2022年6月にオープンした「四条河原町温泉 空庭テラス京都」。四条河原町の交差点から歩いてすぐという場所にあり、天然温泉と見晴らしのよいルーフトップ・ラウンジ「空庭テラス」が話題の宿です。京都市内の主要観光地へもアクセスがよく、最高の景色と開放感を味わえる癒しのステイをお届けします。
にぎやかな通りに面した玄関には手湯も
宿があるのは、京都最大の繁華街がある河原町エリア。阪急・京都河原町駅から徒歩約1分、京阪・祇園四条駅からも徒歩約4分という場所に立地しています。祇園や八坂神社、建仁寺、高台寺といったスポットへも徒歩圏内。観光に繰り出すにも便利です。
同じ建物内に「四条河原町温泉 別邸 鴨川」というラグジュアリーな宿を併設。河原町通に面した正面玄関は石垣のような立派な門構えが印象的で、自家源泉の天然温泉を謳っていることから、手湯(てゆ)が設置されています。
広々としたロビーにはプレミアムなラウンジも
広々としたロビーは建物の9階。レセプションの前にはソファが並び、落ち着く空間です。
「お客様の記憶に残るような人を育てる」ことを人材教育のモットーにしているそうで、チェックインに向かうと、スタッフの方がさわやかな笑顔で出迎えてくれました。
ロビー脇にはプレミアムゲストラウンジがあり、コーヒーや紅茶などのドリンクが自由に飲めるほか、アイスも無料で用意されています。部屋に向かう前にこちらで一休みする人も見られました。
コンパクトながら、和の趣を感じられる客室
今回、宿泊した部屋は「モデレートダブル」。約20平米とコンパクトな造りながら、シモンズ社製の150cmのダブルベッドに加えてソファも置かれ、高級感があります。
ちなみに、記念日旅行や新婚旅行などのときに事前に相談すると、タオルアートのスワンや花びらのデコレーションなど、スタッフが考えたサービスを提案してくれるのだとか。
全室靴を脱いで上がるようになっていることに、和の趣を感じます。館内移動にも、外出にも使える草履(ぞうり)が用意されているので、部屋に着いたらまず靴を脱ぎ、部屋でくつろぎましょう。玄関近くの床は削り跡を残す名栗(なぐり)加工を施し、室内には琉球畳も使用するなど、リラックスできる工夫が随所に見られます。
シャワールームには手持ちのシャワーのほか、天井にオーバーヘッドシャワーも付いているのもうれしいポイント。
バスアメニティは、オーガニックな原料を使用している「Millennium organics(ミレニアムオーガニックス)」のものを用意。イタリアのトップヘアサロンのために開発された商品で、髪が潤うだけでなく、天然由来の香りに癒されました。
浴衣や草履を履ける足袋(たび)も用意されているので、着替えて館内の温泉施設へ行ったり、そのまま外出したりすることも可能。寝る時用には、ワンピースタイプのルームウェアも備わっています。
祇園辻利の緑茶や急須、マグカップなどもあるので、観光の合間など部屋に帰ってきてほっとしたい時に便利です。
こちらの客室は「スーペリアダブル」。幅160cmのシモンズ社製ダブルベッドが置かれています。ゆったり寝たい方や、子どもと一緒に宿泊される方に人気です。
「スーペリアダブル」の部屋には、浴室にバスタブも。部屋でゆっくり湯船に浸かりたい方におすすめです。
より広い部屋で過ごしたい方には、「ユニバーサルツイン」が人気。37.8平米で、110cm幅のシングルベッドが2台置かれています。また、幅広のスライドドアや段差のないスロープなど、バリアフリーにも配慮しています。
お待ちかねのルーフトップ・ラウンジ「空庭テラス」へ!
