京都ならではのアクティビティが充実！鴨川のほとり「ザ・リッツ・カールトン京都」で極上ステイ

ホテルに近づくにつれ、耳に届くのは涼しげな水の音色。エントランスへ続くアプローチでは、鴨川の流れをモチーフにした水辺の景色に迎えられます。

ここはかつて、藤田財閥の創始者・藤田傳三郎の別邸を経て、藤田観光が開業したホテルフジタ京都があった地。「ザ・リッツ・カールトン京都」では、この土地に息づく歴史と文化を継承し、当時使われていた石灯籠や滝石などを再利用しながら、和とモダンが溶け合う空間づくりを行っています。

アプローチを抜けてエントランスに入ると、目に飛び込んでくるのが、壁一面を彩るセラミックの七宝文様。七宝は「人の縁」を意味する日本の伝統文様です。

そして、ホテル内へ。扉が開くと、そこは明と暗の光のコントラストを巧みに取り入れた開放的な空間。レセプションやロビーラウンジ、エレベーターホールの壁や天井に、町家建築に見られる格子や組子をあしらい、雅やかな雰囲気です。

窓から差し込む光やライティングによって格子や組子のシルエットが幻想的に浮かび上がり、ゲストを特別な時間へ誘います。

1階から地下2階へ続く吹き抜けの階段スペース。天井のシャンデリアは、京和傘の老舗「日吉屋」が特別にあつらえたオリジナルです。このほかにも、京唐紙の版木を施したシャンデリアなど、京都の職人技を伝える和のエッセンスが散りばめられています。

また、「ザ・リッツ・カールトン京都」では、現在、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けてモバイルによるチェックイン・チェックアウトを行っているほか、検温やチェックイン時の本人確認を実施。スタッフの手洗い、マスクの着用、体温チェックの徹底、フロントデスクやレストラン入口などの館内各所にアルコール消毒や飛沫感染防止ボードを設置するなど、感染拡大防止に取り組んでいます。

それでは、お待ちかねのゲストルームへ。今回宿泊するのは鴨川に面した「ガーデンテラススイート」。

70平米の広々としたお部屋は、リビングルーム、ベッドルーム、パウダー＆バスルームが分かれています。

「ザ・リッツ・カールトン京都」では全134室のうち、約半数が鴨川に面していますが、なかでもプライベートな日本庭園を配しているのがこの「ガーデンテラススイート」。

日本庭園は作庭家・野村勘治氏が四神相応をコンセプトに監修。わび・さびを象徴する枯山水の庭園の向こうには東山三十六峰の景色が広がり、毎年8月16日に行われる五山送り火もお部屋から鑑賞できます。

このお庭はテラスルームとして利用できるのもうれしいポイント。鴨川の川面からそよぐ風を感じながらコーヒーを飲んだり、本を読んだり、おしゃべりを楽しむのも気持ち良さそうです。

また、かつてこの地は平安時代の貴族が東山から昇る月を愛でるための別邸を構えた場所といわれています。夜は、古の人々に想いを馳せながら、月を眺める風情豊かな時間を過ごすのも素敵です。

そして、この日本庭園付きのゲストルームでは、さらにスペシャルなお楽しみが！ それは後ほどご紹介します。

客室に入ってまず迎えられるのが、ゆったりとしたソファを配したリビングルーム。壁際のライブラリースペースにはアート関連の写真集や書籍などが並び、書斎のような雰囲気も感じられます。（お部屋により異なります。）

ソファの後ろには、作業スペースの広いデスクもあるので、テレワークにも大活躍してくれそう。

クッションカバーは、京都の西陣織の老舗「細尾」が手掛けたオリジナル。スタイリッシュな松竹梅の吉祥柄が、和モダンなインテリアに溶け込んでいます。

各客室に用意されている京都の職人技から生まれる茶器セット。お部屋に着いたらまずは、享保年間（1717年）創業の京都の老舗「一保堂茶舗」の緑茶でほっとひと息。香り高いお茶の味わいに癒されます。

また、ソファテーブルには感染症対策の消毒用ジェルやマスクも用意されています。

すっきりとした和モダンなインテリアに囲まれたベッドルーム。上質なリネンでメイキングされたキングサイズのベッドは、適度な硬さで心地よい眠りを約束してくれます。ベッド横にはウォークインクローゼットも。

ベッドサイドに備えられているのは、Bluetooth対応のチボリオーディオと青森のブナ材を活用した「BUNACO」のランプシェード。七宝文様を装飾したヘッドボードなどデザイン性の高いインテリアが贅沢な時間を演出してくれます。

レインシャワーを完備した開放感溢れるガラス張りのバスルーム。液晶テレビで映画を鑑賞したり、日本庭園を眺めながらお風呂に浸かる、なんともいえない贅沢な時間を満喫できます。

