沖縄県内最大規模の1万人を収容できる「観る」ための施設「沖縄アリーナ」。プロバスケットボールチーム「琉球ゴールデンキングス」の本拠地であり、2023年8月には「FIBAバスケットボールワールドカップ」の試合会場にもなりました。
そんな沖縄アリーナがある沖縄市は、かつては「コザ」と呼ばれていました。付近に基地を持つ米軍が、中心市街地である胡屋(ごや)地区を「KOZA(コザ)」と呼んだことがきっかけとされています。アメリカ文化と沖縄のチャンプルー(沖縄の言葉で「混ぜる」という意味)文化が今も息づいている、個性的な街です。今回は、沖縄アリーナとともに、その周辺にある沖縄市のおすすめスポットもご紹介します。
県内最大!1万人規模の「沖縄アリーナ」とは
沖縄アリーナは、県内最大となる1万人規模のキャパシティを持つ多目的アリーナ。バスケットボールを中心としたスポーツの試合や、大型コンサートなどのイベントの会場として利用されています。メインアリーナのほかにも、カフェやショップまで備わっている魅力的な施設です。
「沖縄アリーナ」までのアクセス
那覇空港から沖縄アリーナまで車で行く場合、沖縄自動車道を利用すれば1時間ほどで到着できます。最寄りの「沖縄南」ICからも車で約1分とかなり便利。駐車場は沖縄アリーナの裏手にあります。イベントによって駐車場の利用方法は変わります。また、シャトルバスの運行がある場合もあるため、事前にイベントサイトで確認を。
満車の場合は、近隣のパーキングを利用しましょう。
那覇空港から高速バスを利用する場合は、111番か117番に乗って「沖縄南」ICバス停に向かうのが最適です。所要時間はどちらも約40分で、バス停からは徒歩8分ほどで着きます。
そのほか、路線バスで行くことも可能です。113番系統のバスを利用して約60分で「沖縄市運動公園前」バス停に到着。そこから沖縄アリーナまでは徒歩約10分です。
空港から沖縄都市モノレール「ゆいレール」に乗って向かう方法もあります。その場合は「旭橋」駅から112番系統の路線バスに乗り換えて「第5ゲート」バス停で下車すれば、徒歩7分ほどでアクセスできます。
イベントなどによっては、最終便と公演終了時間が近い場合もあるので、バスの時刻表はしっかり把握しておきましょう。
アリーナ内の施設について
メインアリーナ
沖縄アリーナの目玉であるメインアリーナは、県内最大のイベントフロア面積を誇ります。2023年8月には「FIBAバスケットボールワールドカップ」の試合会場にもなりました。
最大の特徴は、観客席がすり鉢状で、どこからでも観やすくなっていること。ここでは沖縄市を本拠地とするプロバスケットボールチーム「琉球ゴールデンキングス」のホーム戦が観戦できます。
特別なプライベート空間でエンターテイメントを楽しみたいという人にぴったりなのが3階にある「スイートルーム」。観戦席とラグジュアリーなスイートルームが一体化しています。また専用のラウンジは、中規模の立食パーティーでの利用も可能です。
「レッドカーペットサイド」と「ブルーカーペットサイド」の2つのタイプがあり、さまざまなタイプ、広さのスイートルームが利用できます。
ほかにも、テーブル席やパノラマラウンジ席など多様なシートがあるので、チケットを購入する際にはどの位置にどんなシートがあるのか注目してみてください。各座席の詳細は公式サイトで確認できます。
B1リーグ2022-2023シーズン優勝の強豪「琉球ゴールデンキングス」
沖縄アリーナをホームとしている「琉球ゴールデンキングス」は、「沖縄をもっと元気に!」を活動理念に、2007年に創設されたプロバスケットボールチームです。
沖縄初のプロスポーツチームで、2007-08シーズンより「日本プロバスケットボールリーグ」に参戦。2016-17シーズンからはB.LEAGUE(Bリーグ)に所属し、2022-23シーズンにはB.LEAGUEでシーズン優勝を果たしました。
「バスケットボールの本当の楽しさを知ってほしい」というのがチームの方針。地元沖縄で熱狂的に愛されている、国内随一の人気クラブです。
