンボルである石造りの大階段。京都の寺院の入り口をイメージして造られたもので、昼間は柔らかな自然光が降り注ぎます。
「ザ・サウザンド京都」のコンセプトは、次の千年の心地よさを追求した「千年ホテル」。禅に通じる引き算の思想がベースのシンプルなデザインに、光、緑、アートで艶を添えるという発想で生まれた心地よい空間は、2019年にグッドデザイン賞を受賞しています。まさに、千年の都の知恵とおもてなしの精神を引き継ぎ、感動体験を実現する「サステナブル・コンフォート・ホテル」です。
チェックインは15:00。チェックアウトは12:00なので、翌朝もゆっくりできますね。
SDGsの観点から「ペットボトルフリー」に取り組んでおり、客室のお水はアルミ缶入りを採用しているほか、フロントではホテルオリジナルのステンレスボトル(500ml)を無料で貸し出し。スタッフが水か白湯を入れて渡してくれます。このボトルは、タイガー魔法瓶株式会社とのコラボレーションで生まれたもので、併せて「ザ・サウザンド京都」は、家庭で不要になったステンレスボトルの回収拠点にもなっています。
2階のカフェ&バー「TEA AND BAR」にこのボトルを持参すると、コーヒーか紅茶を各500円(最大提供容量 360ml)でテイクアウトすることも可能です。
京都の知恵と美学を取り入れた居心地の良い客室
柔らかな印象の洗練した空間「スーペリア・ツイン」
今回宿泊したお部屋は、9階の「スーペリア・ツイン」。和紙風の壁やシックな色で統一したテーブルやソファは落ち着きがあります。ベッドのマットレスは全米ホテルベッドシェアでトップクラスの「Serta(サータ)」。開業前にいろいろなマットの寝心地をスタッフが実際に試したところ、最も好評だったのが「Serta」だったそう。ちょうどいい弾力と寝心地がとても快適でした。
客室にはilly(イリー)のエスプレッソマシンのほか、Dilmah(ディルマ)の紅茶や京都最大の茶の産地、和束町(わづかちょう)の日本茶などを用意。お茶を淹れるための丸急須と有田焼の湯呑みもセットされていました。バルミューダのケトルでお湯を沸かし、丁寧にお茶をいれてほっと一息つく。そんな特別な時間に浸ることができます。
部屋に置かれたタブレットを使って照明や空調の調整、カーテンの開閉ができるほか、ルームサービスの注文(17:30~21:00)やフィットネス、スパなどの予約も可能です。
洗い場の付いた浴室はバスタブも大きく、ゆったりとした造り。
シャンプーやコンディショナー、ボディウォッシュ、ボディーローションなどはホテルオリジナル。アメニティ類などが追加で必要な場合も、すべてタブレットでオーダーできます。
そのほか、ヘアブラシや歯ブラシ、シェーバーは客室に設置せず、お気に入りのものを持参する「ライフスタイル型」の滞在を推奨しています。希望者は、フロントで木製のものを購入可能。プラスチックフリーを意識しているのがよくわかります。
ルームウェアのオリジナル作務衣は、肌ざわりの良い布とゆったりめのパンツが快適!