バスアメニティは、イギリス王室御用達ブランド「アスプレイ」のパープルシリーズ。シャンプー、コンディショナーのほか、魅惑的な香りのボディローションでボディケアを楽しめます。

パウダールームには和菓子のようなパッケージの「京都しゃぼんや」のオリジナル洗顔石鹸も。金箔を散らしたオーガニック石鹸はしっとりとした洗い上がりで、特に女性から好評です。

また、2種類揃うバスソルトも「京都しゃぼんや」によるもの。柚のやさしい香りとヒノキのさわやかな香りに包まれるバスタイムに旅の疲れがほぐれていきます。

そして、窓際には明るいパウダールームが。この「ガーデンテラススイート」を含め、客室はすべてダブルシンクのゆとりを感じさせる設計になっています。一人一台のシンクで余裕をもって身支度を整えられます。

アメニティボックスは、桜の蒔絵を描いた漆塗り。京都伝統の漆器づくりを伝える「京漆匠 象彦」によるオリジナルです。

蓋を開けると歯ブラシやカミソリなどの基本アイテムのほかに、ウッドブラシや爪磨き、シューズケアなどの身だしなみアイテムも揃い、快適に過ごすための心づかいが伝わります。

ガーデンテラススイートと同じく鴨川に面したお部屋で人気が高いのが、「グランドデラックスカモガワリバービュー」。約55平米とガーデンテラススイートより少しコンパクトですが、設備はほとんど変わりなく、それでいて料金はリーズナブル。東山三十六峰を背景に流れる鴨川の景色を存分に楽しみたい人におすすめです。

室内は、うなぎの寝床とも呼ばれる、間口が狭く奥行きが深い京都の町家を意識した造りで、部屋の扉を開けると、ミニバーとパウダールームがサイドに配置された細長いアプローチが。

そこを抜けるとぱっと視界が開けるように開放的なベッドルームと、窓いっぱいに広がる鴨川の景色が目に飛び込んできます。

畳をイメージした絨毯とウッドフロアでスペースを仕切り、窓際を町家の縁側に見立てているのがこのお部屋の特徴。椅子に腰かけると鴨川の流れに手を浸せそうなほど、外の景色が近くに感じられます。

あまりにも見えすぎて…と気になる場合は、すだれで緩やかに視線を遮ることができるのも京都らしい粋なはからいです。

そして、お部屋に入って「なるほど！」と気づくことが。

それはロビーなどのパブリックススペースでは鴨川の気配は感じられても、景色としてはっきりとは見えなかったこと。客室から眺めるこの鴨川の景色は、ホテルに滞在するゲストだけに特別に贈られるサプライズなのだと気づかされます。

お部屋でひと休みしたら、1階の「ザ・ロビーラウンジ」でアフタヌーンティーを楽しみながらのんびり。

町家建築をイメージした空間で味わえるのは、パティスリー界のピカソと称賛される「ピエール・エルメ・パリ」のデザート。宝石のようなカラフルなマカロンなど、口に含んだ瞬間、独創的な味のハーモニーを奏でるスイーツに胸がときめきます。

「ザ・ロビーラウンジ」にもアート関連の作品集が並ぶ書棚が。スイーツを味わいながらページをめくり、心ゆくまで五感を刺激する時間を過ごせます。

ディナーは、1階の「ラ・ロカンダ」でイタリアンに舌鼓。地元の旬の食材をふんだんに使った京都ならではのイタリアンを堪能できます。

店内には、明治41（1908）年に建てられた藤田財閥の創始者・藤田傳三郎の別邸だった「夷川（えびすがわ）邸」を移築したプライベートルームも用意されています。明治時代の面影を残す歴史的価値の高い和の空間がとても粋。記念日などに合わせてぜひ予約を。

また、夫婦だけでたまにはゆっくりとホテルで食事を楽しみたいという方は、4〜12歳までの子どもを預かってもらえるイブニングアクティビティ「リッツキッズナイト」（19:30〜21:00／無料）を利用するのもおすすめ。恋人同士に戻ったような大人の時間を過ごすことができます。

ディナーの後、もう少しその余韻に浸っていたい…。そんなときは「ザ・バー」へ移動し、カクテルやウイスキーを手に語り合うのもホテルステイの素敵な過ごし方です。

ここでぜひ味わいたいのが、世界で最も権威のある大会のひとつ「バカルディ レガシー カクテル コンペティション 2020 日本大会」でチャンピオンに輝いたバーテンダー・浅野陽亮さんのカクテル「ALIVIO（アリビオ）」（2,500円／税別）。

スペイン語で「やすらぎ」を意味するカクテル名には、浅野さんの「バーでほっと心を休めてもらいたい」という思いが込められています。

バカルディ エイトをベースに、バナナ、生姜シロップ、ライムの皮などを加えて作る特別な一杯。ひと口飲んだ瞬間、とろりとした口当たりと味の奥深さに魅了され、身も心もほろほろと酔いが深まっていくのを感じます。