琉球ゴールデンキングス
オリジナルグッズが手に入る「アリーナショップ」
アリーナ1階正面にある「アリーナショップ」。入口で出迎えてくれるのは、琉球ゴールデンキングスのマスコット「ゴーディー」です。
ゴーディーのぬいぐるみをはじめとするかわいいグッズもありますが、イチオシはオリジナルTシャツ。種類が豊富で、おしゃれなデザインが好評です。
ショップ内にある展示も見逃せません。実際にチームロッカーで使用されているロッカーの展示では、選手のユニフォームやシューズも一緒に飾られており、その大きさを間近で見ることができます。メインアリーナで用いられているすべてのタイプの観客座席もあるので、座って比べてみるのも楽しそうです。
選手や監督のラテアートが人気の「アリーナカフェ」
ショップには「アリーナカフェ」が併設されています。店内にある壁や柱に貼られた、琉球ゴールデンキングスの試合の様子や、選手たちの姿が映る大型写真は迫力満点。コートを模した机もあり、ファンにはたまらない場所です。
ここでは、コーヒーや紅茶などのドリンクや、軽食を楽しむことができます。琉球ゴールデンキングスの選手や監督をラテアートにした「プリントラテ」(テイクアウト400円)は、ファンを中心に大人気のドリンクです。
ラテアートのほかにも、焙煎の技術を競う世界大会で準優勝した「豆ポレポレ」が手掛ける「アリーナブレンド」(イートイン459円、テイクアウト450円~)や「ZEBRA.Bagel」のベーグル(イートイン407円、テイクアウト400円)など、地元で人気のおいしいものが味わえます。
沖縄アリーナ
- 住所
- 沖縄県沖縄市山内1-16-1
- 営業時間
- 10:00~22:00 ※開催イベントに準ずる
アリーナショップ:月・水・木・金曜 11:00~20:00、土・日・祝祭日 10:00~20:00
アリーナカフェ:月・水・木・金曜 11:00~18:00 ※イベント開催時など変更あり - 定休日
- 火曜(不定休の場合あり)
- アクセス
- 沖縄自動車道「沖縄南」ICから車で約1分または「沖縄南」ICバス停から徒歩約8分
- 公式サイト
- 沖縄アリーナ
アリーナ周辺おすすめスポット
沖縄アリーナから徒歩や車で行くことができる立ち寄りスポットを厳選してご紹介します。
老舗レストランの姉妹店「アメリカンキッチン」
沖縄アリーナから西南へ徒歩10分ほどの場所にある「アメリカンキッチン」。沖縄県内で有名な老舗レストラン「ローズガーデン」の姉妹店で、古き良き「アメリカンな沖縄」を感じます。
店内は明るい雰囲気。オープンキッチンからは、おいしそうな香りが漂います。
ここで食べてみて欲しいのが、「エッグベネディクトとパンケーキ」(1,683円 ※イートインのみ)。軽やかな食感のパンケーキは、どこか懐かしい味わい。単品(770円)で注文することもできます。1番人気メニューの「インペリアルチキン」(1,848円)はテイクアウトも可能です。
アメリカンキッチン
- 住所
- 沖縄県沖縄市山内3-28-2
- 営業時間
- 10:00~21:00(L.O.20:00)
- 定休日
- なし
- アクセス
- 沖縄自動車道「沖縄南」ICから車で約8分または「沖縄南」ICバス停から徒歩約20分
- 公式サイト
- ローズガーデン&アメリカンキッチン
「上原ぜんざい」でまったり休憩
「上原ぜんざい」は、昔ながらののんびりした雰囲気が漂う、沖縄ぜんざいとそばの店。沖縄アリーナから東へ徒歩約15分の場所にあります。地元の人はもちろん、観光客もよく訪れる食堂です。
「おきなわそば」(650円)のほかにも、「ぜんざい」(500円)や「黒糖ちんびん」(1本130円)などのスイーツも絶品。どちらも昔から愛されている沖縄のお菓子です。店名にもなっている「沖縄ぜんざい」とは、金時(甘く煮たあずき)に氷がのったものを指します。このお店の金時は、もちもちと柔らかく甘さがひかえめ。
店内には座敷もあり、ちょっと休憩するのにぴったりのスポットです。
上原ぜんざい
- 住所