クローゼットにはバスローブも用意されています。
ゆったりとしたテラス付き。坪庭を借景にした「プレミアダブル」
ほかのお部屋もご紹介します。こちらは42平米ある「プレミアダブル」で、ベッドはキングサイズ。テラスもあり、坪庭を眺めながらくつろぐことができます。
広々とした客室、テラス、檜のバスルームの「テラス・スイート・ダブル」
74平米の客室に26平米のテラスが付いた「テラス・スイート・ダブル」は、ベッドルームとリビングが分かれている設計。壁に掛かっているアートは、漆に箔を押した漆器作家の作品です。
広々としたテラスの前には庭園が広がり、とても開放的。室内は茶室のように静かですが、テラスに出ると電車が走る音が聞こえ、ここが京都駅の近くだったことを思い出しました。庭の植木の高さも絶妙に計算されていて、外にある建物が見えないように配慮されています。
お風呂の湯舟には檜(ひのき)が使われています。
京都タワーが見える!2フロア拭き抜けの「ザ・サウザンド・スイート」
8階・9階の2フロアが吹き抜けになっている「ザ・サウザンド・スイート」。ホテル名が付いた、一番広い特別なお部屋です。下の階にリビングとキッチン、上の階にベッドルームとバスルームがあります。
大きな窓からは、樹々の緑はもちろんのこと、その向こうに京都タワーの先端が望めます。夜はゆっくりくつろぎながら、ライトアップされた京都タワーを眺めるのもいいですね。
上階には広々としたベッドルームとバスルームがあります。
ナチュラルムードの和モダンルーム「ジャパニーズスイート」
ファミリーに人気がある「ジャパニーズスイート」は、畳敷きのリビングを備えた和モダンなお部屋。ベッドは2つですが、畳に布団を敷けば4名まで泊まれます。窓辺には縁側があり、外に出て過ごすことも可能です。
全222室の客室にはそれぞれ、京都の様々なスポットをスローシャッターで撮影したアート作品が飾られています。「これはどこだろう?」とあれこれ想像しながら鑑賞するのも楽しいかも。
館内を彩る「コンテンポラリーアート」を堪能
「ザ・サウザンド京都」には、京都にゆかりのある美術家や若手の作陶家など多彩なアーティストが手掛けた作品が、パブリックスペースだけで50点も展示されています。様々な素材、手法で京都や自然を表現したコンテンポラリーアートを、スタッフが案内してくれる「アートツアー」が毎週水・木曜日に行われています。
1階のエントランスに入ってすぐ目に入るのが、京都府亀岡市在住の作陶家・黒川徹氏作の『曲率-Curvature-』。あえて空間の中央ではない場所に置かれた幾何学的なオブジェは、どこか温かさも感じます。
1階ロビーにあるのが、鴨川から着想を得た『Dark river, Kamogawa』(作者/椛田ちひろ氏)。インクジェット紙の上に、黒色ボールペンの線を1本1本重ねて描かれています。筆圧の強弱、塗りつぶした線の繊細さと力強さは、圧倒的な存在感!
深い青がまぶしいこの作品は、B1階エレベーターホールにある『Eternal flow』(作者/増田洋一郎氏)。鴨川と千年の都である京都の歴史をテーマに作られました。
同じくB1階の宴会場ロビーに展示されているのが、『円の軌道』(作者/中林丈治氏)。まるで水引のような美しい金属の動きが、周りをおめでたい空気で包み込んでいるようです。
こちらもB1階エレベーターホールにある『流転(るてん)』(作者/東端唯氏)。真っ赤な漆の上に、京都の川の流れを箔で表現した雅な作品です。柔らかで力強い、見る人をハッとさせる美しさがあります。
2階の日本料理「KIZAHASHI」にある造形作品は、漆塗のツヤが見事な『羽化(うか)』(作者/井川 健氏)。古代中国で「羽化」とは体に羽が生え、仙人となって天に上ることを意味するとか。これは、お酒に酔ってよい気持ちになることにも例えられており、おいしい日本料理とお酒がいただける「KIZAHASHI」に設置されています。
宿泊客とレストラン利用者のみが参加できる、ザ・サウザンド京都オリジナルの「アートツアー」。アートに詳しいスタッフが作品のコンセプトや楽しみ方などを丁寧に教えてくれるので、ぜひ参加してみては?