部屋に荷物を置いたら、早速、宿最大の特徴であるルーフトップ・ラウンジ「空庭テラス」へ行ってみましょう! 9階のプレミアムゲストラウンジでコーヒーを淹れてから向かうことにしました。
エレベーターを降り、「空庭テラス」へ続くアプローチへ。徐々に見えてくる京都・東山の景色がワクワクを演出してくれます。
アプローチを抜けると、そこには圧巻のパノラマビューが! 宿の東側に広がる京都の風景を見られるようになっていて、眼下には鴨川が流れ、その奥に高台寺や清水寺がある東山を一望できます。この景色を眺めながら「まず八坂神社まで歩いていって、その後は…」と、観光の計画を立てるのも楽しそうですね。
テーブルがあるカウンター席の下は足湯になっているので、街歩きの疲れを癒すのにもぴったり。そのほか、ソファ席などもあるので、お気に入りのシートでくつろげます。
希少な自家源泉の天然温泉へ
一息ついたら、希少な自家源泉の天然温泉へ。「空庭テラス京都」には9階に2つの大浴場があり、男湯・女湯は日替わりで利用可能。泉質はナトリウム・カルシウム・マグネシウムを含む塩化物泉で、肌がしっとりし、湯冷めしにくいのが特徴です。
天空露天風呂「八坂の湯」にはシルキージャグジーバスのほか、露天風呂の中に水深1.2mの深湯も用意。立ち湯でリラックスしながら、古都の景色を堪能できます。
もう一つの大浴場が「庭の湯」。こちらは景色は望めませんが、「八坂の湯」と同じ水深1m20cmの深湯と、マイクロバブルが発生する乳白色のシルキージャグジーバスがあります。
温泉から上がったら、同フロアにあるプレミアムゲストラウンジで休憩。冷蔵庫にアイスクリームも用意されているのがうれしいですね。
時間ごとにさまざまな魅力があるテラス
夕食にはまだ早い時間だったので、再びルーフトップ・ラウンジ「空庭テラス」へ。16:00~19:00(L.O.18:30)の間は、ウェルカムドリンクとしてスパークリングワイン、赤ワイン・白ワイン、生ビール、ソフトドリンクなどから1杯無料で楽しめます。
食前の1杯を飲んで気持ちよくなったところで、夕食を食べに街へ出かけることに。「空庭テラス京都」は夕食の用意はありませんが、周辺は京都随一の繁華街で、飲食店はたくさんあります。スタッフに聞けば、宿オリジナルの飲食店マップとともにおすすめのお店を教えてもらえるでしょう。
京都らしい風情のある通りで観光客にも人気の先斗町(ぽんとちょう)のお店で夕食を満喫。その帰り道、ふと宿を見上げると「空庭テラス」がライトアップされていました。昼とは違った雰囲気で幻想的!
部屋に戻る前に「空庭テラス」を訪れると、大人な雰囲気満点でした。19:00~22:00(L.O.21:30)はバータイムで、ワンドリンク1,000円(おつまみ付)でいただくことができます。夜景を見ながらグラスを傾けるカップルも多く見かけました。
朝食は「古都の玉手箱」に舌鼓
翌朝、朝食付きプランだったので、9階のプレミアムゲストラウンジへ。そこで、1階「京割烹 東山」の懐石弁当「古都の玉手箱」を受け取ります。お弁当は部屋はもちろん、「空庭テラス」でいただくことも可能です。
料理人歴40年以上の総料理長率いる「京割烹 東山」は、京料理の伝統と格式を守りながら、見た目でも楽しんでもらうことを大切にしています。「古都の玉手箱」の中には京野菜の炊いたんや出汁巻き玉子、豆腐田楽など、一つひとつ丁寧に作られた料理が豪華に詰められていました。
お土産を購入してチェックアウト
温泉も景色も食事も存分に楽しんだところで、名残惜しいですが宿を後にする時間に。その前に9階ロビーにあるお土産コーナーへ。
京都らしいかんざしのほか、ホテルオリジナルのドリップパックコーヒー、ノートなどを購入してチェックアウトしました。
四条河原町至近の「空庭テラス 京都」は、アクティブに京都観光を楽しみたい人にとってとても魅力的。京都では観光スポット巡りで1日が終わると足が棒のようになっていることが多いのですが、うれしいのは宿に戻ってきた時、自家源泉の天然温泉で疲れを癒せることでした。ルーフトップバー・ラウンジ「空庭テラス」にも足湯があるのは驚きで、「宿泊客にリラックスしてもらいたい」という宿の想いを随所に感じられた一泊二日でした。
四条河原町温泉 空庭テラス京都
- 住所
- 京都市下京区河原町通四条下る2丁目稲荷町324
- アクセス
- 阪急京都河原町駅より徒歩約1分
- 客室数
- 102室
- チェックイン
- 15:00
- チェックアウト
- 11:00
取材・文・写真/各務ゆか