- 沖縄県沖縄市諸見里2-2-2
- 営業時間
- 11:00~18:00(L.O.17:30)
- 定休日
- 日曜・祝祭日
- アクセス
- 沖縄自動車道「沖縄南」ICから車で約5分、または「沖縄南」ICバス停から徒歩約8分
手作りソーセージの店「TESIO(テシオ)」
アリーナから東へ車で約10分の場所にある「TESIO(テシオ)」は、ドイツ伝統製法を用いた自家製シャルキュトリーのお店です。シャルキュトリーとは、食肉加工品の総称のこと。ドイツ国際コンテストIFFAで2019・2022年ともに出品アイテムすべてでメダルを獲得するなど、世界レベルの実力を持っています。
沖縄県産豚肉などを使ったTESIOのソーセージやハムはお土産に最適。おすすめは、TESIOを代表する5つの商品が食べられる「馴染みのTESIO」(3,920円)。ゲート通り沿いにある店舗は、個性的な街の雰囲気に馴染むフォトジェニックな外観をしています。
TESIO
- 住所
- 沖縄県沖縄市中央1-10-3
- 営業時間
- 11:00~18:00
- 定休日
- 月曜
- アクセス
- 沖縄自動車道「沖縄南」ICから車で約7分、または「胡屋」バス停から徒歩約2分
- 公式サイト
- TESIO(テシオ)
レアな商品も並ぶ「沖縄市観光物産振興協会」
沖縄市のお土産がずらりと並ぶ「沖縄市観光物産振興協会」は、「TESIO」から歩いて約2分の場所にある「コザ・ミュージックタウン」1階に事務所とショップをかまえています。
ショップには沖縄市をホームタウンとしている琉球ゴールデンキングスやサッカークラブ・FC琉球、毎年キャンプで同市を訪れるプロ野球・広島東洋カープなどのアイテムもあるので、ファンの人がよく来るのだとか。
オリジナルデザインのTシャツや沖縄市で製造されているご当地加工品、伝統工芸品などは必見。沖縄県内でもなかなか手に入らないレアな商品もあるので、お土産探しに足を運んでみてはいかがでしょうか。
沖縄市観光物産振興協会
- 住所
- 沖縄県沖縄市上地1-1-1 コザ・ミュージックタウン1階
- 営業時間
- 8:30~19:00
土・日曜・祝祭日 10:00~18:00 - 定休日
- 不定休 ※公式サイトにて要確認
- アクセス
- 沖縄自動車道「沖縄南」ICから車で約7分、または「胡屋」バス停から徒歩約1分
- 公式サイト
- 沖縄市観光物産振興協会
「エイサー会館」で沖縄伝統芸能を体感
エイサーとは、沖縄のお盆に披露される伝統芸能のひとつ。中でも沖縄市は、2007年に「エイサーのまち宣言」しています。そんな沖縄市のエイサーを、展示や体験を通して知ることができるのが、「エイサー会館」です。こちらも「コザ・ミュージックタウン」1~2階にあります。
2階フロアでは、エイサーで使用される太鼓や衣装を実際に着て記念撮影をしたり、実際の映像を見られたりするほか、予約をすれば、実際にエイサーを体験することもできます。
さらに1階のショップでは、施設のオリジナルグッズを販売。お土産選びにもってこいのスポットです。
エイサー会館
- 住所
- 沖縄県沖縄市上地1-1-1 コザ・ミュージックタウン1~2階
- 営業時間
- 10:00~21:00(最終入館 20:30)
- 定休日
- 水曜(休日の場合は翌日)、12月31日~1月1日
- 観覧料
- 一般 300円、小学生・中学生・高校生 100円、小学生未満無料
- アクセス
- 沖縄自動車道「沖縄南」ICから車で約7分、または「胡屋」バス停から徒歩約1分
- 公式サイト
- エイサー会館
今回は、「沖縄アリーナ」とその周辺のおすすめスポットを紹介しました。沖縄県内最大規模の多目的施設である「沖縄アリーナ」では、ここを本拠地としている琉球ゴールデンキングスの試合はもちろん、さまざまなコンサートやイベントなどが開催されます。
周辺には宿泊施設もあるので、試合観戦などをした後はゆっくり時間をとって、個性的な街、沖縄市巡りも楽しんでみてはいかがでしょうか。
取材・文/稲嶺 恭子 撮影/仲本 潤