ザ・サウザンド京都 アートツアー
- 開催日
- 毎週水・木曜日
- 時間
- 10:00~(約45分)
※前日の18:00までにフロント、またはコンシェルジュデスクで要予約
※宿泊客、レストラン利用者限定 - 料金
- 無料
木の温もりを感じるチャペル「KOMOREBIDO」
ロビーの大階段を上ると、外に出る扉があります。その先にあるのが、木々に囲まれたチャペル「KOMOREBIDO」です。国産の木をたくさん使って造られた建物は、周辺の緑と溶け合って森の中にいる気分に。
中に入ると、差し込む光と木の温もりを体いっぱいに感じます。風にゆれる木の葉や水の流れも感じられることから、別名「光と水の音楽堂」と呼ばれています。
あえて十字架を掲げておらず、国籍も人種も宗教も関係なく、どんなスタイルの式にも対応できるのが大きな魅力。こんな素敵な場所であげる結婚式は一生の思い出に残りますね。「ザ・サウザンド京都」がウエディング会場としても人気が高いのも納得です(※通常、チャペルは開放されていません)。
近場の観光スポットへ行くならレンタル自転車が便利
チェックインして荷物を置いた後、京都市内の観光スポットに向かう人も多いはず。歩くには遠いけれど地下鉄やバスに乗るほどでもない。そんなときに便利なのがレンタル自転車。「ザ・サウザンド京都」では電動自転車を貸し出しています。受付はフロントにて随時、限定3台(1日2,700円 8:00~17:00)なので、必要な場合は早めに予約を。
また、駐輪場の一角にはシェアサイクル「P!PPA(ピッパ)」のポートもあり、24時間365日いつでも自転車を利用することができます。
瞑想がテーマのスパで、心身を浄化するトリートメントを
「ザ・サウザンド京都」3階には瞑想がテーマのスパ「THE THOUSAND SPA」もあり、岩盤浴やホットバス、ドライサウナ(男性のみ)などを楽しむことができます。
スパ
- 営業時間
- 15:00~22:00(最終受付 21:00)
- 料金
- 3,729円 ※宿泊者限定、トリートメント利用者は無料
緑茶や炭、桜など京都ならではの素材を組み合わせたホテルオリジナルのトリートメントも受けられます。その哲学は、目(視覚)、耳(聴覚)、鼻(嗅覚)、舌(味覚)、身(触覚)の五感に、意(意識)を加えた「六根」を清浄することで、心・身体・精神のバランスを整える「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」という考え方。
トリートメントはボディとフェイシャルの2タイプで、両方を組み合わせたものや、日本古来の手法で筋肉をほぐすメニューなどもあり、カップルや友人とペアで受けることも可能です。施術が終われば、ハーブティや日本茶がドライフルーツなどのおやつとともにサーブされるので、ステイ中にゆっくり自分を甘やかしてあげるのもおすすめです。
トリートメント
- 営業時間
- 13:30~21:00(最終受付20:00)
※13:30よりトリートメント予約の方は13:00より温浴を利用可能
※事前予約制(当日予約可) - 料金
- フェイシャル・ボディ/45分 14,295円~
さらに、旅先でも運動を欠かしたくない人は地下1階のフィットネスへ。イタリア「テクノジム」製のマシンが充実した施設で、気持ちよく汗を流せます。ウエアやシューズはレンタル可能(有料)で、フロントへ電話をするとお部屋まで持ってきてくれます。更衣室がないので、お部屋でトレーニングウエアに着替えてから行くことを忘れずに。
フィットネス
- 営業時間
- 7:00~21:00 ※宿泊者限定
- 料金
- 無料
地産地消&サステナブルな食材を使ったイタリアンディナー
待ちに待った夕食は、2階のイタリアンレストラン「SCALAE(スカーラエ)」でいただきました。店名はラテン語で「階段」の意。地産地消をテーマにした料理は、京の旬の食材にシェフの斬新な発想が加わった逸品ぞろいです。また、ソムリエのセレクトしたワインとともに味わえるワインペアリングも楽しめます。
料理長の木原章太さん(写真左)は、「産地に出向いて生産者と話をしながら、食材を選ぶことも多いです」と話してくれました。シェフソムリエ・岩田渉さん(写真右)の「ペアリングでは、アミューズからドルチェまで一つの物語を完成させるようなイメージですね」という言葉に、ディナーへの期待が高まります。
今回のディナーコースは「Aria(アリア)」。最初のアミューズは2品から選べ、こちらは「おかそだちサーモンアソート」です。「おかそだちサーモン」は陸上養殖の千葉県産生サーモンで、環境や社会への影響を最小限にして育てられています。「ザ・サウザンド京都」ではSDGsの観点から、サステナブルな食材も取り入れているのです。