チェックアウトは12:00なので、いつもより少し朝寝坊してももちろん大丈夫。けれど、せっかくならチェックアウトまでの時間を活用して、ゲストアクティビティに参加するのもおすすめです。

今回参加したのは「サイクリングツアー」（無料）。伏見稲荷大社コース（6:30〜8:00）と祇園・平安神宮コース（8:30〜10:00）から、今回は祇園・平安神宮コースを体験。

早朝の清々しい空気を吸いながら、観光客のまだ少ない街の中を颯爽と走り抜け、ゲストアクティビティスタッフの案内で京都の名所を巡ります。祇園の街並みや平安神宮の赤い鳥居前で記念撮影したり、各スポットの歴史などをスタッフが分かりやすく解説してくれて大満足。

ステイ初日はお部屋やホテル内でのんびりと過ごし、2日目は京都観光を兼ねて、このサイクリングツアーに出かけてみては？

現在、新型コロナウイルス感染症対策として、各回のアクティビティを1組限定で行なっているため安心して参加できます。

そして、「ガーデンテラススイート」の紹介部分で「後ほど」としていたスペシャルなお楽しみがこちら。6:30～11:30の間で希望の時間に客室に朝食を届けてくれるサービスです。

もちろんリビングでもOKですが、天気がよければ、日本庭園にテーブルセッティングしてもらい、朝のやわらかな光の下で鳥のさえずりをBGMに味わうのが一番。朝の清らかな空気の中で味わう朝食に元気が湧いてきます。

ブレッドメニューは「ピエール・エルメ・パリ」。パリッとした食感が光るプレーン クロワッサン、バラとライチとフランボワーズを組み合わせたクロワッサン・イスパハン、パン・オ・ショコラなどを焼き立てで味わえます。

メインはオムレツやエッグベネディクトなど、出来たての卵料理。目覚めの紫蘇ジュースに京都産の野菜サラダ、厚切りハムやソーセージなどバラエティに富んだメニューに笑顔がこぼれます。

「ザ・リッツ・カールトン京都」ではほかにもゲストがリラックスできる施設が揃っています。

ステイ中に訪れたいのがスパ＆フィットネス。客室からバスローブ姿のまま、地下2階にあるエリアまでアクセスできるので、気が向いたときにすぐ、室内プールで泳いだり、フィットネスジムでトレーニングしたりできます。

滝の音に包まれた室内プールは、宿泊者なら無料で利用可能。全長20mのプールの底に、イタリア製のガラスモザイクで川の流れの源にある洞窟の中の青い泉がデザインされ、泳いでいるとまるで魚になった気分に。大人用水着とスイミングキャップの無料レンタルもあり、ドライサウナやスチームサウナも完備しています。

世界有数のウェルネスカンパニー・テクノジム社のトレーニングマシンを取り揃えるフィットネスジムも、宿泊者は無料。24時間利用できるので、早朝や深夜でも身体を動かすことができます。フィットネスウェア、シューズ、靴下のレンタル（セットで1,100円）もあるので、手ぶらでもOKです。

スパでは、宇治産の緑茶に浸して温めたハーブボールで全身をマッサージする「リョクチャ セレニティ リチュアル」、温めたバンブースティックで凝り固まった筋肉をほぐす「キョウト バンブー リチュアル」など、京都ならではの贅沢なトリートメントが人気。

メンズ向けのメニューも用意されているので、夫婦やカップルで一緒にトリートメントを受けるのもおすすめです。

館内で注目したいのが、ホテル内に飾られた「源氏物語」をイメージしたアート作品。彫刻家・名和晃平氏によるクリスタルビーズに覆われた琵琶のアートピースをはじめ、国内外で活躍する総勢80名のアーティストによる409点がホテル内のパブリックスペースや客室を彩り、まるで美術館のよう！

作品を鑑賞しながら館内を散策したり、解説付きの無料アートツアーに参加するのもおすすめです。

「ザ・リッツ・カールトン」では世界中すべての従業員がゲストに提供するサービス理念などについて記載したクレド（信条）カードを携帯し、心に刻んで徹底しているといいます。

今回宿泊した「ザ・リッツ・カールトン京都」では、京都ならではの体験ができるゲストアクティビティが驚くほど充実していましたが、これもまたクレドの精神が生んだおもてなしの心なのだと気づかされます。

洗練されたラグジュアリーな空間と世界最高峰のホスピタリティ、そして、心に豊かさをもたらすアクティビティ・体験がホテルステイの楽しさを広げてくれます。ぜひ訪れるなら大切な人と。心にぽっと明かりが灯るような生涯忘れられない旅になるでしょう。