写真左は低温調理したサーモンで、キャビアの塩味がとろけます。右は桜チップでスモークしたサーモン。ルビーグレープフルーツの甘酸っぱい果汁がよく合います。
アミューズのもう1品は「鮎のカッペリーニ」。こちらは琵琶湖産の鮎をソテーし、大葉やバジルを使ったジェノベーゼソースでいただきます。ビネガーソースがアクセントになって、爽やかな酸味が広がります。
アミューズのペアリングは、軽やかな口当たりのシャンパンで夏らしく爽快に。
続いては「トウモロコシのフラン」。洋風茶碗蒸しです。パンチェッタの塩味がトモロコシの甘味と絡み合い、旨味が増幅! この料理には、白ワインをペアリングされました。
続いては、北海道・函館直送のマグロを使った「マグロ タブナードとタルタル」。この日は表面を炙り、わらで燻製したメジマグロが主役。ビネガーや粒マスタードにアボカドを合わせた自家製マヨネーズで辛味や酸味をまとったマグロが、さらに豊かな旨味へと昇華されています。
この魚料理はあえて白ワインではなく、ギリシャ産のロゼワインと一緒に。
続いては、「黒毛和牛のボロネーゼ マケローニ」。肉質が良く、雑味のない黒毛和牛を、手切りで約2cmにカットしたものをじっくり煮込んでいます。甘めのスープに肉の旨味が溶け込み、絶品でした。これには、赤よりさらに渋みが濃い黒ワインを合わせて。
メインディッシュは、肉2種と魚1種から1品選べます。
「ブランド牛『京の肉』フィレのロースト 本日の仕立てで」は、4等級の黒毛和牛の赤身が生み出す濃厚な肉の旨味がたまりません。赤ワインソースとの相性も抜群で、弾力ある肉は噛めば噛むほどおいしさが広がります。また、塩でいただくとさらに旨味がアップ。ビーツを付けるとほんのりフルーティーになり、3通りの味わいが楽しめました。
この肉料理には、トスカーナの伝統的な赤ワイン「BRUNELLO DI MONTALCINO(ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ)」を。京都で生まれたブランド肉に、イタリアの伝統的な赤ワインが見事にマッチ!
今回の選べるメインのもう一つの肉料理は、「イノシシのロースト キノコとナッツのソース」。この日のイノシシは鳥取産で、肉を塊のまま焼き上げるそう。臭みのない肉は、まずボリビアの岩塩とフランスとイギリスの海塩を合わせたオリジナル塩で食べ、その後にキノコとナッツのソースで味変も。
選べるメインの魚料理は「本日の魚 アクアパッツァ仕立て」。こちらはマナガツオのポワレ。表面はカリッ、中はふっくらとした身を、風味豊かなアサリの出汁に付けながらいただきます。自家製のセミドライトマトの甘味とオクラのとろみも印象的。さっぱりとしたイタリアの白ワインを合わせるのがおすすめとのこと。
ドルチェは、レモンクリームが爽やかな「スカーラエ ミルフィーユ」。バニラビーンズをたっぷり使ったジェラートが、サクサクした生地に濃厚な甘味を添えてくれます。これには、シェフソムリエ岩田さんおすすめの白ブドウと桃のデザートワインを。
〆はオリジナルブレンドコーヒーか和紅茶と一緒に、フィナンシェとピーカンナッツショコラがサーブされます。ピーカンナッツショコラの軽やかな歯ごたえとこっくりとした甘みがコーヒーによく合いました。
いかに素材の良さを生かし、ほかの素材と組み合わせて深みのあるおいしさを表現できるか。常にそう考えている若き料理長・木原さんが生み出す料理は、ひと口ごとに驚きがありました。
※メニュー内容や食材の産地等は、季節や仕入れの都合により変わります
ペアリングしたワインの一部もご紹介。写真左は、メインの魚料理に合わせたイタリア「OTTAVIANO LAMBRUSCHI(オッタヴィアーノ・ランブルスキ)」の辛口白ワイン「COLLI DI LUNI VERMENTINO SUPERIORE IL MAGGIORE(コッリ・ディ・ルーニ・ヴェルメンティーノ・スーペリオーレ・イル・マッジョーレ) 2020」。
写真右は、イタリアの「CAPARZO(カパルツォ)」が作ったトスカーナの最高峰赤ワイン「BRUNELLO DI MONTALCINO(ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ)」です。
夕食を終えて「SCALAE」を出ると、ロビーの大階段がなんとも幻想的な雰囲気に! 昼とは違う表情にうっとり。6階まで吹き抜けのため、客室フロアの格子から光がぼんやりと見え、情緒ある和のムードが京都らしさを増してくれますね。
一番出汁を味わう和食、メインが選べる洋食。朝食はどちらも魅力的!
翌日の朝食も「SCALAE」で。洋食と和食が選べますが、和食で注目したいのは何と言っても一番出汁。鹿児島産の本枯れ節と利尻産昆布を使用して丁寧にとった一番出汁を「迎え出汁」として提供しています。旨味が凝縮された出汁を口に含むと、体が目覚めるのを感じます。
ご飯は炊き立ての山形産「つや姫」。少し硬めでつややかな白米には、焼き魚や南蛮漬け、鶏肉の煮物など、濃いめの味つけのおかずがよく合います。また、京都宇治の「やどりぎ 平飼いたまご」を使っただし巻きは、濃い卵黄の色合いとコクがしっかり感じられるおいしさ。そのほか、もずくのつるんとしたのど越し、豆腐の柔らかさなど、食感のバランスも絶妙な和朝食でした。
※メニュー内容や食材の産地等は、季節や仕入れの都合により変わります
洋食はアメリカンブレックファーストで、メインディッシュは7種類の卵料理にパンケーキ、フレンチトーストを加えた合計9種から一つ選べます。 こちらは、卵料理で人気の「スモークサーモンとアボカドのエッグベネディクト」。各種パンやフルーツなども付いてボリューム満点です。
洋食のメインディッシュでは、フレンチトーストを選ぶ人も多いそう。濃厚で甘酸っぱいベリーのソースが、フレンチトーストの甘味とよく合います。
チェックアウト後もお楽しみは続く!大人気のアフタヌーンティーも堪能
12:00のチェックアウト後も、ホテルでのお楽しみはまだ終わりません。せっかくですから、2階の「TEA AND BAR」で大人気のアフタヌーンティーも楽しんじゃいましょう! 「TEA AND BAR」にはカフェゾーンとバーゾーンの2つの空間があり、個性的な日本茶や和紅茶、コーヒーのほか、お茶を使ったカクテルなどアルコールも楽しめます。
「TEA AND BAR」で提供しているアフタヌーンティーは、特に女性に大人気。こちらは夏限定の「Peach! Peach! Peach!~マーメイドたちのアフタヌーン・ティー~」(※提供終了)。目にも華やかな桃のスイーツほか、生ウニと練りウニを使った贅沢なゼリー、アボカドバーガーサンドなどのセイボリーがズラリ。濃厚な酸味がたまらない「桃のジャスミンのムース」や桃の果肉がたっぷり入ったシェル型の「ピーチマカロン」、クラゲの形を透明なゼリーで表現した「黄桃とココナッツのタルトレット」など、心ときめくものばかりでした。
2022年9月12日(月)からは、芋や栗、カボチャを使った「芋栗南瓜アフタヌーンティー ~秋のごちそうグラデーション~」が登場。「錦秋」をテーマに、秋の京都の景色をイメージしたスイーツが盛りだくさんです。季節によってテーマが変わる「TEA AND BAR」のアフタヌーンティーは、新作の登場が楽しみですね。
芋栗南瓜アフタヌーンティー ~秋のごちそうグラデーション~
- 場所
- 2階「TEA AND BAR」
- 期間
- 2022年9月12日(月)~11月20日(日)
- 時間
- 1部/11:30~(14:30まで)、2部/15:30~ (18:30まで)※2日前までに要予約
- 料金
- 6,215円(1名より利用可)
京都駅のすぐ近くに、こんなに静かに過ごせる場所があったなんてと、驚きと感動に満ちた1泊2日。京都の伝統と自然を感じる快適な空間に身を委ねたい、またすぐにでも訪れたい、そんな気持ちにさせるホテルステイでした。
ザ・サウザンド京都
- 住所
- 京都府京都市下京区東塩小路町570
- アクセス
- JR京都駅中央口より徒歩約2分
- 客室数
- 222室
- チェックイン
- 15:00
- チェックアウト
- 12:00
取材・文/田村のりこ 写真/正井聖樹